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ビューティカダンホールディングスの年収417万円は本社15人の数字|生花祭壇の実態と評判

コロ助

※本記事にはプロモーションを含みます。

この記事の結論

  • 正体:熊本発・生花祭壇と生花卸売を全国展開する持株会社(証券コード3041)
  • 年収417.1万円:有報の対象は本社管理部門15名のみで現場の数字ではない
  • 業績:2026年6月期は初の減収・2期連続営業赤字・無配へ修正
  • 働き方:技術は身につくが、基本給と福利厚生に厳しい声が集まる

「ビューティカダンホールディングス」という社名を検索して、この記事にたどり着いた方の多くは、まず何をしている会社なのか分からないという段階にいるはずです。結論から書きます。証券コード3041のビューティカダンホールディングス株式会社は、熊本市に本社を置く、生花祭壇(葬祭関連)・生花卸売・ブライダル装花の持株会社です。美容業ではありません。そしてこの会社を転職先として見るとき、最大の落とし穴は「有価証券報告書に載っている平均年収417.1万円」を現場社員の年収だと思い込むことです。この417.1万円は、持株会社に在籍するわずか15名(全員が管理部門)の数字であり、生花祭壇をつくる現場社員の実態を表していません。本記事では、有価証券報告書と決算短信という一次情報にもとづいて、この会社の事業構造・人員構成・業績・働き方を分解し、転職判断に必要な材料を整理します。

ビューティカダンホールディングスの公式データ一覧(有価証券報告書ベース)

本記事で扱う公式数値を一覧で確認できます。公式情報として、最新の正確な数値は公式IRページで再確認してください。給与・従業員データは第29期(2025年6月期)有価証券報告書、業績は2026年6月期決算短信が出典です。平均年間給与・平均年齢・平均勤続年数は「提出会社=持株会社単体15名」が対象である点に注意してください。

項目内容
商号株式会社ビューティカダンホールディングス(旧・株式会社ビューティ花壇/2024年1月1日商号変更)
証券コード・市場3041/東京証券取引所スタンダード市場
本社熊本県熊本市南区流通団地一丁目46番地
設立・創業1974年5月創業(個人商店「ビューティ花壇」)/1997年1月法人設立
代表者代表取締役社長 舛田正一/代表取締役会長 三島美佐夫
平均年間給与4,171千円(約417.1万円)※第29期・提出会社(持株会社単体)15名が対象
平均年齢40.2歳 ※第29期・提出会社15名ベース
平均勤続年数7.8年 ※第29期・提出会社15名ベース
従業員数連結221名(外数で臨時雇用社員の年間平均雇用人員232名)/提出会社15名(臨時0名)
売上高7,302百万円(約73億02百万円・前期比3.9%減)※2026年6月期・連結
営業利益営業損失166百万円(前期は営業損失5百万円)※2026年6月期・連結
経常損益・最終損益経常損失181百万円/親会社株主に帰属する当期純損失174百万円(1株当たり△42.54円)
自己資本比率17.3%(2026年6月末/前期末21.1%)
配当2026年6月期は無配(2026年6月25日に期末配当予想5.25円を無配へ修正)
連結子会社10社(ビューティ花壇東日本・西日本、マイ・サクセス ほか)
労働組合結成されていない(有価証券報告書に「労使関係は円満」と記載)
出典第29期有価証券報告書(2025年9月26日提出)/2026年6月期決算短信(2026年8月14日開示)

ビューティカダンホールディングスとは|「ビューティ」でも美容業ではない生花祭壇の会社

まず正体を確定させます。この会社は美容室・エステ・化粧品といった美容関連事業を一切行っていません。社名の「花壇」は花き(切花)に由来し、創業は1974年5月、熊本市の個人商店「ビューティ花壇」でした。2006年6月に東証マザーズへ上場、2016年11月に東証市場第二部、2022年4月にスタンダード市場へ移行し、2024年1月1日の会社分割で持株会社体制に移行して「ビューティカダンホールディングス」へ商号変更しています。転職サイトや口コミサイトでは旧社名の「ビューティ花壇」で情報が残っていることが多いため、検索するときは新旧2つの社名で調べるのが実務的です。

