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ザ・パックの評判と年収709万円|紙袋首位企業、東京工場は埼玉県にある

コロ助

※本記事にはプロモーションを含みます。

この記事の結論

  • 勤務地:「東京工場」の所在地は埼玉県日高市。生産拠点は大阪・奈良・埼玉・茨城の4カ所
  • 年収:有報第74期の平均年間給与は709万円。ただし2023年738万円から2期連続で微減
  • 業績:2024年12月期に初の売上1,000億円超え。減益の主因は投資による販管費増
  • 社風:平均勤続16.3年と定着は高いが、口コミの「人材の長期育成」は2.5点

ザ・パック株式会社(東証プライム・証券コード3950)は、百貨店やアパレルの店頭で商品を入れて渡す「紙袋(ショッピングバッグ)」で国内トップシェアを持つ、商業包装材の専業メーカーです。一般消費者向けの広告を打たない黒子企業であるため知名度は高くありませんが、転職検討者にとっては平均年間給与709万円という水準と、「東京工場」が実は埼玉県にあるという勤務地の紛らわしさが、応募前に必ず押さえておきたいポイントになります。この記事では、第74期(2025年12月期)有価証券報告書の実額を軸に、勤務地・年収・業績・口コミ傾向を分けて整理します。

ザ・パックはどんな会社か|紙袋で国内トップシェアの「黒子」BtoBメーカー

まず押さえるべき結論は、ザ・パックは製造だけの会社ではなく、企画・デザイン提案から生産・物流までを担う「提案型の包装商社+メーカー」だという点です。転職後に何をする会社なのかがイメージできないと選考でも苦労するので、事業の中身から確認しておきましょう。

公式情報として、第74期有価証券報告書によると、同社のセグメントは次の3つで構成されています。

セグメント主な取扱品売上高(2025年12月期)セグメント利益
紙加工品事業紙袋(ショッピングバッグ)、印刷紙器(化粧箱)、段ボール約758億円(全社の約73%)約65.7億円
化成品事業プラスチック袋、ガーメントバッグ約133億円約8.29億円
その他事業ギフト、用度品、値札、デザイン制作、販促物約140億円約12.0億円

売上の約7割を紙加工品が占める一方、化成品(プラスチック袋)とその他事業(ギフト・販促物)で残りを構成しており、「紙とプラの両方」「モノとデザインの両方」を持つ品揃えの広さが同社の営業の武器になっています。主な顧客は百貨店・アパレル・食品小売など、店頭で商品を手渡す業態です。

沿革については、公式沿革をまとめた二次情報によると、創業は1878年(明治11年)、1952年に「日本ケース株式会社」として設立され、1955年に紙製手提袋の生産を開始、1974年に現社名へ改称したとされています(設立年月日は一次資料で日付まで確認していないため、公式沿革でご確認ください)。140年超の歴史を持つ老舗であることが、後述する社風・定着率の高さにも直結しています。

資本構成は「親会社なき独立系」だが特徴的

公式情報として、第74期有価証券報告書によると、大株主は公益財団法人 森田記念福祉財団が11.24%で筆頭、次いでザ・パック取引先持株会6.90%、米フィデリティ系ファンド6.56%と続きます。さらに大王製紙3.09%、北越コーポレーション退職給付信託口3.94%と製紙大手2社が株主に入っており、英系の投資ファンドであるNIPPON ACTIVE VALUE FUND PLCとNAVF SELECT LLCが合計5.74%を保有しています。親会社は存在せず独立系です。

この株主構成は転職判断にも関係します。財団と取引先持株会という安定株主がいる一方で、資本効率の改善を求めるタイプの投資ファンドも株主に入っているため、推定情報として、今後は株主還元や収益性に対する社外からの要求が強まる可能性があります。実際、同社は2025年7月1日に1株を3株にする株式分割を実施し、2025年12月期の配当は年80円・配当性向43.0%(中期方針は35%以上)と、株主還元には積極的です。

ザ・パックの公式データ一覧(有価証券報告書ベース)

