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FRONTEOの平均年収906万円|平均勤続は4.1年

FRONTEOの平均年間給与9,064,814円と平均勤続年数4.1年を対比したアイキャッチ画像
コロ助

※本記事にはプロモーションを含みます。

FRONTEOの平均年間給与は、2026年3月期(第23期)の有価証券報告書で9,064,814円です。5年前の第19期は7,903,618円でした。

ただし、同じ表に載っているもう1つの数字のほうが重要です。平均勤続年数は4.1年、平均年齢は43.8歳。いま在籍している人の平均在籍期間が4.1年しかない集団の、平均年収だということです。

結論|年収の水準は高い。ただし前提が他社と違う

評価項目 判定 根拠(2026年3月期)
年収水準 ◎ 平均9,064,814円(前年度比0.7%増)。5年で+116万円
直近の業績 ○ 売上高7,643,356千円(前期比+25.3%)、営業利益739,353千円(+40.1%)
定着 △ 平均勤続年数4.1年。平均年齢は43.8歳
事業の偏り △ **営業利益の81.9%**をリスクマネジメント事業が稼ぐ(比率は編集部の算出)
事業の連続性 △ 米国子会社の事業撤退、報告セグメントの区分変更が続いている
来期の会社予想 △ 2027年3月期の営業利益予想は300百万円(前期比59.4%減)
財務の安全性 △ 自己資本比率39.7%(前期45.9%)。買収資金の借入で低下

向いている人:AI・リーガルテック・データ解析の専門性がすでにある人、数年単位で持ち出せる実績を取りにいく人。
慎重に考えたい人:1社に長く勤めて年功で上がることを想定している人。平均勤続4.1年という水準は、その想定と噛み合いにくいと編集部は考えます。

この記事の調査条件

数値はすべてFRONTEOが提出した有価証券報告書の原本(PDF)から直接抽出しています。口コミサイトの推定年収や年収ランキングサイトの数値は根拠に使っていません。

  • 対象:第23期(2026年3月期)有価証券報告書を主軸に、第19期(2022年3月期)から第23期までの5期分を個別に確認
  • 抽出箇所:「第1 企業の概況」の主要な経営指標等の推移・従業員の状況、「第2 事業の状況」の事業等のリスクおよび経営者による分析、「第4 提出会社の状況」の新株予約権等の状況、経理の状況のセグメント情報・退職給付関係の注記
  • 確認日:2026年9月2日
  • 決算期は3月です。有価証券報告書の提出は毎年6月下旬
  • 来期の業績予想は有価証券報告書ではなく決算短信が出典です。本文で書き分けています

会社の数字をどう組み合わせて読むかは、年収・勤続年数・従業員数を組み合わせて読む考え方にまとめています。

FRONTEOの平均年間給与9,064,814円と平均勤続年数4.1年を対比したアイキャッチ画像

まず、この会社が何をしているか

FRONTEOは東証グロース上場のAI企業(証券コード2158)です。2016年7月まで社名は「株式会社UBIC」でした。 有価証券報告書の沿革にこう書かれています。

2016年7月 商号を「進歩的かつ先端的な価値創造集団」を意味する株式会社FRONTEOに変更

古い口コミや記事で「UBIC」の名前を見かけるのは、これが理由です。同じ会社ですが、10年前と現在では事業の中身が大きく変わっています。

2026年3月期の報告セグメントは3つです。

セグメント 中身(有価証券報告書の記載より)
ライフサイエンスAI事業 AI創薬分野とAI医療機器分野。自然言語処理AI「KIBIT」で文献情報を解析する
リスクマネジメント事業 ビジネスインテリジェンス・コンプライアンス支援、リーガルテックAI(デジタル・フォレンジック調査、eディスカバリ=訴訟に備えた電子データの開示への支援)、経済安全保障
DX事業 2025年4月に子会社化した株式会社アルネッツによるローコード開発などのDXソリューション

この3区分になったのは2026年3月期からです。 前期までは「AIソリューション事業」「リーガルテックAI事業」の2区分でした。年収を調べるときは関係ないように見えますが、後で効いてきます。

平均年間給与は9,064,814円|有報の実額

有価証券報告書には、金額が1円単位で載っています。丸めた推定値ではありません。

提出会社(FRONTEO単体)の従業員データは次のとおりです。

項目 2026年3月31日現在
従業員数 170人(外、平均臨時雇用者23人)
平均年齢 43.8歳
平均勤続年数 4.1年
平均年間給与 9,064,814円
前年度比 +0.7%

