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ウイン・パートナーズの年収670万円は持株会社56人の数字|評判と現場の実態

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※本記事にはプロモーションを含みます。

この記事の結論

  • 年収の前提:有報の平均年間給与670.1万円は持株会社56人の数値です
  • 応募先:実務はウイン・インターナショナルなど子会社5社が担っています
  • 業績:連結売上903.9億円で過去最高、営業利益率は3.3%の薄利構造です
  • 口コミ傾向:法令順守4.6が高評価、待遇2.5・長期育成2.1が課題です

ウイン・パートナーズ株式会社(証券コード3183・東証プライム市場)は、心臓カテーテル治療などの循環器・低侵襲医療領域に特化した医療機器専門商社グループの持株会社です。検索されている語を見ると「ウイン・パートナーズ 株価」が最も多く、投資家の関心が中心の会社ですが、本記事は投資判断ではなく、転職・就職判断のために書いています。そしてこの会社を転職先として調べるとき、最初につまずくのが「求人サイトや年収ランキングに載る平均年収670万円は、いったい誰の数字なのか」という点です。結論を先に言えば、それは持株会社の本社機能56人の数字であり、あなたが実際に応募することになる事業会社の給与ではありません。この記事では第13期有価証券報告書(2026年3月期)の実額を起点に、持株会社と事業会社の切り分け、事業内容、収益構造、口コミ傾向までを分けて整理します。

ウイン・パートナーズとは|持株会社と事業会社5社の関係を先に切り分ける

転職検討者がまず押さえるべきなのは、ウイン・パートナーズ株式会社そのものは医療機器を売っていないという事実です。第13期有価証券報告書によると、同社は経営管理を行う持株会社であり、実際の医療機器販売は議決権100%を保有する連結子会社が担っています(公式情報)。求人票や口コミサイトを見るとき、この構造を知らないまま数字を比較すると判断を誤ります。

実業を担う連結子会社5社と所在地

第13期有価証券報告書に記載された連結子会社は次の5社で、いずれも議決権所有割合は100%です(公式情報)。

  • 株式会社ウイン・インターナショナル(東京都文京区)── グループ中核の事業会社
  • テスコ株式会社(仙台市泉区)── 東北を地盤とする事業会社
  • 株式会社トーセイメディカル(盛岡市)
  • 株式会社トライテック(東京都品川区)
  • 株式会社プラステンメディカル(函館市)

持株会社の本社は東京都中央区京橋二丁目2番1号 京橋エドグラン21階で、2017年5月に東京都台東区から移転しています(公式情報)。求人の勤務地としては、京橋の本社機能だけでなく、文京区・仙台・盛岡・品川・函館といった事業会社の拠点が実際の就業地になり得ます。なお、株式会社ウイン・インターナショナルおよびテスコ株式会社の設立年・単体従業員数・単体の平均年収は、有価証券報告書にも公式サイトにも記載がなく、本記事の調査では確認できなかった項目です。

2013年の共同株式移転で生まれた統合持株会社

ウイン・パートナーズは2013年4月1日、株式会社ウイン・インターナショナルとテスコ株式会社が共同株式移転によって経営統合し、両社の完全親会社となる共同持株会社として設立されました(公式情報)。同時に東証JASDAQへ上場し、2014年5月に市場第二部、2014年9月に市場第一部へ指定替え、2022年4月の市場区分見直しでプライム市場へ移行しています。つまり「首都圏のウイン・インターナショナル」と「東北のテスコ」という2つの地域ディーラーの合併体が原型であり、これが後述する口コミの分散にもつながっています。代表取締役社長は秋沢英海氏で、監査等委員会設置会社です。

M&Aで拠点を増やし続けるロールアップ型のグループ

同社はその後もM&Aで販路を広げてきました。2017年にテスコ秋田販売(旧・大沢商事)、2018年に株式会社エムシーアイ(山形)、2022年に株式会社トーセイメディカル(盛岡)、2023年に株式会社トライテック(東京)、2026年1月に株式会社プラステンメディカル(函館)を子会社化し、2026年3月にはテスコがエムシーアイを吸収合併しています(公式情報)。首都圏と東北を主力商圏に、北海道・東北へ販路を広げて全国展開を志向する構図です。買収された会社の出身者にとって処遇や人事制度の統合がどうなるかは重要な論点で、有価証券報告書の事業等のリスクにも「M&Aや業務提携等に関するリスク」として統合効果が想定どおり得られない可能性が明記されています(公式情報)。

