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コメダホールディングスの年収1,100万円は社員6人の数字|就職難易度と採用大学

コロ助

※本記事にはプロモーションを含みます。

この記事の結論

  • 年収1,100万円の正体:有報の数値は持株会社6人・平均52.0歳分。事業会社の給与は開示なし
  • 働き方は4通り:本部・直営店・FC加盟店・アルバイトで条件が全く異なる(直営は9%)
  • 収益の柱は卸売68.7%:飲食ではなく東証33業種「卸売業」。営業利益率16.5%のFC本部
  • 就職難易度:連結828人と採用枠が小さく、学歴より「枠の有無」が壁になりやすい

「コメダホールディングスの年収は1,100万円らしい」という情報を見て、この記事にたどり着いた方が多いのではないでしょうか。結論から言うと、この数字は事実です。ただしその1,100万円が支払われている対象は、たった6人です。株式会社コメダホールディングス(証券コード3543・東京証券取引所プライム市場/名古屋証券取引所プレミア市場)は、珈琲所コメダ珈琲店を展開する株式会社コメダを中核とする純粋持株会社であり、有価証券報告書に載る「提出会社の平均年間給与」は、その持株会社に在籍する少数の管理・経営層の数値だからです。この記事では、有価証券報告書 第12期(2025年3月1日〜2026年2月28日/2026年2月期)の一次データをもとに、「コメダで働く」という言葉が指す4つの雇用形態を分解し、年収・就職難易度・将来性を転職/就職判断に使える形で整理します。

コメダホールディングスの公式データ一覧(有価証券報告書ベース)

まず、本記事で扱う数値の出どころを一覧にします。すべて第12期有価証券報告書(2026年5月27日提出)および公式IR資料に基づく公式情報です。決算期が2月末である点と、給与・平均年齢の欄が「提出会社=持株会社」の数値である点を必ず確認してください。

項目内容
商号株式会社コメダホールディングス(KOMEDA Holdings Co., Ltd.)
証券コード・市場3543/東証プライム市場・名証プレミア市場(東証33業種分類は「卸売業」)
本社愛知県名古屋市東区葵三丁目12番23号
設立1968年1月にコメダ珈琲店を創業、1975年8月に株式会社コメダ珈琲店を設立。持株会社の同社は2014年11月に単独株式移転により設立
代表者代表取締役社長CEO 甘利 祐一(専務取締役CFO 清水 宏樹)
対象決算期第12期(2025年3月1日〜2026年2月28日/2026年2月期・IFRS)
平均年間給与11,005千円(約1,100.5万円)※提出会社(持株会社)単体・従業員6人ベース
平均年齢52.0歳(提出会社6人ベース。連結ベースの平均年齢の開示はなし)
平均勤続年数9.7年(提出会社。有報注記により株式会社コメダでの勤続年数を引き継いだ通算値)
従業員数連結828人〔臨時雇用者2,022人/年間平均・外数〕、提出会社6人〔臨時1人〕。セグメント別は国内463人・海外289人・全社共通76人
売上収益57,225百万円(約572.25億円/前期比+21.6%)
営業利益9,424百万円(約94.24億円/前期比+6.8%・営業利益率約16.5%)
親会社帰属当期利益6,461百万円(約64.61億円/前期比+11.1%)。ROE13.5%、1株当たり配当60円
店舗数国内1,067店(直営50店)・海外83店(直営53店)=合計1,150店(直営103店)
事業会社の平均年間給与有価証券報告書では開示されていない(「最大人員会社の状況」等の記載自体がない)
離職率・定着率有価証券報告書では開示されていない
労働組合結成されていない(有価証券報告書に明記)
出典第12期 有価証券報告書(EDINET・2026年5月27日提出)/公式IRライブラリー

「コメダで働く」は4通りある|本部・直営店・FC加盟店・アルバイトの違い

この記事で最初に押さえてほしい結論は、「コメダで働く」という言葉が、雇用主も給与体系もまったく違う4つの働き方を指しているということです。ここを混同したまま年収や口コミを読むと、判断を誤ります。有価証券報告書によると、第12期末の店舗数は国内1,067店・海外83店の計1,150店で、そのうち直営はわずか103店(全体の約9%)。国内に限れば1,067店のうち直営は50店、看板商品であるコメダ珈琲店に至っては1,030店中の直営が22店(約2.1%)です。つまり、街のコメダ珈琲店で働く人の大多数は、コメダホールディングスやその子会社の従業員ではなく、フランチャイズ加盟法人に雇用されていることになります。