求職者
求職者

社名に「ビューティ」と入っているので、てっきり美容系の会社かと思っていました。

これは珍しい誤解ではありません。実際の主力は葬儀で使う生花祭壇の企画・制作・設営で、有価証券報告書によると事業は次の4セグメントに分かれています。求職者にとって重要なのは、「花の会社」というイメージで入社しても、配属先の事業によって仕事の中身がまったく違うという点です。

4つの事業セグメントと売上構成(2026年6月期)

2026年6月期決算短信によると、セグメント別の売上高と営業損益は以下の通りです(公式情報)。売上の約55%を生花祭壇事業が占め、生花卸売事業と合わせると売上の約90%が「葬儀に関わる花」で構成されることが分かります。

セグメント売上高(前期比)セグメント営業損益仕事の中身
生花祭壇事業40億15百万円(1.5%減)+98百万円(54.9%減)葬儀社・斎場向けに生花祭壇と供花を制作し、会場での設営まで請け負う
生花卸売事業25億16百万円(1.5%減)△0百万円(前期+58百万円)生産者・卸売市場・仲卸から仕入れ、葬儀関連会社や生花店へ販売
ブライダル装花事業3億17百万円(5.4%減)+6百万円(前期△21百万円)結婚式場向けの高砂花・卓上花・ブーケの制作と設営
その他4億52百万円(28.7%減)△53百万円葬儀コンサル、就労継続支援(障害者福祉)、農業、レストラン、肥料製造販売

注目すべきは、4セグメントの営業損益を合計すると+51百万円の黒字であるのに対し、連結では166百万円の営業損失になっている点です。差額は各セグメントに配分されない全社費用(持株会社の管理部門コスト)で、約2億1,800万円規模と計算できます(推定情報:短信のセグメント情報から編集部が試算)。つまりこの会社の赤字は「現場が稼げていない」というより、73億円規模の売上に対して持株会社の固定費が重くのしかかっている構造だと読めます。転職検討者の視点では、現場部門の収益力と全社の損益が一致しないため、決算の数字だけで現場の忙しさや評価を判断できないことを意味します。

グループ会社10社と、花き以外への広がり

有価証券報告書によると連結子会社は10社です。生花祭壇事業は株式会社ビューティ花壇東日本(東京都葛飾区)と株式会社ビューティ花壇西日本(熊本市南区)が担い、生花卸売はマイ・サクセス株式会社(千葉県成田市)が主体です。第29期有価証券報告書に記載された子会社別の業績を見ると、ビューティ花壇東日本が売上24億71百万円・当期純利益8百万円、ビューティ花壇西日本が売上16億54百万円・当期純損失1百万円、マイ・サクセスが売上36億91百万円・当期純利益37百万円となっています。

さらにその他セグメントには、就労継続支援(株式会社キャリアライフサポート)、農業(株式会社アグリフラワー)、レストラン(株式会社THE MOMENT・2024年7月設立)、肥料製造販売(株式会社南産業・2025年5月取得)が含まれます。「花の会社に入ったつもりが、福祉や飲食、肥料の会社に配属される可能性がある」という点は、事前に確認しておく価値があります。また2015年の昇建設譲渡、2017年のビンク譲渡、2019年のビイケイエステート譲渡、2025年6月のシステム開発子会社SHF譲渡と、M&Aと売却を繰り返すグループ運営である点も特徴です(公式情報)。

本社は熊本、営業拠点は全国16都府県規模

本店は熊本県熊本市南区流通団地一丁目46番地で、有価証券報告書の提出先は九州財務局長です。ただし営業拠点は熊本だけではありません。ビューティ花壇東日本は仙台・盛岡・福島西・上田・長野・葛飾・朝霞・川崎・海老名・甲府・岐阜・中津川など、ビューティ花壇西日本は熊本・大阪・宝塚・北九州・筑後・倉敷などに拠点を構えています。新卒採用サイト(マイナビ2027)の勤務地表記では、東日本が宮城・岩手・福島・山形・東京・埼玉・神奈川・長野・山梨・岐阜、西日本が熊本・福岡・岡山・大阪・兵庫・滋賀と、16都府県規模の広がりです(公式情報:採用サイト掲載内容)。全国転勤の可能性がある会社という前提で選考に臨むべきで、勤務地限定の希望がある場合は一次面接の段階で条件を確認しておくことをおすすめします。