ウイン・パートナーズの公式データ一覧(第13期有価証券報告書ベース)

本記事で扱う公式数値を一覧で確認できます。公式情報として、最新の正確な数値は公式IRページで再確認してください。以下の平均年間給与・平均年齢・平均勤続年数・56人という従業員数は、いずれも提出会社(持株会社単体)の数値である点に注意してください。

項目内容
会社名ウイン・パートナーズ株式会社(WIN-Partners Co., Ltd.)
証券コード/市場3183/東京証券取引所プライム市場(業種:卸売業)
設立2013年4月1日(共同株式移転による持株会社設立)
本社東京都中央区京橋二丁目2番1号 京橋エドグラン21階
代表者代表取締役社長 秋沢 英海
平均年間給与6,701千円(約670万1千円)/提出会社56名ベース・前事業年度比△0.6%・賞与および基準外賃金を含む
平均年齢42.4歳(提出会社56名ベース)
平均勤続年数8.9年(提出会社56名ベース。連結子会社からの転籍者・出向者は当該会社の勤続年数を通算)
従業員数連結653人/提出会社56人(2026年3月31日現在)
事業会社別の平均年間給与有価証券報告書では開示されていない(「最大人員会社の状況」等の記載なし)
売上高連結903億9,160万円(前期比+11.0%・過去最高)/提出会社単体の営業収益33億7,697万円
営業利益連結30億2,076万円(前期比+7.6%・営業利益率約3.3%)
経常利益/純利益経常30億6,040万円(+7.9%)/親会社株主に帰属する当期純利益21億1,832万円(+4.9%)
財務指標総資産506億3,209万円・自己資本比率46.0%・自己資本利益率8.9%
労働組合結成されていない(有価証券報告書に「労使関係は円満に推移」と記載)
対象期・出典第13期(2025年4月1日〜2026年3月31日)有価証券報告書/2026年6月24日 関東財務局提出

平均年収670万円の正体|持株会社56人と連結653人という11.7倍の乖離

ここがこの記事で最も伝えたい部分です。結論から言うと、ウイン・パートナーズの「平均年収670万円」は、営業現場の給与水準を示す数字ではありません。読者が得られるのは、求人サイトや年収まとめ記事の数字をそのまま信じずに、面接で何を確認すべきかという判断軸です。

有報の670.1万円が指しているのは本社56人だけ

第13期有価証券報告書によると、平均年間給与は6,701千円(約670万1千円)、前事業年度比△0.6%で、賞与および基準外賃金を含みます(公式情報)。ただしこれは「提出会社の状況」に記載された数値であり、対象は従業員56人。同じ有報の連結従業員数は653人ですから、653÷56で約11.7倍の人数が、この平均値の外側にいる計算になります。持株会社の56人は経営管理・経理・人事・IR・情報システムといった本社機能が中心と考えられ(推定情報)、病院を回る医療機器営業の給与実態とは前提が異なります。平均年齢42.4歳・平均勤続年数8.9年も同じ56人ベースの数字です。勤続年数には「連結子会社からの転籍者・出向者については当該会社の勤続年数を通算して算定している」という注記があり(公式情報)、実質的にはグループ内での通算年数を意味します。

事業会社の平均年収は有価証券報告書では開示されていない

持株会社の有報には、従業員数が最も多いグループ会社の給与を補足する「最大人員会社の状況」を載せる例がありますが、第13期のウイン・パートナーズの有価証券報告書に事業会社別の平均年間給与の記載は一切ありません(公式情報)。子会社について開示されているのは、女性管理職比率・男性育休取得率・男女賃金差異という人的資本の3指標のみです。つまりウイン・インターナショナルやテスコの平均年収は、一次情報では追えない構造になっています。これは「調べ方が足りない」のではなく、開示制度上そうなっているという事実です。だからこそ、内定時の労働条件通知書と求人票の提示レンジが唯一の確定情報になります。

口コミ上の水準は454万〜494万円|有報との差は約180〜220万円

一次情報が使えない部分を補うのが口コミサイトの集計値です。口コミ傾向として、OpenWorkに掲載された株式会社ウイン・インターナショナルの回答者平均年収は494万円(正社員40人・回答者平均年齢32歳)、エン カイシャの評判では454万円(平均31歳)と集計されています。有報の670.1万円との差は約180万〜220万円です。ただしこの差をそのまま「現場の給与が低い」と読むのは正確ではありません。母集団が違うためです。持株会社は平均年齢42.4歳、口コミの回答者は平均31〜32歳で、年齢差だけで約10歳あります。管理職比率の高い本社機能と、20代〜30代前半が中心の営業現場を比べれば、差が出るのは構造的に自然だと考えられます(推定情報)。