有価証券報告書の注記は次のとおりです。

平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

従業員数は就業人員であり、派遣社員を除く臨時雇用者数は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

ここが「fronteo ボーナス」を調べている人への直接の答えです。 906万円という金額は、賞与も残業代などの基準外賃金も足したあとの数字です。基本給が906万円あるわけではありません。

もう1つ、この170人はFRONTEO単体の人数です。連結では272人います。有価証券報告書の平均年間給与は提出会社の数字なので、子会社に配属される場合はこの平均の対象外になります。

5期の推移|年収は上がり、勤続年数も伸びている

第19期(2022年3月期)から第23期までを並べます。

決算期 平均年間給与 平均年齢 平均勤続年数 従業員数(提出会社) 連結従業員数
2022年3月(第19期) 7,903,618円 39.9歳 3.2年 186人 310人
2023年3月(第20期) 8,987,041円 42.2歳 2.9年 204人 288人
2024年3月(第21期) 8,792,164円 42.7歳 3.2年 171人 225人
2025年3月(第22期) 9,004,766円 43.2歳 3.6年 164人 206人
2026年3月(第23期) 9,064,814円 43.8歳 4.1年 170人 272人

5年で**+116万1,196円(+14.7%)**です(増減額と増減率は編集部の算出)。ただし単調に上がってはいません。2024年3月期には前期から19万4,877円下がっています。

平均勤続年数も同じで、2023年3月期に2.9年まで下がったあと、3期連続で伸びて4.1年になりました。

この動き方をどう読むか

3つの数字を並べると、年収は上がり、勤続年数も伸び、従業員数はほぼ横ばいという形です。

  • 平均年間給与:7,903,618円 → 9,064,814円(+116万1,196円)
  • 平均勤続年数:3.2年 → 4.1年(+0.9年)
  • 従業員数(提出会社):186人 → 170人(△16人)

ピラー記事のマトリクスで言えば「安定」に近い動き方です。ただしこの会社には、マトリクスだけでは拾えない論点があります。水準そのものです。

平均勤続4.1年は、当サイトが有価証券報告書で確認してきた企業と比べても短い部類です。TOTOは18.9年、イオンファンタジーは15年9か月でした。人材サービスの平均年齢30.3歳・平均勤続6.5年だったクイックの数字と比べても、FRONTEOのほうが短くなっています。

注意してほしいのは、勤続年数の短さがそのまま「離職が多い」を意味するわけではないことです。 有価証券報告書に離職率の開示はありません。ただし平均年齢43.8歳と平均勤続4.1年を並べると、入社時点の平均年齢がおよそ39.7歳という計算になります(差分は編集部の算出)。新卒から積み上げた集団ではなく、中途で入った人が中心の会社だと読めます。

FRONTEOの平均年間給与・平均勤続年数・連結従業員数の5期推移を示したグラフ

「平均年収900万円」を見かけたら、それは2025年3月期の数字です

検索すると「FRONTEOの平均年収は900万円」という記述に行き当たります。当サイトが以前公開していた記事にも、この数字が載っていました。

900万円は第22期(2025年3月期)の数字です。 有価証券報告書には9,004,766円と記載されています。最新の第23期は9,064,814円です。

同じ記事に載っていた「平均年齢43.2歳」「平均勤続年数3.6年」も、すべて2025年3月期の値でした。1年分まるごと古い状態だったということです。 有価証券報告書は毎年6月下旬に更新されるため、年収を比べるときは必ず決算期を確認してください。

賞与・退職金・ストックオプション|有報でどこまで分かるか

「fronteo ボーナス」「fronteo 退職金」は、この会社でよく調べられているクエリです。正面から答えます。

賞与:平均年間給与に含まれている。単独の額は開示されていない

賞与だけの金額は有価証券報告書に開示されていません。 公表されているのは、賞与と基準外賃金を含んだ平均年間給与(9,064,814円)だけです。当サイトでは推定額を書きません。

書ける事実は2つあります。1つは、連結の流動負債に賞与引当金181,208千円が計上されていること。もう1つは、有価証券報告書に賞与の算定式や支給月数の記載がないことです。

賞与引当金は連結ベースの会計上の見積り額であり、従業員数で割って1人あたりの賞与を出せる性質の数字ではありません。 ここを割り算している解説を見かけたら疑ってください。

