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コンドーテックの評判と年収600万円の中身|商社兼メーカーの構造から読む転職判断

コロ助

※本記事にはプロモーションを含みます。

この記事の結論

  • 正体:シャックル等を自社製造しつつ全国99拠点で小口販売する、大阪発の建設資材「商社兼メーカー」
  • 年収:有報(第74期)の単体平均は600万8千円。口コミ平均467万円との差は年齢構成の違い
  • 評判:安定・休日・住宅補助を評価する声と、基本給の低さ・昭和体質を指摘する声に割れる
  • 将来性:営業利益率5.5%は同業10社で最高。M&Aと新中計1,000億円が成長軸、のれん減損が要注意

この記事は、コンドーテック株式会社(東証プライム・証券コード7438)への転職・就職を検討している人向けに、第74期有価証券報告書(2026年3月期)の実額と口コミ傾向を分けて整理したものです。「コンドーテック」で検索すると製品カタログやシャックル・ターンバックル、各営業所の情報が多く出てきますが、それらは公式サイトの製品情報ページが正確です。ここでは「どんな構造の会社で、どこで稼ぎ、どんな働き方になり、年収はいくらなのか」という転職判断に直結する部分だけを扱います。

コンドーテックの公式データ一覧(有価証券報告書ベース)

本記事で扱う公式数値を一覧で確認できます。公式情報として第74期有価証券報告書(2025年4月1日〜2026年3月31日、2026年6月19日提出)を主出典とし、平均年間給与・平均年齢・平均勤続年数は提出会社単体の値です。最新の正確な数値は公式IRページで再確認してください。

項目内容
商号コンドーテック株式会社(KONDOTEC INC.)
上場区分・証券コード東京証券取引所プライム市場・7438(2022年4月プライム移行)
本社大阪本社:大阪市西区境川二丁目2番1号(2025年12月に新本社へ移転)/東京本社:東京都江東区木場一丁目5番15号(二本社制)
創業・設立1947年4月創業(近藤商店)、1953年1月設立。1989年に現商号へ変更
代表者代表取締役社長 濵野 昇(2024年6月就任)
平均年間給与600万8千円(提出会社単体・第74期、前期比+0.1%。賞与・基準外賃金を含む)
平均年齢41.5歳(提出会社・2026年3月31日現在)
平均勤続年数13.6年(提出会社・2026年3月31日現在)
従業員数提出会社単体829名(ほか臨時27名)/連結1,531名(ほか臨時89名)
売上高連結839億49百万円(2026年3月期、前期比+6.0%)/提出会社単体582億58百万円
営業利益連結46億44百万円(2026年3月期、前期比+4.0%)。経常利益48億51百万円、親会社株主に帰属する当期純利益33億2百万円
財務指標ROE 8.8%、自己資本比率55.7%、1株配当52円(5年連続増配)
事業セグメント産業資材/鉄構資材/電設資材/足場工事の4区分
拠点全国99拠点(販売拠点106・2026年3月末)、自社工場4カ所(九州・関東・滋賀・札幌)+グループ工場
出典第74期有価証券報告書/2026年3月期決算短信/公式IRサイト

コンドーテックはどんな会社か|シャックル製造から足場工事まで広がった商社兼メーカー

結論から言うと、コンドーテックは「建設資材の卸売業」に分類されながら、自社工場を持つメーカー機能と、全国の営業所網で小口販売する商社機能を一社で兼ねている点が最大の特徴です。転職先として見る場合、この二重構造が「営業職の仕事内容」「利益率」「転勤の有無」のすべてに影響します。

公式情報として、公式サイトの沿革によると、1947年に大阪で個人経営の近藤商店として創業し、船舶用金物の販売から出発しました。その後シャックルやターンバックルといった吊り金物を自社製造するようになり、土木・建築用の金物、鋼材、電設資材へと商材を広げてきました。検索候補に「シャックル」「ターンバックル」「アンカーボルト」が並ぶのは、これらが同社の看板製品であり、現場の職人や金物店が直接カタログを探しているためです。

4セグメントの売上・利益構造

第74期有価証券報告書によると、2026年3月期のセグメント別の売上高・営業利益は次の通りです(公式情報。営業利益率と1人当たり売上高は編集部が有報の数値から算出した推定情報)。