個別の実額としては、テスコの医療機器営業・係長で年収590万円(基本給396万円+残業代36万円+賞与150万円)という投稿例や、650万円という例も見られます(口コミ傾向)。ここから読み取れるのは、賞与の比重が大きく(この例では年収の約25%)、残業代も年収に組み込まれているという構成です。医療機器ディーラー営業の求人年収はおおむね400万〜700万円台のレンジで語られることが多く(推定情報)、同社グループもその範囲に収まる可能性があります。面接では「基本給・賞与・残業代・手当の内訳」「係長・課長など役職ごとのレンジ」「賞与の算定根拠(会社業績連動か個人評価か)」を分けて確認するのが実務的です。

求職者
求職者

年収ランキングサイトの670万円を信じて応募したら、提示額が全然違った……ということは起きますか?

可能性としてはあり得ます。670.1万円は持株会社56人の数値で、応募先が事業会社であれば別法人の給与テーブルが適用されるためです。求人票のレンジと有報の数値が乖離していても、それ自体は不自然なことではありません。

何を売る会社か|循環器デバイスの分野別売上と、配属領域で変わるキャリア

年収の次に確認すべきは「何を売るのか」です。医療機器商社は扱う領域によって顧客も繁忙も伸び方も変わるため、配属領域はキャリアを左右する変数になります。第13期有価証券報告書によると、同社グループは循環器・低侵襲医療領域に特化した独立系の医療機器専門商社(ディーラー)で、報告セグメントは「医療機器販売事業」の単一セグメントです(公式情報)。

主力商品群は次のとおりです(公式情報)。

  • 虚血性心疾患関連:心筋梗塞・狭心症のカテーテル治療に使う薬剤溶出型ステント、PTCAバルーンカテーテル、血管内超音波(IVUS)など
  • 心臓律動管理関連:不整脈治療のペースメーカ、ICD(植込み型除細動器)、CRTD、アブレーションカテーテルなど
  • 心臓血管外科関連:ステントグラフト、TAVI用経カテーテル生体弁、人工心肺など
  • 末梢血管疾患関連および脳外科関連
  • 医療機器関連:X線血管撮影装置、CT、MRIなどの装置類

第13期の分野別売上は以下のように構成されています(公式情報)。

分野第13期売上高構成比前期比
心臓律動管理関連253億6,561万円28.0%+22.1%
虚血性心疾患関連201億3,548万円22.3%+8.8%
心臓血管外科関連154億2,594万円17.1%+5.1%
その他117億3,381万円13.0%+5.6%
末梢血管疾患関連および脳外科関連93億2,345万円10.3%+9.1%
医療機器関連84億0,729万円9.3%+7.8%

この表で注目すべきは、長年の主力だった虚血性心疾患関連(22.3%)を、心臓律動管理関連(28.0%)が抜いて最大分類になった点です。会社側は不整脈治療におけるEPアブレーション、なかでもPFA(パルスフィールドアブレーション)関連とペースメーカが牽引したと説明しています(公式情報)。伸び率も+22.1%と他分野の2倍以上です。転職判断への含意は明快で、同じ会社の営業でも、不整脈領域の担当と装置系(CT・MRI)の担当では、扱う市場の成長率が3倍近く違う可能性があるということです(推定情報)。面接では「配属想定の商品群」「担当予定の医療機関の規模と診療科」を必ず確認したいところです。

業績と収益構造の分析|売上903億円・営業利益率3.3%が意味すること

結論として、ウイン・パートナーズは着実に増収を重ねる一方、卸売業らしく利幅の薄い収益構造を持つ会社です。この2つを同時に理解しておくと、口コミの「仕事量と給料が見合わない」という声の背景まで見通せます。

まず売上高の5期推移です(公式情報/単位:億円、いずれも連結)。

期決算期連結売上高連結従業員数
第9期2022年3月期663億9,194万円548人
第10期2023年3月期708億5,447万円609人
第11期2024年3月期770億6,419万円629人
第12期2025年3月期814億1,030万円630人
第13期2026年3月期903億9,160万円653人