なお、賞与の決まり方を有価証券報告書に書いている会社もあります。給与と賞与を業績に連動させると明記していたMARUWAがその例です。FRONTEOの有価証券報告書には、同種の記載を確認できませんでした。

退職金:制度に関する会計上の記載はある。支給額は開示されていない

退職金の支給額や算定式は、有価証券報告書に開示されていません。 当サイトは推定額を書きません。

会計上の記載までは確認できます。退職給付関係の注記にはこうあります。

退職給付に係る負債及び退職給付費用の計算は、退職給付に係る期末自己都合要支給額を退職給付債務とする方法を用いた簡便法を適用しております。

連結貸借対照表の計上額は次のとおりです。

項目 前期(2025年3月期) 当期(2026年3月期)
退職給付に係る負債 49,069千円 106,392千円
退職給付に係る資産 9,739千円 8,589千円
退職給付費用(販売費及び一般管理費) 23,350千円 21,875千円

これらはすべて連結ベースの会計上の金額で、個人が受け取る退職金の額とは別物です。 どの会社のどの制度に対応する数字なのかまでは有価証券報告書に書かれていないため、当サイトでは踏み込みません。

「退職金がいくらか」を知りたい場合は、応募先に直接確認してください。求人票には賃金の額を記載する義務があります(職業安定法5条の3第1項、および同条4項の委任を受けた職業安定法施行規則4条の2第3項5号)。

ストックオプション:従業員も付与対象になっている

ここはIT・AI企業を見るときに落としやすい部分です。 FRONTEOは新株予約権(ストックオプション)を発行しており、対象に従業員が含まれています。有価証券報告書に記載があります。

回号 目的となる株式の数 行使時の払込金額 権利行使期間 付与対象者
第27回 57,500株 713円 2024年2月27日〜2027年2月26日 取締役5名・執行役員2名・従業員38名・子会社従業員15名
第28回 54,000株 4,595円 2024年11月26日〜2027年11月25日 取締役4名・執行役員3名・従業員16名
第29回 97,000株 905円 2026年2月23日〜2029年2月22日 取締役3名・執行役員3名・従業員24名

注目してほしいのは行使時の払込金額(行使価額)の開きです。713円・4,595円・905円と、6倍以上ひらいています。付与を決めた時期の株価水準が、そのまま条件として固定されるためです。

ストックオプションは、株価が行使価額を上回っていて初めて報酬として実現します。 下回っている間は、付与されていても手取りは1円も増えません。「ストックオプションあり」という求人票の一行を、確定した報酬として計算に入れないでください。

もう1つ事実を挙げます。2026年3月期の特別利益には、新株予約権戻入益62,654千円が計上されています。 一般に、新株予約権戻入益は付与した新株予約権が権利行使されないまま失効したときなどに計上される項目です。

営業利益の81.9%はリスクマネジメント事業が稼いでいる

年収を調べている人が見落としがちな、この会社のいちばん重要な事実です。2026年3月期のセグメント別実績を並べます。

セグメント 売上高 前年同期比 セグメント利益(損失)
ライフサイエンスAI事業 1,033,237千円 +191.4% △16,185千円
リスクマネジメント事業 4,019,943千円 -25.2% 605,569千円
DX事業 2,590,175千円 +598.9% 161,907千円
連結営業利益 — — 739,353千円

※単位は千円(有価証券報告書の表記どおり)。

読み取れることは1つです。

リスクマネジメント事業のセグメント利益605,569千円は、連結営業利益739,353千円の81.9%にあたります(比率は編集部の算出)。一方でこの事業の売上高は、全社売上高7,643,356千円の**52.6%**です。

そしていちばん伸びているライフサイエンスAI事業は、売上が191.4%増えてもなお営業損失です。有価証券報告書は理由をこう説明しています。

営業損益につきましては、将来の成長に向けた人材への先行投資の加速及び、売上高増加に伴う本社費用配賦の負担増加があったものの、増収効果により前年度から大幅に改善し、16,185千円の営業損失(前年同期は231,654千円の営業損失)となりました。

「AI創薬をやっている会社だから伸びている」という理解でこの会社を見ると、実態とずれます。 利益を出しているのは、eディスカバリや経済安全保障を含むリスクマネジメント事業のほうです。