セグメント売上高(前期比)営業利益(前期比)営業利益率連結従業員数1人当たり売上高
産業資材395.4億円(+5.9%)27.3億円(+11.1%)約6.9%441名約0.90億円
鉄構資材216.1億円(+2.2%)12.5億円(▲10.0%)約5.8%165名約1.31億円
電設資材129.3億円(+14.1%)5.6億円(+35.6%)約4.3%151名約0.86億円
足場工事98.7億円(+5.3%)1.3億円(▲46.8%)約1.3%406名約0.24億円
全社(管理・製造部門)———368名—

この表から読み取れることは3つあります。

  • 稼ぎ頭は産業資材:売上の47%、営業利益の6割近くを産業資材(金物・吊り具・仮設資材などを金物小売店や建設業者へ販売)が生み出しています。営業職の求人も、この部門の営業所配属が中心になると考えられます。
  • 鉄構資材は少人数で高効率:全国の鉄骨加工業者向けに高力ボルトや鋼材を販売する部門で、1人当たり売上高が最も大きい一方、2026年3月期は営業利益が10%減りました。鉄骨需要と鋼材市況の影響を受けやすい部門です。
  • 足場工事は労働集約型:406名で売上98.7億円、営業利益1.3億円と、商社部門とは収益構造がまったく異なります。M&Aで取得した工事会社群であり、ここに入る場合は「商社の社員」ではなく「工事会社の社員」として働くことになります。

「多品種・小口・多頻度」の小口分散販売と2万社超の取引先

第74期有価証券報告書では、事業の特徴として販売取引社数が2万社を超える小口分散販売であることが記載されています(公式情報)。特定の大口顧客に依存せず、多品種を小口で多頻度に届ける形態です。転職者にとってのこの構造の意味は次の通りです。

  • 1社の倒産で業績が大きく揺れにくい:有報も取引先の信用リスクを分散できる点を挙げており、営業利益率5.5%(2026年3月期)を安定して維持できている背景の一つと考えられます。
  • 営業は「ルート営業+在庫・配送管理」型:口コミでも、営業職の仕事は大型案件を追うというより、営業所ごとに担当エリアの金物店・建設業者を回り、注文の即納対応や在庫管理を行う業務が中心という記述が多く見られます(口コミ傾向)。
  • 拠点数が多く、営業所長ポストも多い:全国99拠点を回す組織なので、営業所長という管理職ポストが構造的に多く存在します。裏返せば、営業所長になるには地方への転勤が前提になりやすい点は後述します。

輸入商材の約85%が中国調達という構造

もう一つ、有報の「事業等のリスク」で会社自身が明記しているのが、輸入商材の調達元の約85%が中国であるという点です(公式情報)。自社工場で製造する製品に加え、吊り具・仮設資材・金物類の相当部分を中国の協力工場から輸入して販売しているため、為替(円安)と米中摩擦を含む通商環境が仕入原価に直結します。2021年以降の資材価格高騰局面では価格転嫁が業績を左右しており、営業職には「値上げ交渉を通す力」が求められる場面が多いと推定されます(推定情報)。

M&Aで積み上げたグループ構造|本体と子会社で働き方が違う

コンドーテックを転職先として見るとき、最も見落とされやすいのが「どの法人に入るのか」です。結論として、提出会社(本体)と連結子会社では給与体系・仕事内容・評価軸が別物で、有報の平均年収600万8千円は本体829名の数字に限られます。

2010年以降のM&A9社超の系譜

公式情報として、公式サイトの沿革と有報によると、同社は2010年に電設資材商社の三和電材を子会社化して以降、中央技研、テックビルド、東海ステップ、フコク、栗山アルミ、上田建設、さらに2025年10月に同日発表した鈴東と琉球ブリッジ(沖縄)まで、計9社超の企業を買収してきました。足場工事各社は中間持株会社の日本足場ホールディングスの傘下に集約されています。連結子会社はタイ現地法人を含め11社です。

買収の方向性は明確で、①電設資材(電気工事業者向け)という隣接商材への横展開、②足場工事という「モノ売りからサービスへ」の縦展開、③沖縄など未カバー地域の補完、の3軸です。商社が施工会社を持つのは、資材販売の顧客である建設業者に対して足場の設置まで一括で提案できるようにするためと考えられます(推定情報)。

