東邦レマックの評判・年収500万円と将来性|7期連続赤字歴と暗号資産投資の実像
※本記事にはプロモーションを含みます。
この記事の結論
- 正体:チヨダ・しまむら向けが売上の約半分を占める、74名の婦人靴中心の靴専門商社
- 業績:2023年12月期まで7期連続営業赤字、2025年12月期も営業損失1億20百万円で有報に継続企業の前提注記
- 年収:有報の平均年間給与は約501万円(45.3歳・勤続21.6年)。残業は月10時間前後との口コミ
- 判断軸:働きやすさは高評価の一方、本業縮小と不動産・暗号資産への多角化をどう見るかが分岐点
東邦レマック株式会社(東証スタンダード・7422)は、東京・湯島に本社を置く靴の専門商社です。検索候補には「靴」「株価」「ビットコイン」「不動産」「評判」「採用」が並び、「靴の会社なのに暗号資産を買っているのはなぜか」「赤字が続いているが転職先として大丈夫か」という疑問を持つ人が多い会社でもあります。本記事では、第68期(2025年12月期)有価証券報告書と2026年の適時開示を軸に、事業構造・8期分の営業損益・多角化の中身・年収・口コミ傾向を公式情報・口コミ傾向・推定情報に分けて整理し、転職判断に必要な材料を一度で確認できるようにしました。
東邦レマックの公式データ一覧(第68期 有価証券報告書ベース)
本記事で扱う公式数値を一覧で確認できます。東邦レマックは連結子会社を持たない単体決算の事業会社なので、有報の従業員データはそのまま現場の実態に近い値です。決算日は12月20日という変則決算で、第68期は2024年12月21日から2025年12月20日までを指します。公式情報として、最新の正確な数値は公式IRページで再確認してください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商号 | 東邦レマック株式会社(TOHO LAMAC CO., LTD.) |
| 上場市場・証券コード | 東証スタンダード・7422(1994年12月店頭登録、2022年4月スタンダード市場へ移行) |
| 本社 | 東京都文京区湯島三丁目42番6号(自社ビル)。物流拠点は本蓮川口営業所(埼玉県川口市)、海外は上海事務所・香港現地法人 |
| 設立 | 1958年(東邦ゴム株式会社として設立、1988年に現商号へ変更) |
| 代表者 | 代表取締役社長 笠井信剛(2025年3月就任) |
| 事業内容 | 婦人靴・紳士靴・子供靴・スニーカーの企画・輸入・卸売(シューズ事業)、不動産の仕入再販・賃貸(不動産事業) |
| 平均年間給与 | 500万7,637円(第68期・提出会社、2025年12月20日現在。賞与および基準外賃金を含む) |
| 平均年齢 | 45.3歳(同上) |
| 平均勤続年数 | 21.6年(同上) |
| 従業員数 | 74名(外、パートタイマー平均10名)。シューズ事業72名・不動産事業2名 |
| 売上高 | 45億47百万円(第68期=2025年12月期、前期比10.9%減) |
| 営業利益 | 営業損失1億20百万円(前期は営業利益73百万円)。経常損失99百万円、当期純利益17百万円 |
| 主要販売先 | ㈱チヨダ(売上の24.9%)、㈱しまむら(同23.5%) |
| 財務 | 総資産67億5百万円、純資産45億21百万円、自己資本比率67.4%(前期76.5%) |
| 出典 | 第68期 有価証券報告書(2026年3月17日提出)/2025年12月期 決算短信/2026年12月期 第2四半期決算短信 |
東邦レマックはどんな会社か|チヨダ・しまむら向け靴卸の事業構造
結論から言うと、東邦レマックは「量販店・靴専門店向けに自社企画の靴を海外で作って卸す」ことで成り立つ会社で、売上の約半分を2社の得意先に依存しています。この構造を理解すると、業績の上下や会社が多角化に踏み出した理由が見えてきます。
自社企画×海外生産委託の靴専門商社(公式情報)
有価証券報告書によると、東邦レマックは婦人靴・紳士靴・子供靴・スニーカーを自社で企画し、中国など海外の協力工場に生産を委託して、靴専門店・量販店・百貨店・通販・ECへ卸売しています。自社工場は持たず、企画と調達と販売を担う「メーカー機能つきの商社」という位置づけです。自社ブランドには「MAGICAL STEPS」「B.C.COMPANY」「Fit Partner」「LEON」「CORE CUSHION」があり、ライセンスブランドとして「a.v.v」「la farfa」「Ken collection」「CAPTAIN STAG」「ALGY」「サンリオキャラクターズ」などを展開しています。検索候補に「サンリオ」「サンダル」「スニーカー」「パンプス」「インソール」が並ぶのは、こうした商品群が量販店の店頭で目に触れているためと考えられます。