売上構成と利益構成がずれる会社の読み方は、社員の5.4%が営業利益の54%を稼いでいた例でも扱いました。同じ会社の中でも、どの事業に入るかで見える景色が変わります。

なお、この区分はまた変わります。有価証券報告書にこう書かれています。

2027年3月期より、「DX事業」セグメントに含まれていたビジネスインテリジェンス・プロフェッショナル支援分野を「リスクマネジメント事業」セグメントへ移管し、「DX事業」セグメントはアルネッツのみで構成される体制に報告セグメントの区分を変更することといたしました。

米国子会社の撤退と、買収で戻した66人

連結従業員数の動きを、もう一度見てください。310人 → 288人 → 225人 → 206人 → 272人。4年間で104人減ったあと、直近1年で66人増えています(増減数は編集部の算出)。

増えた理由は有価証券報告書に書かれています。

前連結会計年度末に比べ従業員数が66名増加しておりますが、主として2025年4月30日付で株式会社アルネッツ(以下、アルネッツ)を子会社化したことによるものであります。

つまり直近の増加は、採用ではなく買収によるものです。 アルネッツが属するDX事業のセグメント従業員数は104人で、同事業の売上高は前年同期比598.9%増になっています。買収を含めても、連結従業員数は5年前の310人に届いていません。

減った側にも記載があります。2026年3月期のリスクマネジメント事業について、有価証券報告書はこう書いています。

営業損益は、リーガルテックAI分野における米国子会社の事業撤退に伴う営業損失130,295千円の計上がありましたが、605,569千円の営業利益(前年同期比8.1%減)となりました。

同じ期の特別損失には海外子会社事業整理損51,451千円が計上されています。

さらにさかのぼると、2024年3月期には米国子会社ののれん1,256,491千円と顧客関連資産1,128,564千円を全額減損しています。 のれんは、企業を買収したときに支払った金額と受け入れた純資産との差額として計上される資産です。

この2つだけで23億8,505万円です(合計は編集部の算出)。同期の経常損失は168,112千円にとどまる一方、親会社株主に帰属する当期純損失は2,843,119千円でした。有価証券報告書の説明を引きます。

米国子会社において、主要顧客の案件終了に伴い米国子会社の事業計画を見直した結果、株式取得時に見込んでいた将来の成長及び事業計画の実現が困難であると判断

米国側を整理し、国内の買収で人員と売上を積み直した5年だった——有価証券報告書からはそう読めます。 UBIC時代はもちろん、5年前と比べても事業の中身は同じではありません。古い口コミが、いまの会社を説明しているとは限らないということでもあります。

業績|5期の指標と、会社が出した来期の予想

連結の主要指標を5期並べます。

決算期 売上高 経常利益 純利益 自己資本比率 ROE
2022年3月 10,932,768 1,687,434 1,308,760 53.3% 24.3%
2023年3月 7,215,270 △1,292,518 △1,701,317 53.2% —
2024年3月 7,375,273 △168,112 △2,843,119 34.7% —
2025年3月 6,099,403 543,866 555,086 45.9% 19.9%
2026年3月 7,643,356 675,093 544,244 39.7% 16.4%

※単位は千円。純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。ROEは赤字の期には記載がありません。

2026年3月期は売上高が前期比25.3%増、営業利益は739,353千円(同40.1%増)でした(増減率は編集部の算出)。ただし売上高は5年前の10,932,768千円に対して約30%少ない水準です。 直近5期のうち2期は最終赤字で、うち1期は28億円規模の赤字でした。

自己資本比率は45.9%から39.7%へ下がりました。有価証券報告書によれば、総資産が2,735,563千円増えた一方で、負債が2,118,752千円増えています。負債の増加分はアルネッツ買収資金の短期借入金1,600,000千円と長期借入金669,095千円です。

財務が悪化したというより、借りて買った結果として比率が下がっていると読むのが素直だと編集部は考えます。

そして、転職を考えている人にとって最も重い数字は来期の予想です。 2026年5月15日開示の決算短信で、会社は2027年3月期の連結業績予想を次のように示しています。

項目 2027年3月期の会社予想 対前期増減率
売上高 7,600百万円 △0.6%
営業利益 300百万円 △59.4%
経常利益 250百万円 △63.0%
親会社株主に帰属する当期純利益 150百万円 △72.4%

