コンセックの年収492万円と評判|2期連続赤字でも自己資本比率64%の広島企業を分解
※本記事にはプロモーションを含みます。
この記事の結論
- 年収:有報の平均年間給与は約492万円(第59期・提出会社198人)
- 業績:2期連続の営業赤字・最終赤字。ただし自己資本比率64.54%
- 構造:メーカー・商社・工事の4部門が同居し、配属で仕事が変わる
- 注意点:採用サイトは330名、有報は198人。見る数字で印象が変わる
株式会社コンセック(証券コード9895・東証スタンダード・広島県広島市西区商工センター)は、コンクリートなど構造物を「開ける・切る」ことに特化した建設機械・ダイヤモンド工具の会社です。証券コード上の業種分類は卸売業(商社)ですが、実際には自社グループで機械と消耗品を作り、建設機械や資材を売り、切断・穿孔工事を施工するという3つの機能を1社に抱えています。この記事では、第59期(2026年3月期)有価証券報告書の実額をもとに、平均年間給与約492万円という数字の意味、2期連続の営業赤字という業績事実、そして「どのセグメントに入るかで働き方が変わる」という構造を分解します。口コミの投稿数が極端に少ない企業でもあるため、数字の読み方そのものも合わせて整理しました。
コンセック(9895)とは|コンクリートを「開ける・切る」広島の独立系
最初に会社の正体を押さえておくと、以降の年収や業績の数字が読みやすくなります。コンセックは1967年(昭和42年)11月に「建設サービス株式会社」として広島で創業し、1976年に製造子会社の発研株式会社を設立、1990年に商号を株式会社コンセックへ変更して株式を店頭公開しました。2004年にJASDAQ上場を経て、現在は東証スタンダード市場に上場しています(公式情報/公式サイトおよび第59期有価証券報告書)。
扱う領域は「コンクリート構造物の穿孔(せんこう=穴をあける)・切断」というきわめてニッチな一点です。コアドリルで配管を通す穴をあける、ウォールソーやワイヤーソーで壁や床を切り出す、そのためのダイヤモンド消耗品を供給する──この工程に必要な機械・刃物・施工をまとめて提供しているのが同社の特徴です。新設工事よりも、既存の建物やインフラを改修・解体する局面で必要になる領域である点が、事業の性格を決めています。
検索サジェストを見ると、同社名と一緒に調べられているのは「パーツリスト」「コアドリル カタログ」「コアモーター」「ワイヤーソー」「取扱説明書」といった製品・保守の語が圧倒的に多く、次に「広島営業所」「本社」などの拠点、そして「株価」「株主優待」といった投資家向けの語が続きます。つまり現場のプロが機種名や部品を指名検索している会社であり、一般消費者向けの知名度は低い一方、使う側からの認知は厚いというBtoB企業の典型です。転職検討者向けの情報(年収・評判・求人)は相対的に少なく、だからこそ一次情報で確認する価値があります。
4つのセグメントと国内33拠点というかたち
事業は以下の4セグメントで構成されています(公式情報/第59期有価証券報告書)。
- 切削機具事業:コアドリル・ウォールソー等の穿孔切断機器と、ダイヤモンド切削消耗品の製造販売。いわゆるメーカー機能
- 建設・生活関連品事業:建設機械・資材・工具の卸売。いわゆる商社機能
- 特殊工事事業:コンクリート構造物の切断・穿孔施工の請負。いわゆる専門工事会社の機能
- 工場設備関連事業:工場設備に関わる商材・サービス
拠点は国内33拠点(公式情報/公式採用サイトによると)。子会社には北斗電気工業、山陰建設サービス、建設サービス島根、丸金建設などが並び、社名からも分かるとおり中国地方に色濃いグループです。大株主の状況を見ても、上位10名の合計は878千株・49.95%で、個人・関連財団・関係会社の比率が高い構成になっています。親会社は存在せず、資本的には独立系です(公式情報/第59期有価証券報告書「大株主の状況」)。
コンセックの公式データ一覧(第59期有価証券報告書ベース)
本記事で扱う公式数値を一覧にしました。公式情報として確認できる範囲の実額であり、最新の正確な数値は公式IRページで再確認してください。なお平均年間給与・平均年齢・平均勤続年数・従業員数は、いずれも提出会社(=コンセック単体)の値です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商号 | 株式会社コンセック(CONSEC CORPORATION) |
| 証券コード/上場区分 | 9895/東証スタンダード市場(業種分類:卸売業) |
| 本社 | 広島県広島市西区商工センター4丁目6番8号 |
| 創業 | 1967年11月6日(「建設サービス株式会社」として設立、1990年に現商号へ変更) |
| 代表者 | 代表取締役社長 福田多喜二 |
| 平均年間給与 | 4,922,653円(約492万円)/前年度比+0.1% |
| 平均年齢 | 46.3歳 |
| 平均勤続年数 | 18.6年 |
| 従業員数 | 連結324人(臨時従業員40人は外書き)/提出会社単体198人(臨時23人は外書き) |
| 売上高 | 連結98億8,998万円(前期比▲3.96%) |
| 営業利益 | 連結営業損失△784万円(前期も営業損失△254万円) |
| 経常利益 | 9,221万円(黒字) |
| 当期純利益 | 親会社株主に帰属する当期純損失△1億4,135万円(EPS△80.37円) |
| 総資産/株主資本 | 123億6,743万円/69億4,664万円(株主資本比率64.54%) |
| 人的資本開示 | 女性管理職比率3.0%/男性育児休業取得率20.0%/労働組合は未組成(労使関係は良好と記載) |
| 対象期 | 第59期(2025年4月1日〜2026年3月31日/2026年3月期)。従業員データは2026年3月31日現在 |
| 出典 | 第59期 有価証券報告書(2026年6月23日提出/EDINETコードE01686)、および公式IR・公式サイト |
出典について1点だけ注記します。上記の従業員データおよび大株主データは第59期有価証券報告書の記載値ですが、本記事の作成にあたってはIR BANKに転載された有報テキストブロック(「従業員の状況」「大株主の状況」)を経由して取得しており、EDINET原本PDFでの再照合までは行っていません。ただし平均年間給与についてはYahoo!ファイナンス・日経会社概要の企業概要も同値(4,920千円)を掲載しており、複数ソースで整合しています。金額の最終確認は、EDINETで第59期有価証券報告書を直接参照することをおすすめします。