本記事で扱う公式数値を一覧で確認できます。公式情報として、最新の正確な数値は公式IRページで再確認してください。

項目内容
会社名ザ・パック株式会社(THE PACK CORPORATION)
上場区分東証プライム市場・証券コード3950(業種分類:パルプ・紙)
本社所在地大阪府大阪市東成区東小橋2丁目9番3号(2018年12月竣工の新本社ビル)
代表者代表取締役社長 仲村直樹(2025年3月就任)/代表取締役会長 瀧之上輝生
平均年間給与7,091,442円(約709万円)
平均年齢40.4歳
平均勤続年数16.3年
従業員数連結1,223名(別途、臨時従業員の年間平均545名)/提出会社単体850名(別途、臨時従業員の年間平均438名)
売上高連結1,031億25百万円(前期比+1.6%)/提出会社単体884億37百万円
営業利益連結72億07百万円(前期比▲10.0%)/経常利益75億32百万円/親会社株主に帰属する当期純利益60億24百万円
財務指標自己資本比率73.9%(連結)、ROE8.0%、現金及び現金同等物235億51百万円
年間休日121日(有給休暇は初年度10日付与)
離職率有価証券報告書では開示されていない
出典第74期(2025年12月期)有価証券報告書(2026年3月25日提出)/公式IR資料・公式採用サイト

平均年間給与・平均年齢・平均勤続年数・従業員数はいずれも提出会社単体(850名)の数値であり、連結子会社9社の従業員は含みません。この点は後述の年収パートで詳しく分解します。

ザ・パックの勤務地はどこ?「東京工場」は埼玉県日高市にある

この記事で最も実用的なポイントがここです。ザ・パックの求人を検討する人が最も多く検索しているのは「評判」でも「年収」でもなく、工場名を含む勤務地のキーワードです。そして、その検索のなかに「埼玉県日高市大谷沢 ザ・パック 東京工場」という語が実際に存在します。つまり「東京工場という名前なのに、どうやら東京ではないらしい」と混乱している応募者が一定数いるということです。

求職者
求職者

東京工場の求人に応募したいのですが、勤務地は東京都内ですか?

結論から言うと、ザ・パックの「東京工場」の所在地は東京都ではなく、埼玉県日高市です。公式サイトの会社概要によると、同工場は2009年に「埼玉工場」から移転しており、名称と実際の所在地が一致していません。都内在住で通勤時間を前提に検討している場合、この点は必ず確認してください。

生産拠点は4工場|所在地一覧

公式情報として、公式サイトの会社概要によると、生産拠点は次の4カ所です。工場勤務を希望する場合は、募集職種がどの工場に紐づくのかを必ず求人票で確認してください。

工場名所在地注意点
大阪工場大阪府東大阪市本社(大阪市東成区)から近く、紙器製造設備への投資が続く拠点
奈良工場奈良県大和郡山市関西圏の生産拠点。奈良市中心部とは別エリア
東京工場埼玉県日高市名称は「東京」だが所在地は埼玉県。2009年に埼玉工場から移転
茨城工場茨城県日立市関東北部の生産拠点。日立市内での通勤前提

なお、第74期有価証券報告書の設備投資の記載によると、2025年12月期には東京工場(埼玉県日高市)の紙袋製造設備に9億5,900万円、大阪工場の紙器製造設備に2億5,300万円を投じています。名称の紛らわしさとは裏腹に、東京工場は同社が最も設備投資を集中させている主力拠点である、と読むことができます。工場系の職種を志望する人にとっては、むしろ狙い目の勤務地とも言えます。

本社は大阪、東京本社は渋谷区|営業は全国転勤あり

勤務地の全体像は次の通りです。公式情報として、有価証券報告書および公式サイトによると、

  • 本社:大阪府大阪市東成区東小橋2丁目9番3号(2018年12月竣工の新本社ビル)
  • 東京本社:東京都渋谷区(都内勤務を希望する場合の主な受け皿)
  • 営業拠点:北海道・東北・関東・横浜・京都・神戸・名古屋・岡山・広島・福岡など全国
  • 海外:The Pack America Corp.(米ニューヨーク/販売)、The Pack (Shanghai) Corporation(中国・上海/販売)、The Pack (Changshu) Co., Ltd.(中国・江蘇省常熟市/紙袋生産、出資比率93.6%)の3社

つまり、「東京で働きたい」なら渋谷区の東京本社または関東の営業拠点、「工場でものづくりに関わりたい」なら大阪・奈良・埼玉(東京工場)・茨城という整理になります。公式採用サイトでは全国転勤ありと明記されているため、転居を伴う異動の可能性は前提として織り込んでおく必要があります。