働き方雇用主主な職種有価証券報告書での扱い
①本部社員株式会社コメダ(事業会社)、株式会社コメダホールディングス(持株会社)ほかグループ8社スーパーバイザー、店舗開発、商品開発、購買・SCM、工場(製造・品質保証)、経営企画、海外事業、管理部門連結828人に含まれる。給与は事業会社分の開示なし
②直営店社員株式会社コメダ、株式会社琉球コメダ、株式会社コメダコマース等のグループ会社店長、店舗マネージャー、エリア担当連結828人に含まれる。直営は全1,150店中103店のみ
③FC加盟店の正社員・店長各フランチャイズ加盟法人(コメダとは別法人)店長、副店長、複数店舗のマネージャー連結従業員数に含まれない。給与・待遇は加盟法人ごとに異なる
④アルバイト・パート直営店ならグループ会社、FC店なら加盟法人ホール、キッチン臨時雇用者2,022人(年間平均・外数)は直営分。FC店分は含まれない

転職・就職の対象として一般に議論されるのは①と②です。求人票を見るときは、募集主体が「株式会社コメダ」なのか「株式会社コメダホールディングス」なのか、それとも加盟法人の社名なのかを最初に確認してください。推定情報ですが、給与テーブル・評価制度・異動範囲・福利厚生は、この3者でまったく別物になると考えるのが自然です。

もう一点、有価証券報告書に明記されている事実として、同社グループでは労働組合が結成されていません。労使協議の窓口が組合ではないという前提は、待遇交渉や制度変更の進み方を考えるうえで押さえておきたい情報です(公式情報)。

求職者
求職者

コメダ珈琲店の店長になりたい場合、応募先はコメダホールディングスでいいの?

直営22店に限れば答えは「グループ会社」ですが、大多数の店舗は加盟法人が運営しています。店長職を目指すなら、まず「その店舗が直営かFCか」を確認するのが出発点になります。逆に本部職(スーパーバイザーや店舗開発)は、店舗に立つ仕事ではなく、加盟店オーナーという法人顧客を支援するBtoBの仕事だと理解しておく必要があります。

平均年収1,100万円のからくり|有報の数字は持株会社6人分

結論を先に置きます。有価証券報告書に記載された平均年間給与11,005千円(約1,100.5万円)は事実ですが、コメダ珈琲店の現場やグループ全体の給与実態を示す数字ではありません。この節では、公式数値→平均年齢・勤続年数→口コミ傾向→職種別の目安→確認すべき点、の順で整理します。

有報1,100.5万円は「従業員6人・平均年齢52.0歳」の数値

有価証券報告書「従業員の状況」によると、提出会社である株式会社コメダホールディングスの従業員数は6人(ほかに臨時雇用者1人)、平均年齢52.0歳、平均勤続年数9.7年、平均年間給与11,005千円です(公式情報)。純粋持株会社であるため、ここに在籍するのはグループ全体の経営管理・財務・IRなどを担う役員に近い層に限られます。同社の提出会社従業員数は5期分の推移でも8人→8人→7人→6人→6人と一貫して一桁で、増減はごくわずかです。

これを連結従業員828人と比べると、その差は約138倍。1,100.5万円という数字は、828人分の1つの平均ではなく、828人のうち0.7%にあたる6人だけを母集団とした平均値です。平均年齢52.0歳という数字も、新卒・中途で入社する層の実像とは離れています。求人サイトや年収まとめサイトがこの数字だけを転載しているケースがありますが、母集団の人数と平均年齢をセットで見ない限り、この数値は転職判断に使えません。

事業会社(株式会社コメダ)の平均年収は有報に開示がない

持株会社形態の企業では、有価証券報告書の「従業員の状況」に最大人員を擁する事業会社の状況を併記する例が少なくありません。ところが同社の第12期有価証券報告書には、株式会社コメダの平均年間給与に関する記載が一切ありません。したがって、事業会社の給与水準は有価証券報告書では開示されていないというのが正確な事実です(公式情報)。