5期で売上高は約1.36倍、連結従業員数は548人から653人へ約1.19倍に増えています。売上の伸びが人員の伸びを上回っているのは、M&Aによる拠点追加と既存拠点の増収が重なった結果と考えられます(推定情報)。人員が増え続けている会社であることは、採用の継続性という点では前向きな材料です。

一方で利益構造を見ると、第13期の売上総利益は106億6,143万円で売上総利益率は11.8%、販管費が76億4,067万円かかり、営業利益は30億2,076万円、営業利益率は約3.3%です(公式情報)。売上が900億円あっても、手元に残る営業利益は30億円という構造です。これは同社固有の問題ではなく、メーカーから仕入れて医療機関に納める卸(ディーラー)というビジネスモデルに共通する特徴です。ただし転職検討者にとっては、粗利率が10%台前半の業界では、人件費の原資も自然と制約を受けやすいという含意があります(推定情報)。口コミで「仕事の量と給料が見合っていない」という声が繰り返し出ている背景には、この構造要因があると考えられます。

財務面では、総資産506億3,209万円、自己資本利益率8.9%と資本効率は悪くない水準です。ただし自己資本比率は前期の51.6%から46.0%へ低下しています(公式情報)。これは純資産が7億7,899万円減少したことによるもので、財務活動によるキャッシュフローが△30億7,603万円であることから自己株式の取得等が影響した可能性が考えられますが、有価証券報告書上の内訳までは本記事の調査では確認できなかったため、断定はしません(推定情報)。営業キャッシュフローは+29億3,056万円のプラスで、現金及び現金同等物の期末残高は109億3,174万円(別途3か月超の定期預金50億円)と手元流動性は厚く、過去5期はいずれも黒字です。会計監査人は有限責任あずさ監査法人で、継続企業の前提に関する注記の記載はありません(公式情報)。

株主構成にも特徴があります。第13期有価証券報告書によると、有限会社オフィスAが25.75%、取締役の秋田裕二氏が6.24%、代表取締役社長の秋沢英海氏が3.28%を保有し、同業の医療機器卸であるグリーンホスピタルサプライ株式会社も5.82%を持ち、上位10名で66.02%を占めます(公式情報)。創業家系とみられる資産管理会社と経営陣が大株主に並ぶオーナー色の濃い構成です。安定株主が多い分、短期的な資本政策の変動は起きにくいと考えられる一方、意思決定が特定の株主の意向に左右されやすい面もあり得ます(推定情報)。

口コミ傾向から見る働き方|「コンプライアンスは堅いが、育成と処遇が弱い」

口コミを読むときの最重要ポイントは、持株会社「ウイン・パートナーズ」名義の投稿は少なく、実質的な評価は事業会社に集まっていることです。件数の目安として、OpenWorkの株式会社ウイン・インターナショナルは正社員40人回答(総合2.91/5)、エン カイシャの評判は98件(総合3.3/5、うち正社員22名回答)、就活会議110件、テスコ(医療機器)は転職会議45件・就活会議43件です(口コミ傾向)。持株会社ページだけを見て「口コミが少ない会社」と判断すると、実像を見落とします。

ネガティブ側|待遇2.5・長期育成2.1と残業時間の幅

口コミ傾向として、OpenWorkのスコアでは待遇面の満足度2.5/5、人材の長期育成2.1/5が最低項目となっています。自由記述では「仕事の量と給料が見合っていない」「給料と大変さが見合ってない」といった報酬面の不満が中核を占めます。退職検討理由としては「医療業界のため昼夜を問わないワークライフバランスの課題」「社内の風通しの悪さ」「新卒入社者の定着率が課題」が挙がっています。定量面では月間残業時間がOpenWorkで32.8時間、エン カイシャの評判で42時間と媒体によって開きがあり、有給休暇の消化率は65.3%です。イノベーション2.8、活気のある風土3.0と、組織活性度を示す項目も高くはありません。

残業時間が媒体間で約10時間ずれている点は、そのまま受け取るのではなく職種差の可能性として読むのが妥当です(推定情報)。医療機器ディーラーは、手術・カテーテル治療の際に立ち会い、機器の準備やサイズ選択の補助を行う業務慣行があり、有価証券報告書にも医療機器業公正取引協議会の「立会いに関する基準」への言及があります(公式情報)。緊急症例が入れば時間帯を選べないため、営業職と本社管理部門とでは労働時間の実態が大きく異なると考えられます。