コンセックの年収は約492万円|平均年齢46.3歳・勤続18.6年が語ること
結論から書きます。有価証券報告書によると、コンセック(提出会社単体198人)の平均年間給与は4,922,653円(約492万円)です。前年度比+0.1%でほぼ横ばいでした(公式情報/第59期=2026年3月期)。この数字を転職判断に使うときに決定的に重要なのは、同時に開示されている平均年齢46.3歳・平均勤続年数18.6年とセットで読むことです。
なぜセットで読む必要があるのか。492万円という金額だけを見ると「平均的な水準」という印象を持つかもしれません。しかし46.3歳という平均年齢は、卸売業の平均(42歳前後)より明確に高い水準です。さらに平均勤続18.6年は、上場企業全体で見てもかなり長い部類に入ります。つまり492万円は、20代の若手が多い組織の平均ではなく、40代後半・勤続20年近い層を多く含む組織の平均ということになります。ここから導かれる読み方は次の通りです(推定情報)。
- 40代後半で平均492万円ということは、20代〜30代前半の実額は平均を下回る可能性が高い
- 逆に言えば定着率は高く、長く働ける環境が整っている可能性がある(勤続18.6年は簡単に出る数字ではない)
- 「辞めない代わりに、年齢とともに大きく伸びるわけでもない」という賃金カーブである可能性が考えられます
口コミベースの平均年収321万円との差はなぜ生まれるのか
転職検討者が混乱しやすいのがここです。口コミ傾向として、エン ライトハウス(エン カイシャの評判)に掲載されている口コミベースの平均年収は321万円(回答11人・平均年齢36.5歳)で、有報の492万円より大幅に低い数字になっています。レンジは220〜490万円、職種別では営業系329万円・販売サービス系220万円・建築土木系350万円と紹介されています。
この約170万円の差は、どちらかが間違っているという話ではなく、測っている集団が違うことで説明できます。
| 比較軸 | 有価証券報告書(第59期) | 口コミサイト(エン ライトハウス) |
|---|---|---|
| 金額 | 約492万円 | 約321万円 |
| 対象集団 | 提出会社(単体)198人の全員 | 回答した11人のみ |
| 平均年齢 | 46.3歳 | 36.5歳 |
| 性質 | 会社が法定開示した実額(公式情報) | 個人の自己申告の集計(口コミ傾向) |
| 管理職の含まれ方 | 管理職を含む全社員 | 回答者構成により変動(不明) |
年齢差が約10歳あり、かつ口コミ側は回答11人という小さな母数です。この2つの条件がそろえば、170万円程度の差は十分に生じます。したがって実務的な読み方は「30代半ばの実感値は300万円台、40代後半を含む全社平均が492万円」という二段構えで理解するのが妥当です(推定情報)。内定時には必ず労働条件通知書で自分の提示額を確認してください。

有報の492万円と口コミの321万円、どっちを信じればいいんですか?
どちらも事実として扱い、役割を分けて使うのが正解です。会社全体の賃金水準を知りたいなら有報の492万円、30代半ばで入社した場合の体感を知りたいなら口コミの300万円台を参考にする。そして自分の提示額は面接の場で確認する。この3段階で見れば矛盾しません。
賞与・昇給についての口コミ傾向
口コミ傾向として、エン ライトハウス掲載の36件(うち年収・給与関連9件)では、給与水準に関する声は一貫して厳しい方向にそろっています。具体的には「給与がかなり低い」「大卒なのに高卒のような給与」「賞与は業績連動で期待できない」「昇給は年2,500円程度」といった投稿が複数見られます。OpenWorkでは待遇面の満足度3.0(5点満点)となっていますが、こちらは回答者がわずか3人です。
これらは断定できる水準の情報ではありません。ただし、2期連続で営業赤字・最終赤字という業績事実(後述)と、賞与が業績連動であるという口コミは整合的です。推定情報として、賞与の変動幅は業績局面によって小さくなる可能性があり、年収を確認する際は基本給と賞与の内訳、賞与の算定根拠(全社業績連動かセグメント業績連動か)まで踏み込んで聞いておくと、入社後のギャップを減らせます。
年収について面接で確認すべき5つのポイント
- 提示額がどのセグメントの水準なのか(メーカー部門・商社部門・工事部門で異なる可能性があります)
- 雇用主がコンセック本体か子会社か(連結324人のうち126人は子会社所属。子会社の給与水準は開示されていません)
- 賞与の算定方式と直近3年の支給月数(業績連動という口コミがあるため)
- 昇給の標準的な幅と昇格要件(勤続18.6年の組織でポストがどう開くか)
- 残業代の計算方法と固定残業の有無(工事部門は夜間・休日作業の可能性があります)
なお初任給は229,850円という数字が日経会社概要に掲載されています。これは二次情報であり、有価証券報告書ではなく企業情報データベースの掲載値である点に留意してください。最新の初任給は公式採用サイトでの確認をおすすめします。
採用サイトの「330名・44.4歳」と有報の「198人・46.3歳」はなぜ違うのか
コンセックを調べるうえで、他社記事があまり触れていない論点がここです。同社が自ら公開している2つの数字が食い違っています。
| 項目 | 公式採用サイト(グループベース) | 第59期有価証券報告書(提出会社単体) |
|---|---|---|
| 従業員数 | 330名 | 198人(臨時23人は外書き) |
| 平均年齢 | 44.4歳 | 46.3歳 |
| 平均勤続年数 | 17.0年 | 18.6年 |
| 売上高 | 102.9億円 | 98億8,998万円(第59期連結実績) |
| 拠点数 | 33拠点 | ― |
| 年間休日 | 127日 | ―(有価証券報告書では開示されていない) |
どちらも同社が出している数字で、誤りではありません。違いの理由は集計範囲と基準日です。
- 採用サイトはグループ(連結)ベースで、子会社に所属する社員を含んでいます。有報の連結従業員数324人に近い規模です
- 有報の平均年齢・平均勤続・平均年間給与は「提出会社=コンセック単体198人」の値で、法定開示のルール上こうなります
- 売上高102.9億円は前期(2025年3月期/第59期の前の期)の実績102億9,730万円と一致しており、採用サイトの掲載値が1期前のままである可能性が高いと考えられます(推定情報)