第68期のシューズ事業の売上は44億52百万円で、内訳は婦人靴23億56百万円(前期比12.0%減)、紳士靴11億56百万円(同14.0%増)、ゴム・スニーカー・その他9億39百万円(同11.7%減)です。売上の半分以上を婦人靴が占める一方、直近では婦人靴の落ち込みを紳士靴の伸びで一部補う形になっています。仕入は人民元・米ドル建ての輸入が中心のため、為替の円安は仕入原価の上昇として直接効いてくる構造です。
売上の約半分がチヨダとしまむらの2社(公式情報)
有価証券報告書の主要販売先の記載では、㈱チヨダ向けが11億30百万円(売上の24.9%)、㈱しまむら向けが10億67百万円(同23.5%)で、2社で売上の48.4%を占めます。これは卸売業として珍しい構造ではありませんが、得意先の店舗数や売場政策がそのまま自社の売上に跳ね返ることを意味します。
実際、主要得意先のチヨダは2026年2月期に約11%の減収・純利益約92%減という決算を発表しており、靴専門店チャネルの苦戦が東邦レマックの婦人靴売上の減少(12.0%減)と重なっています。しまむら向けは低価格帯の大量供給で成り立つ取引と考えられ、価格競争と為替による原価上昇の板挟みになりやすい点は推定情報として押さえておきたいところです。転職者の立場では、営業職の仕事の多くが「既存大口得意先との商談・MD提案・納期管理」になりやすく、新規開拓型の営業とはかなり性格が異なると見ておくとよいでしょう。
海外ブランド撤退と2026年の靴事業テコ入れ(公式情報)
2026年に入ってからの靴事業には大きな動きが2つあります。1つ目は、2026年2月20日付での海外ブランド事業からの撤退です。適時開示によると、事業撤退損93百万円(うち特別退職金14百万円)を2025年12月期に計上し、あわせて国内ブランド2つの廃止・縮小も進めています。特別退職金が発生していることから、この撤退に伴う人員体制の見直しがあったことは事実として確認できます。
2つ目は、2026年6月に公表された神戸の靴卸(グループ年商約54億円)との戦略的業務提携です。この提携先の代表を務める人物は東邦レマックの大株主(持株比率11.59%)でもあり、2026年4月に取締役靴事業統括部長に就任しています。会社は利益相反管理体制を開示しており、靴事業の建て直しを外部の靴卸のノウハウと商流を取り込む形で進めていることが分かります。転職を検討する人にとっては、靴事業の指揮系統が2026年に大きく変わったばかりで、組織や取扱商品の再編が続く可能性がある局面だと理解しておくことが重要です(推定情報)。
業績推移と「継続企業の前提に関する重要事象等」の中身
転職先としての東邦レマックを評価するうえで避けて通れないのが、有価証券報告書に記載された「継続企業の前提に関する重要事象等」です。ここでは8期分の営業損益と2025〜2026年の開示を、事実と会社側の見解を分けて整理します。
8期の営業損益推移と有報の記載(公式情報+二次ソース)
第68期有価証券報告書の「継続企業の前提に関する重要事象等」の項には、「2023年12月期まで7期連続の営業損失及び6期連続の当期純損失」を計上してきたことが明記されています。2024年12月期に営業利益73百万円で黒字転換したものの、2025年12月期は再び営業損失1億20百万円となったため、会社は「継続企業の前提に関する重要事象等が存在している」と記載しています。同時に会社は、赤字は海外ブランド事業の撤退や在庫処分などの一時的要因によるもので、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断している旨も併記しています。この「重要事象等は存在するが重要な不確実性はない」という記載の仕方は、監査法人が疑義注記(ゴーイングコンサーン注記)を付ける段階の一歩手前にあたると理解してください。
| 決算期(12月20日決算) | 売上高 | 営業損益 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 2018年12月期 | — | 約▲2.5億円 | 営業赤字(二次ソース値) |
| 2019年12月期 | — | 約▲2.0億円 | 営業赤字(二次ソース値) |
| 2020年12月期 | — | 約▲2.6億円 | 営業赤字(二次ソース値) |
| 2021年12月期 | 64.1億円 | 約▲2.3億円 | 営業赤字(二次ソース値) |
| 2022年12月期 | 64.5億円 | 約▲2.5億円 | 営業赤字(二次ソース値) |