参考として、口コミ傾向を確認すると、OpenWorkでは株式会社コメダの平均年収が370万円と表示されています(正社員14人の回答・平均年齢31歳・レンジ260万〜590万円)。有報の1,100.5万円とは約3倍の開きがありますが、これは同じ「コメダ」でも見ている法人と母集団が違うために生じる差です。ただしOpenWork側も回答者14人という少数サンプルであり、二次ソースでもあるため、この370万円をもって水準を断定することはできません。あくまで一つの目安として扱ってください。

もう一つ、口コミサイトを見るときの注意点があります。OpenWorkでは持株会社名義「コメダホールディングス」のクチコミは0件で、実質的な口コミは事業会社「株式会社コメダ」側に242件集まっています(総合評価2.85)。転職会議やエン カイシャの評判でも母集団は同様に事業会社側にあります。持株会社名で検索すると情報がほとんど出てこないという落とし穴があるため、社名を切り替えて調べ直すことをおすすめします。

職種別の目安と、内定時に必ず確認したい5点

推定情報として、本部職の給与レンジは職種と等級で大きく変わると考えられます。ただし同社は事業会社の給与を開示していないため、外部から精緻なレンジを示すことはできません。だからこそ、選考の場で自分から確認する必要があります。

  • 雇用主の確認:契約先が株式会社コメダか、持株会社か、加盟法人か。給与テーブルはそれぞれ別です
  • 賞与の算定根拠:卸売マージンはコーヒー豆相場と為替に左右されます。業績連動の割合と過去実績の変動幅を確認しましょう
  • 異動範囲と勤務地:本社機能は名古屋市東区が中心です。転居を伴う異動の有無、東京拠点との役割分担を確認してください
  • みなし残業の有無と時間数:スーパーバイザーや店舗開発は担当エリアの巡回が伴うため、労働時間の扱いは事前に確認が必要です
  • 昇給・等級制度:平均勤続9.7年(提出会社ベース)は持株会社設立前からの通算値であり、現場の定着期間を示す数字ではありません

喫茶チェーンなのに「卸売業」|売上572億円の内訳で分かる本部モデル

コメダホールディングスは、東証33業種分類で飲食業ではなく「卸売業」に分類されています。奇異に見えますが、収益の内訳を見れば理由は明快です。有価証券報告書によると、第12期の売上収益57,225百万円の構成は次の通りです(公式情報)。

収益区分金額(百万円)構成比中身
卸売39,29668.7%自社工場で製造したコーヒー豆・パン等をFC加盟店へ供給
直営店売上11,00319.2%直営103店の店舗売上(シンガポール子会社の連結化で大幅増)
その他(ロイヤルティ等)3,9066.8%席数比例の定額ロイヤルティほか
リース収益1,7423.0%加盟店向け設備等のリース
店舗開発収入1,2782.2%新規出店に伴う開発関連収入

国内事業に限れば、売上51,374百万円のうち卸売が38,490百万円で約75%を占めます。つまり同社の事業実態は「喫茶店を経営する会社」ではなく、自社工場でコーヒーとパンを製造し、1,000店超の加盟店に卸す垂直統合型のメーカー兼卸です。だから業種分類が卸売業になります。

もう一つ、飲食FCとして珍しいのがロイヤルティの方式です。飲食フランチャイズでは月商の数%を徴収する売上歩合型が一般的ですが、同社は1席あたり月額の定額制を採っています。加盟店は売上を伸ばしても本部への支払いが増えにくく、本部側は店舗売上の変動に左右されにくい。その代わり、本部の収益成長は「店数」と「卸売量」に依存します。中期経営計画で出店目標が明確に語られるのは、この構造ゆえです。

この収益モデルは、働く側にとって次のような意味を持ちます(推定情報を含みます)。

  • 本部の顧客は消費者ではなく加盟店オーナー:スーパーバイザーの仕事は接客ではなく、法人相手の経営支援と利害調整です
  • 社内に食品メーカーの機能がある:焙煎・製パンの自社工場を持つため、生産技術・品質保証・購買・物流といった職種が存在し、外食未経験からでも接続できる入口があります
  • 価格改定が最大のテーマになる:2025年6月にメニュー価格を、同年9月に加盟店向け卸売価格を改定しています。原価転嫁の設計が本部の中心業務の一つです