有報の平均年収417.1万円は「本社15人」の数字|持株会社化で母集団が激変した経緯

ここが本記事で最も重要なパートです。結論を先に書きます。ビューティカダンホールディングスの有価証券報告書に載る平均年間給与417.1万円は、持株会社に在籍する15名(全員が全社共通=管理部門)の数字であり、生花祭壇をつくる現場社員の年収ではありません。上場企業の有価証券報告書は「提出会社(=親会社単体)」の従業員について給与を開示する決まりのため、持株会社体制に移行した企業では、開示対象が本社管理部門だけに縮む現象が起きます。この会社はその典型例です。

第27期→第28期→第29期で母集団が入れ替わった

持株会社化の前後3期を並べると、何が起きたかが一目で分かります(いずれも公式情報:各期の有価証券報告書「従業員の状況」)。

期(決算期)提出会社の実体提出会社の従業員数平均年齢平均勤続年数平均年間給与
第27期(2023年6月期)事業会社そのもの(株式会社ビューティ花壇)102名(臨時129名)38.5歳9.7年4,731千円(473.1万円)
第28期(2024年6月期)持株会社へ移行直後14名39.5歳9.6年4,822千円(482.2万円)
第29期(2025年6月期)持株会社(管理部門のみ)15名(臨時0名)40.2歳7.8年4,171千円(417.1万円)

第27期の473.1万円は現場社員102名を含む数字でした。それが第28期以降は、本社管理部門14〜15名だけの数字に置き換わっています。単純に並べると「473万円→482万円→417万円」と乱高下して見えますが、比較しているのは別の集団です。転職の年収交渉で「有報では417万円だから」と自分の希望額を引き下げてしまうのは、この会社に関しては合理的ではありません。逆に「482万円だったのに下がった」と読むのも誤りです。

この構造は、持株会社体制に移行した上場企業を調べるときに広く応用できます。有報の平均年収を見るときは、必ず「対象人数」と「連結従業員数」をセットで確認する——この会社は連結221名に対し提出会社15名と、約15倍の乖離があり、正社員の約93%は持株会社以外の事業子会社に所属しています。持株会社化の前後を同一企業内で比較できる例は多くないため、指標の読み方を学ぶ教材としても価値のあるケースです。

現場の年収を推し量る材料はあるのか

残念ながら、株式会社ビューティ花壇東日本・西日本など事業会社ごとの平均年間給与は、有価証券報告書に開示されていません。有報の「従業員の状況」はセグメント別の人数のみで、子会社別の給与欄がないためです。したがって現場社員の年収は、二次情報と口コミから推し量るしかありません。判断材料を整理します。

  • 二次情報:新卒採用サイト(マイナビ2027)掲載のグループデータでは、平均年齢がビューティ花壇東日本38.6歳・西日本41.6歳、グループ平均勤続年数8.1年(2025年度)。
  • 口コミ傾向:エン カイシャの評判・OpenWork・転職会議のいずれでも、「基本給が抑えられており残業代で総支給額を作る構造」「一定役職以上は年俸制」という趣旨の投稿が見られます。
  • 参考値:持株会社化前の第27期(102名ベース)が473.1万円だったことから、現場を含めた全社的な水準はおおむね400万円台にあると考えられます(推定情報)。

年収の見立てとしては、「初任給水準からスタートし、残業と役職で総額が積み上がるタイプ」と捉えるのが実態に近い可能性があります。基本給が抑えめであれば、残業が減る局面では手取りも連動して減るため、基本給・固定残業代の有無・年俸制への切替時期の3点は内定前に必ず労働条件通知書で確認すべきポイントです。

転職時に確認すべきは「どの会社に雇用されるのか」

持株会社グループへの転職で最も重要なのは、雇用契約の相手が誰かという点です。この会社の場合、持株会社(ビューティカダンホールディングス)に採用されるのは管理部門の15名程度の枠にすぎず、生花祭壇の技術職・ドライバー・ブライダル装花スタッフ・卸売の営業職は、いずれも事業子会社の所属になります。求人票を見るときは、募集主体が「ビューティカダンホールディングス」なのか「ビューティ花壇東日本/西日本」「マイ・サクセス」なのかを最初に確認してください。給与テーブル・評価制度・転勤範囲は会社ごとに異なる可能性が高いためです(推定情報)。

