アゼアスの評判と年収510万円|防護服50年の専門商社、コロナ特需後の実力
※本記事にはプロモーションを含みます。
この記事の結論
- 正体:デュポン製化学防護服を1975年から扱う従業員148名の専門商社兼メーカー
- 年収:有報の平均年間給与は510.1万円(第85期・単体)、平均年齢48.3歳
- 業績:営業利益はコロナ特需期の7.94億円から1.92億円へ、約4分の1の水準
- 判断軸:自己資本比率80.7%の財務の厚みと、特需反動・仕入先依存を両面で見る
アゼアス株式会社(証券コード3161・東証スタンダード市場)は、検索数だけを見ると「アゼアス株価」「アゼアスの株価」といった投資家向けの検索が大半を占める企業です。この記事は株価や投資判断を扱うものではなく、転職・就職を検討する人が「この会社はどんな会社で、働く場所として成立するのか」を判断するために書いています。従業員148名(連結)という小さなBtoB企業のため一般的な知名度は高くありませんが、防護服という分野では国内で50年の歴史を持つ独特なポジションの会社です。まずはその正体を、有価証券報告書の実額とともに整理します。
アゼアスはどんな会社か|防護服を軸にした専門商社兼メーカー
結論から言うと、アゼアスは「安全衛生・防護具」と「繊維資材」という2つの顔を持つ、従業員148名(連結)の専門商社兼メーカーです。東証33業種分類では「卸売業」に属しますが、単に商品を右から左へ流す会社ではなく、秋田県大仙市に自社の縫製・マスク工場を持ち、仕入れた原反から自社オリジナル製品を作るメーカー機能を併せ持っています。読者が最初に押さえるべきは、この「商社でもありメーカーでもある」という二面性です。
公式情報として、有価証券報告書および公式サイトによると会社の基本プロフィールは次のとおりです。創業は1947年5月、東京都千代田区に麻糸・麻織物を扱う「株式会社千代田屋」として設立されました。1975年10月にデュポン™タイベック®製化学防護服の製造販売を開始し、ここが現在の主力事業の出発点になっています。1998年9月に裏地商社であるニチウラ株式会社(1954年設立)と合併して「ニチウラ千代田屋株式会社」となり、2004年5月に現在の「アゼアス株式会社」へ商号変更。2010年4月に大証JASDAQへ上場し、2012年6月に東証二部、2022年4月の市場区分見直しで東証スタンダード市場へ移行しています。資本金は約8億8,764万円、本社は東京都台東区蔵前四丁目13番7号です。
代表取締役社長は斉藤文明氏(1971年生)。1994年に株式会社ワークマンへ入社し、2003年にアゼアスへ移り、第一事業部長・防護服環境資機材事業部長・常務執行役員を経て2019年5月に社長就任という、現場からの叩き上げ経歴です。2026年6月からは一般社団法人日本防護服協議会の理事長も兼務しています。転職検討者にとって重要なのは、この会社が純粋持株会社ではないという点です。同じ卸売業の上場企業には持株会社化している企業が多く、その場合は有価証券報告書に載る「提出会社」の平均年収が本社管理部門数十名だけの数字になり、実際の現場と乖離します。アゼアスは事業会社本体が営業・製造を行っているため、後述する平均年間給与510.1万円は営業・管理・技術の現場実態をおおむね反映した数字と考えられます(推定情報を含みます)。
売上の約58%を占める防護服・環境資機材事業
主力は防護服・環境資機材事業です。第85期(2026年4月期)のセグメント売上高は48億0,090万円で、連結売上高82億8,968万円のうち約58%を占めます。中心商材は米国デュポン社のタイベック®/タイケム®を素材とする化学防護服で、アゼアスは旭・デュポンフラッシュスパンプロダクツ株式会社(デュポンジャパンと旭化成の合弁)の戦略的パートナーとして国内販売を担い、供給を受けた原反を使って自社オリジナル防護服も製造しています。「防護服 アゼアス」という検索が一定数あるのは、この分野で同社が国内のパイオニア的存在として認知されているためです。
取り扱う領域は想像以上に広く、アスベスト(石綿)・ダイオキシン処理の資機材、感染症対策キット、原子力発電所向け製品、化学テロ対策用のEPAレベルA対応スーツ、難燃・アークフラッシュ・高視認性といった作業安全向け防護服まで含みます。納入先は官公庁、病院、電力会社、解体・施工業者など。公式サイト「会社概要」によると主要取引先にはアズワン株式会社、ミドリ安全株式会社、株式会社MonotaRO、トラスコ中山株式会社などが名を連ねており、最終ユーザーへ直接売るだけでなく、大手の安全衛生商社・カタログ通販を経由して流通させるハイブリッドな商流を持っていることが分かります。
営業スタイルにも特徴があります。同社は自社メディア「防護服の知恵.com」を運営し、防護服の着脱トレーニングまで含めたソリューション提案を行っています。単価の安い消耗品を数量で売るのではなく、現場のばく露リスクを診断して適切な保護レベルの製品を選定する、商社としてはかなり技術寄りの営業です。この点は「ルート営業で御用聞きになってしまわないか」という卸売業共通の不安を持つ求職者にとって、確認しておく価値のある差分でしょう。
売上の約35%を占めるライフマテリアル事業(アパレル資材と畳)
2つ目の柱がライフマテリアル事業で、第85期の売上高は28億6,546万円、構成比は約35%です。中身はアパレル資材(裏地・芯地・袋地・ユニフォーム副資材)と機能性建材(畳表・畳床用資材・畳縁、塩ビ織物シートReFace®)という、防護服とはまったく毛色の違う2分野です。1947年創業の麻糸・麻織物商と1998年に合併した裏地商社という出自が、そのまま現在の事業として残っている構造だと理解すると分かりやすいでしょう。
防護服という「国防・防災」寄りの商材と、畳表・畳縁という「和装インテリア」の資材が同じ会社に同居しているポートフォリオは、上場企業のなかでもかなり異色です。ただしこの事業は構造的な縮小市場に置かれています。有価証券報告書は事業等のリスクとして、洋風化による消費者の畳離れ、およびアパレル生産拠点の海外移転による国内資材市場の縮小を明記しています。売上の3分の1超を占める事業が長期の逆風下にあるという事実は、将来性を評価するうえで避けて通れません。