ポジティブ側|法令順守意識4.6という突出したスコア

一方で明確に高い評価もあります。口コミ傾向として、OpenWorkの法令順守意識は4.6/5と全項目中で突出しています。これは偶然ではなく業界構造の反映と考えられます。医療機器の販売には薬機法(医薬品医療機器等法)に基づく販売業・貸与業の許可が必要で、加えて景品表示法に基づく医療機器業公正取引協議会の「公正競争規約」、前述の「立会いに関する基準」が適用されます。有価証券報告書の事業等のリスクにも、これらへの違反があった場合に違約金等の罰則を受ける可能性が記載されています(公式情報)。ルールを外れた営業ができない業界だからこそ、社内の法令順守意識が高く保たれているという説明が成り立ちます(推定情報)。

ほかに、社会貢献性3.7、将来性3.5、事業独自性3.5と、事業内容そのものへの納得感を示す項目は中位以上です。「医療に携わることができやりがいがある」「社員同士の仲が良く社内行事が楽しい」(テスコ)といった声や、リフレッシュ休暇など福利厚生への肯定的な言及も見られます(口コミ傾向)。総括すると、「事業のやりがいとコンプライアンスの堅さは評価されるが、給与水準と育成・処遇制度への不満が明確」という一貫した像が、複数媒体で共通して現れています。

人的資本データが示す、数字で見た組織の偏り

口コミの主観を補うのが、有価証券報告書の人的資本開示です(公式情報)。提出会社は女性管理職比率7.1%・男性育児休業取得率100%・男女の賃金差異73.8%(全労働者)/75.1%(正規雇用)。連結ベースでは女性管理職比率2.4%・男性育休取得率100.0%・男女賃金差異60.6%(全労働者)/64.0%(正規)/35.6%(パート・有期)。中核子会社の株式会社ウイン・インターナショナルは女性管理職比率1.9%・男女賃金差異58.8%(全労働者)/60.6%(正規)/41.7%(パート・有期)です。連結の女性管理職比率2.4%という数字は、現場営業組織が男性中心で構成されていることを示しています。子育てサポート企業としての「くるみん認定」を取得し男性育休取得率100%を実現している一方で、管理職への登用と賃金差異には課題が残る、というのが数字から読める姿です。なお、労働組合は結成されておらず、有価証券報告書には「労使関係は円満に推移している」と記載されています。労働条件の交渉窓口が組合ではない点は、待遇改善のプロセスを気にする人が事前に把握しておきたい事実です。

有価証券報告書が挙げるリスクと、確認できた範囲のコンプライアンス状況

転職判断では「この会社に何かトラブルはないか」も気になるところです。本記事では、複数回のWeb検索と第13期有価証券報告書全文(83ページ)の確認を行いました。結果として、ウイン・パートナーズおよび傘下事業会社(ウイン・インターナショナル、テスコ、トーセイメディカル、トライテック、プラステンメディカル)に対する公正取引委員会の排除措置命令・課徴金納付命令・刑事告発・立入検査の事例は確認できなかったという状況です。有価証券報告書の事業等のリスクにも独占禁止法違反・係争・行政処分に関する記載はなく、許認可について「現時点において当該許可の取り消し等の事由は発生しておりません」、法規制について「現時点において罰則を受ける事由は発生しておりません」と明記されています(公式情報)。上場状態についても、2026年9月時点で東証プライム市場への上場を継続しており、TOB・MBO・非公開化の動きも本調査では確認できなかったという状況です。ただし「確認できなかった」は「絶対に存在しない」と同義ではありません。最新の状況は公式IRのニュースリリースで確認してください。

一方で、有価証券報告書に明記されているリスクは転職判断に直結するものが多く、次の7点が挙げられています(公式情報)。

  • 医療制度改革:特定保険医療材料の償還価格が概ね2年に1回改定され、販売価格が低下傾向にあり業界全体の収益を圧迫している
  • 法規制:薬機法、公正競争規約、毒物劇物取締法、建設業法、個人情報保護法など
  • 競争激化:医療機関からの値下げ圧力と、卸市場への新規参入
  • 自然災害・感染症:拠点や物流の停止
  • M&A:買収後の統合効果が想定どおり得られない可能性
  • 医療技術の革新:取扱機器の需要が減少する可能性
  • 仕入先メーカーの販売施策変更:製造販売業者が販売方針を変えるリスク