なぜこれが転職判断に効くのか。採用サイトの数字で見ると「330名・44.4歳・勤続17.0年・売上102.9億円」、有報で見ると「198人・46.3歳・勤続18.6年・売上98.9億円・2期連続営業赤字」となり、会社の印象がかなり変わるからです。前者は「安定した中堅企業」に見え、後者は「縮小局面にある小規模組織」に見えます。どちらか一方だけを見て判断すると、入社後に「聞いていた話と違う」というズレが生まれやすくなります。
実務的な結論はシンプルです。応募時は「自分が入るのは本体か子会社か」を最初に確認し、待遇の議論は必ず雇用主単位で行う。そして会社全体の体力を見るときは有報の連結値を使う。この使い分けで、2つの数字は矛盾なく使えます。
4つのセグメントで仕事も待遇も変わる|メーカー・商社・工事の見分け方
コンセックへの転職でもっとも重要なのは「どの部門に入るか」です。証券コード上は卸売業1社ですが、実質的には性格の異なる3種類の会社が同居しています。第59期有価証券報告書のセグメント別従業員数と売上を突き合わせると、その違いが数字で見えます。
| セグメント | 機能 | 売上高(第59期) | セグメント営業利益 | 連結従業員 | 提出会社(単体)従業員 |
|---|---|---|---|---|---|
| 切削機具事業 | メーカー(機器+ダイヤモンド消耗品の製造販売) | 36.4億円(+1.3%) | 215百万円 | 136人 | 88人 |
| 建設・生活関連品事業 | 商社(建設機械・資材・工具の卸売) | 37.5億円(▲2.4%) | 141百万円 | 63人 | 62人 |
| 特殊工事事業 | 専門工事(切断・穿孔の施工請負) | 15.5億円(▲5.2%) | 72百万円 | 63人 | 28人 |
| 工場設備関連事業 | 商社(工場設備関連) | 9.52億円(▲9.8%) | 67百万円 | 42人 | ― |
| 全社共通 | 管理部門等 | ― | ― | 20人 | 20人 |
この表から読み取れることを、転職判断に直結する形で整理します。
1人当たり売上と利益率が部門ごとに大きく違う
売上を連結従業員数で割ると、建設・生活関連品事業(商社部門)は1人当たり約5,950万円、切削機具事業(メーカー部門)は約2,680万円、特殊工事事業は約2,460万円、工場設備関連事業は約2,270万円となります(公式開示値からの編集部による算出)。一方、売上に対するセグメント営業利益率は工場設備関連7.0%、切削機具5.9%、特殊工事4.6%、建設・生活関連品3.8%です。
つまり商社部門は少人数で大きな売上を動かすが利幅は薄く、メーカー部門と工場設備関連は利幅が相対的に厚いという構図です(推定情報を含む解釈)。これは卸売業の一般的な性質と整合しており、「売上規模で評価されたいなら商社部門、利益率や製品そのものに関わりたいならメーカー部門」という職種選びの軸になります。
工場設備関連事業には単体の人員記載がない
もう1つ見逃せないのが、提出会社単体のセグメント別人員に「工場設備関連事業」が含まれていない点です。単体198人の内訳は切削機具88人・建設・生活関連品62人・特殊工事28人・全社共通20人で、連結で42人いる工場設備関連事業の人員は単体に計上されていません。ここから、工場設備関連事業は主に子会社側が担っていると考えられます(推定情報/有報のセグメント別人員開示からの推定)。
同様に、切削機具事業は連結136人に対し単体88人で、差の48人は製造子会社(発研など)側の人員と見られます。応募するポジションが「工場設備関連」や「製造」寄りであれば、雇用主が子会社である可能性を想定しておくべきということです。前述の通り、子会社の給与水準は有価証券報告書では開示されていません。
3種類の仕事はどれくらい違うのか
- メーカー系(切削機具):機械設計・生産技術、ダイヤモンド工具の品質保証・製品開発、機器の技術支援やアフターサービス。製品知識が軸になり、異動しても技術が資産として残りやすい職種群です
- 商社系(建設・生活関連品/工場設備関連):建設会社・専門工事会社・代理店へのルート営業や技術営業。拠点配属が基本で、拠点長・支店長というマネジメントルートが見えます。国内33拠点のため転居を伴う異動の可能性は織り込む必要があります
- 工事系(特殊工事):コンクリートの切断・穿孔施工、現場代理人・施工管理、積算。騒音・粉塵・高所・夜間作業といった現場負荷があり、有資格者としての技能が評価軸になります
業界共通の懸念として、「同じ社名で入社しても自分がどの機能を担うのか読みにくい」「社内異動でキャリアの軸が分断されないか」という論点があります。コンセックはまさにこの構造を持つ会社なので、応募段階でセグメントと職種、そして雇用主法人を特定しておくことが、他社以上に重要です。
2期連続の営業赤字・最終赤字をどう読むか|セグメントは黒字、全社費用が食い潰す構造
この記事でもっとも重い事実を、隠さずに書きます。コンセックは2025年3月期・2026年3月期と2期連続で営業赤字かつ最終赤字です。
| 決算期 | 連結売上高 | 連結営業利益 | 当期純利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 2022年3月期(第55期) | 100.81億円 | 3.25億円 | 0.60億円 | 3.2% |
| 2023年3月期(第56期) | 96.96億円 | 0.51億円 | △0.23億円 | 0.5% |
| 2024年3月期(第57期) | 103.79億円 | 0.46億円 | 2.10億円 | 0.4% |
| 2025年3月期(第58期) | 102.97億円 | △0.03億円 | △2.08億円 | ▲0.03% |
| 2026年3月期(第59期) | 98.90億円 | △0.08億円 | △1.41億円 | ▲0.08% |
第59期の正確な数字は、連結売上高98億8,998万円(前期比▲3.96%)、連結営業損失△784万円、経常利益9,221万円(黒字)、親会社株主に帰属する当期純損失△1億4,135万円(EPS△80.37円)です。前期(2025年3月期)も営業損失△254万円・経常利益4,040万円・当期純損失△2億826万円でした(公式情報/第59期有価証券報告書・決算情報)。
5期推移で見ると、売上は97億〜104億円のレンジで横ばい圏にある一方、営業利益が2022年3月期の3.25億円から4期連続で低下し、直近2期はわずかにマイナスへ沈んだという流れです。売上が崩れたのではなく利幅が削れていったという形の悪化であり、業界共通の課題である原材料(ダイヤモンド砥粒・鋼材)価格、労務費、円安によるコスト上昇を十分に価格転嫁できていない局面と整合します(推定情報を含む解釈)。
セグメントは全部黒字なのに、全社では赤字