秋田の自社工場を持つヘルスケア製品事業と海外子会社
3つ目がヘルスケア製品事業です。第85期の売上高は3億8,899万円(前期比+42.2%)と構成比は約5%にとどまりますが、秋田県大仙市の「アゼアスデザインセンター秋田」で日本製の不織布マスクや医療用ガウンを自社生産する、同社のメーカー機能を象徴する事業です。コロナ禍で国産マスクの供給体制を整えた流れを汲んでいます。
グループには連結子会社3社があります。阿茲阿斯(大連)紡織服飾有限公司、大連保税区日里貿易有限公司、そして2026年1月にベトナム・ホーチミンへ設立されたAZEARTH VIETNAM CO., LTD.(いずれも100%)です。持分法適用関連会社としてメディケア・ジャパン株式会社もあります。直近ではグループ再編が動いており、2025年1月に日里貿易(上海)有限公司を清算、2025年5月に連結子会社の丸幸株式会社を吸収合併しました。国内拠点は本社のほか、アゼアスデザインセンター秋田、岡山事業所(岡山県浅口郡)、太田事業所(群馬県太田市)、大阪事業所、札幌・仙台営業所、関東物流センター(埼玉県杉戸町)、西日本物流センター(岡山県里庄町)です。首都圏だけでなく秋田・岡山・群馬に生産/物流機能が分散している点は、勤務地や転勤可能性を検討するうえで押さえておきたい情報です。
アゼアスの公式データ一覧(有価証券報告書ベース)
本記事で扱う公式数値を一覧で確認できます。公式情報として、最新の正確な数値は公式IRページで再確認してください。決算期が4月期である点に注意が必要です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 企業名/証券コード | アゼアス株式会社(AZEARTH Corporation)/3161 |
| 上場市場 | 東京証券取引所スタンダード市場 |
| 本社所在地 | 東京都台東区蔵前四丁目13番7号 |
| 設立 | 1947年5月(株式会社千代田屋として設立/2004年5月に現商号) |
| 代表者 | 代表取締役社長 斉藤文明 |
| 平均年間給与 | 5,101,363円(約510.1万円・前期比+2.8%) |
| 平均年齢 | 48.3歳 |
| 平均勤続年数 | 14.5年 |
| 従業員数 | 連結148名(外、臨時従業員の年間平均雇用人員64名)/提出会社単体127名 |
| 売上高 | 8,289,681千円(約82億9,000万円・連結・前期比+3.3%) |
| 営業利益 | 192,432千円(約1億9,200万円・連結・前期比+0.3%/営業利益率2.3%) |
| 経常利益/当期純利益 | 214,141千円(△1.5%)/138,234千円(△30.6%) |
| 自己資本比率/ROE | 80.7%/2.0% |
| 報告セグメント | 防護服・環境資機材/ライフマテリアル/ヘルスケア製品(+その他=海外子会社) |
| 労働組合 | 非結成(有価証券報告書に労使関係は円滑と記載) |
| 対象期・出典 | 第85期(2025年5月1日〜2026年4月30日/2026年4月期)有価証券報告書、2026年6月12日公表の決算短信、公式IR資料 |
なお公式サイトの「会社概要」には2026年4月末現在の従業員数として212名という数字が記載されています。これは臨時従業員を含めた総数と推測されますが、有価証券報告書の「就業人員」ベース(連結148名+臨時64名)とは集計定義が異なります。求人票や会社説明で見る従業員数と有報の数字がずれていても矛盾ではない点は、面接前に理解しておくとよいでしょう。
コロナ特需の山と、その後の長い反動|業績推移で見る現在地
アゼアスという会社を転職先として評価するうえで、最も重要な論点がここです。結論を先に言うと、この会社の業績は「特需で急伸し、その後じわじわと反動が続く」という波を実際に経験しており、直近はその谷から抜けきっていない状況にあります。特筆すべきは、これを外部が指摘しているのではなく、有価証券報告書が「事業等のリスク」の独立項目として自ら明記している点です。同社は新型コロナウイルス、豚熱、鳥インフルエンザ、アスベスト問題などによって「特定の事業年度だけ売上及び利益が増加し、翌年度は反動が生じる可能性」があると書いています。防護服・感染症対策資材という商材の性質上、これは構造的に避けられません。
売上高は5期続いた減収から今期ようやく増収へ
公式情報として、有価証券報告書および決算短信によると連結売上高の推移は次のとおりです(すべて4月期)。
| 決算期 | 連結売上高 | 局面 |
|---|---|---|
| 2016年4月期 | 約101.34億円 | コロナ前の水準 |
| 2020年4月期 | 約99.42億円 | コロナ初期 |
| 2021年4月期 | 約102.06億円 | コロナ特需のピーク |
| 2022年4月期 | 約95.45億円 | 反動の始まり |
| 2023年4月期 | 約90.81億円 | 減収2期目 |
| 2024年4月期 | 約82.42億円 | 減収3期目 |
| 2025年4月期 | 約80.28億円 | 減収4期目・直近のボトム |
| 2026年4月期(第85期) | 約82.90億円(+3.3%) | 6期ぶりの増収 |
2021年4月期の102.06億円をピークに、2025年4月期の80.28億円まで4期連続で減収が続きました。第85期はここから+3.3%の増収に転じましたが、水準としてはピーク比で約8割にとどまります。しかも会社は、この増収でも期初に立てた予算には届かなかったとしています。「底は打ったが、まだ回復途上」というのが実態に近い読み方でしょう。
営業利益はピークの約4分の1で2期連続横ばい
売上以上に転職判断で見るべきなのが営業利益です。こちらの落ち込みは売上よりはるかに大きく、賞与原資や採用余力の見立てに直結します。
| 決算期 | 連結営業利益 | ピーク比 |
|---|---|---|
| 2019年4月期 | 約2.84億円 | — |
| 2020年4月期 | 約4.66億円 | — |
| 2021年4月期 | 約7.94億円 | 100%(ピーク) |
| 2022年4月期 | 約3.88億円 | 約49% |