業績5期推移と海外M&A|営業利益率16.5%をどう読むか

将来性を判断するうえで重要なのは、単年の増収増益ではなく推移と中身です。有価証券報告書によると、売上収益の5期推移は次の通りで、赤字期はありません(公式情報)。

決算期売上収益(百万円)前期比
第8期33,317—
第9期37,836+13.6%
第10期43,236+14.3%
第11期47,057+8.8%
第12期(2026年2月期)57,225+21.6%

4年間で売上収益は約1.72倍、年平均でおよそ14%成長しています。第12期の営業利益は9,424百万円(前期比+6.8%)、営業利益率は約16.5%。外食・卸売という括りで見ると高水準です。1店舗あたりの売上収益は約4,976万円、連結従業員1人あたりでは約6,911万円と、少人数で大きな売上を扱う本部型のプロフィールがはっきり出ています。

増収の主因は海外M&A|従業員263人増も自然増ではない

ここが読み違えやすいポイントです。第12期の売上収益+21.6%という伸びは、既存事業の自然成長だけによるものではありません。2025年3月1日にシンガポールのPOON RESOURCES PTE. LTD.(カフェ・タイ料理30店舗)の株式70%を取得して連結子会社化した影響が大きく、海外事業の売上は5,851百万円(前期比+332.4%)に跳ね上がりました。国内事業は51,374百万円(+12.4%)で、こちらが本業の実力値に近い数字です。

従業員数も同様です。連結828人は前期末比263人増ですが、この増加も主にPOON社の連結子会社化によるもので、国内での大量採用があったわけではありません(公式情報)。セグメント別内訳は国内463人・海外289人・全社共通76人で、海外の人数が全体の3分の1超を占める構成に変わっています。

海外は「拡大したが稼げていない」段階

収益性で見ると、国内と海外の差は歴然です。セグメント利益は国内11,513百万円(+4.9%/セグメント利益率約22.4%)に対し、海外は142百万円(+37.9%/同約2.4%)にとどまります。加えてインドネシアでは減損損失166百万円を計上しました。海外は店舗数・売上を一気に増やした一方で、収益化はこれからの段階にあると読むのが妥当です(推定情報)。

中期経営計画「CONNECT 2030」では、2031年2月期に営業利益130億円、ROE13%以上、店舗数1,400店(うち海外180店)を目標に掲げています。第12期実績94.24億円から130億円までは年平均約6.6%の増益ペースで、直近の売上成長率より穏やかな設定です。非財務KPIに従業員エンゲージメントスコアB以上を置き、業績連動型の譲渡制限付株式報酬の評価指標にもこれを採用している点は、人材面の施策として押さえておく価値があります。転職・就職の観点では、店舗開発・海外事業・買収後の統合(PMI)の領域で人材ニーズが出やすい局面と言えます。

コメダホールディングスの就職難易度・採用大学はどう見るべきか

「コメダホールディングス 就職難易度」「同 採用大学」は、この企業に関して実際に検索されている代表的なキーワードです。結論から言うと、難易度を決めているのは学歴の高さよりも「採用枠そのものの小ささ」だと考えられます(推定情報)。理由を数字で説明します。

採用枠の絶対数が小さいという構造

連結従業員は828人、うち国内セグメントは463人です。全国1,150店・年商572億円という事業規模に対して、本部の人員はきわめて少数です。これは同社が悪意で採用を絞っているからではなく、直営9%・FC91%という構造上、店舗人員を本部が抱えないビジネスモデルだからです。結果として、新卒・中途ともに1年あたりの採用数は限られ、応募倍率という意味での難易度は上がりやすくなります。

逆に言えば、「募集が出ているかどうか」がタイミングの勝負になるということです。狙う職種(スーパーバイザー、店舗開発、商品開発、購買・SCM、工場、経営企画、海外事業)を決めたうえで、公式採用サイトを継続的に確認する動き方が現実的です。本部社員採用と、店舗・工場スタッフ採用ではサイト自体が分かれている点にも注意してください。

採用大学・学歴フィルターについて公開されている情報

採用大学の一覧や学歴による足切りの有無について、有価証券報告書および公式サイトに開示はありません。したがって、「学歴フィルターがある/ない」をこの記事で断定することはできません。就職四季報などの二次情報で採用実績校が掲載される場合はありますが、それらは公式に発表された選考基準ではないため、参考情報として扱う必要があります。