このうち転職検討者が最も重く見るべきは1点目と7点目です。償還価格の改定は、営業努力と無関係に販売単価が下がる構造を意味し、売上総利益率11.8%という数字と直結します。7点目は、メーカーが直販に切り替えたり販売代理店を集約したりすれば、ディーラーの取扱商品が一夜で変わり得るという意味です。専門商社業界全体で「メーカー直販やEC化による中抜き」への懸念が語られますが、医療機器では立会い・在庫管理・緊急納品という現場機能があるため置き換わりにくい側面もあります(推定情報)。それでも、仕入先の方針一つで担当商材が変わり得ることは、キャリア設計上の前提として押さえておく価値があります。

医療機器ディーラーの業界構造と、この会社の将来性をどう見るか

将来性を一般論で語っても意味がないので、同社固有のデータから読み取れることに絞ります。結論として、市場そのものの需要は堅く、伸びる領域も特定できているが、利幅は制度によって削られ続けるという両面があります。

前向きに読める材料は3つあります。第一に、循環器疾患は高齢化に伴って症例数が増える領域であり、第13期の連結売上高が前期比+11.0%で過去最高を更新したこと自体が需要の裏づけです(公式情報)。第二に、心臓律動管理関連が+22.1%と突出して伸び、会社側がPFA(パルスフィールドアブレーション)という新しい不整脈治療技術の普及を成長要因として明示している点です。新技術の立ち上がり期に強い商流を持つことは、営業として学べる内容の鮮度にも直結します。第三に、M&Aによる拠点拡大が継続しており、連結従業員数も5期連続で増えていることです。組織が拡大している会社では、ポジションが生まれやすいという実利があります(推定情報)。

慎重に見るべき材料も3つあります。第一に、営業利益率3.3%という薄利構造は、償還価格改定という外部要因で継続的に圧迫される点です。第二に、報告セグメントが「医療機器販売事業」の単一セグメントであり、循環器・低侵襲領域という一分野への依存度が高いことです。医療技術の革新で特定の術式が置き換われば、影響がストレートに出ます。第三に、成長の相当部分がM&Aによる外部成長である以上、買収先の制度統合や企業文化の融合が課題として残り続けることです。有価証券報告書自身がこれをリスクとして明記しています(公式情報)。

キャリアの観点では、医療機器ディーラー営業から先の道筋は概ね次のように整理できます(推定情報)。

  • 社内:拠点の担当営業から大口病院・基幹病院のアカウント担当へ進み、拠点長・支店長、さらに商品部やグループ本社の管理機能へ
  • 業界内:日本ライフラインのような循環器デバイスの製造販売元(メーカー側)へ移り、製品戦略や学術支援に関わる
  • 業界外:病院の購買・SPD(物品管理)、医療系SaaSやヘルスケア領域の法人営業、医療材料の調達・SCM部門

いずれの道でも、循環器デバイスの製品知識と、医師・臨床工学技士との関係構築経験が持ち運べる資産になります。逆に言えば、扱う商材への関心が薄いまま数字だけを追う働き方では、この資産が積み上がりません。

東証上場の卸売業5社との比較|決算期が異なる点に注意

同じ「東証33業種の卸売業」に分類される上場企業5社を、有価証券報告書ベースで並べます。比較の前提として、5社の決算期は4種類に分かれています。年度を揃えずに数字だけを比べると誤読するため、対象期を必ず併記しています。また平均年間給与はいずれも提出会社(単体)の数値であり、連結・グループ全体の実態とは異なります。母数の人数を併記しているのはそのためです。

企業名(コード)連結売上高営業利益(利益率)従業員数(連結/提出会社)有報の平均年間給与対象決算期
ウイン・パートナーズ(3183)903.92億円(+11.0%)30.21億円(3.3%)653名/56名670.1万円(持株会社56名分・事業会社は開示なし)2026年3月期
三洋貿易(3176)1,327.04億円(+2.7%)64.30億円(4.8%)747名/323名1,020.4万円2025年9月期
MERF(3168)824.63億円(+0.5%)1.17億円(0.14%)154名/121名598.2万円2025年8月期
Cominix(3173)411.14億円(+36.5%)9.80億円(2.4%)669名/191名710万円2026年3月期
ビューティガレージ(3180)381.97億円(+13.3%)15.18億円(4.0%)628名/216名619万円2026年4月期