| 2023年12月期 | 51.7億円 | 約▲2.0億円 | 7期連続営業赤字(有報記載) |
| 2024年12月期 | 51.1億円 | +0.73億円 | 黒字転換(有報) |
| 2025年12月期 | 45.5億円 | ▲1.20億円 | 再び営業赤字・重要事象等の記載(有報) |
2018〜2023年の営業損益は有報転記型データベース(IRバンク)の二次ソース値で、直近2期は有報実額です。表から読み取れるのは、売上高が2021年12月期の64.1億円から2025年12月期の45.5億円へ約3割縮小していること、そして黒字だった2024年12月期も営業利益率にすると1.4%程度で、収益基盤が厚くなったわけではないことです。7期連続赤字の期間も年2〜2.6億円の損失で推移しており、「急激に悪化した」というより「本業の靴卸が慢性的に赤字体質にある」と読むのが実態に近いと考えられます(推定情報)。
2025年12月期の下方修正と特別利益による黒字確保(公式情報)
2025年12月期は、2026年1月28日に通期予想を売上高57億95百万円から45億47百万円へ、営業利益1億50百万円から営業損失1億20百万円へと大幅に下方修正しました。売上で約12億円、営業利益で2億70百万円の下振れです。それでも当期純利益が17百万円の黒字で着地したのは、固定資産売却益1億57百万円と投資有価証券売却益86百万円という特別利益を計上したためです。つまり本業と経常段階は赤字で、資産の売却によって最終黒字を確保した決算だったことになります。
キャッシュフローを見ると、営業活動によるキャッシュフローは4億82百万円のマイナス、財務活動によるキャッシュフローは借入により6億72百万円のプラスでした。現金及び現金同等物は17億75百万円、純資産は45億21百万円あり、直ちに資金繰りが逼迫している状況ではありませんが、本業で現金を生み出せていない点は事実として認識しておく必要があります。
2026年12月期の見通しと中間決算(公式情報)
2026年12月期の会社予想は売上高51億4百万円(前期比12.2%増)、営業利益88百万円、経常利益88百万円、当期純利益71百万円です。2026年12月期中間期(2025年12月21日〜2026年6月20日)の実績は売上高24億42百万円(前年同期比2.1%増)で、不動産事業の販売用不動産の売却が寄与した一方、シューズ事業は21億71百万円(同7.6%減)と減収が続いています。営業損失は11百万円(前年同期は29百万円の損失)で、7月22日に中間期の予想を営業利益7百万円から営業損失11百万円へ修正しましたが、通期予想は据え置かれました。
中間期の経常損失は53百万円で、営業外費用として暗号資産評価損27百万円と特別調査費用14百万円が計上されています。この「特別調査費用」については、調査の対象や委員会設置の有無など内容が開示資料・報道で確認できなかったため、本記事では推測せず金額と科目のみを記載します。通期黒字予想を達成できるかどうかは、下期のシューズ事業の回復と不動産事業の売却進捗に左右される見通しです(推定情報)。
靴卸なのに不動産・太陽光・蓄電池・暗号資産へ多角化する意味
「東邦レマック ビットコイン」「東邦レマック 不動産」という検索が出てくるのは、この会社が靴とは関係の薄い分野へ立て続けに投資しているからです。何に、いくら投じているのかを事実で確認し、財務への影響までまとめます。
不動産事業と再生可能エネルギー資産(公式情報)
東邦レマックは2024年3月の定款変更で再生可能エネルギー関連事業に参入し、2024年12月に小豆島の太陽光発電所を取得しました。2025年12月期からは報告セグメントを「シューズ事業」と「不動産事業」の2区分に変更し、不動産事業では物件の仕入再販と賃貸を行っています。不動産事業の売上は第68期で94百万円(前期比72.8%減)、セグメント営業利益は12百万円で、シューズ事業のセグメント営業損失1億33百万円を一部相殺する形になっています。さらに2026年6月には北海道幕別町の系統用蓄電池事業の取得を決議し、2027年1月の運転開始を予定しています。従業員74名のうち不動産事業に配属されているのは2名で、筆頭株主である不動産会社からの出向者を受け入れて運営している点も有報・適時開示で確認できます。
暗号資産(BTC・ETH)の購入枠と評価損(公式情報)
2025年7月から、会社は年間上限10億円の暗号資産(ビットコイン・イーサリアム)購入枠を設定しました。第68期末の保有額は81百万円で、2025年12月期に暗号資産評価損18百万円、2026年12月期中間期に同27百万円を営業外費用として計上しています。会社の純資産45億円に対して現時点の保有額は2%弱ですが、購入枠の上限10億円は純資産の2割強に相当します。暗号資産の価格変動は営業外損益として四半期ごとに損益を揺らすため、本業の営業損益が小さい同社では経常利益への影響が相対的に大きく出ます。上限まで購入が進んだ場合の損益変動幅は、靴事業の年間営業損益をはるかに上回る規模になりうると考えられます(推定情報)。
