企業

セブン工業(岐阜・7896)の評判と年収544万円|赤字でも賃上げした階段メーカー

コロ助

※本記事にはプロモーションを含みます。

この記事の結論

  • 別会社:セブン-イレブン・セブン&アイとは無関係の岐阜の木材メーカー
  • 平均年収544万円:赤字決算でも前期比4.9%増(第67期有報の実額)
  • 第67期は赤字:増収でも営業・経常・最終すべて損失。GC注記はなし
  • 勤務地は岐阜県東部:生産拠点が美濃加茂・七宗・白川に集中

「セブン工業」と検索すると、コンビニのセブン-イレブンやセブン&アイ・ホールディングス、セブン銀行の情報が混ざって出てきます。この記事で扱うセブン工業株式会社(証券コード7896・東証スタンダード/名証メイン上場)は、それらとは資本関係も事業内容もまったく異なる、岐阜県美濃加茂市の木材加工・木質建材メーカーです。戸建住宅の階段や手摺、和室の造作材、木造住宅のプレカット材をつくっている会社で、社名の由来は前身の「丸七住研工業」の「七(seven)」にあります。本記事では、第67期(2026年3月期)有価証券報告書の実額をもとに、年収・働き方・勤務地・業績・将来性を整理し、転職先として検討する際の判断材料をまとめました。

セブン工業(岐阜・7896)はセブン-イレブンとは無関係|まず社名の混同を整理する

転職先として調べ始めるとき、最初につまずくのが社名です。結論から言うと、セブン工業株式会社は、セブン-イレブン・ジャパン、セブン&アイ・ホールディングス、セブン銀行、オートバックスセブンのいずれとも資本関係がありません。就職・転職サイトの口コミページですら別法人が混在して表示されることがあるため、年収や評判の数値を読むときは「どのセブンの話なのか」を必ず確認してください。

両者の違いを最小限の項目で並べると、混同はすぐに解けます。

項目セブン工業株式会社(本記事の対象)セブン&アイ・ホールディングス
証券コード7896(東証スタンダード/名証メイン)3382(東証プライム)
本社岐阜県美濃加茂市牧野1006番地東京都千代田区
事業集成材・住宅内装建材の製造販売、木造住宅のプレカット加工コンビニエンスストア等の小売事業
業種区分その他製品(製造業)小売業
従業員数376人(第67期・単体)連結で数万人規模

有価証券報告書の沿革によると、同社は1961年2月に「丸七白川口市売木材株式会社」として設立され、木材市売業からスタートしました。1976年6月に「丸七住研工業株式会社」へ商号変更し、同年10月に集成材の生産を開始しています。さらに1990年4月、企業イメージの確立を図る目的でセブン工業株式会社へ商号変更しました。つまり社名の「セブン」は、創業家系譜である「丸七」の七に由来しており、コンビニ由来ではないというのが公式資料から確認できる事実です。

なお集成材部門そのものの起点は、前身の丸七白川口製材所が1966年4月に始めた集成材事業にさかのぼります。公式サイトによると、同社は集成材の草分け的存在として位置づけられており、60年近い加工技術の蓄積があります。

セブン工業株式会社(木材・集成材メーカー)の公式データ一覧

本記事で扱う公式数値を一覧で確認できます。公式情報として、すべて第67期(2025年4月1日〜2026年3月31日)の有価証券報告書および会社公表資料にもとづきます。最新の正確な数値は公式IRページで再確認してください。

項目内容
会社名セブン工業株式会社(SEVEN INDUSTRIES CO.,LTD.)
証券コード・市場7896/東証スタンダード市場・名証メイン市場(重複上場)
本社所在地岐阜県美濃加茂市牧野1006番地
設立1961年2月(1990年4月に現商号へ変更)
代表者代表取締役 社長執行役員 木下 浩一(取締役会長 都築 寛明)
資本金24億7,347万円
平均年間給与5,440,722円(対前事業年度増減率+4.9%)
平均年齢42.5歳
平均勤続年数16.1年
従業員数376人(就業人員。ほかに臨時雇用者125人を年間平均人員で外数計上)
売上高155億8,900万円(前期比+1.1%)
営業利益営業損失5,600万円(前期は営業利益1億8,300万円)
経常利益経常損失6,000万円
当期純利益当期純損失1億2,700万円
自己資本比率55.7%(純資産60億9,700万円)
女性管理職比率0.0%
男性育児休業取得率50.0%(正規雇用労働者)
男女の賃金差異全労働者80.1%/正規雇用73.6%/パート・有期91.5%
労働組合結成されていない(有価証券報告書に「労使関係は円満」と記載)
出典第67期 有価証券報告書(2026年6月19日提出)/公式サイト会社概要・IR資料