この表から読み取れることを4点に整理します。

  • 売上規模と人員の開き:最大の三洋貿易1,327.04億円と最小のビューティガレージ381.97億円で約3.5倍、連結従業員数も747名と154名(MERF)で約4.9倍の差があります。前提の異なる会社を横並びにしている点は割り引いて読む必要があります。
  • 営業利益率:三洋貿易4.8%からMERF 0.14%まで開きがあります。ただしMERFの低さは買収に伴う一時費用と基板事業の損失という単年度要因によるもので、恒常的な収益力の差と読むのは適切ではありません。ウイン・パートナーズの3.3%は5社の中位に位置します。
  • 平均年間給与:三洋貿易1,020.4万円からビューティガレージ619万円まで約400万円の開きがありますが、いずれも提出会社単体ベースです。母数は323名・216名・191名・121名と会社によって大きく異なります。
  • 持株会社は同社のみ:5社のうち持株会社形態はウイン・パートナーズだけで、しかも事業会社の給与が開示されていません。他4社は事業会社本体の数値ですが、それでも連結全体の実態とは一致しない点は共通の注意事項です。

つまり母数56名の670.1万円と、母数323名の1,020.4万円を「年収の高さ」として並べるのは比較として成立しません。年収比較をするなら、同じ医療機器ディーラー業界の企業(メディアスホールディングス、オルバヘルスケアホールディングス、山下医科器械など)を、それぞれの提出会社ベースであることを踏まえたうえで見るほうが実務的です(推定情報)。

ウイン・パートナーズグループに向いている人・向いていない人

ここまでの公式情報と口コミ傾向をふまえ、適性を整理します(推定情報を含みます)。前提として、判断すべき対象は持株会社ではなく、応募先となる事業会社の職務内容です。

向いている人向いていない人
循環器・不整脈治療という特定領域の製品知識を深く積み上げたい人幅広い商材を扱って商流全体を学びたい人(単一セグメントのため領域が固定されやすい)
医師・臨床工学技士と直接やり取りし、治療現場に関わることにやりがいを感じる人就業時間が読める働き方を最優先する人(緊急症例への対応が想定される)
ルールの厳格な業界で、コンプライアンスを守り抜く仕事に納得できる人裁量的な提案・価格交渉で成果を出したい人(公正競争規約の制約が大きい)
拡大局面の組織で、M&Aによる拠点統合や制度変更にも柔軟に対応できる人整った教育体系のもとで長期育成されることを重視する人(長期育成2.1という口コミ評価)
賞与比重の高い給与構成を理解し、業績連動を受け入れられる人提示年収の高さそのものを転職理由の第一に置く人

応募前に確認したいことは次の5点です。雇用主となる法人名(持株会社か、ウイン・インターナショナルか、テスコか)、配属予定の商品群と担当エリア、基本給・賞与・残業代・手当の内訳と想定年収、緊急対応や当番制の有無と頻度、買収した会社の出身者と本体採用者で人事制度が統一されているか。特に1点目は、この会社に限っては最初に確認すべき項目です。

ウイン・パートナーズに関するよくある質問

ウイン・パートナーズへの転職・就職を検討する人から実際に検索されている疑問に、公式情報と口コミ傾向を分けて回答します。

応募先はウイン・パートナーズ本体ですか、それとも子会社ですか

職種によって異なります。持株会社であるウイン・パートナーズ株式会社の従業員は56人で、経営管理を担う本社機能が中心です(公式情報)。医療機器営業をはじめとする実務職の多くは、株式会社ウイン・インターナショナル、テスコ株式会社などの事業会社に所属することになります。求人票の「雇用主」欄と労働条件通知書の会社名を必ず確認してください。

平均年収670万円というデータは正しいのですか

数字自体は第13期有価証券報告書に記載された正確な公式情報です(6,701千円・前事業年度比△0.6%・賞与および基準外賃金を含む)。ただし対象は提出会社の従業員56人であり、連結653人の平均ではありません(公式情報)。事業会社別の平均年間給与は有価証券報告書では開示されていないため、現場水準の参考としては口コミ集計値(OpenWork 494万円/エン カイシャの評判 454万円)を併せて見るのが実務的です(口コミ傾向)。

評判を調べるとき、どのサイトを見ればよいですか

持株会社名で検索すると投稿数が限られるため、事業会社名でも検索するのが有効です。OpenWorkでは株式会社ウイン・インターナショナルに正社員40人の回答があり、エン カイシャの評判は98件、就活会議は110件、テスコについては転職会議45件・就活会議43件が集まっています(口コミ傾向)。複数媒体で残業時間の集計値が32.8時間と42時間に分かれているように、媒体ごとに回答者層が違う点は割り引いて読んでください。