自己資本比率の低下と財務の読み方(公式情報)
多角化の資金は借入でまかなわれており、自己資本比率は前期の76.5%から67.4%へ低下しました。総資産67億5百万円に対して純資産45億21百万円という水準そのものは依然として高く、無借金に近かった会社が投資のために借入を始めた段階と見るのが妥当です。求職者にとっての読み方は次の2点に整理できます。
- プラス面:靴事業が赤字でも会社全体を支える資産・現金があり、雇用が短期的に揺らぐ可能性は低いと考えられる(推定情報)
- マイナス面:本業と関連の薄い投資に経営資源が向いており、靴事業への人材投資や賃上げが後回しになるリスクがある(推定情報)
本業の縮小と投資への傾斜は事実として並んでおり、これを「安定資産で守りを固めている」と見るか「本業から目線が離れている」と見るかは、読者自身の判断に委ねられる部分です。
東邦レマックの年収500万円の実態(有報ベース)
年収を見るときは、平均給与の数字だけでなく「誰の平均か」を確認することが重要です。東邦レマックは平均勤続21.6年という極端に長い在籍年数が特徴で、平均給与の解釈にそのまま影響します。
平均年間給与501万円と平均勤続21.6年が意味すること(公式情報)
第68期有価証券報告書によると、平均年間給与は500万7,637円、平均年齢45.3歳、平均勤続年数21.6年です(2025年12月20日現在、提出会社74名)。連結子会社がないため、この数字は本社と川口の営業所で働く社員の実態そのものです。注目すべきは平均勤続21.6年という数字で、平均年齢45.3歳から逆算すると、社員の多くが20代前半で入社してそのまま在籍していることになります。中途採用が長く限られ、7年ぶりに新卒採用を再開したという事実とも整合します。
この構成は年収の読み方に2つの含意があります。第一に、平均501万円は「勤続20年超のベテラン中心の平均」であり、中途入社直後の年収はこれを下回る可能性が高いこと。第二に、口コミでベースアップがほぼないという声があるように、45歳前後で500万円前後という水準は、年功で緩やかに上がってきた結果だと考えられることです(推定情報)。なお、女性管理職比率6.25%、男性育休取得率0.00%、男女賃金差異(全労働者)77.68%も有報で開示されており、女性のキャリア形成という観点では課題が残る数字です。
口コミの年収傾向と職種別の目安(口コミ傾向・推定情報)
口コミ傾向としては、エン カイシャの評判に投稿された平均年収は約509万円で、有報の501万円と概ね整合しています。OpenWorkや転職会議の投稿では「賞与は年2回だが業績連動で少なめ」「昇給は年功で小幅」という趣旨の声が見られます。これらを踏まえた職種別の目安は次の通りです(推定情報、あくまで有報平均と口コミからの逆算です)。
- 営業職(20代後半〜30代前半):350〜450万円程度
- 営業・企画・MD(40代・非管理職):450〜550万円程度
- 管理職・部門長クラス:550〜650万円程度
同じ第88バッチで比較した卸売業10社の有報平均給与は374万円から967万円まで幅があり、東邦レマックの501万円は下から3番目です。ただし従業員74名の小規模企業として見れば、平均勤続21.6年の社員に500万円前後を維持している点は、極端に低い水準とは言えません。
転職時に確認すべきポイント
年収面で入社前に確認しておきたいのは以下の3点です。
- 賞与の算定方法:営業赤字の期でも賞与が支給されているか、業績連動の比率はどの程度か
- 昇給の実績:口コミで「ベースアップほぼなし」との声があるため、直近数年の昇給実績を面接で確認する
- 配属事業:シューズ事業72名・不動産事業2名という構成で、募集職種がどちらの事業に紐づくか
東邦レマックの評判・口コミ傾向|「のんびり」と「将来不安」の同居
東邦レマックの口コミは件数が少なめで、OpenWork21件(総合2.90)、転職会議22件(総合2.75)、エン カイシャの評判60件(総合3.2)、就活会議20件(総合2.8)という規模です。母数が小さいため個別投稿の影響が大きい点に注意しつつ、複数サイトに共通して現れる傾向だけを拾うと、「働きやすさは高いが、会社と業界の先行きに不安がある」という構図がはっきり見えます。

赤字が続いている会社だと、現場は相当ピリピリしているのでは?