従業員221名の内訳|正社員より臨時雇用のほうが多い現場構成

この会社の人員構成には、転職判断に直結する特徴が2つあります。ひとつは臨時雇用社員232名が正社員221名を上回っていること。もうひとつは、正社員数が2年で17名減っていることです。いずれも第29期有価証券報告書の「従業員の状況」に記載された公式情報です。

セグメント別の人員内訳(2025年6月30日現在)

セグメント正社員臨時雇用社員(年間平均)臨時比率の目安
生花祭壇事業127名191名正社員1人に対し約1.5人
生花卸売事業13名6名正社員中心
ブライダル装花事業29名12名正社員中心
その他28名23名ほぼ半々
全社共通(管理部門)24名——
連結合計221名232名臨時が正社員を上回る

主力の生花祭壇事業では、正社員127名に対してパート等が191名と、現場のパート比率が非常に高いことが分かります。葬儀は発生時期を選べず、通夜・告別式の時間に合わせて短時間で祭壇を組み上げる必要があるため、繁閑に応じて人員を調整できる体制が組まれていると考えられます(推定情報)。転職者の目線では、正社員として入社した場合、自分でつくるだけでなくパート・アルバイトを動かす役割が早い段階で求められる可能性が高いことを意味します。制作スキルとマネジメントの両方が要る職場だと捉えておくとギャップが小さくなります。

正社員が2年で17名減った事実と、その解釈の限界

連結の正社員数は、第27期227名 → 第28期238名 → 第29期221名と推移しています(公式情報)。直近1年で17名減、ピークから見ても減少局面です。ただしここは慎重に書く必要があります。希望退職の募集、整理解雇、大量人員削減のいずれについても、会社の開示は確認できなかったためです。会社が減少理由を説明していない以上、自然減(退職と採用のバランス)なのか、2025年6月のシステム開発子会社SHF譲渡に伴う連結範囲の変動なのかを、外部から特定することはできません。

転職検討者としては、「17名減という事実だけを持ち、理由は面接で直接確認する」のが最も実務的な対応です。具体的には「直近3年の正社員数の推移と、その主な要因」「現在の配属予定拠点の人員充足状況」を質問すれば、会社の説明姿勢そのものも判断材料になります。

業績と財務の現在地|初の減収・2期連続営業赤字・無配への修正

ここは目を背けずに数字で確認すべきパートです。2026年6月期(第30期)は、連結売上高73億02百万円(前期比3.9%減)と、開示されている範囲で初の減収となり、営業損失1億66百万円・経常損失1億81百万円・親会社株主に帰属する当期純損失1億74百万円を計上しました(2026年8月14日開示の決算短信によると、公式情報)。営業赤字は前期(営業損失5百万円)に続き2期連続です。

売上は6期で1.4倍に伸びた後、初の反落

決算期連結売上高営業損益トピック
第25期(2021年6月期)53億48百万円——
第26期(2022年6月期)58億57百万円——
第27期(2023年6月期)64億13百万円—持株会社化前・提出会社102名
第28期(2024年6月期)69億82百万円—2024年1月に持株会社体制へ移行
第29期(2025年6月期)76億02百万円営業損失5百万円当期純利益42百万円(子会社SHF株式譲渡益による)
第30期(2026年6月期)73億02百万円営業損失166百万円初の減収・無配へ修正・役員報酬減額

売上は5年で53億円台から76億円台へ約1.4倍に伸びており、成長そのものが止まっていた会社ではありません。ただし第29期は売上が最高水準に達しながら営業赤字(5百万円の損失)で、当期純利益42百万円も子会社株式の譲渡益によるものでした。つまり売上拡大が利益に結び付かない状態が2期続いているというのが正確な理解です。決算短信では、減益の要因として花材価格や人件費の上昇、施行件数の減少が挙げられています。

下方修正・無配・役員報酬減額という3つの開示

直近1年で、経営状況を示す開示が立て続けに出ています。いずれも公式情報です。

  • 2026年6月25日:通期業績予想を下方修正(売上77億円→73億円、営業利益1.20億円→△1.45億円、当期純利益0.40億円→△1.40億円)。同時に期末配当予想5.25円を無配へ修正。
  • 2026年8月14日:決算短信で上記の通期実績を確定。
  • 2026年8月14日:役員報酬の減額を開示。代表取締役社長10%、専務取締役7.5%、取締役(常勤)5%を、2026年8月から2027年6月までの11か月間減額。理由は「2026年6月期決算の内容を真摯に受け止め、その経営責任を明確にするため」。