勤務時間も勤務地によって異なります。公式採用サイトの募集要項によると、本社・東京本社は9:00〜17:30、工場は8:30〜17:00です。推定情報ですが、工場配属の場合は始業が早いぶん、居住地の選択がそのまま生活の質に直結しやすいと考えられます。

海外拠点は米国1社・中国2社のみで、ベトナムなど東南アジア拠点は公開情報からは確認していません。推定情報として、海外売上比率は小さく、実態はほぼ国内内需型の企業と考えられます。海外駐在を主目的に転職先を選ぶ人には、選択肢が限られる可能性があります。

ザ・パックの年収は709万円|有報の実額と推移、口コミとの差を分解する

結論から言うと、ザ・パックの平均年間給与は709万円(第74期有価証券報告書)で、パルプ・紙業界の水準としては高い部類です。ただし、この数字をそのまま自分の年収イメージに当てはめるのは危険で、3つの前提を理解しておく必要があります。

公式の平均年間給与と、その中身

公式情報として、第74期(2025年12月期)有価証券報告書「従業員の状況」によると、提出会社の平均年間給与は7,091,442円(約709万円)、平均年齢40.4歳、平均勤続年数16.3年です。この数値には賞与および基準外賃金(残業代等)が含まれます。

ここで押さえるべき前提は次の3点です。

  • 対象は提出会社単体850名のみ:連結は1,223名で、差の373名は京浜特殊印刷・パック竹山・西日本印刷・カンナル印刷・ひかりパックス石川・米中3社などの連結子会社に在籍しています。これら子会社の給与水準は有価証券報告書では開示されていません。応募先が子会社である場合、709万円は参考になりません。
  • 臨時従業員は含まれない:単体850名とは別に、臨時従業員が年間平均438名います。正社員の半数規模に相当する人数です(後述)。
  • 平均年齢40.4歳・勤続16.3年の集団の平均値:20代・30代前半で入社する中途にとっては、この金額はすぐに届く水準ではありません。

平均年間給与は2期連続で微減している

ここが本記事の独自の視点です。709万円という金額だけを見ると好条件に見えますが、推移を並べると別の景色が見えます。

事業年度平均年間給与前期からの変化
2022年12月期約675万円—
2023年12月期約738万円大幅増(この5期のピーク)
2024年12月期約732万円微減
2025年12月期(第74期)約709万円2期連続の微減

2023年12月期の738万円をピークに、2期連続で下がっています。減少幅は2年で約29万円です。この動きは後述する営業利益の推移(2024年12月期の80.1億円がピーク、2025年は72.1億円)とほぼ同じ形をしており、推定情報として、賞与が業績に連動して振れている可能性が考えられます。平均年齢が2021年12月期の41.3歳から40.4歳へ若返っていることも、平均値を押し下げる要因になり得ます。

転職時に必ず確認すべきなのは、賞与が業績連動でどの程度振れるのか、その基準はどうなっているのかです。709万円という数字は「良い年の水準」ではなく「2期連続で下がった後の水準」である点を頭に入れて、内定時の労働条件通知書と照合してください。

口コミベースの年収は523万円|差の理由は年齢構成

口コミ傾向として、エン カイシャの評判に掲載されている自己申告ベースの平均年収は523万円(回答者の平均年齢34歳)で、有価証券報告書の709万円とは約186万円の差があります。

この差は「有報が盛られている」という意味ではなく、母集団の年齢構成が違うことによるものと考えられます(推定情報)。口コミ投稿者は在職中の若手・中堅が中心である一方、有報は勤続16.3年・平均40.4歳という長期在籍者を含む全社平均です。

つまり実務的な読み方はこうなります。

  • 30代前半で入社した場合の当面の実感値は、500万円台が目安(推定情報)
  • 勤続を重ねて40代に入ると、会社平均の700万円前後に近づく(推定情報)
  • 年功的なカーブが比較的はっきりしている可能性が高く、短期で大きく稼ぎたい人には合いにくい

この読み方は公式のモデル年収とも整合します。公式情報として、公式採用サイトによると、同社は中途向けに「30歳・東京勤務・入社8年目で年収550万円」というモデル年収を開示しており、2027年卒の初任給は大卒248,029円(基本給219,800円+職種手当10,000円+固定残業代)です。固定残業代が初任給に含まれている点は、残業前提の給与設計かどうかを面接で確認するチェックポイントになります。