意外に思われるかもしれませんが、口コミの多くはむしろ「穏やか」「ゆるい」という方向です。以下で良い点・気になる点・退職理由に分けて整理します。
良い点として多い声(口コミ傾向)
- 残業が少ない:OpenWorkで月9.5時間、転職会議で月8.8時間と、いずれも月10時間前後の投稿平均
- 有給が取りやすい:有給消化率は75〜78%との投稿が多く、在宅勤務・時差出勤・時短勤務の制度に言及する声もある
- 人間関係が穏やか:「怒鳴る人がいない」「のんびりした社風」という趣旨の投稿が複数サイトに共通
- 福利厚生:従業員持株会(レマック共栄会が3.43%を保有)、企業年金、リゾート施設の利用など。就活会議では福利厚生の評価が4.4と項目別で最も高い
営業赤字の会社でありながら長時間労働の投稿がほとんどない点は、平均勤続21.6年という定着率の高さとも整合しており、日々の働きやすさという意味では信頼度の高い傾向と考えてよいでしょう。
気になる点として多い声(口コミ傾向)
- 将来性への不安:靴業界の縮小と会社の赤字体質を理由に挙げる投稿が最も多い
- 給与の伸びにくさ:ベースアップがほぼなく、成果が反映されにくい年功序列だとする声
- 評価制度の不透明さ:評価基準が見えにくいという投稿。就活会議ではスキルアップの項目が1.1と極端に低い
- 教育・成長機会の少なさ:研修が少なく、自分で学ばないと成長しにくいという趣旨
- 女性のキャリア:女性管理職がいない、キャリア志向の女性社員が離職しやすいとの投稿。有報の女性管理職比率6.25%と符合
- オーナー企業色:創業家が経営を担う会社であり、キャリアパスが限定的とする声。オフィスが狭いという投稿もある
退職理由の傾向と読み解き方(口コミ傾向・推定情報)
退職理由として挙げられているのは「業界不況と将来不安」「経営陣への信頼低下と評価制度への不満」の2系統が中心です。「忙しすぎて辞めた」という投稿はほとんど見られず、辞める理由は労働環境ではなく、会社の先行きと自分のキャリアの伸びしろにあると読み取れます。推定情報としてまとめると、東邦レマックは「腰を据えて長く穏やかに働きたい人」には合いやすく、「成長環境や年収の上昇カーブを重視する人」には物足りなさが出やすい会社だと考えられます。良い点と気になる点は、実は同じ社風の裏表です。
筆頭株主フロンティアグループと2025〜2026年の経営体制の変化
東邦レマックの経営を理解するうえで、2025年から2026年にかけての株主構成と役員体制の変化は外せません。ここは公式情報(有報・適時開示)で確認できる事実に絞って整理します。
有価証券報告書によると、筆頭株主は不動産業の㈱フロンティアグループで、持株比率は18.55%です。同社は「その他の関係会社」に該当し、東邦レマックは同社から社外取締役2名と不動産部門への出向者1名を受け入れています。2026年3月2日には「支配株主等に関する事項」を開示しており、不動産事業や再生可能エネルギー事業への進出が、この筆頭株主との関係と並行して進んできたことが分かります。取締役会は8名で、うち社外取締役が4名です。
経営陣については、2025年3月に創業家3代目が代表取締役社長に就任し、2026年3月には不動産事業部長出身の代表取締役専務が加わりました。さらに前述の通り、2026年4月に大株主が取締役靴事業統括部長に就任しています。つまり2026年時点の東邦レマックは、創業家・不動産会社である筆頭株主・靴卸を営む大株主の三者が経営に関与する体制になっており、靴事業と不動産・投資事業のどちらに軸足を置くかは、この三者の意向で決まっていく構図だと言えます(推定情報)。従業員持株会は3.43%を保有しています。行政処分・訴訟・不祥事については、gBizINFOなどの公的情報を含めて確認できる範囲では該当がありませんでした。
東証「卸売業」10社との比較|規模・収益性・年収の位置づけ
東邦レマックを、同じ東証33業種「卸売業」で証券コードが近い10社と並べて確認します。決算期が6種類(12月20日/12月末/2月末/3月末/4月末/5月末)に分かれるため、年度を必ず併記しています。公式情報(各社有報・決算短信)ベースですが、給与データの一部は有報転記型データベース経由の値です。