ここがこの会社の業績を理解する核心です。第59期のセグメント営業利益は、切削機具215百万円・建設・生活関連品141百万円・特殊工事72百万円・工場設備関連67百万円で、合計約4.95億円の黒字です。にもかかわらず連結営業損失は△784万円。つまり全社費用(本社共通費など)が約5.0億円あり、4つの事業が稼いだ利益をほぼ全額打ち消している構造になっています。
この構図の読み方を、転職判断の視点で整理します。
- 現場・事業部門は稼げていない訳ではない。4部門すべてがセグメントレベルで黒字を確保しています
- 問題はコスト構造のサイズにあります。売上98.9億円に対して約5.0億円の全社費用(売上比約5%)を負担しており、営業利益率が1%を割る水準では全社費用の重みが決定的になります
- 改善レバーは、値上げ・原価低減・全社費用の圧縮のいずれかです。面接では「全社費用の削減計画」と「価格改定の方針」を聞くと、経営の本気度が測れます(推定情報)
なお経常利益が黒字である点も重要です。営業損失△784万円に対し経常利益9,221万円ですから、営業外で約1.0億円の収益超過があることになります(公式開示値からの差分計算)。前期も営業損失△254万円に対し経常利益4,040万円で、約4,300万円の営業外収益超過がありました。その内訳(受取配当金・不動産賃貸収入などの可能性)は今回参照した範囲では特定できなかったため、断定は避けます。
また、経常利益9,221万円の黒字から当期純損失△1億4,135万円へ約2.3億円の振れ幅が生じている要因(特別損失か税金費用か)についても、今回参照した範囲では内訳を特定できませんでした。前期(2025年3月期)についても減損損失などを含む特別損失約2億20百万円の計上が報じられていますが、一次ソースでの内訳照合には至っていません。この部分は決算短信の特別損失明細で読者自身が確認することを強くおすすめします。
赤字だが財務は厚い、という両面
ネガティブ側だけ見ると判断を誤ります。財務面は対照的に堅固です(公式情報/第59期有価証券報告書・公開指標)。
- 株主資本比率64.54%(総資産123億6,743万円/株主資本69億4,664万円)
- BPS 4,429.61円に対し株価は1,275円水準(2026年9月時点)、PBR0.29倍
- 時価総額は約23億7,661万円、発行済株式数1,864,011株、配当利回り2.12%
自己資本比率64.54%は、直近2期の赤字額(それぞれ約1.4億〜2.1億円)に対して十分な緩衝力があります。「今期赤字だから明日が危ない会社」という読み方は、この財務数値からは導けません。一方でPBR0.29倍という評価は、株主資本69.5億円に対して市場が約24億円しか価値を認めていないことを意味し、資本効率の低さが市場から厳しく見られている状態とも読めます(推定情報)。東証がPBR1倍割れ企業に改善を求めている流れの中では、収益性改善への外部圧力がかかりやすいポジションです。
2027年3月期の会社計画と足元のギャップ
会社は2027年3月期について売上高104億円(+5.2%)・営業利益1億円・経常利益1億5,000万円・当期純利益1億円という黒字回復計画を掲げています。ただしこれは会社予想であり実績ではありません。
注意すべきは足元です。2027年3月期第1四半期は売上22億円(前年同期比▲6.0%)、親会社株主に帰属する四半期純損失7,100万円(前年同期は△1,700万円)と、減収かつ赤字幅の拡大で始まっています。第1四半期の季節性は業種によって異なるため単純外挿はできませんが、「会社計画は黒字回復、足元の四半期は赤字拡大」というギャップがあることは、応募前に把握しておくべき事実です(公式情報/四半期決算情報)。面接で「通期計画の達成見通しと、下期の利益回復シナリオ」を質問するのは、きわめて妥当な確認になります。
口コミ評判の読み方|母数3〜36件という情報空白をどう扱うか
コンセックの評判を調べようとすると、多くの読者が同じ壁にぶつかります。口コミの絶対数が極端に少ないのです。この事実自体が、転職判断において重要な情報になります。
| 口コミサイト | 掲載状況 | 注意点 |
|---|---|---|
| OpenWork | 総合評価2.90/回答者わずか3人 | 3人の回答で算出された各項目スコアを「会社の実態」と扱うのは統計的に無理がある |
| エン ライトハウス(エン カイシャの評判) | 総合3.0/口コミ36件(うち年収・給与関連9件) | 36件は従業員198人規模としては少なめ。年収の平均値は回答11人ベース |
OpenWorkに掲載されている項目別スコアは、待遇面の満足度3.0、社員の士気2.9、風通しの良さ2.9、人事評価の適正感2.7、残業月21.0時間、有給休暇消化率9.5%となっています。
ここで明確にしておきます。この「有給休暇消化率9.5%」を会社の実態として受け取るべきではありません。回答者3人の申告に基づく数値であり、1人の回答が全体を3分の1動かす計算です。有給消化率が極端に低い職場がある可能性を否定はできませんが、3人の数字から会社全体を断定することはできないというのが正確な扱いです(口コミ傾向)。同じく残業月21.0時間という数字も、参考値として扱うのが適切です。
一方で、口コミの方向性がそろっている部分は、傾向として読む価値があります。口コミ傾向を整理すると次のようになります。
- 給与について厳しい声が複数:「給与がかなり低い」「賞与は業績連動で期待できない」「昇給は年2,500円程度」など、方向が一貫しています
- 定着・労働時間はネガティブ一色ではない:勤続18.6年という有報の実額、年間休日127日(公式採用サイト)、残業月21時間程度という口コミから、労働時間面は比較的穏やかな可能性が見えます
- 総合像は「伸びにくいが穏やか、辞める人も少ない」という方向に収れんします(推定情報)
なお本記事では、匿名掲示板の書き込みは出典として使用していません。投稿者の属性も投稿時期も検証できないため、転職判断の根拠にすべきではないと考えています。また行政処分・リコール・訴訟・課徴金といった法的トラブルについては、今回の調査範囲では関連する公表情報を把握できませんでした。これは「存在しない」ことの証明ではないため、断定的な評価は避けます。
働き方と人的資本データ|年間休日127日、女性管理職比率3.0%、労働組合なし
働き方を判断するための公式数値を、良い面・厳しい面の両方そろえて出します。小さい数字も隠さず示すほうが、キャリア判断には役立つと考えています。
| 項目 | 数値 | 出典・区分 |