なお同社は連結財務諸表を作成していない単体決算の会社です。持株会社が本体社員だけの給与を開示するケースと違い、上記の平均年間給与は工場勤務者を含む全376人の実額であるため、現場の待遇実態を比較的よく反映した数字と考えられます(推定情報)。

事業の正体|内装建材事業と木構造事業の2本柱で成り立つ集成材メーカー

転職先として評価する前に、まず何をつくって稼いでいる会社なのかを押さえておくと、求人票の職種名がぐっと理解しやすくなります。有価証券報告書によると、報告セグメントは「内装建材事業」と「木構造事業」の2つで、ほかに不動産賃貸の「その他」がわずかにあります。第67期の売上構成は次のとおりです。

セグメント売上高(第67期)前期比セグメント営業損益従業員数
内装建材事業82億8,900万円△1.1%2,200万円の損失253人[臨時96人]
木構造事業72億8,700万円+3.7%3,700万円の損失99人[臨時26人]
その他(不動産賃貸)1,200万円—400万円の利益1人
全社(共通)等———23人[臨時3人]

内装建材事業|階段・手摺・カウンターなど住宅内装部材が売上の5割強

内装建材事業は、階段・手摺・カウンター・和風造作材・框(かまち)・洋風造作材といった住宅の内装部材をつくる事業です。売上82億8,900万円は全社の約53%を占め、従業員も253人と最多で、この会社の主力といえます。

特筆すべきは階段です。公式サイトによると、同社は戸建住宅用の階段について年間約10万セットの生産能力を持ち、ゴム集成材を用いた階段では国内で高いシェアを持つ主要メーカーの一角とされています。検索サジェストに「セブン工業 階段」「セブン工業 階段 カタログ」「セブン工業 ゴム集成材」といった製品ワードが並ぶのは、工務店・設計者・建材商社が日常的に同社のカタログを参照しているためと考えられます(推定情報)。一般消費者には無名でも、住宅業界のプロには通っている名前という、典型的なBtoB建材メーカーの立ち位置です。

木構造事業|プレカット・住宅パネルに加え、学校や商業施設の「建装」も

木構造事業は、木造住宅の構造材プレカット加工、住宅パネル、そして学校・商業施設などの施設建築(建装)を手がけます。売上72億8,700万円で前期比+3.7%と、第67期に唯一増収したセグメントです。プレカットとは、柱や梁の継手・仕口をCAD/CAMで設計し工場で機械加工する工程で、現場の大工工数を大幅に減らす役割を担います。

この事業には、非住宅の中大規模木造という成長領域が含まれている点が転職検討者にとって重要です。学校・保育施設・商業施設の木造化・木質化は、公共建築物等木材利用促進法の2021年改正以降、政策的に後押しされている分野で、集成材やCLTといったエンジニアリングウッドが不可欠になります。施設建築・建装の設計や積算、プロジェクト営業の経験は業界内で希少性が高く、転職市場での武器になりやすい領域です(推定情報)。

資材調達はベトナムなど東南アジア中心|海外依存度の高さが原価を左右する

同社の資材調達は、ベトナムをはじめとする東南アジアが中心で、海外依存度が高い構造です。有価証券報告書でも為替変動の影響が事業リスクとして挙げられています。さらに同社は、CAD設計・積算を目的にベトナムのJ-VIET JOINT STOCK COMPANY(旧S.E.V.E.N – VIET INDUSTRIES)へ39.9%を出資しており、設計業務の一部を海外で担う体制を持っています。

人材面でも、有価証券報告書の人材戦略に「当社事業拠点の地域特性を鑑み、外国人材の採用を順次拡大」と明記されています。工場の多国籍化が進んでいる会社であるという前提は、生産管理や現場リーダー職を志望する場合、面接で必ず意識しておきたい論点です。

第67期は増収でも営業・経常・最終すべて赤字|赤字転落の中身を数字で分解する

転職判断で最も重要な事実から先に書きます。セブン工業の第67期(2026年3月期)は、売上が増えたにもかかわらず、営業・経常・当期純利益のすべてが損失でした。数字は次のとおりです(公式情報)。

指標第67期(2026年3月期)第66期(2025年3月期)
売上高155億8,900万円154億1,900万円
営業利益営業損失5,600万円1億8,300万円
経常利益経常損失6,000万円1億8,900万円
当期純利益当期純損失1億2,700万円1億8,400万円
平均年間給与5,440,722円5,185,150円

赤字の要因は4つ|プレカット低迷・価格転嫁難・新ライン遅延・先行投資

会社が説明している赤字要因を整理すると、次の4点に集約されます。

  • 主力のプレカット事業の低迷:新設住宅着工の低水準が受注数量に直結した
  • 資材価格高騰の価格転嫁が進まなかった:仕入コスト上昇分を販売価格へ十分に反映できなかった
  • 木構造の新プレカットライン立ち上げ遅延:第67期10月に稼働を開始したが、想定した稼働水準に届かなかった
  • 第4四半期の需要減速と、設備・人員への先行投資:固定費が先に増えた