そのうえで推定情報として言えるのは、この規模・この事業構造の企業では、大学名よりも「加盟店オーナーという法人顧客と対峙できるか」「数字と現場の間で調整できるか」が見られやすい、ということです。実際、有価証券報告書の事業等のリスクには「FC加盟者の高齢化(中京エリア中心)」「店舗の老朽化」といった項目が並んでおり、これらは本部社員が日々向き合う課題そのものです。選考で語る内容は、学歴ではなくこうした論点への理解に振ったほうが噛み合います。

新卒採用・インターン・中途採用で押さえる点

新卒採用については、初任給を219,000円とする報道がありますが、これは二次ソースであり、有価証券報告書での一次確認は取れていません。応募時には必ず公式採用サイトの募集要項と、内定時の労働条件通知書で確認してください。インターンシップの実施有無・内容も年度によって変わるため、公式採用サイトの情報が唯一の確実な根拠になります。

中途採用については、求められる経験を事業構造から逆算できます(推定情報)。

  • スーパーバイザー:多店舗マネジメント、FC加盟店・代理店支援、法人向けのルート営業経験
  • 店舗開発:出店用地の開拓、賃貸借契約の実務、商業施設のリーシング、不動産デベロッパー経験
  • 商品開発・マーケティング:食品メーカーの商品企画、外食チェーンのメニュー開発、販促設計
  • 工場・品質保証・購買:食品製造の生産技術、HACCPを含む品質管理、原料調達・SCM。外食未経験でも接続しやすい入口です
  • 海外事業・経営企画:クロスボーダーM&AやPMI、英語での子会社管理。POON社連結化以降、需要が生まれやすい領域です

なお選考スケジュールを考えるうえで見落としやすいのが決算期です。同社は2月末決算のため、期初・期末のタイミングや評価サイクルが3月期企業とずれます。中途入社の時期交渉をする際は、この前提を頭に入れておくと話が早くなります。

働き方と口コミ傾向|離職率は非開示、代替指標で読む

離職率・定着率・新卒3年以内離職率について、有価証券報告書に数値の開示はなく、公開情報から確認することはできませんでした。ただし、同社は人的資本KPIを開示しているため、代替指標で働き方の輪郭をつかむことは可能です。以下はすべて第12期有価証券報告書の公式情報です。

指標2026年2月期実績2027年2月期目標
女性管理職比率(連結)24.9%25%
有給休暇取得率(連結)63.3%70%
男性従業員の育児休業取得率(連結)93.3%100%
男女賃金差異(株式会社コメダ・全労働者)51.3%—
男女賃金差異(株式会社コメダ・正規雇用)64.9%—
男女賃金差異(株式会社コメダ・パート有期)92.5%—

この表は指標によって評価が割れることを示しています。男性育休取得率93.3%は高水準で、女性管理職比率24.9%も外食・小売業として低い数字ではありません。一方で、株式会社コメダの正規雇用における男女賃金差異は64.9%で、正社員に限っても男女差が小さくないことが読み取れます。全労働者ベースの51.3%は、パート・アルバイト比率の高い業態であることも影響していると考えられますが(推定情報)、正規雇用単独の数値が64.9%である以上、業態要因だけでは説明しきれません。この点は、女性が長期的なキャリアを考える際に選考で確認しておきたい論点です。

口コミ傾向としては、OpenWorkの株式会社コメダのページに242件・回答者56人のクチコミが集まっており、総合評価は2.85(5点満点)です。項目別では、風通しの良さ3.2・社員の相互尊重3.5と人間関係面の評価が相対的に高い一方、待遇面の満足度2.4・人材の長期育成2.4・20代成長環境2.5と、待遇と育成に関する評価が低めに出る傾向が見られます。給与制度については「他企業と比較してもかなり低いと感じる」といった投稿もありますが、これは個人の主観であり、水準を断定する根拠にはなりません。

労働時間については、OpenWork上の平均残業時間が27.3時間/月、有給休暇消化率が32.4%と表示されています。ただし有給取得率は有報開示の63.3%と大きく乖離しています。有報の数値は連結・パート含むベース、OpenWorkは正社員回答ベースで、母集団も集計方法も異なるため単純比較はできません。両方の数字を並べて見たうえで、面接では「自分が配属される部署の実態」を個別に確認するのが確実です。