| 2023年4月期 | 約5.32億円 | 約67% |
| 2024年4月期 | 約2.92億円 | 約37% |
| 2025年4月期 | 約1.92億円 | 約24% |
| 2026年4月期(第85期) | 約1.92億円(+0.3%) | 約24% |
2021年4月期の7.94億円に対し、直近2期はいずれも1.92億円。ピークの約4分の1の水準で横ばいです。売上がピーク比8割まで戻っているのに営業利益が4分の1にとどまるということは、特需期に得ていた高い利幅(マスクや防護服の需給逼迫による単価上昇)が失われ、通常の卸売業の薄い利益率に戻ったことを意味します。営業利益率は2.3%。卸売業としては珍しくない水準ですが、コロナ期の水準を基準に会社を見ていると評価を誤ります。
第85期は増収でありながら経常利益214,141千円(前期比△1.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益138,234千円(同△30.6%)と増収減益でした。純利益の減少幅が大きい点にも注意が必要です。
第85期のセグメント別損益|2つの赤字事業を抱えている
もう一段分解すると、事業ごとの明暗がはっきりします。公式情報として、第85期のセグメント別売上高と利益は以下のとおりです。
| セグメント | 売上高(前期比) | セグメント利益 |
|---|---|---|
| 防護服・環境資機材 | 4,800,908千円(+3.7%) | 559,888千円(+13.3%) |
| ライフマテリアル | 2,865,465千円(+1.9%) | 169,028千円(+1.4%) |
| ヘルスケア製品 | 388,992千円(+42.2%) | △55,066千円(営業損失) |
| その他(海外子会社) | 234,315千円(△24.8%) | △30,918千円(営業損失) |
| 全社費用 | — | △449,723千円 |
読み取れることは3つあります。第一に、稼いでいるのは防護服・環境資機材事業とライフマテリアル事業の2つだけで、両者のセグメント利益合計(約7.3億円)から全社費用約4.5億円と2つの赤字事業の損失を差し引いた結果が、連結営業利益1.92億円という数字になっています。第二に、成長事業と位置づけるヘルスケア製品事業は売上+42.2%と伸びているにもかかわらず営業損失55,066千円で、創業期在庫の33,633千円の評価減を計上しています。コロナ期に立ち上げた国産マスク事業の後始末が続いている段階だと考えられます(推定情報)。第三に、海外子会社をまとめた「その他」も営業損失30,918千円で、有価証券報告書は中国のカントリーリスクをリスク項目として明記しています。
一方で、財務の安全性は極めて高い水準です。自己資本比率80.7%は上場企業全体で見てもかなり厚く、借入に依存しない構造になっています。これは「利益は薄いが、当面の存続に関わる財務リスクは小さい」という読み方につながります。同時にROEは2.0%と低く、会社自身も「資本コストや株価を意識した経営」を課題として挙げています。財務の安全性と資本効率の低さがセットで存在するのが、この会社の現在地です。

業績が特需で乱高下する会社って、給料も上下するんでしょうか?
この疑問には次のセクションで有価証券報告書の実額を使って答えます。結論だけ先に言えば、平均年間給与も特需期をピークに一度下がり、直近2期で戻しつつあるという、業績と連動した動きを示しています。
アゼアスの年収|有報510.1万円と5期推移、平均年齢48.3歳の意味
結論として、アゼアスの平均年間給与は510万1,363円(第85期・提出会社単体)です。この数字は有価証券報告書「従業員の状況」に記載された実額であり、求人サイトや年収アグリゲータの推定値ではありません。前述のとおりアゼアスは純粋持株会社ではないため、この単体給与は本社管理部門だけでなく営業・技術を含む本体従業員127名の実態をおおむね反映していると考えられます。
平均年間給与の5期推移|特需期をピークに下がり、直近2期で戻す
公式情報として、有価証券報告書によると提出会社単体の平均年間給与の推移は次のとおりです。
| 決算期 | 平均年間給与 | 備考 |
|---|---|---|
| 2022年4月期 | 約530万円 | コロナ特需期のピーク |
| 2023年4月期 | 約492万円 | 反動で減少 |
| 2024年4月期 | 約487万円 | 直近のボトム |
| 2025年4月期 | 4,964,477円(約496.4万円) | 回復1期目 |
| 2026年4月期(第85期) | 5,101,363円(約510.1万円・+2.8%) | 回復2期目 |
この推移が示すのは、賞与を含む年収が業績の波と明確に連動しているという事実です。特需で利益が膨らんだ2022年4月期に約530万円まで上がり、反動局面の2024年4月期に約487万円まで下がり、そこから2期かけて約510万円まで戻しました。振れ幅は5年で約43万円、率にすると約9%です。推定情報として、この幅は「業績が良い年は賞与でしっかり戻るが、悪い年は下がることも織り込んでおく必要がある」水準だと考えられます。基本給が固定的に上がり続けるタイプの会社ではなく、賞与部分で調整される設計である可能性が高いでしょう。
ただし1点、必ず補正して読むべき注意があります。この平均年間給与に秋田・岡山の工場や物流を担う臨時従業員(年間平均64名)は算入されていません。有価証券報告書の平均給与は正社員等の就業人員127名を対象とした数字であり、パートタイマー・嘱託・季節工の待遇は別枠です。また連結148名のうち海外子会社の21名も含まれません。応募する職種が本社・事業所の正社員なのか、現場の有期雇用なのかで前提が変わる点は必ず確認してください。
平均年齢48.3歳・平均勤続14.5年をどう読むか
年収の水準そのものより示唆に富むのが、平均年齢と平均勤続年数です。第85期の平均年齢は48.3歳、平均勤続年数は14.5年(前期13.4年から+1.1年)。この平均年齢の推移が重要です。
- 2020年4月期:44.4歳
- 2023年4月期:46.3歳
- 2025年4月期:47.8歳
- 2026年4月期:48.3歳