|---|---|---|
| 年間休日 | 127日 | 公式採用サイト(公式情報) |
| 女性管理職比率 | 3.0% | 第59期有価証券報告書(公式情報) |
| 男性育児休業取得率 | 20.0% | 第59期有価証券報告書(公式情報) |
| 労働組合 | 未組成(労使関係は良好と記載) | 第59期有価証券報告書(公式情報) |
| 平均勤続年数 | 18.6年(提出会社単体) | 第59期有価証券報告書(公式情報) |
| 月平均残業 | 約21.0時間 | OpenWork(口コミ傾向・回答3人) |
| 離職率 | 有価証券報告書では開示されていない | ― |
この数字の組み合わせから見えることを整理します。
まずプラス面。年間休日127日は建設関連の企業としては水準以上で、土日祝+夏季・年末年始がしっかり確保される計算です。勤続18.6年は「長く働き続けている人が多い」ことの客観的な裏づけで、現場が荒れている組織では通常こうはなりません。業界では省人化機器・遠隔操作型の切断機、低騒音・低粉塵、電動化といった技術が進み、機械側で作業負荷を下げる方向に開発が向かっています。機器を自社で作る会社である以上、この流れを社内から見られるのは技術志向の人には魅力です。
次に厳しい面。女性管理職比率3.0%は、管理職の大多数が男性であることを示す数字です。男性育児休業取得率20.0%も、5人に1人という水準です。また労働組合が未組成であるため、賃金・賞与の交渉は個人または従業員代表の枠組みで行うことになります。賞与が業績連動という口コミ傾向とあわせると、業績悪化局面での待遇交渉チャネルが限られる可能性は織り込んでおくべき点です(推定情報)。
さらに、勤続18.6年・平均年齢46.3歳という組織には裏面もあります。定着がよいことは、同時に「ポストが空きにくい」「新陳代謝が乏しい」ことも意味します。中途入社者が管理職ポジションに就くまでの道筋、直近数年の中途入社実績、中途入社者が就いている役職レンジは、面接で具体的に確認する価値があります(推定情報)。
業界構造から見た将来性|改修需要は追い風、価格転嫁が課題
将来性を「今後も成長が期待されます」で済ませるつもりはありません。市場環境と同社の立ち位置を分けて見ます。
追い風:インフラ老朽化と改修・更新需要
コンセックの主戦場は既存の構造物を「開ける・切る」工程であり、これは新設工事よりも改修・更新・解体の局面で必要になります。日本の社会資本は維持管理・更新費が今後30年で最大194兆円(年5兆円超)規模と試算され、2025年6月に閣議決定された国土強靱化の中期計画では2026年度からの5年間で20兆円強の事業規模が示されています。2026年は高速道路の橋梁リニューアル工事が本格化するピーク年にあたり、民間建築でも改装・改修(維持修繕)は2025年度で13.1兆円と民間建設投資の約4分の1を占めます。
つまり市場そのものは、新設建設投資より景気変動を受けにくい構造にあります。ダイヤモンド工具の世界市場も年率6〜8%程度の成長予測が複数の調査機関から示されており、方向性としては悪くありません。
向かい風:国内の緩やかさとコスト転嫁
ただし国内に限ると話は変わります。ダイヤモンド工具の国内生産高の伸びは緩やかで、成長余地は輸出・海外拠点や高付加価値品への転換にあります。コンセックは国内33拠点・中国地方色の濃いグループ構成で、海外展開を成長ドライバーにしている会社ではありません。加えて前述の通り、材料価格・労務費・円安によるコスト上昇を価格に転嫁しきれていない局面が続き、営業利益率は4期連続で低下しました。
整理すると、将来性の評価は「市場環境はプラス、同社の収益構造は改善待ち」という二層構造になります(推定情報)。市場が伸びても、価格転嫁と全社費用のコントロールができなければ利益には結びつきません。逆に言えば、改善の打ち手(価格改定・原価低減・製品構成の見直し・固定費圧縮)が効けば、売上横ばいでも利益は戻りうるポジションでもあります。2027年3月期の会社計画(営業利益1億円)はまさにその想定ですが、第1四半期は減収・赤字拡大で始まっている点を忘れないでください。
身につくスキルは社外で通用するか
ニッチ領域ゆえに「つぶしが利くのか」という不安は業界共通です。キャリアの出口を具体的に示します(推定情報)。
- 業界内:同業の切断・穿孔機器メーカー、電動工具メーカー、建機レンタル、建設資材商社、解体・改修・耐震補強の専門工事会社。製品知識と現場人脈をそのまま持ち込める先です
- 業界外:ゼネコン・サブコンの改修/リニューアル部門、インフラ点検・補修サービス、産業機械メーカーの技術営業やフィールドサービス。現場理解と機械知識が評価されます
- 社内:営業系は拠点長・支店長→本社の営業企画・商品企画、子会社や地域会社への出向を通じたマネジメント。技術系は機械設計・生産技術・品質保証→開発リーダーやテクニカルサービス。工事系は施工者→現場代理人・施工管理→積算・工事管理職
特に「コンクリートを切る・開ける」という工程の知識は、改修・更新市場が拡大する局面で需要が続く専門性です。ニッチであることは、狭いと同時に代替されにくいという意味でもあります。
同業・同規模企業との比較|どこと比べて判断すべきか
コンセックを検討する人が実際に比較しそうな会社を、機能の重なりで整理します。各社の年収実額は本記事の調査対象外のため数値は載せず、比較の着眼点に絞りました。
| 企業名(コード) | 立ち位置 | コンセックとの重なり | 比較の着眼点 |
|---|---|---|---|
| 第一カッター興業(1716) | コンクリート切断・穿孔工事の上場最大手 | 特殊工事事業と正面から競合 | 工事専業と兼営の違い。施工一本で伸ばすか、機器・商社機能も持つ会社で幅を取るか |
| 旭ダイヤモンド工業(6140) | ダイヤモンド工具専業の国内最大手 | 切削機具事業(製造)の競合 | 工具メーカーとしての規模・研究開発体制の差。製品開発志向ならこちらも検討対象 |
| ノリタケカンパニーリミテド(5331) | 研削砥石・切削工具の総合メーカー | 工具メーカーとしてのキャリア比較対象 | 事業ポートフォリオの広さ。工具以外の領域にも異動可能性があるか |
| 山善(8051) | 機械工具・建設関連資材の大手専門商社 | 建設・生活関連品事業(商社機能)の競合 | 商社機能だけを比べるなら規模が大きい。ルート営業のキャリアを商社軸で積むならこちら |