注目すべきは、赤字の内訳が一過性の特別損失ではなく本業の営業段階で発生している点です。セグメント別営業損益は内装建材事業が2,200万円の損失、木構造事業が3,700万円の損失で、主力2事業がそろって営業赤字でした。黒字だったのは不動産賃貸の「その他」400万円のみです。つまり「特殊要因を除けば実質黒字」という説明は成り立ちにくい決算だったといえます。

財務は健全側|継続企業の前提に関する注記は「該当事項なし」

一方で、赤字=経営危機と短絡するのは事実に反します。有価証券報告書によると、継続企業の前提(GC)に関する注記は「該当事項はありません」と明記され、重要な後発事象も「特にありません」と記載されています。財務指標も以下のとおりで、地方中堅メーカーとしては中位以上の水準です。

  • 自己資本比率:55.7%(純資産60億9,700万円)
  • 有利子負債総額:23億2,600万円
  • 1株当たり純資産:1,366.17円
  • 現金及び現金同等物:7億4,300万円(前期末比4億5,400万円減)
  • 配当:年20円を維持(配当性向は赤字のためマイナス69.8%)

ただしキャッシュフローは営業CFが2億6,400万円のマイナス、投資CFが6億7,400万円のマイナスで、財務CFの4億8,400万円プラス=借入で補う形になっています。設備投資を先行させている局面であり、この投資が回収できるかどうかが今後2〜3年の焦点と考えられます(推定情報)。

直近5期の推移が示す低収益体質と、第68期黒字回復予想の現在地

単年の赤字より重要なのは、その赤字が「たまたま」なのか「体質」なのかです。売上と最終損益を5期並べると、傾向がはっきり見えます(公式情報)。

期決算期売上高当期純損益
第63期2022年3月期160億1,600万円黒字
第64期2023年3月期176億5,500万円黒字
第65期2024年3月期152億6,400万円7億8,300万円の損失(減損損失計上)
第66期2025年3月期154億1,900万円1億8,400万円の利益
第67期2026年3月期155億8,900万円1億2,700万円の損失

ここから読み取れる事実は3つあります。

  • 売上のピークは第64期の176億円で、直近3期は155億円前後で足踏みしている
  • 直近5期で2度の最終赤字。第65期は減損損失を伴う7億8,300万円の大幅赤字だった
  • 黒字だった第66期でも当期純利益は1億8,400万円=売上高純利益率およそ1.2%にとどまる

この低収益性は、会社自身が最も強く認識している課題でもあります。有価証券報告書には、経営目標として「まずは売上高営業利益率3%を目標とし」という趣旨の記述があり、ROE5%以上と併せて掲げられています。上場企業が「まずは営業利益率3%」と書くこと自体が、収益性改善が積年のテーマであることを示しています。裏を返せば、原価改善・生産性向上・価格交渉といった利益を作る仕事に直接関与できる余地が大きいとも言え、この点をどう捉えるかは応募者の志向次第です(推定情報)。

次期の見通しも正確に押さえておきましょう。第68期(2027年3月期)の会社予想は売上167億6,500万円(+7.5%)・営業利益1億3,500万円・経常利益1億1,000万円・当期純利益4,500万円で、黒字回復シナリオが示されています。ただし第1四半期(2026年4〜6月)の実績は売上39億2,500万円に対し営業損失6,200万円・経常損失5,100万円で、通期予想に対して出遅れたスタートとなっています。面接時点の最新四半期開示を必ず確認することをおすすめします。

求職者
求職者

赤字の会社に転職するのは、やっぱりリスクが大きいですか?

判断材料を分けて考えるのが実務的です。倒産リスクの目安になるのは自己資本比率とGC注記の有無で、この2つは55.7%・注記なしと悪くありません。一方、賞与や昇給の原資に効くのは営業利益で、こちらは2期のうち1期がマイナスという状況です。「会社が続くか」と「待遇が伸びるか」は別の指標で見る、という整理が現実的といえます(推定情報)。

セブン工業の年収は544万円|赤字でも4.9%増えた給与の中身

結論から書くと、第67期有価証券報告書に記載された平均年間給与は5,440,722円(約544万円)で、前期の5,185,150円から4.9%増加しています(公式情報)。賞与および基準外賃金を含む金額です。赤字決算の年に平均給与が上がっているという事実は、この会社を理解するうえで重要な材料になります。