単体829名と連結1,531名の違い

第74期有価証券報告書によると、連結従業員1,531名のうち提出会社単体は829名で、残り約46%にあたる約700名が子会社の従業員です。連結の内訳を見ると、足場工事セグメントだけで406名を占めます。転職検討者が確認すべきポイントを整理します。

  • 本体(コンドーテック株式会社):産業資材・鉄構資材の営業、自社工場の製造、管理部門。平均年収600万8千円・平均年齢41.5歳・平均勤続13.6年はここの数字です。
  • 三和電材:電設資材セグメントの中核子会社。求人票の雇用主が「三和電材株式会社」であれば、本体の給与テーブルは適用されません。
  • 足場工事各社(テックビルド・東海ステップ等):とび・足場工事の現場職・施工管理職が中心で、労働集約型の給与構造です。有価証券報告書では子会社別の平均給与は開示されていないため、求人票の条件で個別に確認する必要があります。

本体の単体従業員数は5年で733名から829名へ約13%増えており、有報本文でも「採用強化に伴う従業員数の増加等により平均年間給与は概ね横ばい」と会社自身が説明しています(公式情報)。つまり若手の採用を増やしているため平均値が上がりにくい、という構造です。

のれん減損リスクと足場工事の減益

M&Aを重ねた企業に共通するリスクとして、有報は「M&Aに伴うのれん・顧客関連資産の減損リスク」を明記しています(公式情報)。実際、2026年3月期は足場工事セグメントの営業利益が前期比46.8%減の1.3億円に落ち込みました。売上は5.3%伸びているのに利益が半減しているため、人件費・外注費の上昇を価格に転嫁しきれていない可能性が考えられます(推定情報)。足場工事各社への転職を考える場合、この部門の収益性が改善に向かうかどうかは賞与に直結しうる論点です。一方で、産業資材(+11.1%)と電設資材(+35.6%)の増益が全体を押し上げ、連結では4.0%の営業増益を確保しており、グループ全体で見れば分散が機能していると言えます。

コンドーテックの年収|有報600万8千円と口コミ467万円の差をどう読むか

結論として、有報の600万8千円は「本体の全社員平均(平均年齢41.5歳)」であり、転職直後の年収ではありません。口コミ平均が450〜470万円台に集まるのは、回答者が30代前半に偏っているためと考えられ、両方の数字を年齢軸で読む必要があります。

公式平均年収・平均年齢・平均勤続年数

第74期有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は600万8千円(前期比+0.1%、賞与・基準外賃金を含む正社員平均)、平均年齢41.5歳、平均勤続年数13.6年です(公式情報)。有報本文にはベースアップの実施も記載されていますが、前述の通り採用強化による若手の増加で平均値は横ばいにとどまっています。勤続13.6年という数字は、卸売業の中堅上場企業としては長い部類で、営業所単位で長く働く人が多い組織であることを示しています。

新卒初任給は2024年時点で217,200円(公式採用情報)とされ、日経掲載値には247,200円という別の数字もあります。年次・区分が異なる可能性があるため、応募時に最新の募集要項で確認してください。

口コミ上の年収傾向|基本給低め・賞与補填・住宅補助

口コミ傾向として、OpenWorkの回答者平均年収は467万円(回答25人、レンジ300〜780万円)、エン カイシャの評判では449万円(平均33歳、営業職平均484万円)です。三サイトに共通して繰り返し出てくるのが次の3点です。

  • 基本給が低く、賞与で補填する構造:「月給は抑えめだが賞与が高め」という投稿が転職会議・エンの双方で目立ちます。賞与が業績連動である以上、好況期と不況期で年収の振れ幅が大きくなりうる点に注意が必要です。
  • 借り上げ社宅の自己負担がほぼない:転勤前提の会社であることの裏返しとして、住宅補助が手厚いという評価が多数あります。額面年収に表れない実質的な可処分所得の差として、口コミでは最も評価されている項目です。
  • 年収の伸びは役職次第:営業所長クラスに上がるかどうかで大きく変わるという投稿があり、平均勤続13.6年・平均年齢41.5歳の本体社員が600万円という有報値と整合的です。
求職者
求職者

有報の600万円と口コミの467万円、どちらを信じればいいですか?