FC本部特有のリスク開示と「コメダ珈琲事件」の正しい理解

ネガティブ情報も事実ベースで確認しておきます。まず前提として、公正取引委員会・消費者庁による同社への措置命令や行政処分は確認できなかったというのが調査結果です。有価証券報告書にも、係属中の重要な訴訟や偶発債務の記載はありませんでした。「確認できなかった」ことは「存在しない」ことの証明ではありませんが、公開情報の範囲では処分事例は見当たらない、というのが現時点の事実です。

そのうえで、同社は事業等のリスクに次の項目を自主的に列挙しています(公式情報)。これはFC本部という業態に内在する構造リスクであり、入社後に向き合うテーマでもあります。

  • FC加盟店との訴訟等のリスク
  • FC加盟者の高齢化(中京エリアを中心とした事業承継の課題)
  • 店舗の老朽化と改装投資の必要性
  • 独占禁止法の改正、フランチャイズ・ガイドラインの改訂への対応

関連して、同社は2026年3月に、フランチャイズ・ガイドラインの趣旨を踏まえたFC加盟契約書の改定を実施し、スーパーバイザーに対するコンプライアンス研修を行っています。これは行政処分を受けたことへの対応ではなく、制度改正を先取りした予防的な取り組みです。ニュース記事の見出しだけを見て「処分があった」と誤読しないよう注意してください。

もう一つ、検索でよく目にする「コメダ珈琲事件」についても正確に押さえておきましょう。これは東京地裁が平成28年12月19日に出した仮処分決定で、コメダ側が申立人となり、店舗外観を模倣した相手方に対して差止めを求め、認められた事案です。店舗の外観が不正競争防止法上の「商品等表示」に当たると判断された著名な判例として知られています。つまり同社は訴えられた側ではなく、自社ブランドを守るために申し立てた側であり、勝訴しています。この点を取り違えると、企業の評価がまったく逆になります。

同業カフェチェーン・卸売業5社との比較で見る立ち位置

コメダホールディングスの特徴は、同業と並べると輪郭がはっきりします。まず喫茶・カフェチェーンとの比較です。推定情報および各社の公表情報に基づく整理であり、最新の店舗構成・数値は各社IRで再確認してください。なお各社の平均年間給与は、持株会社か事業会社かで数値の性格が変わるため、単純比較は避けています。

企業名(コード)収益モデル直営とFCの比重転職者が見るべき点
コメダホールディングス(3543)加盟店への卸売68.7%+席数比例の定額ロイヤルティFC中心(直営は1,150店中103店=約9%)本部職はBtoB。工場・調達など食品メーカー型職種の入口がある
ドトール・日レスホールディングス(3087)コーヒーショップとレストラン事業を併営する持株会社直営とFCを併用業態が複数あり、配属先による仕事内容の差が大きい
サンマルクホールディングス(3395)セルフカフェとベーカリーレストランの複合直営の比重が高い業態を含む店舗運営を自社で担う分、店舗マネジメント職の比重が大きい
銀座ルノアール(9853)都市部の喫茶店・カフェの直営運営直営中心店舗数が限られ、本部職の採用枠はさらに小さい傾向
スターバックス コーヒー ジャパン(非上場)セルフ式カフェ最大手(米スターバックスの完全子会社)直営中心非上場のため有報による給与の一次確認ができない

次に、東証33業種で同じ「卸売業」に分類される他の上場企業と並べます。同じ業種分類でも、収益構造がまったく違うため利益率も従業員規模も桁違いに変わることが分かります(各社の公式情報。決算期が異なるため年度を併記しています)。

企業名(コード)売上高営業利益(利益率)従業員数有報の平均年間給与
コメダホールディングス(3543)572.25億円(2026年2月期・+21.6%)94.24億円(16.5%)連結828名/提出会社6名1,100.5万円(提出会社6名のみ。事業会社は開示なし)
No.1(3562)175.29億円(2026年2月期・+23.4%)13.30億円(7.6%)連結957名/提出会社547名552万円(2026年2月期)
昭栄薬品(3537)269.22億円(2026年3月期・+7.6%)5.05億円(1.9%)連結80名/提出会社60名899.8万円(2026年3月期)
ピーバンドットコム(3559)23.11億円(2026年3月期・+6.0%)1.90億円(8.2%)40名(非連結・子会社なし)570万円(2026年3月期)
農業総合研究所(3541)83.59億円(2025年8月期・+15.7%)1.82億円(2.2%)123名〔パート157名〕490万円(2025年8月期)※2026年4月27日に上場廃止・SOMPOグループ