業績|初の売上1,000億円超えと、2期連続の営業減益をどう読むか

結論を先に書きます。ザ・パックは「稼げていないから減益」なのではなく、「投資したから減益」の局面にあります。ここを取り違えると、転職判断を誤ります。

売上と営業利益の5期推移

公式情報として、有価証券報告書および決算短信によると、連結の推移は次の通りです。

決算期連結売上高連結営業利益
2021年12月期約796.9億円約41.4億円
2022年12月期約890.6億円約59.7億円
2023年12月期約977.1億円約77.4億円
2024年12月期約1,014.6億円(初の1,000億円超え)約80.1億円(5期のピーク)
2025年12月期(第74期)約1,031.3億円(+1.6%)約72.1億円(▲10.0%)
2026年12月期(会社計画)1,060億円(+2.8%)75億円(+4.1%)

売上は5期連続で増加し、2024年12月期に創業以来初めて1,000億円を突破しました。一方、営業利益は2024年12月期の80.1億円をピークに2期連続で減少しています。第74期は経常利益75億32百万円(▲9.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益60億24百万円(▲4.6%)でした。

減益の主因は「販管費増」=設備投資と人的投資

増収なのに減益、という形は一見ネガティブに見えますが、公式情報として同社が挙げている主因は、設備投資・人的投資に伴う販売費及び一般管理費の増加です。第74期の主な投資は次の3件で、いずれも自己資金でまかなわれています。

  • 基幹システムの刷新:11億9,100万円
  • 東京工場(埼玉県日高市)の紙袋製造設備:9億5,900万円
  • 大阪工場の紙器製造設備:2億5,300万円

推定情報として、転職者の視点では「入社後しばらくは新システムへの移行対応が発生する可能性が高い」一方、「情報システム・生産技術・業務改善の経験を積むチャンスがある局面」とも読めます。なお2026年12月期の中間期は売上高が前年同期比+5.8%、営業利益が+3.9%と増収増益に転じましたが、中間純利益は▲16.1%と減少しており、利益の回復が一様ではない点は押さえておく必要があります。

財務は極めて健全|過去10期すべて黒字

転職先としての安定性を測る観点では、財務指標が重要です。公式情報として、第74期の自己資本比率は73.9%(連結)、ROEは8.0%、現金及び現金同等物の期末残高は235億51百万円、総資産1,042億12百万円に対し純資産769億97百万円です。

さらに、2016年12月期から2025年12月期までの過去10期は、すべて営業黒字・最終黒字であり、赤字期は一度もありません。継続企業の前提に関する注記(GC注記)も確認されていません。

最も業績が落ち込んだのはコロナ禍が直撃した2020年12月期で、売上高は前期の約955億円から784億円へ、営業利益は約68.5億円から32.8億円へ縮みました。百貨店・アパレルが休業し「店頭で渡す紙袋」の需要そのものが消えたためです。それでも黒字を維持し、2024年12月期には売上1,000億円超まで完全にV字回復しています。

推定情報としてまとめると、同社の業績は実店舗の人流とインバウンド消費に強く連動する構造を持つ一方、無借金に近い厚い自己資本によって不況局面を耐える力がある、と評価できます。転職先の倒産リスクという観点では低い部類です。

同じ紙袋業界のスーパーバッグとの比較|レジ袋有料化で明暗が分かれた

ザ・パックを転職先として評価するうえで最も参考になる比較対象は、同じ紙袋・包装資材の上場専業企業であるスーパーバッグ(3945・東証スタンダード)です。同じ業界にいながら、この10年で正反対の軌跡を描いています。推定情報を含むため、最新の正確な数値は各社の公式IRで再確認してください。

企業名(証券コード)決算期連結売上高連結営業利益平均年間給与(有報)連結従業員数
ザ・パック(3950)2025年12月期約1,031億円約72.1億円約709万円1,223名
スーパーバッグ(3945)2026年3月期約281.6億円約7.6億円約539.5万円381名(5期連続減少)
レンゴー(3941)2025年3月期約1兆83億円約370.9億円約818.2万円25,573名
トーモク(3946)2025年3月期約2,240.9億円約113.8億円約579.4万円3,965名
ダイナパック(3947)2025年12月期約670.8億円約28.8億円約637.0万円2,418名