編集部
編集部

どちらも正しい数字で、対象が違うだけです。600万円は本体社員全体の平均(41.5歳)、467万円は口コミ投稿者(30代前半中心)の平均です。30代前半で入社した場合の目安は口コミ側に近く、そこから営業所長へ上がれるかで有報値に届くかが決まる、と読むのが現実的です。

職種・役職別の推定レンジと転職時に確認すべきポイント

有報の平均値・平均年齢と口コミの分布を重ね合わせると、本体の年収レンジは次のように推定されます(推定情報。実額は求人票と労働条件通知書で必ず確認してください)。

  • 20代営業・製造職:350〜450万円程度(初任給21.7万円からのスタート+賞与)
  • 30代営業(担当エリア持ち):450〜550万円程度(口コミ平均449〜484万円と整合)
  • 営業所長・工場のライン管理職:600〜750万円程度(平均年収600.8万円を押し上げる層)
  • 支店長・部長クラス:750万円以上と推定されるが、口コミ上限780万円以上のサンプルは少ない

転職時に確認すべきポイントは、①募集元が本体か子会社か、②基本給と賞与の内訳(賞与の算定基準と直近実績)、③借り上げ社宅の適用条件(転勤者のみか、地元採用でも適用されるか)、④残業代の支給方式(固定残業か実残業か)の4点です。特に④は次章の口コミと直結します。

口コミから見るコンドーテックの評判|安定・住宅補助と昭和体質・営業残業

結論から言うと、コンドーテックの口コミは「安定していて休みは取れる、住宅補助が厚い」という評価と「基本給が低い、昭和体質、営業の残業」という指摘にきれいに割れる、老舗商社に典型的なパターンです。三サイト合計で約430件と、中堅上場企業として標準的な件数があるため、傾向としては読み取りやすい部類です。

口コミサイト総合評価件数・回答者高い項目低い項目
OpenWork2.53回答25人待遇面の満足度3.3社員の士気2.3/20代成長環境2.2/人材育成2.2
転職会議3.79172件人間関係・休日・社宅基本給・教育制度
エン カイシャの評判2.9231件(正社員36名回答)成長性3.3/事業優位性3.1/休日満足度81%経営陣の手腕2.4/イノベーション2.4

上記はいずれも口コミ傾向であり、回答者の年代・部署に偏りがあります。OpenWorkは回答25人と少数のため、単独で判断材料にしないでください。

好意的な口コミの傾向

  • 経営が安定している:「毎年増益」「赤字がない」という投稿が複数あり、実際に有報上も赤字期はなく、5年連続増配です。
  • 土日祝が休みで有給も取れる:転職会議の有給消化率56.5%、OpenWorkの76.4%と、建設関連としては休日は確保されている傾向です。エンでは休日満足度81%と最も高い項目になっています。
  • 人間関係が穏やかで派閥が少ない:営業所単位の小規模組織であるため、所長の人柄に左右されるという条件付きで、人間関係の良さを挙げる声が目立ちます。
  • 住宅補助が手厚い:借り上げ社宅の自己負担がほとんどないという投稿が、年収の低さを相殺する要素として繰り返し語られています。

厳しい口コミの傾向

  • 基本給が低く賞与依存:年収の章で述べた通り、最も多い不満です。
  • 昭和気質・飲み会:「昭和気質が色濃く残る」「飲み会が多い」という指摘がOpenWork・転職会議に見られます。ただし2025年12月の大阪新本社移転(地上9階・ZEB Ready)に伴い、口コミで語られていた「エレベーターのない古い本社」は過去のものになっており、環境面は変化しています。
  • 営業職の残業とサービス残業の指摘:エンの一部投稿に「残業は20時間分までしか付かず、40〜60時間分がサービス残業になる」「働き方改革の効果は総務など元々定時の部門に限られる」という厳しい書き込みがあります。これは口コミベースの個別の主張であり、会社が公表している数値ではありません。平均残業時間の口コミはOpenWork20.6時間、転職会議28.3時間、エン32時間と、サイトによって開きがあります。営業職で応募する場合は、面接で残業代の支給方式を具体的に確認することを強くすすめます。
  • 教育制度と汎用スキル:OpenWorkで20代成長環境2.2・人材育成2.2と低く、「教育制度が実用的でない」「金物・建材の商品知識は業界外で使いにくい」という声があります。