この予想は有価証券報告書ではなく決算短信が出典です。 会社自身が、増収の翌年に大幅な減益を見込んでいるということです。理由は当サイトでは断定しません。ただし応募するなら、面接で必ず確認すべき論点になります。

「評判」「口コミ」「社風」を調べている人へ

FRONTEOで検索されているキーワードには、評判・口コミ・社風・離職率が並びます。有価証券報告書に開示があるものと、ないものを分けて答えます。

開示がないものは、離職率・残業時間・有給取得率・ハラスメントに関する数値です。当サイトはこれらの推定値を書きません。

開示があるものは次のとおりです。2026年3月期の提出会社の数値です。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 9.4%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 71.8%
同(正規雇用労働者) 70.0%
同(パート・有期労働者) 54.6%

男女の賃金の差異は、厚生労働省の算出方法で女性の平均年間賃金を男性の平均年間賃金で割って100を掛けた数値として公表されます。正規雇用労働者の70.0%は、女性の平均年間賃金が男性の7割の水準にあることを意味します。

労働組合についても記載があります。

労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。

もう1つ、会社自身が事業等のリスクに書いている一節を引きます。

当社グループでの事業展開においては、専門的な情報技術や業務知識を有する有能な人材を確保する事が重要であります。しかしながら、人材需要が旺盛なライフサイエンスAI事業、リスクマネジメント事業及びDX事業を対象とした、専門性を有する人材は限られております。

専門人材の確保と流出を、会社自身がリスクとして明記しています。平均勤続4.1年という数字と並べて読む価値のある記載です。ただし、それだけで「働きにくい会社」と判断するのは飛躍です。

口コミを見る場合は、複数のサイトで同じ指摘が長期間繰り返されているかを確認してください。そのうえで、内容が上の数字と一致するかを見ます。判断の進め方は口コミが数字と食い違ったときの扱い方にまとめました。

私が採用側で見ていたこと

採用する側として中途採用の面接を担当してきた立場から、この会社を受けるなら押さえたほうがいい点を1つ書きます。

「4年で何を持ち出せるか」を先に決めてから面接に行ってください。

平均勤続4.1年という数字は、良い悪いの話ではありません。ただ、いま在籍している人の平均在籍期間が4年ほどだということではあります。平均勤続が18年の会社と4年の会社では、身につけるべきものも、交渉すべき条件も変わります。

面接で聞くとしたら「入社後3年でどんな案件を任されますか」です。年収の額を聞くより、こちらのほうが情報量があります。答えが具体的なら、任せる前提の設計ができている会社です。抽象的なら、配属先がまだ決まっていないか、案件の見通しが立っていないかのどちらかです。

あわせて、どのセグメントに入るのかを必ず確認してください。 利益の8割を出している事業と、増収でも営業損失の事業が同じ会社の中に並んでいます。

FRONTEOへの転職が向く人・向かない人

向いている人

  • AI・リーガルテック・データ解析の専門性がすでにある人。 会社自身が「専門性を有する人材は限られております」と書いています
  • 数年単位で実績を積んで次に行く前提の人。 平均勤続4.1年は、その働き方と相性が良い数字です
  • 年収の水準を重視する人。 平均9,064,814円は、当サイトが有価証券報告書で確認してきた企業の中でも高い部類です
  • 経済安全保障・デジタルフォレンジックの領域に関心がある人。 利益を出しているのはこの領域です

積極的にはおすすめしない人

  • 1社に長く勤めて年功で上がることを想定している人。 平均勤続年数は4.1年です
  • 業績の安定を重視する人。 直近5期のうち2期が最終赤字で、来期の会社予想は営業利益59.4%減です
  • 賞与・退職金の額を入社前に確定させたい人。 どちらも有価証券報告書に開示がありません
  • ストックオプションを確定報酬として計算に入れる人。 行使価額は713円から4,595円まで開いています

編集部の結論です。報酬の水準だけを見れば、FRONTEOは検討する価値のある会社です。 平均9,064,814円は高く、賞与込みとはいえ5期で116万円上がっています。直近の業績も増収増益で、財務比率の低下は買収に伴うものです。

一方で、「AI企業だから伸びる」という理解で入ると、実態とずれます。 利益の8割を稼いでいるのはリスクマネジメント事業で、いちばん伸びたライフサイエンスAI事業はまだ営業損失です。米国子会社は撤退し、直近の人員増は買収によるもので、来期は会社自身が大幅な減益を見込んでいます。