決算期が各社で異なるため、単純な同一時点比較ではない点にご注意ください。それでも、紙袋の上場専業2社を並べると差は明確です。

  • ザ・パック:この10年で増収を続け、2024年12月期に初の1,000億円超え。過去10期すべて営業黒字・最終黒字
  • スーパーバッグ:2016年3月期の約351.7億円から2026年3月期の約281.6億円へ、10年で約70億円の売上が縮小。直近10年で3期が営業赤字

差を分けたのはレジ袋(ポリ)比率です。2020年7月のレジ袋有料化はポリ袋の販売に直接効き、スーパーバッグは有料化を挟む1期で約56億円(▲17.7%)の売上を失いました。一方、ザ・パックは化成品事業(プラスチック袋)の売上を2021年の約112億円から2025年の約133億円へむしろ伸ばし、主力の紙加工品事業も約555億円から約758億円へ拡大しています。

推定情報として、これは「脱プラで紙袋屋が儲かった」という単純な図式ではありません。ザ・パックの増収の主因はコロナ後の店頭需要回復・インバウンド・価格転嫁であり、政策の寄与だけを切り出したデータは有価証券報告書からは示されていません。ただし、紙とプラの両方を持ち、百貨店・アパレル向けの高付加価値な紙袋に軸足がある品揃えが、規制変化に対する耐性になったとは読めます。同じ「紙袋の会社」でも、どの用途に寄っているかで結果が大きく変わる業界だということです。

働き方と社風|口コミ総合3.31が示す「長く働けるが変化は乏しい」構造

結論を先に言うと、口コミ傾向としてザ・パックは「給与・休日・人間関係の満足度は高いが、育成の仕組みと経営の変革意欲への評価が低い」という、典型的な老舗メーカー型の評価に収束します。

OpenWorkの項目別スコア

口コミ傾向として、OpenWorkにおける同社の総合評価は3.31(クチコミ285件・回答者58人/全79,987社中の上位7%)です。掲載件数・回答者数ともに中堅企業としては十分な母数があるため、傾向としては参照しやすいスコアと言えます。項目別に見ると次の通りです。

評価項目スコア読み取り
待遇面の満足度3.7(業界内7位)最も高い項目。有報709万円という水準と整合
社員の士気3.5中位以上
20代成長環境3.5若手の実務機会は確保されている傾向
風通しの良さ3.4中位以上
人事評価の適正感3.2可もなく不可もなく
法令遵守意識3.0平均的
社員の相互尊重2.7突出して低い
人材の長期育成2.5最も低い項目

また同サイトの集計では、残業は月平均28.3時間、有給休暇消化率は56.9%とされています。公式情報として年間休日は121日ですが、離職率・平均残業時間の会社公式の開示値は有価証券報告書では開示されていないため、これらの数字は自己申告ベースの口コミ傾向として扱ってください。

ここで注目すべきねじれがあります。有価証券報告書の平均勤続年数は16.3年(日本の上場企業平均とされる13〜14年台より長い)で定着率は高い部類にもかかわらず、「人材の長期育成」が2.5点と最低評価になっています。推定情報として、「辞めないから長く在籍しているが、計画的に育てられている実感は薄い」という状態が示唆されます。自走できる人には居心地が良く、育成の仕組みに乗って伸びたい人には物足りない環境である可能性があります。

エン カイシャの評判に見える強みと弱み

口コミ傾向として、エン カイシャの評判では総合3.1(掲載口コミ210件・正社員39名回答)、月間残業33時間、自己申告の平均年収523万円(平均年齢34歳)です。項目別では次の傾向が見られます。

  • 良い点:「事業の優位性・独自性」3.4点、休日休暇の満足度79%、職場の人間関係の満足度73%
  • 低い点:「経営陣のリーダーシップ」2.4点、「イノベーションへの挑戦」2.6点が最低。福利厚生は「基本的なものにとどまる」との指摘が複数

「事業の優位性・独自性」が高く評価されている点は、紙袋国内トップシェアという事業ポジションが社員にも実感されていることの表れと考えられます(推定情報)。一方で、経営の変革意欲に対する評価は低く、安定した事業基盤の上で堅実に働きたい人と、変化を仕掛けたい人とで満足度が大きく分かれる会社であることが読み取れます。