平均年齢42.5歳・平均勤続16.1年という前提を踏まえて読む

年収の数字は、年齢・勤続年数とセットで読まなければ意味を持ちません。第67期の「従業員の状況」は次のとおりです。

項目第67期(2026年3月末)第66期(2025年3月末)
平均年間給与5,440,722円5,185,150円
平均年齢42.5歳42.3歳
平均勤続年数16.1年16.3年
従業員数(就業人員)376人—
臨時雇用者(外数・年間平均)125人—

ポイントは3つです。

  • 42.5歳で544万円という水準は、地方に生産拠点を置く中堅製造業として突出して高くも低くもない標準的なレンジと考えられます(推定情報)
  • 平均勤続16.1年は上場企業平均(13〜15年前後)を上回る長さで、長く勤める人が多い組織構造を示します
  • 重要な注意点として、製造現場の臨時雇用者125人はこの平均に含まれていません。正社員376人ベースの数字である点は必ず踏まえてください

赤字でも給与が増えた理由をどう読むか

営業赤字の年に平均給与が4.9%増えた背景について、有価証券報告書に直接の説明はありません。ただし同報告書の人的資本開示では、資格等級制度による昇給・昇格の運用、年間休日数の増加、各種手当の見直しといった処遇改善に言及があり、物価上昇局面での賃金改定を実施したことがうかがえます(推定情報)。

この事実の評価は両面から見る必要があります。ポジティブに見れば、業績が悪い年でも人への配分を削らなかったという姿勢の表れです。慎重に見れば、人件費増が営業赤字の一因にもなっているため、業績が回復しない場合に同じペースの賃上げが続く保証はないという読み方もできます。転職面接では、賃金改定の考え方と賞与の決定方式を確認しておくと判断の精度が上がります。

口コミ上の年収傾向と、二次サイトの数値との差

口コミ傾向としては、給与について「月給はそれなりに出るが賞与水準が低い」という声が複数見られます。また「年齢給が中心で、適当に仕事をしている年配社員にも給料が割り当てられている」といった、年功的な配分への不満も投稿されています。一方で「残業代がしっかり出るようになった」という改善評価もあり、月例給と残業代は安定しているが、賞与と評価配分に不満が集まりやすいという構図が読み取れます。

なお、求人ボックス 給料ナビなど二次アグリゲータでは平均年収を約487万円とする表示もありますが、これは口コミや求人票を集計した参考値であり、本記事の主値ではありません。上場企業の平均年間給与は有価証券報告書「従業員の状況」の実額が一次情報であり、日本経済新聞の企業データベースでも544万円と表示されています。年収を比較する際は、母数と出典の異なる数字を混ぜないよう注意してください。

転職時には、次の4点を確認しておくと年収の見立てがぶれにくくなります。

  • 賞与の決定方式:業績連動の比率と、赤字期の実績支給月数
  • 等級と昇給テーブル:資格等級制度における中途入社時の格付け
  • 残業の実態と手当:後述のとおり残業時間は少なめのため、残業代込みの想定年収を鵜呑みにしない
  • 職種別の差:職種別・役職別の年収は有価証券報告書では開示されていないため、労働条件通知書で確認する

有価証券報告書が「人材確保リスク」を名指ししている異例の開示

この会社を転職先として見るうえで、最も示唆的な一次情報がここにあります。第67期有価証券報告書の「事業等のリスク」には、主要生産拠点が岐阜県東部に集中していることから、地域的な雇用環境によっては必要人材の確保が困難となる場合や、有能な人材の流出が生じた場合に事業運営へ支障をきたすという趣旨のリスクが明記されています。

上場企業の有報で人材確保が独立したリスク項目として書かれること自体は珍しくありませんが、「地域的な雇用環境」という立地起因の要因まで具体的に踏み込んで開示している点は、転職検討者にとって次の意味を持ちます(推定情報)。

  • 採用意欲は構造的に高いと考えられる。会社側が人材不足を経営課題として認識している
  • 入社後の裁量が生まれやすい可能性がある。人が足りない組織では、経験者に任される範囲が広くなりやすい
  • 裏返せば1人あたりの業務負荷が重くなりやすい。口コミの「人の入れ替わりが激しく1人にかかる負担が増える」という声とも整合する

あわせて、有価証券報告書は同じ立地集中を災害リスクとしても挙げています。主力工場が岐阜県東部に集中し河川氾濫や土砂災害のリスクが比較的高いこと、さらに地震保険については補償内容の限界から未加入であることまで明記されています。会社が自らリスクを開示している姿勢は評価できる一方、大規模災害時の操業停止リスクは織り込んでおくべき情報です。