未経験・異業種から医療機器営業に転職できますか

有価証券報告書に中途採用の要件は記載されていないため断定はできませんが、医療機器ディーラーは製品研修とメーカー同行によって入社後に知識を習得する形が一般的で、他業界の法人営業経験者が入るケースは業界全体で見られます(推定情報)。一方で、口コミでは人材の長期育成が2.1/5と最低スコアになっており(口コミ傾向)、体系的な研修を期待するより自走できるかが問われる可能性があります。面接では入社後3か月の研修内容を具体的に確認するとよいでしょう。

勤務地や転勤の可能性はどうなっていますか

グループの拠点は、持株会社本社の東京都中央区京橋のほか、東京都文京区(ウイン・インターナショナル)、仙台市泉区(テスコ)、盛岡市(トーセイメディカル)、東京都品川区(トライテック)、函館市(プラステンメディカル)に広がっています(公式情報)。首都圏と東北を主力商圏に、M&Aで北海道・東北へ販路を広げている段階のため、担当エリアの範囲や異動の可能性は法人ごとに異なると考えられます(推定情報)。応募する法人の就業規則上の勤務地限定の有無を確認してください。

ウイン・パートナーズへの転職判断まとめ

ここまでの内容を判断軸ごとに整理します。最終的な判断は、求人票と労働条件通知書、そして自分の経験・適性を含めて行ってください。

判断軸評価と根拠
年収の見極め有報670.1万円は持株会社56人分。事業会社の給与は有価証券報告書では開示されておらず、口コミ集計は454万〜494万円。求人票の提示レンジで判断すべき
企業の安定性連結売上903.9億円で過去最高、5期連続増収・黒字、自己資本比率46.0%。継続企業の前提に関する注記なし
収益構造売上総利益率11.8%・営業利益率3.3%の薄利型。償還価格改定という制度要因が単価を押し下げ続ける
成長領域心臓律動管理関連が+22.1%で最大分類に浮上。PFA等の新技術が追い風。配属領域で伸び方が大きく変わる
働き方月間残業は媒体により32.8時間/42時間、有給消化率65.3%。緊急症例対応の可能性を前提に考える必要がある
組織・制度法令順守意識4.6と高評価の一方、待遇2.5・長期育成2.1が課題。労働組合は結成されていない
コンプライアンス公正取引委員会による行政処分等の事例は本調査では確認できなかった。有報にも係争・行政処分の記載なし
キャリアの持ち運び循環器デバイスの製品知識と医療従事者との関係構築経験は、メーカー・病院購買・医療系SaaS等へ展開しやすい

編集部の見解として、この会社は「数字の読み方を間違えなければ、判断材料が揃っている会社」だと考えられます。670.1万円という数字だけを見て応募すると期待値がずれますが、逆に事業内容・分野別の伸び・口コミの定量スコアはすべて公開されており、比較検討はしやすい部類です。循環器領域で専門性を積みたい人、コンプライアンスの厳しい環境を負担ではなく前提として受け入れられる人には、腰を据えて働ける選択肢になり得ます。一方で、体系的な育成環境と時間の読める働き方を最優先する人には、他の選択肢と併願したうえで比較することをおすすめします。

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本記事の出典・参考情報

本記事で参照した一次情報・口コミ情報の出典は以下の通りです。最新の正確な数値は各リンク先で確認してください。数値の主値はすべて第13期有価証券報告書(2026年6月24日 関東財務局提出)から取得しています。

公式情報源

口コミ・評判の参照元

免責事項:本記事の数値・評価は公式情報・口コミ集計・市場推定の3分類で示しており、口コミ傾向や推定情報は断定ではなく傾向・可能性として表現しています。最終判断は読者自身で公式IRおよび内定時の労働条件通知書で確認してください。

この記事の編集方針・情報の確認について

この記事は、公式公開情報(有価証券報告書・IR資料)、求人情報、口コミ傾向をそれぞれ分けて整理し、転職・就職判断に役立つよう編集しています。平均年間給与・平均年齢・平均勤続年数・従業員数・売上高・営業利益といった中核データは、第13期有価証券報告書「従業員の状況」および経理の状況を一次情報として確認し、口コミ・推定情報とは明確に区別しました。とりわけ本記事では、持株会社の数値と連結・事業会社の実態を混同しないよう、対象範囲(提出会社か連結か)を数値ごとに明記しています。記載内容は最終更新時点の公開情報にもとづきます。最新の正確な数値は公式IRページでご確認ください。

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コロ助
コロ助
企業と転職サービスを、有価証券報告書などの一次情報から読んでいます。
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