6年で約4歳、一貫して上昇しています。これは新卒・中途の採用ペースよりも既存社員の在籍年数の伸びが上回っている状態、つまり組織の高齢化が進行していることを意味します。平均勤続年数が前期13.4年から14.5年へ1.1年伸びた点も同じ方向を指しています。1年で1.1年伸びるということは、この期にほぼ人の入れ替わりがなかったことを示唆します(推定情報)。
この構造は、転職検討者にとって明確なプラスとマイナスの両面を持ちます。プラス面は、平均勤続14.5年という数字が示す定着率の高さです。短期離職が常態化している組織ではこの数字は出ません。落ち着いて長く働ける環境である可能性は高いでしょう。マイナス面は、ポスト・役割が上の世代で埋まっている可能性です。従業員127名という規模で平均年齢48.3歳ということは、管理職ポストの多くが50代前後で占められている構図が想像できます(推定情報)。30代で入社して数年で管理職、というスピード感を求める人には合いにくい可能性があります。面接では「直近3年の中途入社者の年齢層と、その後の役割」を具体的に確認することをおすすめします。
年齢構成の観点でもう一点。平均年齢48.3歳の会社で平均年間給与が510.1万円という組み合わせは、推定情報として「40代後半の水準としては突出して高くはないが、残業時間の少なさを考慮すると時間あたりで見たときの評価は変わりうる」水準だと考えられます。次のセクションの働き方データと合わせて判断してください。
口コミ上の年収傾向と職種別の目安
ここからは口コミ傾向です。断定はできませんが、複数サイトの投稿傾向を整理します。エン カイシャの評判では回答者10名の平均年収が434万円(平均年齢33.5歳・レンジ350〜550万円)、転職会議では平均年収391万円(平均年齢29歳)、うち営業職が377万円という集計が掲載されています。これらは有報の510.1万円より低く見えますが、回答者の平均年齢が29〜33歳と若く、有報の48.3歳とは前提が異なるためで、単純比較はできません。
この2つの数字を突き合わせると、推定情報として次のようなレンジが見えてきます(あくまで目安です)。
- 20代後半の営業職:おおむね350〜420万円程度の可能性
- 30代の営業・管理職手前:おおむね420〜520万円程度の可能性
- 40代後半の平均的な社員:有報の平均510.1万円前後が目安
- 管理職層:平均を上回る水準と考えられるが、有価証券報告書では職種別・役職別の給与は開示されていない
口コミには「給与水準が物足りない」「転勤や出向時の処遇が業務量に見合わない」という不満の声がある一方、営業職からは「若手のうちから高い水準がもらえた」という逆方向の声もあります。部署や職種によって待遇の感じ方に差があることがうかがえますが、口コミの総数は全サイト合計でも70件前後にとどまり、統計的に語れる規模ではありません。この点は必ず割り引いて読んでください。
転職時に確認すべきポイントを整理します。第一に、賞与の実績推移。年収が業績連動で約9%動いてきた以上、直近3〜5年の賞与月数を面接で確認する価値があります。第二に、配属セグメント。稼ぎ頭の防護服・環境資機材事業と、赤字が続くヘルスケア製品事業では、事業の置かれた状況が大きく異なります。第三に、勤務地と転勤範囲。秋田・岡山・群馬・大阪・札幌・仙台と拠点が広く分散しているため、労働条件通知書での確認が欠かせません。
従業員148名・5期連続減少をどう読むか|人員構成と働き方
アゼアスの人員データには、年収以上に慎重な読み方が必要な数字があります。公式情報として、有価証券報告書によると連結従業員数の推移は次のとおりです。
| 決算期 | 連結従業員数(就業人員) | 臨時従業員(年間平均) |
|---|---|---|
| 第81期 | 176名 | 46名 |
| 第82期 | 163名 | — |
| 第83期 | 162名 | — |
| 第84期 | 155名 | — |
| 第85期(2026年4月期) | 148名 | 64名 |
連結従業員数は176名から148名へ5期連続で減少し、この間に臨時従業員は46名から64名へ増加しています。正規の就業人員が28名減る一方で、臨時従業員が18名増えている構図です。
ここで重要なのは、この数字だけで「リストラが行われた」と断定してはいけないということです。第85期有価証券報告書を確認しても、希望退職の募集や整理解雇の実施に関する記載は見当たりませんでした。したがって推定情報として考えられるのは、平均年齢48.3歳という年齢構成を踏まえた定年退職などによる自然減と、その補充を臨時従業員(パートタイマー・嘱託・季節工)で行う置き換えが進んでいる可能性です。売上がピーク比8割の水準にあることを考えれば、固定費である正社員人件費を抑制しつつ、秋田・岡山の生産/物流現場を有期雇用でまかなう選択は経営判断として説明がつきます。
転職検討者への含意は明快です。正社員のポジションはそう多く開かない可能性がある一方、開いたポジションは既存社員の退職に伴う「後任」である可能性が高く、入社直後から一定の役割を期待される場面が想定されます(推定情報)。求人票の職務内容が具体的に書かれているか、引き継ぎ期間があるかは面接で確認したい点です。
セグメント別の人員配置と、どこに人がいるか
第85期のセグメント別従業員数(カッコ内は臨時従業員)は、防護服・環境資機材62名(22名)、ヘルスケア製品15名(16名)、ライフマテリアル32名(22名)、その他21名、全社(共通)18名(4名)です。
この配分から3点が読み取れます。第一に、主力の防護服・環境資機材事業に正社員の約42%が集中しており、会社の重心が明確です。第二に、ヘルスケア製品事業は正社員15名に対し臨時従業員16名と臨時のほうが多い構成で、秋田工場の生産体制が有期雇用に支えられていることが分かります。第三に、「その他」21名は海外子会社の人員で、国内本体とは別の給与体系です。応募を検討する職種がどのセグメントに属するかによって、周囲の人員構成も働き方もかなり変わることになります。
残業・有給・人的資本指標|働き方は落ち着いている傾向