営業所長ポストが多く、転勤・地方配属が前提のキャリア構造

全国99拠点を持つ同社では、キャリアの主軸が「営業所の担当者→営業所長→支店長」という拠点管理の階段です。有報の役員略歴を見ても、現社長は1993年の入社後に北関東・神奈川・京滋・山陽の各営業所長を歴任してから関西支店長・鉄構営業部長を経て就任しており(公式情報)、地方拠点を渡り歩くことが昇進ルートとして組み込まれていると読めます。口コミでも転勤の多さは前提条件として語られ、その代償として借り上げ社宅が厚い、という関係になっています。地元に定住したい人はこの構造との相性を最初に確認すべきです。

なお、有報の人的資本開示では女性管理職比率2.7%、男性育休取得率27.2%、男女賃金差異74.4%(公式情報)と、営業所長ルートが男性中心に運用されてきたことがうかがえる数値です。役員14名中3名が女性である一方、現場の管理職層はこれからという段階と考えられます。労働組合はJAMコンドーテック労働組合(九州工場、組合員66名)で、営業部門は組合の対象外が大半という点も、労働条件の交渉窓口を考えるうえで押さえておきたい情報です。

業績推移と財務の安定性|4期連続増収・5年連続増配の裏で営業キャッシュフローは減少

結論として、損益は5期にわたり安定して伸びており、財務の安全性も高い一方、2026年3月期は営業キャッシュフローの減少という注意点があります。第74期有価証券報告書と決算短信から連結業績を並べます(公式情報)。

決算期連結売上高営業利益親会社株主に帰属する当期純利益1株配当
2022年3月期661.4億円—22.8億円32円
2023年3月期754.5億円43.6億円24.1億円34円
2024年3月期768.7億円46.7億円32.7億円40円
2025年3月期791.8億円44.7億円32.7億円46円
2026年3月期839.5億円46.4億円33.0億円52円
2027年3月期(会社予想)910億円49.5億円34億円—

売上高は4年で約27%伸び、営業利益は44〜47億円のレンジで安定しています。自己資本比率55.7%、ROE8.8%、配当性向47.5%と、転職先として最低限確認したい「潰れにくさ」の観点では不安の少ない数字です。

ただし2026年3月期の営業キャッシュフローは58.4億円から27.9億円へ減少しました(公式情報)。有報では売上債権と棚卸資産の増加が主因とされており、売上拡大と輸入商材の在庫積み増しが先行した形です。利益は出ているのに現金が減っているという状態は、M&A資金や新本社投資と重なった一時的な現象と考えられますが(推定情報)、2027年3月期にどこまで戻るかは注視しておきたい点です。

同じ「卸売業」10社との比較|営業利益率5.5%は10社中最高

コンドーテックが東証33業種で属する「卸売業」のうち、証券コードが近い10社を並べると、同じ卸売業でも収益構造がまったく違うことが分かります。結論として、コンドーテックの営業利益率5.5%は10社中で最も高く、メーカー機能を持つ商社の強みが数字に表れています(公式情報をもとに編集部が整理)。