整理すると、「工事で勝負するなら第一カッター興業、工具メーカーで勝負するなら旭ダイヤモンド工業やノリタケ、商社で勝負するなら山善」という対比になります。コンセックの固有価値はこの3機能が1社に同居していることで、専業各社より規模は小さい一方、機器・消耗品・施工を横断して経験できる可能性があります。どちらが自分に合うかは、専門性を深めたいのか、領域を横断したいのかで決まります(推定情報)。
同時期に有報を提出した中堅・小型株10社の比較
規模や業種が近い上場10社の公式データを並べます。いずれも有価証券報告書の「従業員の状況」記載値です。平均年間給与はすべて提出会社(単体)の値である点に注意してください。
| 会社名(証券コード) | 市場 | 決算期 | 有報の平均年間給与 | 平均年齢/平均勤続 | 提出会社(単体)/連結 従業員数 | 売上高(連結) | 営業利益(連結) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 日本電計(9908) | 東証スタンダード | 第81期(2026年3月期) | 757万円(前期692万円から+64万円) | 42.2歳/13.1年 | 679名/※有報未確認 | 1,331億48百万円(+9.8%) | 49億72百万円 |
| イエローハット(9882) | 東証プライム | 第68期(2026年3月期) | 728万円(本部137名のみ) | 48.4歳/21.3年 | 137名/約4,176名 | ― | ―(増収減益) |
| UEX(9888) | 東証スタンダード | 第72期(2026年3月期) | 694.8万円(前期721.2万円から▲3.7%) | 44.2歳/16.8年 | 296名/518名 | 497億25百万円(▲1.1%) | 12億98百万円(▲26.7%) |
| 藤井産業(9906) | 東証スタンダード | 第72期(2026年3月期) | 約690万円(有報は「6.9百万円」表記) | 40.2歳/13.9年 | 754名/932名 | 1,058億56百万円(+10.2%) | 61億99百万円(+15.7%) |
| JKホールディングス(9896) | 東証スタンダード | 第80期(2026年3月期) | 681万円(持株会社169名のみ/ジャパン建材678.9万円・通商570.0万円) | 提出41歳7ヶ月/14年5ヶ月 | 169名/3,438名 | 3,988億20百万円(+1.4%) | 64億34百万円(▲12.6%) |
| 日伝(9902) | 東証プライム | 第75期(2026年3月期) | 654万円(+3.2%) | 38.7歳/13.5年 | 928名/1,050名 | 1,410億33百万円(+4.6%・過去最高) | 66億22百万円(▲3.0%) |
| 北恵(9872) | 東証スタンダード | 第67期(2025年11月期) | 628.7万円 | 41.6歳/13.0年 | 383名(非連結のため連結=単体) | 589億77百万円(▲3.8%) | 7億13百万円(▲22.5%) |
| シャルレ(9885) | 東証スタンダード | 第51期(2026年3月期) | 610.2万円(▲2.3%/2期連続減) | 46.4歳/19.8年 | 205名/291名 | 129億32百万円(+12.0%) | ▲11億15百万円(2期連続の営業赤字) |
| 日邦産業(9913) | 東証スタンダード | 第75期(2026年3月期) | 570万円(5期連続増) | 38.1歳/11.3年 | 334名/2,765名 | 464億03百万円(+3.4%) | 20億79百万円(+5.5%) |
| コンセック(9895) | 東証スタンダード | 第59期(2026年3月期) | 492万円(4,922,653円・+0.1%) | 46.3歳/18.6年 | 198人/324人 | 98億89百万円(▲3.96%) | ▲784万円(2期連続の営業赤字・最終赤字) |
【比較表の注記】
① 決算期が2種類あり、北恵だけが約1年ずれています。北恵は第67期=2025年11月期(従業員データは2025年11月20日現在)で、他の9社はいずれも2026年3月期です。期数は第51期〜第81期まで大きく異なるため、期数だけでは比較できません。必ず「第◯期(20XX年X月期)」という形で年度を確認してください。コンセックは第59期(2026年3月期)です。
② 有報の「平均年間給与」はすべて提出会社(単体)の値であり、連結全体の水準ではありません。単体従業員が連結に占める比率が低いほど、その数字の代表性は下がります。
- JKホールディングスは純粋持株会社で、提出会社は169名の管理部門主体です。681万円だけを見ると実態を誤認します。同有報は「最大人員会社の状況」も開示しており、ジャパン建材株式会社6,789,852円(977名・40歳7ヶ月・12年10ヶ月)、通商株式会社5,699,235円(228名・37歳3ヶ月・9年4ヶ月)という主力会社の数値が読めます。なお小売セグメント978名・合板製造436名の給与は開示されておらず、グループ全体の平均は算出できません
- イエローハットは持株会社ではありませんがFC本部であり、728万円は提出会社(本部)137名のみの平均です。連結は約4,176名で、雇用主が本部・地域子会社・FC加盟企業の3層に分かれ、求人媒体上でも別法人として掲載されます。本部は平均年齢48.4歳・平均勤続21.3年という長期定着組織です。連結従業員数は公式会社概要4,176名と二次情報4,049名(臨時1,384名)で食い違うため、公式サイト値を主とし断定は避けます
- 藤井産業は2026年10月1日付で『藤井産業ホールディングス株式会社』へ商号変更し持株会社体制へ移行予定(2026年6月25日の定時株主総会で承認)で、事業は2社へ吸収分割されます。690万円は第72期=移行前の事業会社単体の数値です
- 日邦産業は提出会社334名に対し連結2,765名で、連結の8割超が海外現地法人・国内製造子会社側です。570万円は本体334名の数字です
- 持株会社ではない会社:日伝(単体928名/連結1,050名=88%で現場実態にほぼ一致)、日本電計(単体679名)、シャルレ(単体205名/連結291名)、UEX(単体296名/連結518名=57%)、コンセック(単体198人/連結324人=61%)。北恵は非連結のため383名がそのまま全社の数字で、本表で唯一、有報の平均年間給与が全社平均と一致します