口コミ傾向として、転職会議の集計では月平均残業9.4時間・有給消化率75%、OpenWorkに掲載されている企業データでは有給休暇消化率67.3%・女性労働者比率43.6%とされています。数字はサイト間で振れますが、いずれも「残業が長い会社」の水準ではありません。口コミの定性的な傾向でも「残業が少なくワークライフバランスが取りやすい」「落ち着いて働ける」という評価が繰り返し見られます。前述の平均勤続14.5年という定着の良さとも整合的です。
公式情報として、有価証券報告書に記載された人的資本指標も確認しておきましょう。管理職に占める女性労働者の割合は13.8%、男性労働者の育児休業取得率は100.0%、男女の賃金差異は全労働者60.5%・正規雇用71.3%・パート有期47.3%です。会社はこの差異の要因について、女性管理職比率が低いこと、育児短時間勤務の利用者が女性に集中していること、非正規に含まれるパートタイマーの94.1%が女性であることを挙げて説明しています。男性育休取得率100%は小規模企業としては高い水準である一方、女性管理職比率13.8%は今後の課題として残っている、という両面で捉えるのが妥当でしょう。
なお、労働組合は結成されていません(有価証券報告書には労使関係は円滑である旨が記載されています)。組合を通じた賃金交渉の枠組みがないため、待遇の改定は会社側の方針に依存する構造です。有価証券報告書は給与の基本方針として「社会一般の賃金水準や経済動向を総合的に勘案し、成長への投資としての適切な報い」と記載しています。
アゼアスの評判・口コミ傾向|母数が少ない前提で読む
最初に前提を明示します。アゼアスの口コミは、全サイトを合計しても70件前後しかありません。エン カイシャの評判が31件(総合3.2点・正社員8名回答)、転職会議が25件(総合2.65点)、就活会議が13件、OpenWorkは企業ページはあるものの社員クチコミは未投稿(0件)で、掲載されているのは公表データのみです。これは統計的に傾向を語れる規模ではなく、投稿者の属性によって評価が大きく振れます。以下はあくまで口コミ傾向として読んでください。
相対的に評価が高い項目|事業の独自性と社会貢献
エン カイシャの評判の項目別スコアでは、「事業の独自性」3.5、「社会貢献意識」3.4、「イノベーションへの挑戦」3.3が相対的に高い評価を受けています。これは事業内容から見ても納得のいく結果です。デュポン製化学防護服を国内で扱う立場、アスベスト処理や感染症対策、原発向け、化学テロ対策といった商材は、「人の命と健康を守る」という社会的意義が説明しやすい仕事です。会社が「安全・防護システムで人と環境を守る」を社会的ミッションに掲げていることとも一致します。
定性的な口コミでも、前述のとおり「残業が少ない」「落ち着いて働ける」という働き方への評価が繰り返し登場します。同業の卸売業界では「朝が早い」「納期・クレーム対応で拘束時間が長い」というイメージが語られがちですが、アゼアスの口コミからはその傾向は強く読み取れません。推定情報として、最終ユーザーへの一括納品よりも安全衛生商社・カタログ通販を経由した商流の比重が高いことが影響している可能性があります。
不満として挙がる項目|成長性・経営への不安と処遇
一方、相対的に低い項目は「成長性・将来性」3.0、「20代の成長環境」3.0、「経営陣のリーダーシップ」3.1、「風土の活気」3.2です。定性的にも「給与水準が物足りない」「転勤や出向時の処遇が業務に見合わない」「成長性や経営に不安がある」といった声が見られます。
これらの声は、本記事でここまで確認してきた公式データと矛盾しません。営業利益が特需ピークの約4分の1で横ばい、平均年齢48.3歳で組織が高齢化、正社員は5期連続減、ROE2.0%という数字を社内から見れば、「成長性への不安」「活気の物足りなさ」という感覚が生まれるのは自然です。逆に言えば、口コミの不満は感情的な不平ではなく、業績構造から説明できる合理的な指摘として扱うべきでしょう。
「20代の成長環境」が低評価である点は、若手の転職検討者にとって特に重要です。従業員127名・平均年齢48.3歳という組織で、教育体制や若手抜擢の仕組みがどこまで整備されているかは、面接で必ず具体的に確認すべき項目です。「直近3年に入社した20代・30代は何人で、いまどんな役割を担っているか」という質問が有効でしょう。
卸売業5社との比較|規模も収益構造もまったく違う
アゼアスの位置づけを客観視するため、東証33業種分類で同じ「卸売業」に属する上場5社を比較します。ここで最も重要な注意は、5社の事業内容も規模もまったく異なるという点です。売上高は最大のTOKAIホールディングス2,448.38億円と最小のアゼアス82.90億円で約29.5倍、連結従業員数も5,033名と148名で約34倍の開きがあります。さらに決算期が3種類あり、大光は5月期、アゼアスは4月期、他3社は3月期です。以下の表は必ず年度を確認しながら読んでください。
| 企業名(コード) | 連結売上高 | 営業利益(利益率) | 連結従業員数 | 有報の平均年間給与 | 決算期 |
|---|---|---|---|---|---|
| ジオリーブグループ(3157) | 1,857.54億円(+5.5%) | 21.15億円(1.14%) | 1,870名(提出会社91名) | 690.6万円(持株会社91名のみ。事業会社はジューテック725.0万円・井桁藤553.2万円を別途開示) | 2026年3月期 |
| 大光(3160) | 795.49億円(+6.2%・過去最高) | 1.59億円(0.2%) | 592名〔臨時520名〕(提出会社583名) | 553万円 | 2026年5月期 |
| アゼアス(3161) | 82.90億円(+3.3%・5社中最小) | 1.92億円(2.3%) | 148名〔臨時64名〕(提出会社127名) | 510.1万円 | 2026年4月期 |
| OCHIホールディングス(3166) | 1,204.32億円(+2.9%・過去最高) | 16.69億円(1.39%) | 1,742名(提出会社46名) | 757.1万円(持株会社46名のみ。事業会社は越智産業491.9万円・ヨドプレ468.0万円を別途開示) | 2026年3月期 |