なお口コミ傾向として、女性の働きやすさや、産休・育休取得時の人員補充が十分でないことによる残りメンバーの業務量増加を懸念する声も見られます。これは公式のダイバーシティ指標とも符合します。第74期有価証券報告書によると、公式情報として男性育児休業取得率は139.1%(前年度取得分を含む算定のため100%を超える)と極めて高い一方、女性管理職比率は8.8%、男女の賃金差異は全労働者で59.2%、正社員で74.4%です。育休は取りやすいが、女性が管理職層まで上がる実績はまだ少ない、という数値上のねじれがあります。

臨時従業員438名という構造と、労働組合のかたち

転職検討者があまり見ない、しかし重要な数字があります。公式情報として、第74期有価証券報告書によると、提出会社単体の従業員850名に対し、臨時従業員が年間平均438名います。正社員のおよそ半数規模です。連結ベースでも1,223名に対し臨時従業員545名という構成です。

連結のセグメント別内訳は、紙加工品事業912名(臨時448名)、化成品事業112名(臨時63名)、その他事業38名(臨時5名)、全社共通161名(臨時29名)で、臨時従業員のほとんどが紙加工品=工場側に配置されています。

推定情報として、これは4つの工場を自社で持つ製造業として自然な構造です。生産量の季節変動を臨時従業員で吸収する設計と考えられ、実際に有価証券報告書のリスク項目には「10月から年末年始、およびレジャー・出張シーズンに売上・利益が偏る」という季節変動リスクが明記されています。工場配属を志望する場合、繁忙期の負荷が第4四半期に集中する前提で働き方を確認しておくべきです。正社員として現場のマネジメントに関わる場合、多数の臨時従業員を含むチーム運営が業務の中心になる可能性があります。

労使関係も特徴的です。公式情報として、有価証券報告書によると提出会社の従業員は労働組合を結成しておらず、連結子会社のカンナル印刷にのみ組合員49名のUAゼンセン加盟組合があります。会社本体は非組合、という珍しい構成です。推定情報として、労働条件の交渉窓口が組合ではないため、待遇に関する確認は面接・内定時の労働条件通知書で個別に行う重要性が相対的に高いと考えられます。

紙袋・包装業界の構造変化とザ・パックの将来性

将来性を評価するには、業界全体で何が起きているかを押さえる必要があります。一般論ではなく、同社の数字と結びつけて整理します。

追い風:環境規制と「紙化」ニーズ

プラスチック資源循環促進法や、2026年8月から本格運用されるEUの包装規制を背景に、緩衝材・トレー・容器を紙に置き換える提案が広がっています。紙は古紙回収率・再生利用率が高く、環境対応の選択肢として採用されやすい素材です。ザ・パックは全事業所でISO14001・ISO9001を、国内の紙製品製造販売拠点でFSC CoC認証(FSC C020517)を、東京・大阪工場でFSSC22000(食品安全)を取得しており(公式情報)、環境・安全の認証面では顧客の調達要件に対応できる体制を整えています。

向かい風:内需依存と第4四半期偏重

一方で、公式情報として有価証券報告書の「事業等のリスク」に挙げられているのは、①国内需要偏重(内需依存で日本の景気に直結)、②季節変動(第4四半期偏重)、③法規制・訴訟、④製造物責任、⑤原材料調達(原油・古紙価格の高騰)、⑥固定資産の減損、⑦取引先の与信リスクです。

海外拠点が米国1社・中国2社にとどまることからも、成長を海外で確保する戦略は現時点では限定的です。推定情報として、国内の百貨店・アパレル・小売の店頭がどう変化するかに、業績が引き続き大きく左右される構造が続く可能性があります。

会社が取っている打ち手

数字から読み取れる同社の方向性は次の3つです(推定情報を含みます)。

  • 設備投資と省人化:東京工場の紙袋製造設備9億5,900万円、大阪工場の紙器製造設備2億5,300万円。人手不足を前提とした生産性向上の投資局面にある
  • 基幹システム刷新(11億9,100万円):業務プロセスのデジタル化。生産技術・IE・情報システム系の経験は社内外ともに転用が利きやすい
  • M&Aとグループ再編:2025年2月にひかりパックス石川(石川県加賀市)を子会社化、2026年1月に日光印刷を吸収合併。集約と拠点統合が進行中