企業(コード)決算期連結売上高(前期比)営業利益(利益率)従業員(連結/提出会社)有報平均年収備考
東邦レマック(7422)2025年12月期(12月20日決算)45.47億円(▲10.9%)▲1.20億円(赤字)74名500.8万円7期連続営業赤字歴・継続企業の前提に関する重要事象等の記載あり/平均勤続21.6年
初穂商事(7425)2025年12月期354.44億円(+1.8%)12.16億円(3.4%)485名/298名544万円2026年中間は営業利益▲19.6%
山大(7426)2026年3月期41.02億円(▲0.9%)▲2.87億円(赤字)102名/92名374万円3期連続営業赤字/2026年9月28日上場廃止予定(整理銘柄・ナイスの子会社化)
エコートレーディング(7427)2026年2月期1,058.11億円(▲0.5%)11.10億円(1.0%)300名/263名558.5万円2027年2月期1Qは営業利益800万円・純損失/連結従業員5期連続減
伯東(7433)2026年3月期1,811.78億円(▲1.1%)60.80億円(3.4%)1,504名/727名967万円10社中最大の売上・最高年収/2027年3月期予想は売上+25.6%
オータケ(7434)2025年5月期(第73期)329.93億円(+5.5%)9.78億円(3.0%)300名/283名565.2万円2026年5月期決算短信は未開示・有報提出期限を10月30日まで延長中のため前期の数値
ナ・デックス(7435)2026年4月期368.38億円(▲0.1%)11.19億円(3.0%)731名/235名627万円2024〜25年に元業務委託社員の不正で過年度訂正/単体と連結の乖離3.1倍
コンドーテック(7438)2026年3月期839.49億円(+6.0%)46.44億円(5.5%)1,531名/829名600.8万円営業利益率10社中最高/5年連続増配/M&A9社超/単体と連結の乖離1.8倍
中山福(7442)2026年3月期430.52億円(+5.1%)5.31億円(1.2%)428名/330名555万円2024年3月期は営業損失▲4.70億円/2027年3月期は減収予想
横浜魚類(7443)2026年3月期209.78億円(+3.8%)2.11億円(1.0%)76名(非連結)609万円2022年3月期は営業損失/営業職は4:00始業

比較表を読む際の注記です。

  • 決算期は6種類あり(12月20日・12月末・2月末・4月末・5月末・3月末)、対象年度が各社で異なります。オータケのみ最新期(2026年5月期)が未確定のため、第73期(2025年5月期)の数値です。
  • 山大は2026年9月28日に上場廃止予定(整理銘柄指定中)で、現時点では上場企業として扱えない状況です。
  • 営業赤字・赤字歴があるのは東邦レマック・山大・中山福・横浜魚類の4社で、エコートレーディングは直近1Qが赤字転落しています。コンドーテックは10社の中で赤字歴のない数少ない会社の一つです。
  • 10社とも持株会社ではなく事業会社ですが、単体と連結の従業員数の乖離が大きい会社(ナ・デックス3.1倍、初穂商事1.6倍、コンドーテック1.8倍)は、子会社の給与が有報平均年収に含まれていません。
  • 有報平均年収は伯東967万円と山大374万円で約2.6倍の開きがあります。コンドーテックの600.8万円は10社中4番目(伯東・ナ・デックス・横浜魚類に次ぐ水準)に位置しますが、平均年齢41.5歳という前提を忘れないでください。

この比較から見える転職判断上のポイントは、「卸売業」というくくりでは会社を選べないということです。純粋な中間流通(利益率1%前後)と、コンドーテックのように自社製造品と小口分散販売で利益率5%台を確保する商社兼メーカーとでは、賞与原資も投資余力もまったく違います。同じ建設資材まわりで比較するなら、建築金物商社の杉田エース、電設資材商社の因幡電機産業、産業機器・建設資材の専門商社であるユアサ商事あたりが、応募者が実際に併願しやすい相手と考えられます(推定情報)。

コンドーテックの将来性|新中計1,000億円・新本社・建設業界の構造変化

結論として、数値目標は保守的で実現可能性が高い一方、成長の中身はM&Aと電設資材への依存度が高く、のれんと足場工事の収益性が下振れ要因になりうると考えられます。

新中期経営計画(2027〜2029年3月期)の数字

公式情報として、2026年5月に公表された新中期経営計画では、最終年度の2029年3月期に売上高1,000億円・営業利益53億円・ROE10%以上・DOE(株主資本配当率)4.0%以上を掲げています。長期ビジョンとしてVISION2040も示されています。2026年3月期の売上839億円・営業利益46.4億円から見ると、3年で売上+19%・営業利益+14%という水準で、過去4年の伸び(売上+27%)を踏まえれば大きく背伸びした目標ではありません。営業利益率で見ると5.5%から5.3%へやや低下する計画になっており、これは足場工事など利益率の低い事業の比重が上がることを織り込んでいると推定されます(推定情報)。

転職者にとって重要なのは、この計画が「採用強化」を前提にしていることです。単体従業員が5年で約100名増えた流れは今後も続く見通しで、営業所の増設や買収先との統合で中途採用の枠が生まれやすい局面と考えられます。