| TOKAIホールディングス(3167) | 2,448.38億円(+0.56%・5社中最大) | 186.99億円(7.6%・5社中最高) | 5,033名(提出会社99名) | 695.1万円(持株会社99名のみ。事業会社の給与は開示なし) | 2026年3月期 |
この表から、転職判断に直結する3つの示唆が得られます。
第一に、営業利益率の差が事業構造の差そのものです。TOKAIホールディングスの7.6%から大光の0.2%まで約38倍の開きがあります。同じ「卸売業」という分類でも、TOKAIのようなガス・情報通信といった生活インフラのストックビジネスと、建材・食品の流通業では収益構造がまったく違います。アゼアスの2.3%は、5社の中では中位ですが、持株会社3社を除く事業会社2社(アゼアス2.3%・大光0.2%)で比べるとむしろ高いという見方もできます。防護服という専門性の高い商材が、汎用品流通より高い利幅を確保できていることの表れと考えられます(推定情報)。
第二に、有報の平均年間給与を横並びで比べてはいけません。5社のうちジオリーブグループ・OCHIホールディングス・TOKAIホールディングスの3社は持株会社で、有報に載る数字は本社の経営管理部門(それぞれ91名・46名・99名)のみが対象です。連結従業員数との乖離は20.5倍〜50.8倍に達します。実際に求職者が働くのは中核事業会社であり、たとえばOCHIホールディングスの757.1万円に対して事業会社の越智産業は491.9万円と、250万円以上の差があります。この点で、純粋持株会社ではないアゼアスの510.1万円は「そのまま現場の実態に近い数字」として読める希少なケースです。TOKAIホールディングスに至っては事業会社の給与を開示していません。同じ持株会社でも開示姿勢が分かれる点は、企業研究の観点で覚えておくと役立ちます。
第三に、規模の小ささは一長一短です。連結148名という規模は、5社の中で圧倒的に小さい一方、事業の全体像が見えやすく、若手でも幅広い業務に関われる可能性があります。逆に、大企業のような体系的な研修制度・ジョブローテーション・グループ間異動の選択肢は限られると考えられます(推定情報)。なおアゼアスは自己資本比率80.7%と5社の中で最も財務が厚く、規模の小ささを財務の安全性で補っている構造です。
より近い業態での比較を求めるなら、同じ労働安全衛生分野の上場企業として重松製作所(7980)、興研(7963)が挙げられます。また非上場ですがミドリ安全は安全靴・作業服・保護具の最大手で、アゼアスの主要取引先であると同時に競合でもあります。研究・産業用機器の商社であるアズワン(7476)も、防護服やマスクをカタログ販売する販路上のライバル兼取引先です。安全衛生という領域でキャリアを積む前提なら、これらの企業も併せて検討する価値があります。
アゼアスの将来性|4つの構造リスクと新中期経営計画
将来性を評価するうえで、この会社には明確に指摘できる構造リスクが複数あります。ただし同時に、それを会社自身が有価証券報告書で率直に開示している点は評価すべきポイントです。ここでは事実を先に並べ、そのうえで解釈を示します。
リスク1:デュポン一社への仕入依存
最も重い論点です。主力の化学防護服は、旭・デュポンフラッシュスパンプロダクツ株式会社(デュポンジャパンと旭化成の合弁)から供給を受けています。そして有価証券報告書は「長期納入契約は締結されておりません」と明記しています。つまり、取引条件の変更や供給支障が起きた場合、売上の約58%を占める主力セグメントが直接的な影響を受ける構造です。
推定情報としての解釈を述べます。1975年から50年にわたって継続してきた関係であり、社長が日本防護服協議会の理事長を務めるなど業界内での立ち位置も確立していることを考えれば、短期的に関係が途切れる可能性は高くないと考えられます。また同社は原反から自社オリジナル製品を製造するメーカー機能を持つため、単純な代理店とは異なる付加価値も持っています。とはいえ「この1本に事業の過半が乗っている」という事実は変わりません。転職の面接で「今後の仕入先多様化やメーカー機能強化の方針」を聞くことは、企業理解の深さを示すうえでも有効でしょう。
リスク2:ライフマテリアル事業の構造的縮小
売上の約35%を占めるライフマテリアル事業は、有価証券報告書自身が縮小市場であることを認めています。畳表・畳床用資材・畳縁については洋風化による消費者の畳離れ、アパレル資材については生産拠点の海外移転による国内市場の縮小です。これは景気循環ではなく構造変化であり、努力で市場そのものを反転させることは困難です。
会社は塩ビ織物シートReFace®のような機能性建材へ商材を広げることで対応を図っていますが、推定情報として、この事業が中長期で成長ドライバーになる可能性は限定的だと考えられます。転職検討者としては、応募ポジションがライフマテリアル事業に属する場合、縮小市場でシェアを守る/新商材を開拓するという難易度の高い役割になる点を理解しておく必要があります。逆に言えば、そこにやりがいを見出せる人には手応えのある仕事です。
リスク3:ヘルスケア製品事業の赤字継続と、リスク4:海外子会社の損失
成長事業と位置づけるヘルスケア製品事業は、第85期に売上+42.2%を達成しながら営業損失55,066千円を計上しました。創業期在庫の33,633千円の評価減を含みます。売上3.9億円という規模に対し損失5,500万円は小さくない比率で、秋田工場という固定費を抱えながら、コロナ後の国産マスク需要が想定を下回っている構図だと考えられます(推定情報)。売上が4割以上伸びていること自体は前向きな材料ですが、黒字化のめどについては会社の説明を確認する必要があります。
海外子会社をまとめた「その他」セグメントも売上234,315千円(△24.8%)に対し営業損失30,918千円で、有価証券報告書は中国におけるカントリーリスクをリスク項目として明記しています。2025年1月に日里貿易(上海)を清算し、2026年1月にベトナムのAZEARTH VIETNAMを設立するなど、生産・調達拠点を中国からベトナムへ振り分ける動きが進行中です。海外事業に関わりたい人にとっては、立ち上げフェーズに関与できる機会がある一方、収益貢献はこれからという段階です。