働き方と評判|残業13.8時間・有給85.2%と、賞与・年齢給への不満

結論を先に述べると、労働時間まわりの評価は木材加工メーカーとしてかなり良好である一方、賞与・評価制度・業績の先行きに不満が集まるというのが口コミの全体像です。

数値で見る働き方|OpenWorkの残業13.8時間・有給消化85.2%

口コミ傾向として、OpenWorkでは総合評価2.89(口コミ42件)、月間残業時間13.8時間、有給休暇消化率85.2%と表示されています。エン カイシャの評判では総合3.2点(正社員8人回答・口コミ78件)、転職会議21件、就活会議17件と、中堅企業なりの投稿数です。母数が数十件規模のため、統計的な代表性には限界がある点は前提として押さえてください。

そのうえで、投稿内容から繰り返し挙がるテーマを整理すると次のようになります。

評価が高い点不満が挙がる点
残業が少なく、生活リズムを保ちやすい月給はそれなりだが賞与水準が物足りない
有給休暇が取りやすい年齢給が中心で、成果と処遇が結びつきにくい
産休・育休が取りやすく取得率も高い人の入れ替わりがあり1人あたりの負担が増える
業務改善活動は頑張った分だけ評価される部門によって業務負荷にばらつきがある
残業代がしっかり支給されるようになった利益が出る体制ではなく今後の方向性が気になる

有報の「離職率は低水準」と口コミの「入れ替わりが激しい」の食い違い

興味深いのは、公式開示と口コミの印象が食い違う点です。有価証券報告書では離職率は低水準で推移している旨が記載されている一方、口コミには「人の入れ替わりが激しい」という投稿が見られます。

この食い違いは、次のように整理できる可能性があります(推定情報)。平均勤続16.1年という数字が示すとおり、長期勤続の中核層が分母を大きくしているため全社の離職率は低く出る一方、特定部門や若手・中途入社層では入退社が体感されやすい、という構造です。したがって面接では、全社の離職率ではなく配属予定部署の直近3年の増減と中途入社者の定着状況を聞くほうが、実態に近い情報を得られます。

もう一つ、有価証券報告書から確認できる客観的な事実として、女性管理職比率0.0%という法定開示値があります。男性育児休業取得率は正規雇用労働者で50.0%、男女の賃金差異は全労働者80.1%・正規雇用73.6%・パート有期91.5%です。育休の取りやすさは口コミとも整合しますが、管理職層に女性がいないという事実は、女性が長期的な昇進を描くうえで確認すべき論点です。労働組合は結成されておらず、労働条件の交渉は個別対応が基本になる点も押さえておきましょう。定年は60歳で、希望者は嘱託として再雇用される制度です。

勤務地は岐阜県東部に集中|美濃加茂・七宗・白川の工場と全国の営業拠点

この会社を検討するうえで、年収と並んで実務的に重要なのが勤務地です。結論として、生産拠点はすべて岐阜県東部(中濃・東濃エリア)に集中しており、製造・生産技術職で入社した場合の勤務地は事実上この圏内に限られます。全国転勤の可能性が低い一方、都市部勤務の選択肢もほぼないという構造です。

区分拠点所在地
本社本社岐阜県美濃加茂市牧野1006番地
生産拠点美濃加茂第一〜第四工場・資材物流センター岐阜県美濃加茂市牧野
生産拠点七宗第一工場・七宗第二工場・七宗第三工場岐阜県加茂郡七宗町中麻生
生産拠点神渕工場岐阜県加茂郡七宗町神渕
生産拠点白川工場岐阜県加茂郡白川町
営業拠点東京営業所・東京ショールーム東京都中野区・新宿区
営業拠点中部営業所岐阜県美濃加茂市
営業拠点大阪営業所大阪府東大阪市
営業拠点九州営業所福岡市中央区
営業拠点東北事務所・浜松事務所・長野事務所仙台市ほか

検索では「セブン工業 七宗第三工場」「セブン工業 七宗第一工場」「セブン工業 資材物流センター」といった拠点名そのものが調べられています。求人票の勤務地欄に書かれた工場名がどこを指すのか分かりにくいため、以下の距離感を目安にしてください(推定情報)。

  • 美濃加茂市牧野:本社と主力工場群、資材物流センターが集まる中心地。名古屋方面から通勤する人もいる立地
  • 加茂郡七宗町中麻生・神渕:飛騨川沿いの山間部。七宗第一〜第三工場と神渕工場があり、車通勤が前提になる
  • 加茂郡白川町:白川工場の所在地。同じく車通勤前提の中山間地

なお本社所在地については、2004年から2008年まで本社機能を名古屋市中区に置いていた時期があり、2008年4月に美濃加茂市へ戻しています。古い記事や名刺情報で「本社は名古屋」と記載されているケースがありますが、現在の本社は岐阜県美濃加茂市で確定です。営業職の場合は東京・大阪・福岡・仙台・浜松・長野といった営業拠点勤務の可能性があり、生産系より勤務地の選択肢は広がります。