| 企業名(コード) | 売上高(前期比) | 営業利益(利益率) | 従業員数 | 有報平均給与・対象期 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 東邦レマック(7422) | 45.47億円(▲10.9%) | ▲1.20億円(赤字) | 74名(単体) | 500.8万円・2025年12月期(12月20日決算) | 7期連続営業赤字歴、継続企業の前提に関する重要事象等の記載あり。平均勤続21.6年 |
| 初穂商事(7425) | 連結354.44億円(+1.8%) | 12.16億円(3.4%・▲5.6%) | 連結485名/単体298名 | 544万円・2025年12月期 | 純利益▲14.7%。2026年中間は営業利益▲19.6% |
| 山大(7426) | 連結41.02億円(▲0.9%) | ▲2.87億円(赤字) | 連結102名/単体92名 | 374万円・2026年3月期 | 3期連続営業赤字。2026年9月28日上場廃止予定(整理銘柄) |
| エコートレーディング(7427) | 連結1,058.11億円(▲0.5%) | 11.10億円(1.0%・▲18.4%) | 連結300名/単体263名 | 558.5万円・2026年2月期 | 2027年2月期1Qは営業利益800万円・純損失。連結従業員5期連続減 |
| 伯東(7433) | 連結1,811.78億円(▲1.1%) | 60.80億円(3.4%・▲23.2%) | 連結1,504名/単体727名 | 967万円・2026年3月期 | 10社中最大規模・最高給与。2027年3月期予想は売上+25.6% |
| オータケ(7434) | 連結329.93億円(+5.5%) | 9.78億円(3.0%) | 連結300名/単体283名 | 565.2万円・2025年5月期 | 数値は第73期(2025年5月期)。2026年5月期は決算短信未開示・有報提出期限10月30日まで延長 |
| ナ・デックス(7435) | 連結368.38億円(▲0.1%) | 11.19億円(3.0%・+46.8%) | 連結731名/単体235名 | 627万円・2026年4月期 | 2024〜25年に元業務委託社員の不正で過年度訂正。単体と連結の乖離3.1倍 |
| コンドーテック(7438) | 連結839.49億円(+6.0%) | 46.44億円(5.5%・+4.0%) | 連結1,531名/単体829名 | 600.8万円・2026年3月期 | 利益率10社中最高。5年連続増配 |
| 中山福(7442) | 連結430.52億円(+5.1%) | 5.31億円(1.2%・3.4倍) | グループ428名/単体330名 | 555万円・2026年3月期 | 2024年3月期は営業損失▲4.70億円。2027年3月期は減収予想 |
| 横浜魚類(7443) | 209.78億円(+3.8%) | 2.11億円(1.0%・+34.7%) | 76名(非連結) | 609万円・2026年3月期 | 2022年3月期は営業損失。営業職は4時始業 |
比較から分かる東邦レマックの位置づけは次の通りです。
- 規模:売上45億円・従業員74名は10社中最小。同じ非連結の横浜魚類(76名)とほぼ同規模だが、横浜魚類は営業黒字で給与も609万円と100万円以上高い
- 収益性:営業赤字は東邦レマックと山大の2社。山大は上場廃止予定であり、上場を維持したまま赤字が続く会社としては本バッチで唯一の存在
- 年収:501万円は山大(374万円)に次いで低い水準だが、平均年齢45.3歳・勤続21.6年という年齢構成を考えると、年功による押し上げが含まれた値
- 構造:10社はいずれも持株会社ではないが、東邦レマック・横浜魚類以外は連結子会社を持つ。東邦レマックの有報給与は現場実態に最も近い部類
同じ「卸売業」でも、メーカー機能を持つコンドーテックのような商社と、純粋な中間流通に近い会社とでは利益率が5ポイント以上違います。東邦レマックは自社企画のPBを持つ点でメーカー寄りの機能を持ちながら、婦人靴という縮小カテゴリーと2社依存の販売構造が利益率を押し下げている、というのが比較から見える実態です。
靴業界の構造変化と東邦レマックの将来性(事実ベース)
将来性は「成長が期待できます」という一般論ではなく、業界構造と会社の対応を照らし合わせて評価すべきテーマです。ここでは靴業界の3つの構造変化を挙げ、東邦レマックがどう対応しているかを事実で確認します。