2026年12月期の会社計画は売上1,060億円(+2.8%)・営業利益75億円(+4.1%)で、中間期時点では増収増益に転じています。推定情報として、投資による費用増を吸収して利益成長に戻れるかどうかが、今後2〜3年の評価の分かれ目になると考えられます。

ザ・パックへの転職が向いている人・向いていない人

これまでの公式情報・口コミ傾向をふまえ、適性を整理します(推定情報を含みます)。

向いている人向いていない人
財務が厚く、過去10期黒字という安定した基盤の上で長く働きたい人短期間で年収を大きく引き上げたい人(年功的なカーブが想定される)
大阪・奈良・埼玉(東京工場)・茨城など、地方の生産拠点勤務も選択肢に入る人東京都心勤務に限定したい人(工場4拠点は都内になく、全国転勤あり)
顧客の売り場・ブランドに合わせた提案営業やデザイン提案に面白さを感じる人体系的な研修・育成プログラムに乗ってスキルを伸ばしたい人(長期育成2.5点)
自分で仕事を作り、指示待ちにならずに動ける人会社主導の大きな変革やイノベーションの当事者になりたい人(該当評価2.4〜2.6点)
製造業の現場マネジメント(多数の臨時従業員を含むチーム運営)に関わりたい人海外駐在を主目的に転職先を選びたい人(海外は米中3社のみ)

ザ・パックへの転職|編集部の見解

編集部の見解として、ザ・パックは「安定と待遇を優先する人には強くおすすめできる一方、成長スピードと変化を求める人には慎重な検討を勧めたい会社」と考えられます。

おすすめできる理由は明快です。パルプ・紙業界で平均年間給与709万円という水準は、同じ紙袋の上場専業スーパーバッグ(約539.5万円)と比べて170万円近く高く、自己資本比率73.9%・過去10期すべて黒字という財務は同規模の企業のなかでも際立っています。紙袋の国内トップシェアという事業ポジションは、社員自身の口コミでも「事業の優位性・独自性」3.4点として評価されています。年間休日121日、月平均残業28.3時間(口コミ傾向)という働き方も、製造業として無理のない範囲です。

一方で、慎重に見るべき点も同じくらい明確です。平均年間給与は2023年の738万円をピークに2期連続で微減しており、営業利益も2期連続で減少しています。減益の主因が投資である以上、これは即座に危険信号とは言えませんが、「入社時点は右肩上がりの局面ではない」という事実は認識しておくべきです。加えて「人材の長期育成2.5点」「経営陣のリーダーシップ2.4点」という口コミ評価は、会社が用意する成長機会に期待するタイプの人にとっては現実的なリスクになります。

総合すると、自走できる人が、生活の安定を確保しながら専門性を積む場所としては合理的な選択肢です。逆に、外部からの刺激で自分を伸ばしたい人や、数年で役職・年収を大きく変えたい人は、他社と並べて比較したほうがよいでしょう。

ザ・パックに関するよくある質問(FAQ)

ザ・パックへの転職・就職を検討する人からよくある質問と回答をまとめました。

ザ・パックの東京工場はどこにありますか?

公式サイトの会社概要によると、東京工場の所在地は東京都ではなく埼玉県日高市です。2009年に「埼玉工場」から移転した経緯があり、名称と実際の所在地が一致していません。通勤圏を前提に応募する場合は、求人票の勤務地表記を必ず確認してください。

ザ・パックの工場は全部でいくつありますか?

生産拠点は大阪工場(大阪府東大阪市)、奈良工場(奈良県大和郡山市)、東京工場(埼玉県日高市)、茨城工場(茨城県日立市)の4カ所です。いずれも東京都内ではありません。都内勤務を希望する場合は、東京都渋谷区の東京本社または関東の営業拠点が受け皿になります。

ザ・パックの本社はどこですか?

本社は大阪府大阪市東成区東小橋2丁目9番3号で、2018年12月竣工の新本社ビルです。別に東京都渋谷区に東京本社ビルがあり、営業拠点は北海道・東北・関東・横浜・京都・神戸・名古屋・岡山・広島・福岡など全国に展開しています。

ザ・パックの年収は本当に709万円ですか?