財務面では、2026年6月末の総資産24億12百万円・純資産4億17百万円・自己資本比率17.3%(前期末21.1%から低下)。現金及び預金は7億60百万円で、前期末の12億19百万円から4億59百万円減少しました。キャッシュ・フローは営業CF△1億98百万円・投資CF△0億40百万円・財務CF△2億20百万円と3つとも流出しています。

会社側の説明と、継続企業の前提について

ネガティブな数字が並びますが、事実関係は正確に押さえる必要があります。2026年6月期決算短信において、「継続企業の前提に関する注記」および「継続企業の前提に関する重要事象等」は、いずれも『該当事項はありません』と明記されています。会社側は同短信で「現金及び預金760,120千円で当面の運転資金は十分」「自己資本が著しく脆弱な状況にはない」と説明しています。また東証スタンダード市場への上場は維持されており、上場維持基準不適合や監理銘柄・特設注意市場銘柄の指定に関する開示は確認できなかった、というのが本記事執筆時点の状況です。

一方で、注意すべき事実もあります。連結ベースでは債務超過ではありませんが、連結子会社2社が単体で債務超過です(第29期有価証券報告書「関係会社の状況」注記:株式会社セレモニーサービス=債務超過額32,964千円、株式会社アグリフラワー=同126,608千円、いずれも2025年6月末時点)。また提出会社は株式会社ビューティ花壇西日本の借入金70,000千円に対して債務保証(偶発債務)を負っています。なお会社は2027年6月期予想として、売上高74億円・営業利益10百万円・当期純利益5百万円と小幅な黒字転換を見込んでいます。

編集部の整理:財務が悪化局面にあることは数字が示す通りですが、継続企業の前提に関する注記がない以上、経営が立ち行かなくなると読むのは行き過ぎです。転職判断としては、「昇給・賞与の原資が当面は厳しい可能性がある」「役員報酬減額中は全社的にコスト抑制の空気になりやすい」という推定情報として織り込み、内定時に賞与実績と昇給ルールを具体的に確認するのが現実的です。

口コミ傾向から見える働き方|技術は身につく、待遇には厳しい声

口コミサイトの評価は、件数と方向性を分けて見る必要があります。エン カイシャの評判では総口コミ88件・総合評価3.2(カテゴリ内訳は成長・働きがい18件、福利厚生・オフィス環境16件、働き方16件、年収・給与14件、女性の働きやすさ8件、事業展望7件、企業カルチャー6件、入社前とのギャップ3件)。OpenWorkはビューティカダンホールディングス名義で口コミ15件・総合評価2.87、残業時間は月43.2時間、有給消化率40.6%と掲載されています。転職会議は旧社名「ビューティ花壇」名義で48〜62件、就活会議は58件です。小型企業としては中規模の投稿数があり、傾向を読む材料は揃っています(以下いずれも口コミ傾向であり、断定ではありません)。

評価されている点

  • 生花祭壇の技術力:業界でもトップクラスの技術が身につく、手に職がつくという趣旨の投稿が複数見られます。有価証券報告書自体が「生花祭壇事業の技術者の養成は長時間を要します」とリスクとして記載しており、会社側も技術習得に時間がかかる職人型の仕事だと認めている点は、口コミと整合しています。
  • 残業代が1分単位で計算される:勤怠管理が細かく、サービス残業になりにくいという趣旨の声があります。
  • 女性が多い職場:女性社員比率が高く、女性管理職も一定数いるという投稿が見られます。第27期(2023年6月期)有価証券報告書に記載された男女の賃金差異は、全労働者58.0%・正規雇用65.6%・非正規雇用92.9%(女性の賃金が男性の何%か)、男性育児休業取得率は100.0%でした。