建設業界の構造変化とコンドーテックの立ち位置

同社の商材は住宅よりも土木・非住宅建築・鉄骨造・電気工事に寄っています。業界文脈として押さえたいのは次の3点です。

  • 建設業の人手不足と省力化需要:2024年の時間外労働上限規制の適用後も建設業の人手不足は続き、外国人材への依存が進んでいます。現場の省力化に直結する吊り具・仮設資材・足場の需要は底堅く、同社の産業資材セグメントの増益(+11.1%)はこの流れと整合しています。
  • 非住宅・中大規模建築へのシフト:新設住宅着工が構造的に縮小する中、物流倉庫・工場・公共施設など非住宅の鉄骨造は相対的に安定しており、鉄構資材セグメントの需要基盤になっています。ただし2026年3月期の鉄構資材は減益であり、鋼材市況と鉄骨需要の振れは受けます。
  • 資材価格と為替の変動:輸入商材の約85%を中国から調達する構造上、円安局面では仕入原価が上がり、価格転嫁のタイミングで利益率が振れます。有報も鋼材・銅・アルミ市況をリスクとして挙げています。営業職では価格交渉力が成果に直結し、賞与が業績連動である以上、年収もこの影響を受けやすいと考えられます。

下振れ要因として見ておくべき点

  • のれん減損:9社超のM&Aで積み上がったのれんと顧客関連資産は、買収先の業績が計画を下回れば減損損失となります。有報が明記するリスクであり、足場工事の減益(▲46.8%)はその兆候として注視すべき数字です。
  • 国内建設投資への依存:海外はタイ現地法人のみで、売上のほぼ全てが国内建設投資に連動します。公共投資と民間設備投資の動向がそのまま業績に反映されます。
  • 営業キャッシュフローの減少:前述の通り、在庫と売上債権の増加で営業CFが半減しており、成長投資と運転資金のバランスが問われる局面です。

行政処分・課徴金・重要な訴訟については、第74期有報の「事業等のリスク」「提出会社の状況」およびWeb検索の範囲で該当する記載や報道は確認できませんでした。これは「存在しない」という証明ではなく、公開情報の範囲で確認できなかったという意味です。

編集部の見解|コンドーテックへの転職が合う人・合わない人

ここまでの公式情報と口コミ傾向を踏まえた、編集部の見解です。総合すると、コンドーテックは「潰れにくさと住環境を優先し、転勤を受け入れて営業所長ルートで年収を上げていく」という設計に納得できる人には堅実な選択肢であり、「基本給重視・地元定住・汎用スキル志向」の人にはミスマッチが起きやすい会社と考えられます。

合うと考えられる人

  • 建設現場や金物・鋼材の商材に抵抗がなく、ルート営業で顧客と長く付き合うスタイルが好きな人
  • 転勤を前提に、借り上げ社宅で住居費を抑えながら貯蓄したい20〜30代
  • 大手ほどの年収より、赤字歴のない安定した経営基盤と土日祝休みを優先する人
  • 製造職として、自社工場(九州・関東・滋賀・札幌)で吊り金物の生産に携わりたい人

合いにくいと考えられる人

  • 基本給の高さを重視し、賞与の業績連動によるブレを避けたい人
  • 地元から動けない事情があり、営業所長への昇進ルートに乗りにくい人
  • フラットな組織文化やIT・DXの先進性を求める人(口コミではイノベーション2.4・昭和気質の指摘が複数)
  • 業界外でも通用するポータブルスキルを短期で身につけたい人

なお、募集元が三和電材や足場工事各社である場合は、上記の「本体」を前提にした整理がそのまま当てはまりません。求人票の雇用主名を最初に確認してください。

求職者
求職者

営業職で入るなら、面接で何を聞けばいいですか?

編集部
編集部

①残業代の支給方式と直近の平均残業時間、②賞与の算定基準と直近2年の支給実績、③初任配属の営業所と転勤サイクルの目安、④借り上げ社宅の適用条件、の4点です。口コミで評価が割れている論点はこの4つに集約されるので、ここを具体的に聞けば自分にとっての条件が見えます。

コンドーテックに関するよくある質問(FAQ)

検索候補に実際に表示される疑問のうち、転職判断に関わるものだけを取り上げます。

コンドーテックの離職率は公開されていますか?