応募前には、配属予定セグメント、賞与の算定方法、退職給付制度の対象になるかどうか、ストックオプションの有無と行使価額を確認してください。そのうえで、まず自分の市場価値を測っておくことをおすすめします。906万円が自分にとって高いのか低いのかは、相場を知らないと判断できません。

よくある質問

FRONTEOの平均年収はいくらですか

2026年3月期(第23期)の有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は9,064,814円です。平均年齢43.8歳、平均勤続年数4.1年の従業員170人の平均で、賞与と基準外賃金を含みます。連結の272人全員の平均ではありません。

FRONTEOの年収は900万円ではないのですか

900万円は第22期(2025年3月期)の数字(9,004,766円)です。最新の第23期は9,064,814円まで上がっています。年収を比較するときは、どの決算期の数字かを確認してください。

FRONTEOのボーナスはいくらですか

賞与単独の金額は有価証券報告書に開示されていません。 公表されているのは、賞与と基準外賃金を含んだ平均年間給与(9,064,814円)だけです。連結の賞与引当金181,208千円は会計上の見積り額であり、1人あたりの賞与を計算できる数字ではありません。

FRONTEOに退職金はありますか

有価証券報告書には、退職給付債務の計算に**簡便法(期末自己都合要支給額を退職給付債務とする方法)**を適用していると記載されています。連結の退職給付に係る負債は106,392千円、退職給付費用は21,875千円です。ただし支給額や算定式は開示されていません。 当サイトでは推定額を掲載していません。

FRONTEOの離職率はどれくらいですか

有価証券報告書に離職率の開示はありません。 当サイトは推定値を書きません。開示からわかるのは、平均勤続年数が4.1年であること、5期を通じて2.9年から4.1年へ伸びていること、そして会社が事業等のリスクに人材の確保と流出を挙げていることです。

FRONTEOの将来性はどうですか

2026年3月期は売上高が前期比25.3%増、営業利益が同40.1%増でした。一方で売上高は5年前の水準を約30%下回っており、2027年3月期は会社予想で営業利益59.4%減です(2026年5月15日開示の決算短信)。伸びているライフサイエンスAI事業はまだ営業損失で、利益の8割はリスクマネジメント事業から出ています。

FRONTEOの旧社名は何ですか

株式会社UBICです。 有価証券報告書の沿革によると、2016年7月に商号を株式会社FRONTEOに変更しています。古い口コミサイトの投稿にUBIC時代のものが混ざっている可能性があるため、投稿時期を確認してください。

まとめ

  • 2026年3月期の平均年間給与は9,064,814円(前年度比0.7%増)。5年で116万1,196円上昇
  • ただし単調増加ではなく、2024年3月期には前期から19万4,877円下がっている
  • 他所で見る「平均年収900万円」は2025年3月期の数字
  • 平均勤続年数は4.1年、平均年齢43.8歳。入社時の平均年齢はおよそ39.7歳(編集部の算出)
  • 賞与は平均年間給与に含まれているが、単独の額は非開示
  • 退職金は会計上の記載のみで、支給額・算定式は非開示
  • ストックオプションは従業員も付与対象。行使価額は713円・4,595円・905円と大きく開いている
  • 営業利益の81.9%はリスクマネジメント事業。売上が191.4%伸びたライフサイエンスAI事業は営業損失
  • 連結従業員の直近の増加66人は採用ではなく買収(アルネッツ子会社化)によるもの
  • 2024年3月期に米国子会社ののれん12億5,649万円と顧客関連資産11億2,856万円を全額減損。米国事業は撤退している
  • 2027年3月期の会社予想は営業利益59.4%減(決算短信)
  • 離職率・残業時間・有給取得率は有報に開示がない。当サイトは推定値を書かない

年収の金額だけで比べるより、どのセグメントに入るのか、そこで4年で何を積めるのかを確認するほうが、この会社については重要です。その前に、まず自分の市場価値を測っておいてください。

※本記事の数値は2026年9月2日時点で公開されている有価証券報告書および決算短信に基づきます。最新の情報は必ず公式のIR資料でご確認ください。
※法令に関する記述は一般的な情報です。個別の労働条件の適否については、労働基準監督署・都道府県労働局・社会保険労務士などの専門家・公的機関にご確認ください。

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参考・出典


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コロ助
コロ助
企業と転職サービスを、有価証券報告書などの一次情報から読んでいます。
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