将来性の評価|住宅着工減という逆風と「非住宅・省施工」への転換

将来性については、逆風と打ち手を分けて見るのが正確です。まず逆風から。有価証券報告書の「事業等のリスク」では、筆頭項目として「住宅着工の動向が当社業績に影響を及ぼすこと」が挙げられ、少子高齢化の進行に伴い住宅着工戸数は今後も減少傾向が継続すると予想されること、価格競争の激化による収益圧迫のリスクがあることが明記されています。会社自身が構造的な市場縮小を前提に置いているということです。

実際、新設住宅着工戸数は年間70万戸前後の水準で推移し、木造も減少基調にあります。第67期はさらに、2025年4月施行の建築基準法改正に伴う構造審査義務化で工期が遅延したこと、金利上昇、資材価格高騰による住宅価格上昇が重なり、着工は低水準で推移しました。戸建住宅向け部材に依存する事業モデルでは、数量ベースの成長を描きにくいのが業界共通の課題です。

これに対する打ち手として、同社は次の2つを成長戦略に掲げています。

  • 非住宅分野への事業領域拡大:学校・保育施設・商業施設・オフィスなどの中大規模木造。木構造事業の「建装」がこの受け皿にあたり、政策的な追い風がある領域
  • 省施工商品の充実化:大工の減少・高齢化を背景に、工場側で寸法まで仕上げて現場工数を減らす商品への転換。階段まわりはこの競争の主戦場になっている

加えて、事業構造そのものにも変化の兆しがあります。2026年4月、同社は集成材製造販売の山口工業株式会社(岐阜県加茂郡東白川村・2025年7月期売上1億9,800万円)の全株式を取得し完全子会社化しました。長年「連結財務諸表を作成しておりません」と記載してきた同社にとって、第68期以降に開示体系が変わる可能性のある転換点です。

転職判断としてまとめると、市場縮小という前提は動かないが、非住宅・省施工・M&Aという3方向の打ち手が動き出している局面と整理できます(推定情報)。この転換を担う側に回れる職種(商品企画、生産技術、施設建築の積算・営業、購買)であれば貢献余地は大きく、逆に既存の戸建向け定型業務のみを担当する場合は、市場縮小の影響を直接受けやすいと考えられます。

資本構成と経営体制|住友商事の撤退から都築木材のTOBまで

中堅上場メーカーへの転職では、資本構成の変化が待遇や経営方針に影響することがあります。同社は資本の変遷が比較的激しい会社です。公式IRおよび開示資料によると、経緯は次のとおりです(公式情報)。

時期出来事
2004年住友商事がTOBで議決権50.7%を取得し、事実上の傘下入り
2010年住友商事が保有株の一部を都築木材・西垣林業へ譲渡
2020年12月住友商事が全株式を手放し、資本関係から完全撤退
2024年12月〜2025年1月都築木材が1株440円・594,840株のTOBを実施。議決権40.13%の筆頭株主に

現在の主要株主は都築木材40.13%、西垣林業10.12%、セブン工業社員持株会3.02%などで、取締役会長には筆頭株主・都築木材の代表取締役社長である都築寛明氏が就いています。代表取締役 社長執行役員は木下浩一氏(2020年6月就任)で、取締役8名・監査役3名の監査役会設置会社です。社外取締役4名には西垣林業の代表取締役副社長も名を連ねます。

読み取れるポイントは2つです。第一に、木材流通・林業に強い事業会社が株主として並ぶ体制になっており、原材料調達や販路の面で事業シナジーを見込みやすい構図です。第二に、2024年のTOB時点で東証スタンダード・名証メインへの上場維持方針が示されており、実際に上場は継続しています。ただし時価総額20億円台の小型株で固定株比率が高い点は事実として押さえておきましょう。将来的な資本政策の変更が現時点で開示されているわけではありませんが、少数株主構成の会社であることは前提知識として持っておくと、経営方針の変化を理解しやすくなります(推定情報)。

コンプライアンス面では、2015年5月に構内荷役作業で運転手が荷崩れとともにトラック荷台から転落し重傷を負う労働災害が発生し、同年9月16日付で取締役1名がフォークリフト作業計画未策定の疑いで書類送検された事案があります。10年以上前の事案であり、会社は当時「重大な事態と受け止め、安全衛生管理体制の整備を進めている」とコメントしています。直近で新規の行政処分・訴訟等の事案は開示されていません。製造現場を志望する場合は、現在の安全衛生教育の内容と災害発生件数の推移を面接で確認しておくとよいでしょう。

同業4社との比較で見るセブン工業(7896)の立ち位置

同じ木質建材でも、規模・製品・財務体力はかなり違います。読者が実際に併願しやすい4社と並べて整理します。年収はいずれも各社有価証券報告書ベースの概算水準で、比較のための目安です(推定情報を含みます)。