第74期有価証券報告書では離職率そのものは開示されていません。公開されている関連指標は、平均勤続年数13.6年(提出会社)と、5年で733名から829名へ増えている単体従業員数です。勤続13.6年は中堅上場企業として長い部類であり、少なくとも本体では定着している社員が多いことがうかがえます(公式情報から推定)。一方で口コミには若手の成長環境への不満(OpenWork20代成長環境2.2)があり、若手層の定着は別に確認したい点です(口コミ傾向)。

三和電材や足場工事の会社に入るのと、本体に入るのは何が違いますか?

雇用主・給与テーブル・仕事内容が異なります。本体は産業資材・鉄構資材の営業と製造・管理で、有報の平均年収600万8千円はここの数字です。三和電材は電設資材の商社、足場工事各社はとび・足場の施工会社であり、有価証券報告書では子会社別の平均給与は開示されていません。連結従業員の約46%が子会社所属なので、求人票の雇用主名を必ず確認してください(公式情報)。

転勤はありますか?

全国99拠点を持ち、営業所長を経て昇進するキャリア構造のため、総合職の営業では転勤が前提と考えるのが妥当です(推定情報)。口コミでは転勤の多さと引き換えに借り上げ社宅の自己負担がほぼないという評価が多く見られます(口コミ傾向)。地域限定の採用区分があるかどうかは、公式採用情報の募集要項で確認してください。

コンドーテックの求人はどんな職種がありますか?

公式採用情報では、営業職(産業資材・鉄構資材)、製造職(自社工場)、管理部門が中心です。加えてグループ会社の三和電材(電設資材営業)や足場工事各社(施工管理・とび職)も別途募集している場合があります。中計で採用強化を掲げているため、営業所単位の中途採用が継続的に出やすい状況と考えられます(推定情報)。

コンドーテックへの転職判断まとめ

ここまでの内容を判断軸ごとに整理します。最終的な判断は、求人票だけでなく自分の経験・適性・転勤可否を含めて確認してください。

判断軸評価(公式情報・口コミ傾向・推定情報の区別つき)
会社の正体自社製造×小口分散販売の建設資材商社兼メーカー。取引先2万社超、輸入商材の約85%が中国調達(公式情報)
年収有報600万8千円(41.5歳・本体)。30代前半の口コミ平均は449〜467万円。基本給低め・賞与補填・社宅厚い(公式情報/口コミ傾向)
安定性赤字期なし・自己資本比率55.7%・5年連続増配。営業CF半減は要注視(公式情報)
働き方土日祝休み・有給は取れる傾向。営業職の残業とサービス残業の指摘は口コミベース(口コミ傾向)
キャリア構造営業所長ルートが主軸で転勤前提。女性管理職比率2.7%(公式情報/推定情報)
将来性中計1,000億円は保守的で現実的。M&Aによる成長と、のれん減損・足場工事の低収益が両面(公式情報/推定情報)
確認必須事項募集元が本体か子会社か/残業代の支給方式/賞与実績/社宅の適用条件(推定情報)

どのサービスを使えばいいか決められないとき

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本記事の出典・参考情報

本記事で参照した一次情報・口コミ情報の出典は以下の通りです。最新の正確な数値は各リンク先で確認してください。

公式情報源

口コミ・評判の参照元

免責事項:本記事の数値・評価は公式情報・口コミ集計・市場推定の3分類で示しており、口コミ傾向や推定情報は断定ではなく傾向・可能性として表現しています。最終判断は読者自身で公式IRおよび内定時の労働条件通知書で確認してください。

この記事の編集方針・情報の確認について

この記事は、公式公開情報(第74期有価証券報告書・2026年3月期決算短信・IR資料)、求人情報、口コミ傾向をそれぞれ分けて整理し、転職・就職判断に役立つよう編集しています。年収・平均年齢・従業員数などの中核データは有価証券報告書「従業員の状況」を一次情報として確認し、口コミ・推定情報とは明確に区別しています。記載内容は最終更新時点(2026年9月)の公開情報にもとづきます。最新の正確な数値は各公式IRページでご確認ください。

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コロ助
コロ助
企業と転職サービスを、有価証券報告書などの一次情報から読んでいます。
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