この表の読みどころは3つです。営業利益率はコメダホールディングスの16.5%から昭栄薬品の1.9%まで約8.7倍の開きがあり、FC本部モデルと商社モデルでは収益構造がそもそも違うこと。5社のうち持株会社はコメダホールディングス1社だけで、事業会社の給与を開示していない点で例外的であること。そして従業員規模が小さい企業ほど、有報の平均年収が役職者比率に強く影響されることです。有報の平均年収を企業間で比較するときは、必ず「何人の平均か」を確認してください。

コメダホールディングスに向いている人・向いていない人

ここまでの公式情報と口コミ傾向をふまえ、適性を整理します(推定情報を含みます)。判断のポイントは「店舗で働きたいのか、本部で加盟店を支援したいのか」の一点に集約されます。

向いている人向いていない人
顧客が加盟店オーナーという法人であることを理解し、利害調整を仕事の中心に据えられる人コメダ珈琲店が好きで、店舗で接客する仕事を本部職に期待している人
食品メーカー的な機能(焙煎工場・製パン・品質保証・調達)に専門性で貢献したい人短期間で大きく年収を上げたい人。事業会社の給与水準は非開示で、口コミ上の評価も待遇面2.4と高くない
名古屋を本社機能の中心とする勤務地・異動範囲を受け入れられる人組合を通じた労使協議を重視する人。同社では労働組合が結成されていない
原価高・価格改定・加盟店の事業承継といった業界課題に当事者として取り組みたい人大量採用の大企業で同期と横並びに育ちたい人。本部の人員規模は連結828人で採用枠が小さい
海外展開やM&A後の統合(PMI)に関わりたい人。海外従業員は既に289人規模成熟した海外オペレーションを期待する人。海外セグメント利益率は約2.4%でこれからの段階

コメダホールディングスに関するよくある質問(FAQ)

検索でよく調べられている疑問に、公式情報と口コミ傾向を分けて回答します。

コメダホールディングスの平均年収は本当に1,100万円ですか?

第12期有価証券報告書に記載された平均年間給与11,005千円(約1,100.5万円)という数字自体は公式情報です。ただし対象は提出会社である持株会社の従業員6人(臨時1人)・平均年齢52.0歳で、連結828人との差は約138倍あります。事業会社である株式会社コメダの平均年間給与は有価証券報告書では開示されていません。参考値として、OpenWorkでは株式会社コメダの平均年収が370万円(正社員14人回答・平均年齢31歳)と表示されていますが、少数サンプルの二次情報である点に注意してください。

コメダホールディングスの就職難易度は高いですか?

難易度を左右しているのは学歴基準よりも採用枠の小ささだと考えられます(推定情報)。連結従業員828人・国内セグメント463人という人員規模に対し、全国1,150店・売上572億円の事業を回している構造で、店舗人員の多くは加盟法人の雇用です。そのため本部職の募集は職種単位・少数で出ることが多く、応募のタイミングが結果を大きく左右します。公式採用サイトを定期的に確認することが実質的な対策になります。

採用大学や学歴フィルターについて公開情報はありますか?

採用大学の一覧や学歴による選考基準は、有価証券報告書にも公式サイトにも開示されていません。したがって学歴フィルターの有無を断定することはできません。就職四季報などの二次情報に採用実績校が載る場合はありますが、公式に発表された基準ではないため参考程度に留めてください。選考対策としては、FC本部という業態理解と、加盟店オーナーという法人顧客に向き合う姿勢を言語化するほうが有効だと考えられます。

新卒採用の初任給やインターンシップはどうなっていますか?

初任給を219,000円とする報道がありますが、これは二次ソースで、有価証券報告書での一次確認は取れていません。インターンシップの実施有無・時期・内容も年度によって変わります。いずれも公式採用サイトの募集要項が唯一の確実な根拠となるため、応募前に必ず確認し、最終的には内定時の労働条件通知書で条件を確定させてください。本部社員採用と、店舗・工場スタッフ採用ではサイトが分かれている点も注意が必要です。

本社はどこですか?勤務地は名古屋だけですか?