③ 有報の実額と口コミサイトの自己申告平均は必ず分けて扱ってください。乖離は主に回答者の年齢構成の差で説明できます。コンセックは有報492万円に対しエン ライトハウス321万円(回答11人・平均年齢36.5歳)、日伝は有報654万円に対しOpenWork回答者集計447万円、藤井産業は有報690万円に対しOpenWork500万円(平均年齢31歳・回答31人)、シャルレは有報610万円に対しOpenWork回答者ベース490万円です。コンセックはOpenWork回答者わずか3人・エン ライトハウス36件と母数が特に小さく、「有給消化率9.5%」を会社の実態として断定することはできません。
④ 赤字・減益の会社を隠さず示します。本表では赤字が2社あります。シャルレは第51期営業損失11億15百万円(前期も9億61百万円の損失)で2期連続の営業赤字、純損失35億44百万円(固定資産減損損失23億48百万円等の特別損失による)であり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象または状況が存在するとの記載(GC注記)があります。コンセックは第59期営業損失△784万円・当期純損失△1億4,135万円で、前期も営業損失△254万円・純損失△2億826万円の2期連続赤字ですが、経常利益は9,221万円の黒字で自己資本比率64.54%と財務は厚いという両面があります。減益・未達の会社としては、JKホールディングスが営業利益▲12.6%(期初計画比▲19.6%)かつ合板製造・木材加工セグメントは2期連続営業赤字、日伝が過去最高売上ながら営業利益▲3.0%で営業利益率4.7%(会社目標5.0%未達)、UEXが営業利益▲26.7%で2023年3月期のピークから3期連続減少、北恵が営業利益▲22.5%・営業利益率1.2%、イエローハットが増収減益かつ経常利益が会社予想未達です。
⑤ 卸売業の薄利構造という共通点があります。北恵の営業利益率1.2%、JKホールディングス1.6%、UEX2.61%が薄く、日邦産業4.5%、日伝4.7%、藤井産業5.9%が中位、コンセックは営業赤字です。また極端な長期勤続という共通点もあり、イエローハット21.3年、シャルレ19.8年、コンセック18.6年、UEX16.8年が目立ちます。これは「辞めない会社」の裏返しとして、新陳代謝の乏しさ・ポスト詰まり・若手の少なさという論点と表裏一体です。労働組合については、本表のうち日伝・JKホールディングス・藤井産業・コンセックは労組なしと有価証券報告書に明記されています。
⑥ 採用サイトと有報で数字が食い違う会社として、コンセック(採用サイトはグループベースで330名・44.4歳・勤続17.0年、有報は提出会社単体198人・46.3歳・18.6年)と日本電計(公式は単体641名・グループ総員1,183名〔2025年9月現在〕、有報は679名〔2026年3月末〕)が該当します。どちらの数字を見て応募判断をするかで印象が変わるため、本記事では両方を併記しました。
部門別に見た向き・不向き|自分がどこに当てはまるか
これまでの公式情報・口コミ傾向をふまえ、「コンセック全体に向くか」ではなく「どの部門に向くか」という形で整理します(推定情報を含みます)。4部門が同居する会社だからこそ、この切り分けが実用的です。
| 部門 | 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|---|
| 切削機具(メーカー) | 機械設計・生産技術・品質保証の経験を、製品そのものを持つ会社で活かしたい人。ニッチだが代替されにくい専門性を積みたい人 | 大規模な研究開発投資や広い製品ポートフォリオを求める人(専業大手のほうが規模は大きい) |
| 建設・生活関連品(商社) | 建設会社・専門工事会社・代理店へのルート営業を軸にキャリアを組みたい人。拠点配属と地域密着の働き方を前向きに捉えられる人 | 高い粗利率の商材を扱いたい人(1人当たり売上は大きいが営業利益率3.8%)。転居を伴う異動を避けたい人 |
| 特殊工事(施工) | コンクリート切断・穿孔の技能や施工管理を軸に、資格で評価される世界で伸びたい人。改修・更新市場の拡大を長期の追い風と見る人 | 騒音・粉塵・高所・夜間作業といった現場負荷を前提にできない人。デスクワーク中心のキャリアを望む人 |
| 工場設備関連(商社) | 4部門で最も高い営業利益率(7.0%)の領域で、提案型の営業を伸ばしたい人 | 雇用主がコンセック本体である前提を外せない人(単体の人員記載がなく、子会社所属の可能性があります) |
| 全社共通(管理部門) | 収益構造の改善という明確な課題に、コストと価格の両面から関われるポジションを望む人 | 安定した黒字企業のバックオフィスを希望する人 |
部門を横断する形で、コンセック全体に向きやすい人を挙げると次の通りです。
- 広島・中国地方を拠点に長く働きたい人。1967年創業の地場老舗で、子会社も中国地方色が濃く、UIターン転職との相性は良好です
- 年収の絶対額より、労働時間と定着を優先する人。年間休日127日・勤続18.6年という数字はこの志向に合います
- 財務の安定を重視しつつ、収益改善フェーズに関わることを前向きに捉えられる人。自己資本比率64.54%という土台のうえで改善に取り組む局面です
逆に、短期間で年収を大きく上げたい人、成長市場で売上が伸びている会社に入りたい人、豊富な口コミ情報を見てから意思決定したい人には、慎重な検討をおすすめします。有報の492万円は40代後半を含む平均であり、2期連続の営業赤字という事実もあり、口コミは母数が3〜36件にとどまります。
コンセックに関するよくある質問
検索で実際に多く調べられている内容にしぼって回答します。
コンセックの平均年収はいくらですか?
有価証券報告書によると、第59期(2026年3月期)の平均年間給与は4,922,653円(約492万円)です。これは提出会社(コンセック単体)198人の平均で、前年度比+0.1%でした。同時に開示されている平均年齢は46.3歳、平均勤続年数は18.6年です。口コミ傾向としてエン ライトハウスの口コミベース平均年収は321万円(回答11人・平均年齢36.5歳)ですが、こちらは年齢構成と母数が異なるため、有報値と直接比べるものではありません。
本社や営業所はどこにありますか?
本社は広島県広島市西区商工センター4丁目6番8号です(公式情報/公式サイトによると)。拠点は国内33拠点で、広島営業所のほか中国・四国・九州・関西・関東に営業所を展開しています。検索サジェストでも「広島営業所」「本社」「商工センター」「配送センター」といった拠点関連の語が多く見られます。転居を伴う異動の可能性については、応募時に対象拠点と異動方針を確認しておくことをおすすめします。
採用サイトの「従業員330名」と有報の「198人」はどちらが正しいのですか?