会社自身が「反省点」と書いた前中計と、新計画「Next Stage 実行計画2026」
前中期経営計画「Next Stage 実行計画2023」について、有価証券報告書は「最終目標を下方修正する等、業績面での成長の達成には至らず、反省点と認識しております」と自己批判を記載しています。上場企業が中期計画の未達をここまで明確に書くケースは多くありません。推定情報として、これは経営の説明姿勢としてはむしろ誠実であり、投資家・求職者いずれにとっても判断材料になるものだと考えられます。
そして2026年5月から新計画「Next Stage 実行計画2026」(2029年4月まで)がスタートしました。重要テーマとして掲げられているのは次の3つです。
- 有害化学物質から人と環境を守る(アスベスト・ダイオキシン・化学物質対策)
- 感染症から人と社会を守る(医療・防疫向け)
- 作業環境リスクから人を守る(労働安全衛生分野)
施策面では、信州大学との共同研究、防護服の試験機能の集約、業務提携による安全環境設備分野の開拓が挙げられています。人材面では「メーカー機能の強化」「DXによる営業生産性の向上」「顧客課題の解決力向上」を掲げ、管理職を補佐する役職の新設、人事・評価制度の最適化、IT・デジタルのリスキリング環境整備を推進するとしています。目標指標にはROAとROEが採用されており、売上拡大より資本効率の改善に軸足を置いた計画である点が読み取れます。
公式情報として、第85期は新基幹システム(2025年5月稼働)の償却費と「優秀な人材確保のための投資」により販管費が25,726千円(+1.7%)増加しています。人材投資と基盤整備に資金を振り向けている段階であることは、数字の裏づけがあります。
資本構造の面では、親会社・支配株主はなく、筆頭株主は作業服メーカーの株式会社Asahicho(広島県府中市)が7.90%、次いで創業家系とみられる個人株主が続き、上位10名の合計でも31.89%と分散しています。特定企業の意向に強く左右される資本構造ではないため、親会社都合による方針転換や出向といったリスクは相対的に小さいと考えられます(推定情報)。なお行政処分・訴訟等の有無については、記事後半のFAQで整理しています。
アゼアスへの転職が向いている人・向いていない人
ここまでの公式情報・口コミ傾向をふまえ、適性を整理します(推定情報を含みます)。数を揃えるためではなく、この会社の構造から実際に導ける項目だけを挙げています。
| 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
| 「人の命と健康を守る」商材に意義を感じ、製品知識を武器に提案したい人 | 市場が拡大している成長産業で、事業とともに急拡大を経験したい人 |
| 残業の少なさと定着率の高さを重視し、長く腰を据えて働きたい人 | 短期間で昇進し、若くして裁量の大きいポストに就きたい人 |
| 従業員127名規模で事業の全体像を見ながら幅広く関わりたい人 | 体系的な研修制度・グループ間ローテーションを求める人 |
| 業績の波を織り込んだうえで、財務の安定性(自己資本比率80.7%)を評価できる人 | 年収が業績連動で数%上下することに強い抵抗がある人 |
| 年上の同僚・上司が多い環境(平均年齢48.3歳)で自然に振る舞える人 | 同世代が多く活気のある組織文化を重視する人 |
| 秋田・岡山・群馬・大阪など全国の拠点勤務も選択肢に入れられる人 | 首都圏勤務に限定したい人 |
編集部の見解とアゼアスへの転職判断まとめ
編集部の見解として、アゼアスは「爆発的な成長を期待する会社ではないが、専門性のある商材と厚い財務基盤を土台に、腰を据えて働ける環境である可能性が高い会社」だと考えられます。総合すると、判断は次の2点に集約されます。
1つ目は、コロナ特需のピークを基準にこの会社を見ないことです。営業利益7.94億円という2021年4月期の姿は特需の産物であり、現在の1.92億円が本来の水準に近いと考えるほうが妥当です。「業績が落ちた会社」ではなく「一時的に膨らんだ数字が平常に戻った会社」という読み方をすると、評価が変わります。第85期は6期ぶりの増収に転じており、底は打った可能性があります(推定情報)。
2つ目は、この会社の魅力は待遇の高さではなく仕事の性質にあるという点です。平均年間給与510.1万円は突出した水準ではありませんが、残業月平均9.4時間という口コミ傾向、平均勤続14.5年という定着、そしてアスベスト対策・感染症対策・化学テロ対策といった社会性の高い商材。これらを合わせて価値を感じられるかどうかが判断の分かれ目です。逆に、年収の絶対額や成長スピードを最優先するなら、より収益性の高い業態を検討したほうが納得感は高いでしょう。
| 判断軸 | 評価と根拠 |
|---|---|
| 年収水準 | 有報510.1万円(第85期・単体)。平均年齢48.3歳を踏まえると突出はしないが、持株会社ではないため現場実態に近い数字として読める |
| 年収の安定性 | 5期で約487万〜530万円のレンジ。業績連動で約9%の振れ幅がある前提で見る必要がある |
| 働き方 | 月平均残業9.4時間・有給消化率67〜75%という口コミ傾向。落ち着いた環境である可能性が高い |
| 財務の安定性 | 自己資本比率80.7%。比較5社の中で最も厚く、当面の存続リスクは小さい |
| 収益性・成長性 | 営業利益率2.3%・ROE2.0%。特需ピークの約4分の1で横ばい。前中計は会社自身が未達を「反省点」と記載 |
| 事業の独自性 | デュポン製化学防護服を国内で扱う立場と自社製造機能。1975年から50年の実績 |
| 構造リスク | 仕入先一社依存、畳離れによる縮小市場、赤字2セグメント(ヘルスケア・海外) |
| 組織・キャリア | 平均年齢48.3歳・平均勤続14.5年・正社員5期連続減。定着は良いが若手の成長環境は面接で要確認 |
| 採用の見つけ方 | 公式採用サイトのほか、募集要項はengage(en-gage.net)に掲載。求人は常時多数ではない可能性がある |
アゼアスに関するよくある質問(FAQ)
アゼアスへの転職・就職を検討する人から実際に検索されている疑問に、公式情報をもとに回答します。
アゼアスの平均年収はいくらですか?