企業名市場・規模感主力製品セブン工業との関係向いている人
セブン工業(7896)東証スタンダード・名証メイン/売上155億円・376人階段・手摺・造作材/プレカット・建装—岐阜で腰を据え、階段・造作の専門性を深めたい人
永大産業(7822)東証プライム/住宅内装建材の最大手級階段・造作材・床材・収納内装建材事業の直接競合規模の大きい商品開発・全国営業に関わりたい人
ウッドワン(7898)東証プライム/集成材と木製内装のメーカー集成材・木製ドア・階段・キッチン集成材メーカーとしての直接競合海外事業を含む事業再編の局面に関わりたい人
ノダ(7879)東証スタンダード/中堅木質建材床材・内装ドア・MDF系建材同じスタンダード市場の中堅同士建材フルラインの商品知識を広げたい人
大建工業(7905)東証プライム/総合建材大手床材・造作材・建材ボード住宅建材業界の比較対象総合建材メーカーで幅広い領域に触れたい人

比較から見えるセブン工業の位置づけは明快です。売上155億円・従業員376人という規模は、上場木質建材メーカーの中では小さい部類にあたります。その代わり、階段という特定カテゴリーで高いシェアを持つ専門メーカーであり、意思決定の距離が近く、担当領域が広くなりやすいという特徴があります(推定情報)。

なお、新設住宅着工戸数の減少という逆風は業界共通です。当サイトでは同じ住宅建材クラスタの各社も一次情報ベースで分析しています。収納・天井材で製品が隣接する南海プライウッドの評判・年収に関する記事、集成材で直接競合するウッドワンの年収・評判に関する記事、MDF専業のホクシンの評判に関する記事、木質建材中堅のノダの年収・評判に関する記事、内装建材最大手級の永大産業の評判・年収に関する記事、内装ドア専業のニホンフラッシュの年収・評判に関する記事、木材リサイクルの東京ボード工業の評判に関する記事、プレカットのシー・エス・ランバーの評判に関する記事、ログハウスのアールシーコアの年収・評判に関する記事と読み比べると、同じ逆風の中で各社がどこに賭けているかの違いが見えてきます。

セブン工業への転職が向いている人・向いていない人|編集部の見解

ここまでの公式情報と口コミ傾向をふまえ、適性を整理します(推定情報を含みます)。

向いている人向いていない人
岐阜県東部・東海圏に生活基盤を置き、転勤の少なさを重視する人都市部勤務や全国規模のキャリアを希望する人
残業の少なさ・有給の取りやすさなど生活リズムを優先する人成果に応じた大幅な昇給・賞与を短期で得たい人
階段・造作材など特定カテゴリーの専門性を深めたい人幅広い商材を扱う総合建材メーカーの規模感を求める人
収益改善や生産性向上に自分の手で関与したい人安定した黒字基調の会社で腰を据えたい人
非住宅木造・省施工商品という転換テーマに関心がある人制度が整った大企業の教育体系を求める人

編集部の見解|「働きやすさは実在するが、伸びしろは自分で作る会社」

編集部の見解として、セブン工業は働き方の条件と、業績・処遇の伸びしろが、はっきり非対称な会社だと考えられます。月間残業13.8時間・有給消化率85.2%という口コミ上の数値と、平均勤続16.1年という有報の実額は、いずれも「長く落ち着いて働ける環境」が実在することを示しています。地方の製造業でこの水準が両立している例は多くありません。

一方で、直近5期で2度の最終赤字、会社自身が掲げる「まずは売上高営業利益率3%」という目標、主力2事業そろっての営業赤字という事実は、待遇の大幅な上振れを短期で期待しにくいことを意味します。第68期は黒字回復予想ですが、第1四半期時点では営業損失6,200万円と予想に届いていません。

総合すると、「東海圏で腰を据えて木質建材の専門性を積みたい人」「収益改善というテーマに自分の手で関わりたい人」にはおすすめできる一方、短期的な年収アップや大企業の安定性を最優先する人には慎重な検討をおすすめします。判断軸ごとに整理すると次のとおりです。

判断軸評価(編集部)
年収水準42.5歳で544万円と地方中堅製造業として標準的。赤字期でも4.9%増と配分姿勢は前向き
働きやすさ残業・有給・育休の口コミ評価は良好。ただし部門間で業務負荷の差がある声も
業績の安定性直近5期で2度の最終赤字。ただしGC注記なし・自己資本比率55.7%で財務は中位以上
将来性住宅着工減という構造的逆風。非住宅・省施工・M&Aによる転換の実行力が鍵
勤務地生産系は岐阜県東部にほぼ固定。転勤リスクは低いが都市部勤務の選択肢も少ない
キャリアの汎用性集成材・プレカットの専門性は業界内で通用。構造・省エネ法規対応の経験は特に評価されやすい

セブン工業(岐阜・7896)に関するよくある質問

検索されている疑問のうち、公式情報から回答できるものをまとめました。

セブン工業はセブン-イレブンやセブン&アイの関連会社ですか?