厳しい評価が集まる点

  • 基本給と総支給の構造:基本給が抑えられ残業代で総額を作る構造、一定役職以上は年俸制になる、という趣旨の投稿があります。
  • 繁忙期の労働時間:繁忙期には月50時間超の残業になることがあるという声。OpenWork掲載の残業時間月43.2時間・有給消化率40.6%という数値とも方向性は一致します。
  • 職場環境:営業所が倉庫内にあり夏は暑く冬は寒い、という具体的な指摘が複数見られます。生花を扱う低温環境と、繁忙時の肉体的な負荷は想像しておいたほうがよいでしょう。
  • ライフイベントとの両立:結婚・妊娠を機に退職する女性が多いという趣旨の投稿。
  • 福利厚生:住宅補助等はなく最低限(社会保険完備・退職金制度はあり)という声。

3つのサイトで共通するのは、「技術と裁量には満足、待遇と労働環境には不満」という組み合わせです。これは職人型・BtoB受注型のニッチ企業に典型的なパターンで、事業構造(葬儀という時間指定のある受注、花材という生鮮品の扱い)から見ても説明のつく傾向です。

新卒定着率が年次で大きく振れている点

二次情報ではありますが、新卒採用サイト(マイナビ2027)に掲載された新卒定着率は、2024年60.0%(離職率40.0%)→2025年81.8%(同18.2%)→2026年96.7%(同3.3%)と、わずか3年で大きく変動しています。直近の数字だけを見れば良好ですが、振れ幅そのものが論点です。母集団が小さい年(採用人数が少ない年)は1〜2名の退職で率が大きく動くため、単年の数値で判断するのは適切ではありません。面接では「直近3年の新卒・中途それぞれの定着状況」「配属拠点別の在籍年数」を聞き、率ではなく実数で確認することをおすすめします(推定情報を含む読み解きです)。

卸売業5社の一次データ比較|規模も収益構造もまったく違う

同じ「卸売業」に分類される上場企業でも、事業内容によって年収も収益力もまったく異なります。以下は各社の最新有価証券報告書・決算短信にもとづく公式情報の比較です。売上規模は22.91億円〜5,517.01億円と約241倍、従業員数は61名〜1,674名と約27倍の開きがあるため、単純な優劣比較ではなく「規模と構造の違い」を前提に読んでください。また決算期が5社すべて異なる点にも注意が必要です。

企業名(コード)決算期連結売上高営業利益(利益率)従業員数(連結/提出会社)有報の平均年間給与
ビューティカダンHD(3041)2025年6月期/業績は2026年6月期73.02億円(3.9%減・初の減収)営業損失1.66億円(△2.3%・2期連続赤字)221名/15名417.1万円(提出会社15名が対象)
神戸物産(3038)2025年10月期5,517.01億円(8.6%増)398.78億円(7.2%)1,674名/610名529.8万円(提出会社610名が対象)
アルコニックス(3036)2026年3月期2,197.20億円(11.5%増)97.43億円(4.4%)3,098人/225人953.3万円(提出会社225人が対象)
ケイティケイ(3035)2025年8月期189.27億円(4.5%増)4.27億円(2.3%)309名/172名460.2万円(提出会社172名が対象)
カワサキ(3045)2025年8月期22.91億円(5.0%増・非連結)5.16億円(22.5%)61名(臨時26名)368.6万円

この表から読み取れることを整理します。第一に、営業利益率は△2.3%(ビューティカダンHD)から22.5%(カワサキ)まで極端に開いています。ただしカワサキの22.5%は不動産賃貸事業によるもので、卸売業としての収益力を示す数字ではありません。第二に、有報の平均年間給与は「誰の数字か」で意味が変わります。アルコニックスの953.3万円は連結3,098人のうち提出会社225人(製造セグメント在籍は0人)が対象、神戸物産の529.8万円は提出会社610名が対象で、業務スーパー事業の在籍は104名にすぎません。ビューティカダンHDの417.1万円が15名の数字であることも、この文脈では例外ではなく「有報の読み方」の問題です(推定情報を含まない、開示ベースの整理です)。

転職先の比較という観点では、生花祭壇という職種の直接的な競合はむしろ上場葬祭大手や生花装花大手です。葬儀施行の川下にはティア(2485)や燦ホールディングス(9628)、終活プラットフォームには鎌倉新書(6184)、生花装花では非上場の日比谷花壇が挙げられます。「花を扱う技術」を軸にキャリアを考えるなら、これらの企業群も併せて求人を確認する価値があります(推定情報)。