婦人靴・卸売チャネルの縮小と輸入依存
国内の靴・履物市場は約1兆2,400億円規模で全体としては横ばいですが、成長しているのはスニーカー・スポーツ・コンフォート領域で、ドレス寄りの婦人靴・紳士革靴は縮小基調にあります。また国内の靴供給の約95%は輸入品とされ、為替と海外工場のコスト上昇が業界全体の利益を圧迫しています。販売チャネルも百貨店・専門店向けの卸売から直営店・自社ECへ重心が移っており、老舗靴メーカーが卸売部門の赤字と希望退職を発表するなど、卸売という機能そのものが再編の対象になっています。東邦レマックの主力は婦人靴(売上の半分以上)で、販売先は靴専門店と量販店という卸売チャネルですから、業界の逆風を最も受けやすいポジションにいることは事実として認識すべきです。
東邦レマックの対応策とその評価(公式情報+推定情報)
会社側の対応は大きく3つに整理できます。
- 靴事業の絞り込み:海外ブランド事業から撤退、国内ブランド2つを廃止・縮小し、紳士靴(前期比14.0%増)など伸びている領域に集中
- 外部との連携:神戸の靴卸との業務提携で商流・仕入先を共有し、靴事業統括の体制を刷新
- 事業ポートフォリオの転換:不動産・太陽光・蓄電池・暗号資産で靴以外の収益源と資産を持つ
この3点を求職者目線で評価すると、靴事業は「立て直し途上で組織が動いている」段階、多角化事業は「少人数で資産運用に近い性格」と考えられます。2026年12月期の会社予想は営業利益88百万円の黒字ですが、中間期時点では営業損失で、達成にはシューズ事業の下期回復が必要です。一方で純資産45億円・現金17億円という財務基盤があるため、業績が予想を下回っても直ちに事業継続が危ぶまれる状況とは言えません。推定情報としてまとめると、「短期の雇用安定性は財務が支えているが、靴事業のキャリアとしての将来性は業界縮小と会社の投資方針の両方に左右される」というのが事実ベースの将来性評価です。
転職者のキャリアパスから見た靴卸の経験価値(推定情報)
靴業界では、卸営業だけの経験に閉じるとキャリアの伸びしろが限られやすく、MD・商品企画・EC運営・海外調達など越境した経験が転職市場で評価される傾向があります。東邦レマックの場合、自社企画のPBを持ち、海外協力工場との生産管理を社内で担っているため、営業以外に商品企画・生産管理・貿易実務に関わる機会は存在すると考えられます。ただし74名の小規模組織で教育機会が乏しいという口コミもあるため、これらの経験は「与えられる」より「自分で取りに行く」姿勢が前提になるでしょう。業界外への転職では、量販店向けの低価格商品の企画・調達経験は、アパレル・雑貨・生活用品の専門商社や小売バイヤー職で評価されやすい領域です。
東邦レマックへの転職|編集部の見解と向いている人
ここまでの公式情報・口コミ傾向を踏まえた編集部の見解として、東邦レマックは「働きやすさ」と「先行き」がはっきり分かれる会社だと考えられます。判断のポイントを整理します。
| 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
| 残業月10時間前後・有給消化率75%超という働き方を最優先したい人 | 年収の上昇カーブや成果連動の評価を重視する人 |
| 靴・ファッション商材の企画から量販店への提案まで一通り関わりたい人 | 研修や育成制度が整った環境で成長したい若手 |
| 少人数の老舗企業で、腰を据えて長く穏やかに働きたい人 | 女性管理職の登用実績や育休取得実績を重視する人 |
| 業績や事業方針の変化を自分で読み解き、リスクを納得したうえで入社できる人 | 継続企業の前提に関する記載がある会社に不安を感じる人 |
編集部の見解として、東邦レマックは「靴が好きで、少人数の穏やかな環境で長く働きたい」という人にとっては検討に値する一方、業績の継続性と投資方針に関する事実を理解したうえで入社する必要がある会社だと考えます。特に2026年は靴事業の指揮系統が変わり、海外ブランド撤退に伴う人員見直しも行われた直後です。面接では「靴事業の中期的な方針」「多角化事業と靴事業への資源配分」「賞与・昇給の直近実績」の3点を具体的に確認することをおすすめします。
東邦レマックに関するよくある質問(FAQ)
検索候補に現れる疑問のうち、転職判断に関係するものだけを取り上げます。
東邦レマックは何の会社ですか?