どちらも正しく、集計範囲が違います。採用サイトの330名はグループ(連結)ベース、有報の198人は提出会社(コンセック単体)です。有報の連結従業員数は324人(臨時40人は外書き)で、採用サイトの330名に近い規模です。平均年齢・平均勤続・平均年間給与は法定開示上単体ベースで記載されるため、採用サイトのグループ表記(44.4歳・17.0年)と有報の単体値(46.3歳・18.6年)にはズレが生じます。応募時は雇用主が本体か子会社かを先に確認してください。
中途採用はありますか。求人はどこで見られますか?
公式採用サイト(コンセック 採用情報)が一次情報の窓口です。加えて新卒向けの就職情報サイトへの掲載も確認できます。従業員198人(単体)規模の会社であるため、募集は職種・拠点単位で断続的に出る形になりやすいと考えられます(推定情報)。応募先が4セグメントのどれに属するのか、雇用主がコンセック本体か子会社(北斗電気工業、山陰建設サービス、建設サービス島根、丸金建設など)かを、求人票の段階で必ず確認してください。待遇条件はこの2点で変わります。
2期連続の赤字ですが、会社として問題はないのでしょうか?
事実として、2025年3月期・2026年3月期と営業赤字かつ最終赤字が続いています(公式情報)。一方で、経常利益は9,221万円の黒字、自己資本比率は64.54%、株主資本は69億4,664万円です。直近2期の赤字額(約1.4億〜2.1億円)に対して自己資本には相応の緩衝力があり、財務の厚さという点では堅固です。また4つのセグメントはいずれもセグメント営業利益で黒字(合計約4.95億円)で、全社費用がそれをほぼ打ち消しているという構造です。ただし2027年3月期は会社予想で営業利益1億円の黒字回復を掲げる一方、第1四半期は売上▲6.0%・四半期純損失7,100万円と赤字が拡大して始まっています。推定情報として、収益構造の改善が実現するかどうかは引き続き注視が必要な局面であり、面接で通期見通しを確認する価値は高いと考えられます。
労働組合はありますか。残業や有給の実態は?
第59期有価証券報告書では労働組合は未組成(労使関係は良好と記載)です(公式情報)。年間休日は127日(公式採用サイト)。残業時間・有給取得率については、有価証券報告書では開示されていません。口コミ傾向としてOpenWorkに残業月21.0時間・有給休暇消化率9.5%という数値が掲載されていますが、回答者がわずか3人に基づくため、会社の実態として断定できる数字ではありません。実態は内定時の労働条件通知書と、面接での具体的な質問(月平均の時間外、有給の取得推奨制度の有無)で確認してください。
コンセックへの転職判断まとめ
ここまでの内容を判断軸ごとに整理します。最終的な判断は、求人票と労働条件通知書、そして公式IRの最新資料で確認してください。
| 判断軸 | 評価(根拠つき) |
|---|---|
| 年収水準 | 有報の平均年間給与約492万円(平均年齢46.3歳・勤続18.6年)。40代後半を含む平均であり、30代の実感値は口コミベースで300万円台。絶対額を重視する人には物足りない可能性 |
| 業績・安定性 | 2期連続の営業赤字・最終赤字という事実と、自己資本比率64.54%・経常利益黒字という財務の厚さが併存。短期の収益性は課題、財務基盤は堅固 |
| 事業構造 | メーカー・商社・工事の4セグメントが同居。4部門すべてセグメント営業利益は黒字。配属で仕事も待遇も変わるため、部門特定が最重要 |
| 働き方 | 年間休日127日、勤続18.6年、残業は口コミで月21時間程度。時間面は穏やかな可能性が高いが、口コミ母数は3〜36件と小さい |
| キャリアの伸び | 平均年齢46.3歳・勤続18.6年でポストは空きにくい構造。女性管理職比率3.0%。中途入社者の昇格実績を個別確認すべき |
| 将来性 | インフラ老朽化・改修需要という市場の追い風に対し、価格転嫁と全社費用が課題。市場環境はプラス、収益構造は改善待ち |
| 情報の得やすさ | OpenWork回答3人・エン ライトハウス36件と情報が少ない。有報の一次情報と面接での確認に依存せざるを得ない |
| 向く人 | 中国地方で長く働きたい人、労働時間と定着を優先する人、収益改善フェーズに関わることを前向きに捉えられる人 |
最後に、編集部の見解として一言だけ添えます。コンセックは「調べにくいが、一次情報で読めばかなり輪郭がはっきりする会社」です。口コミは少なく、採用サイトと有報の数字も食い違う。しかし有価証券報告書のセグメント別開示まで降りれば、4部門それぞれが黒字を出していること、全社費用が利益を消していること、財務は厚いことが数字で確認できます。ネットの評判の量で判断できない会社だからこそ、有報とセグメント情報、そして面接での確認がそのまま判断材料になる──これが本記事の結論です。
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本記事の出典・参考情報
本記事で参照した一次情報・口コミ情報の出典は以下の通りです。最新の正確な数値は各リンク先で確認してください。従業員データ・大株主データは第59期有価証券報告書の記載値ですが、取得経路は有報テキストブロックの転載ページ経由であり、EDINET原本PDFでの再照合は行っていません。
公式情報源
口コミ・評判の参照元
免責事項:本記事の数値・評価は公式情報・口コミ集計・市場推定の3分類で示しており、口コミ傾向や推定情報は断定ではなく傾向・可能性として表現しています。最終判断は読者自身で公式IRおよび内定時の労働条件通知書で確認してください。
この記事の編集方針・情報の確認について
この記事は、公式公開情報(有価証券報告書・IR資料)、求人情報、口コミ傾向をそれぞれ分けて整理し、転職・就職判断に役立つよう編集しています。年収・平均年齢・従業員数などの中核データは第59期有価証券報告書「従業員の状況」を一次情報として確認し、口コミ・推定情報とは明確に区別しています。匿名掲示板の書き込みは出典として使用していません。また、個人に関する情報(役員・株主・従業員の氏名や属性)は記載しない方針です。記載内容は最終更新時点の公開情報にもとづきます。最新の正確な数値は公式IRページでご確認ください。