第74期(2025年12月期)有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は7,091,442円(約709万円)です。ただしこれは平均年齢40.4歳・平均勤続16.3年の提出会社単体850名の平均で、連結子会社の従業員は含みません。口コミ傾向として、エン カイシャの評判の自己申告平均は523万円(平均年齢34歳)で、30代前半の実感値は500万円台が目安と推定されます。

ザ・パックの離職率はどのくらいですか?

離職率の公式数値は有価証券報告書では開示されていません。ただし判断材料として、有価証券報告書の平均勤続年数は16.3年で、日本の上場企業平均とされる13〜14年台より長く、定着率は高い部類と考えられます(推定情報)。2021年12月期の18.2年から緩やかに低下している点も併せて確認しておくとよいでしょう。

ザ・パックの就職・転職の難易度は高いですか?

公式の応募倍率や選考通過率は有価証券報告書および公式採用サイトでは開示されていませんので、難易度を数値で示すことはできません。推定情報として、単体従業員850名という規模と、提案営業・生産技術・デザイン制作など職種が分かれている点をふまえると、職種ごとの経験要件が合致するかが実質的な関門になると考えられます。求人票の必須要件と自分の経験を照合するのが最も確実です。

ザ・パックの将来性はどう評価すべきですか?

売上は5期連続で増加し2024年12月期に初の1,000億円を突破、財務は自己資本比率73.9%・過去10期すべて黒字と安定しています。一方で営業利益は2期連続の減少(主因は設備投資・人的投資に伴う販管費増)、有価証券報告書のリスク項目には国内需要偏重と第4四半期偏重の季節変動が挙げられています。推定情報として、投資局面を抜けて利益成長に戻れるかが今後2〜3年の焦点と考えられます。

ザ・パックへの転職判断まとめ

ここまでの内容を、判断軸ごとに整理します。最終的な判断は、求人票だけでなく自分の経験・適性も含めて確認しましょう。

判断軸評価
年収水準有報709万円(第74期)。パルプ・紙業界では高い部類だが、2期連続で微減。30代前半の実感値は500万円台が目安(推定情報)
勤務地本社は大阪市。工場4拠点は大阪・奈良・埼玉(東京工場)・茨城で都内になし。全国転勤あり。都内勤務は渋谷区の東京本社が中心
安定性過去10期すべて営業黒字・最終黒字、自己資本比率73.9%、現預金等235億円。倒産リスクは低い部類
成長性売上は5期連続増で初の1,000億円超え。ただし営業利益は2期連続減(投資による販管費増が主因)。2026年計画は増収増益
働き方年間休日121日、勤務時間は本社9:00〜17:30/工場8:30〜17:00。残業月28.3時間・有給消化率56.9%(口コミ傾向)。第4四半期が繁忙期
社風・育成平均勤続16.3年と定着は高い一方、口コミ傾向として「人材の長期育成2.5点」「経営陣のリーダーシップ2.4点」。自走型の人向き
キャリアの広がり提案営業・パッケージ設計・生産技術・購買など複数ルート。海外は米中3社のみで駐在機会は限定的(推定情報)
求職者
求職者

安定性は分かりました。あとは自分の職種で通用するかを確かめたいです。

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本記事の出典・参考情報

本記事で参照した一次情報・口コミ情報の出典は以下の通りです。最新の正確な数値は各リンク先で確認してください。

公式情報源

口コミ・評判の参照元

免責事項:本記事の数値・評価は公式情報・口コミ集計・市場推定の3分類で示しており、口コミ傾向や推定情報は断定ではなく傾向・可能性として表現しています。最終判断は読者自身で公式IRおよび内定時の労働条件通知書で確認してください。

この記事の編集方針・情報の確認について

この記事は、公式公開情報(有価証券報告書・IR資料)、求人情報、口コミ傾向をそれぞれ分けて整理し、転職・就職判断に役立つよう編集しています。年収・平均年齢・平均勤続年数・従業員数などの中核データは、第74期(2025年12月期)有価証券報告書「従業員の状況」を一次情報として確認し、口コミ・推定情報とは明確に区別しています。創業年・設立年など一部の沿革情報は二次情報にもとづく参考値として記載しています。記載内容は最終更新時点の公開情報にもとづきます。最新の正確な数値は各公式IRページでご確認ください。

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コロ助
コロ助
企業と転職サービスを、有価証券報告書などの一次情報から読んでいます。
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