婦人靴・紳士靴・子供靴・スニーカーを自社企画し、海外の協力工場で生産して靴専門店・量販店などに卸す靴の専門商社です(公式情報)。1958年に東邦ゴム株式会社として設立され、1988年に現商号になりました。2025年12月期からは不動産事業もセグメントとして開示しており、太陽光発電・蓄電池・暗号資産への投資も行っています。
東邦レマックの採用・求人はどのような状況ですか?
公式採用サイトによると、7年ぶりに新卒採用を再開し、募集人数は若干名です。中途採用については公式サイトの採用情報と求人媒体で随時確認する必要があります。従業員74名の小規模企業のため募集数は限られ、営業・企画・物流(川口)など職種ごとに募集の有無が変わると考えられます(推定情報)。
勤務地はどこですか?川口の拠点とは何ですか?
本社は東京都文京区湯島三丁目42番6号の自社ビルで、最寄りは湯島・御茶ノ水周辺です。「東邦レマック 川口」で検索されるのは、埼玉県川口市にある本蓮川口営業所(物流拠点)のことで、商品の入出荷・在庫管理を担っています。海外には上海事務所と香港の現地法人があります(公式情報)。
ビットコインを買っているというのは本当ですか?
本当です。2025年7月から年間上限10億円の暗号資産(ビットコイン・イーサリアム)購入枠を設定しており、2025年12月20日時点の保有額は81百万円、2025年12月期に評価損18百万円、2026年12月期中間期に評価損27百万円を計上しています(公式情報)。靴事業の従業員の業務とは直接関係のない財務活動ですが、経常損益に影響するため賞与など処遇に間接的に響く可能性はあります(推定情報)。
東邦レマックへの転職判断まとめ
ここまでの内容を、判断軸ごとに整理します。最終的な判断は、求人票だけでなく自分の経験・適性も含めて確認しましょう。
| 判断軸 | 評価 |
|---|---|
| 事業の正体 | チヨダ・しまむらで売上の約半分を占める婦人靴中心の靴卸。自社企画PBと海外生産委託が強み(公式情報) |
| 業績の継続性 | 7期連続営業赤字歴、2025年12月期は営業損失1億20百万円で継続企業の前提に関する重要事象等を記載。会社は重要な不確実性なしと判断。純資産45億円・現金17億円(公式情報) |
| 年収 | 有報平均501万円(45.3歳・勤続21.6年)。中途入社直後はこれを下回る可能性。昇給は年功で小幅との口コミ(公式情報・口コミ傾向) |
| 働きやすさ | 残業月10時間前後・有給消化率75〜78%・在宅や時差出勤あり。人間関係は穏やかとの投稿が多い(口コミ傾向) |
| 成長環境 | 教育機会が乏しい、評価が不透明との声。女性管理職比率6.25%(口コミ傾向・公式情報) |
| 将来性 | 婦人靴・卸売チャネルは縮小基調。靴事業は再編途上、不動産・再エネ・暗号資産で収益源を分散(公式情報・推定情報) |
| 総合 | 穏やかな環境で長く働きたい人向き。年収上昇や成長環境を重視する人、業績リスクを避けたい人は慎重に(推定情報) |
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本記事の出典・参考情報
本記事で参照した一次情報・口コミ情報の出典は以下の通りです。最新の正確な数値は各リンク先で確認してください。
公式情報源
主な参照資料:第68期有価証券報告書(2026年3月17日提出)、2025年12月期決算短信(2026年1月30日)、2026年12月期第2四半期決算短信(2026年7月24日)、業績予想修正・特別損失に関するお知らせ(2026年1月28日、7月22日)、支配株主等に関する事項(2026年3月2日)、業務提携に関するお知らせ(2026年6月)。2018〜2023年の営業損益推移はIRバンク(有報転記型データベース)の二次ソース値です。
口コミ・評判の参照元
免責事項:本記事の数値・評価は公式情報・口コミ集計・市場推定の3分類で示しており、口コミ傾向や推定情報は断定ではなく傾向・可能性として表現しています。最終判断は読者自身で公式IRおよび内定時の労働条件通知書で確認してください。
この記事の編集方針・情報の確認について
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