第85期(2026年4月期)の有価証券報告書によると、提出会社単体の平均年間給与は5,101,363円(約510.1万円)で、前事業年度比+2.8%です。賞与・基準外賃金を含みます。平均年齢は48.3歳、平均勤続年数は14.5年。ただし年間平均64名の臨時従業員は算入されておらず、海外子会社の従業員も含まれません。口コミ傾向として、エン カイシャの評判では回答者10名の平均年収434万円(平均年齢33.5歳)、転職会議では391万円(平均年齢29歳)という数字が出ていますが、回答者の年齢層が有報より若いため単純比較はできません。
アゼアスの求人や採用情報はどこで確認できますか?
公式採用サイト(azearth.co.jp/recruit/)が入口ですが、詳細な募集要項は外部サービスのengage(en-gage.net/azearth/)に掲載されています。連結従業員148名という規模で、かつ正社員数が5期連続で減少していることを考えると、常時多数の求人が公開されている状態ではない可能性があります(推定情報)。募集職種は営業・管理・生産管理などが中心と考えられますが、実際の募集状況は上記サイトで直接確認してください。
アゼアスに不祥事や行政処分の記録はありますか?
第85期の有価証券報告書を確認した限り、行政処分・課徴金・訴訟・不適切会計・継続企業の前提に関する疑義の記載はいずれも見当たりませんでした。製造物責任に関しては「提訴された場合を想定して保険に加入している」という一般的なリスク記述があるのみで、実際の係争についての記載はありません。報道等でも該当事案は見当たりませんでした。ただしこれは「開示資料の範囲で記載が見当たらなかった」という意味であり、過去のあらゆる事象がないことを保証するものではありません。
アゼアスの残業時間や有給休暇の取得状況はどうですか?
記事本文で触れたとおり、口コミ傾向としては転職会議の集計で月平均残業9.4時間・有給消化率75%、OpenWork掲載の企業データで有給休暇消化率67.3%とされています。ただし口コミの母数は全サイト合計でも70件前後と少なく、部署や時期による差もあると考えられます(推定情報)。公式情報としては、男性労働者の育児休業取得率100.0%が有価証券報告書に記載されています。
コロナ特需の反動が続いていますが、会社の将来性はどう見ればよいですか?
事実として、連結営業利益は2021年4月期の約7.94億円から直近2期は約1.92億円と、ピークの約4分の1の水準です。ただし売上高は第85期に6期ぶりの増収(+3.3%)へ転じ、自己資本比率は80.7%と財務基盤は厚い状態にあります。推定情報としての見方を整理すると、特需前の2019年4月期の営業利益が約2.84億円であることを踏まえれば、現在の1.92億円は「特需前の水準にやや届かない位置」と評価するのが妥当です。一方で、仕入先一社依存、畳離れによるライフマテリアル事業の縮小、ヘルスケア製品事業の赤字といった構造課題は残っています。2026年5月に始まった新中期経営計画「Next Stage 実行計画2026」がROA・ROEを目標指標としており、収益性改善の進捗が今後の判断材料になります。
どのサービスを使えばいいか決められないとき
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本記事の出典・参考情報
本記事で参照した一次情報・口コミ情報の出典は以下の通りです。最新の正確な数値は各リンク先で確認してください。
公式情報源
口コミ・評判の参照元
免責事項:本記事の数値・評価は公式情報・口コミ集計・市場推定の3分類で示しており、口コミ傾向や推定情報は断定ではなく傾向・可能性として表現しています。最終判断は読者自身で公式IRおよび内定時の労働条件通知書で確認してください。
この記事の編集方針・情報の確認について
この記事は、公式公開情報(有価証券報告書・IR資料)、求人情報、口コミ傾向をそれぞれ分けて整理し、転職・就職判断に役立つよう編集しています。年収・平均年齢・平均勤続年数・従業員数などの中核データは第85期(2026年4月期)有価証券報告書「従業員の状況」を一次情報として確認し、口コミ・推定情報とは明確に区別しています。売上高・営業利益の複数期推移のうち一部の過年度値はEDINET集計の二次データを参照しています。記載内容は最終更新時点の公開情報にもとづきます。最新の正確な数値は各公式IRページでご確認ください。