本社は愛知県名古屋市東区葵三丁目12番23号です(公式情報)。持株会社・事業会社ともに本社機能は名古屋が中心で、生産機能である自社工場もグループ内に抱えています。一方で店舗は全国1,067店に広がり、海外はシンガポール・台湾・上海・香港・インドネシアに83店を展開しています。スーパーバイザーや店舗開発は担当エリアの巡回が伴うため、勤務地と異動範囲は選考時に必ず確認すべき項目です。

中途採用ではどんな経験が評価されますか?

推定情報ですが、事業構造から逆算すると、多店舗マネジメント・FC加盟店支援・法人営業の経験はスーパーバイザー職に、出店用地開拓や賃貸借契約の実務は店舗開発職に、食品製造の生産技術・品質管理・原料調達の経験は工場や購買・SCM職に接続しやすいと考えられます。売上の68.7%が卸売である以上、「接客経験」よりも「BtoBで法人と向き合った経験」のほうが評価軸に近いと見るのが妥当です。

離職率や有給取得率は公開されていますか?

離職率・定着率・新卒3年以内離職率は、有価証券報告書では開示されていません。代替指標として、有給休暇取得率63.3%(2027年2月期目標70%)、男性従業員の育児休業取得率93.3%(同100%)、女性管理職比率24.9%(同25%)が開示されています(公式情報)。口コミ傾向としてOpenWorkでは有給消化率32.4%・平均残業27.3時間/月と表示されていますが、母集団と集計方法が異なるため有報の数値と単純比較はできません。

コメダホールディングスへの転職・就職判断まとめ

最後に、判断軸ごとに整理します。編集部の見解として、この企業は「喫茶チェーン」というイメージで判断すると最も誤解しやすい会社だと考えられます。実像はコーヒーとパンを自社製造して1,000店超に卸すメーカー兼卸であり、本部職に求められるのも接客力ではなく法人相手の調整力と数字の設計力です。そのギャップを理解したうえで応募できるかどうかが、入社後の満足度を大きく分けると考えられます。

判断軸評価
年収の透明性低い。有報の1,100.5万円は持株会社6人の数値で、事業会社の給与は開示されていない。内定時の条件提示で確認する必要がある
業績の安定性高い。5期連続増収・赤字期なし、営業利益率16.5%。直営9%で店舗運営リスクを抱え込まない構造
成長ドライバー国内は出店と卸売量、海外はM&Aが主軸。中計「CONNECT 2030」で2031年2月期に営業利益130億円・1,400店を目標
海外事業の現状拡大の初期段階。売上+332.4%の一方でセグメント利益率は約2.4%、インドネシアで減損損失166百万円を計上
採用難易度枠の小ささが最大の壁と考えられる。学歴基準の開示はなく、募集タイミングの見極めが重要
働き方の情報開示離職率は非開示。男性育休93.3%は高水準だが、正規雇用の男女賃金差異64.9%は確認しておきたい
コンプライアンス行政処分は確認できなかった。2026年3月のFC加盟契約書改定は制度改正への予防的対応。「コメダ珈琲事件」は同社が申立人として勝訴した事案
向く人加盟店という法人顧客の支援を仕事の中心に据えられる人、食品メーカー型の専門職として貢献したい人

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本記事の出典・参考情報

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公式情報源

口コミ・評判の参照元

免責事項:本記事の数値・評価は公式情報・口コミ集計・市場推定の3分類で示しており、口コミ傾向や推定情報は断定ではなく傾向・可能性として表現しています。最終判断は読者自身で公式IRおよび内定時の労働条件通知書で確認してください。

この記事の編集方針・情報の確認について

この記事は、公式公開情報(有価証券報告書・IR資料)、求人情報、口コミ傾向をそれぞれ分けて整理し、転職・就職判断に役立つよう編集しています。年収・平均年齢・従業員数などの中核データは第12期有価証券報告書「従業員の状況」を一次情報として確認し、口コミ・推定情報とは明確に区別しています。初任給などの二次ソースに依拠する情報は、その旨を本文中に明記しました。記載内容は最終更新時点の公開情報にもとづきます。最新の正確な数値は各公式IRページでご確認ください。

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コロ助
コロ助
企業と転職サービスを、有価証券報告書などの一次情報から読んでいます。
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