いいえ、資本関係も事業内容もまったく異なる別会社です。本記事のセブン工業株式会社は証券コード7896・岐阜県美濃加茂市に本社を置く木材加工・木質建材メーカーで、社名は前身の「丸七住研工業」に由来し、1990年4月に現商号へ変更されました。主要株主は都築木材(40.13%)と西垣林業(10.12%)です。

セブン工業の平均年収はいくらですか?

第67期(2026年3月期)有価証券報告書によると、平均年間給与は5,440,722円です(賞与および基準外賃金を含む、提出会社の実額)。前期の5,185,150円から4.9%増加しています。平均年齢42.5歳、平均勤続年数16.1年、従業員数376人がこの数値の前提です。なお製造現場の臨時雇用者125人はこの平均に含まれていません。

セブン工業の本社と工場はどこにありますか?

本社は岐阜県美濃加茂市牧野1006番地です。生産拠点は美濃加茂第一〜第四工場・資材物流センター(美濃加茂市牧野)、七宗第一〜第三工場(加茂郡七宗町中麻生)、神渕工場(加茂郡七宗町神渕)、白川工場(加茂郡白川町)で、いずれも岐阜県東部にあります。営業拠点は東京・中部・大阪・九州の各営業所と、東北・浜松・長野の各事務所、東京ショールームです。

セブン工業は何をつくっている会社ですか?

集成材を使った住宅部材が主力です。報告セグメントは、階段・手摺・カウンター・和風造作材・框などを扱う「内装建材事業」(第67期売上82億8,900万円)と、木造住宅のプレカット加工・住宅パネル・施設建築を扱う「木構造事業」(同72億8,700万円)の2本柱です。公式サイトによると、戸建住宅用階段は年間約10万セットの生産能力を持ちます。

赤字が続いていますが、経営は大丈夫ですか?

第67期は営業損失5,600万円・当期純損失1億2,700万円で、直近5期のうち2期が最終赤字です。ただし有価証券報告書には継続企業の前提に関する注記は「該当事項はありません」と記載され、自己資本比率は55.7%、純資産は60億9,700万円です。第68期は営業利益1億3,500万円の黒字回復予想ですが、第1四半期は営業損失6,200万円と出遅れており、応募時点の最新四半期開示を確認することをおすすめします。

中途採用ではどのような職種を募集していますか?

職種別の募集枠や採用人数は有価証券報告書では開示されていません。公式採用サイトおよび求人媒体では、製造・生産技術、生産管理、設計・積算、営業、営業事務などの職種が掲載されています。有価証券報告書が人材確保を経営リスクとして明記していることからも、採用意欲は継続的にあると考えられます(推定情報)。最新の募集要項は公式採用サイトでご確認ください。

どのサービスを使えばいいか決められないとき

このサイトはアフィリエイトで収益を得ています。読者がサービスに登録すると当サイトに報酬が発生します。

自分の状況だとどのサービスが合うのか判断がつかない場合は、無料の相談を受け付けています。相談内容をうかがったうえで、条件に合いそうな転職サービスをご案内します。

登録や応募を急かすことはしません。 「いま動かないほうがいい」と考えた場合はそう伝えます。

→ 無料転職相談はこちら

※当サイトは職業紹介事業者ではありません。求人の紹介・あっせんは行わず、転職サービスのご案内までを行います。

本記事の出典・参考情報

本記事で参照した一次情報・口コミ情報の出典は以下の通りです。最新の正確な数値は各リンク先で確認してください。

公式情報源

口コミ・評判の参照元

免責事項:本記事の数値・評価は公式情報・口コミ集計・市場推定の3分類で示しており、口コミ傾向や推定情報は断定ではなく傾向・可能性として表現しています。最終判断は読者自身で公式IRおよび内定時の労働条件通知書で確認してください。

この記事の編集方針・情報の確認について

この記事は、公式公開情報(有価証券報告書・IR資料)、求人情報、口コミ傾向をそれぞれ分けて整理し、転職・就職判断に役立つよう編集しています。年収・平均年齢・平均勤続年数・従業員数などの中核データは第67期有価証券報告書「従業員の状況」を一次情報として確認し、二次アグリゲータの推計値とは明確に区別しています。記載内容は最終更新時点の公開情報にもとづきます。最新の正確な数値は各公式IRページでご確認ください。

著者紹介
コロ助
コロ助
企業と転職サービスを、有価証券報告書などの一次情報から読んでいます。
著者紹介
記事URLをコピーしました