生花祭壇という仕事の将来性|葬儀の小規模化と花き市場の逆風をどう見るか

結論から書くと、市場は縮小圧力にさらされており、単価下落を吸収する仕組みを作れるかどうかが分かれ目です。楽観も悲観もせず、業界構造として何が起きているかを押さえます。

逆風となっている3つの構造変化

  • 葬儀の小規模化・簡素化:死亡者数の増加で施行件数そのものは伸びる一方、家族葬・一日葬・直葬へのシフトが進み、葬儀1件あたりの平均単価は低下傾向にあります。祭壇の小型化や供花本数の減少により、1件あたりの生花使用量が縮むため、件数増が売上増に直結しにくい構造です。有価証券報告書でも「葬儀の簡素化・小規模化による葬儀施行価格の低下傾向」がリスクとして記載されています。
  • 花き市場の縮小と仕入れコスト:国内の花き生産者は高齢化が進み産地が縮小、その分を輸入で補う構図が強まっています。天候・異常気象による花材価格の高騰と、円安による輸入仕入価格の上昇は、有価証券報告書にリスクとして明記されており、2026年6月期の減益要因としても「花材価格や人件費の上昇」が挙げられています。
  • 婚姻件数の減少:ブライダル装花事業は婚姻件数(2024年48万5,063組)の減少という構造的な逆風下にあります。2026年6月期の同事業売上は3億17百万円で5.4%減でした。ただし営業損益は前期の△21百万円から+6百万円へ黒字転換しており、規模を絞って採算を取りにいく方向が見えます。

加えて物流の労働時間規制(いわゆる2024年問題)は、生花という鮮度管理が必要な商材を全国配送するビジネスにとって直接的なコスト要因です。共同配送・拠点再編・積載効率の改善といった物流設計の巧拙が利益率を左右する局面に入っており、この領域の経験は業界内で高く評価されやすいと考えられます(推定情報)。

会社が打っている手

公式情報として確認できる直近の動きは次の通りです。京都大学との受託研究契約締結(2026年4月1日)、納骨・預骨サービス「タグル(taguru)」の正式リリース(2026年6月17日)、海洋散骨や参拝管理に関するアプリ領域への展開など、葬祭のDXと新規サービスに踏み込んでいます。また生花卸売事業は、全国の中央・地方卸売市場で買参権(セリ参加資格)を保有し、生産者からの直接輸入とコールドチェーンまで組んでいる点が特徴で、花きの川上から川下まで一気通貫で押さえているという業界内での立ち位置を持っています。

一方で、その他セグメントは2026年6月期に売上28.7%減・営業損失53百万円と苦戦しており、多角化がすぐに収益源になっているわけではありません。編集部の見解として、この会社の将来性は「本業の生花祭壇で単価下落を吸収できる生産性を作れるか」「持株会社の固定費を売上規模に見合う水準まで下げられるか」の2点に集約されると考えられます。2027年6月期の会社予想が営業利益10百万円と黒字ギリギリの設定である点も、この見立てと整合します。

ビューティカダンホールディングスへの転職が向いている人・向いていない人

ここまでの公式情報・口コミ傾向をふまえ、適性を整理します(推定情報を含みます)。年収の絶対額や福利厚生の手厚さを最優先する人にとっては条件が合いにくい一方、技術の習得とニッチ市場での専門性に価値を感じる人には合致しやすい会社です。

向いている人向いていない人
手に職をつけたい人。生花祭壇の制作技術は会社自身が「養成に長時間を要する」と開示するレベルの専門技能で、業界内で通用する短期間で即戦力として評価され、早期に年収を上げたい人。技術習得に時間がかかる構造
納期が絶対の仕事に責任感を持てる人。葬儀は日時を動かせず、時間内に仕上げる集中力が評価される勤務時間を自分でコントロールしたい人。通夜・告別式の時間に合わせた早朝・夜間対応が発生しうる
パート・アルバイトを含むチームを動かすことに前向きな人。生花祭壇事業は正社員127名に対し臨時191名の構成個人作業だけに集中したい人。現場の人員マネジメントが早期に求められる可能性が高い
体を動かす仕事に抵抗がない人。花材の搬入出・設営・撤収など立ち仕事と力仕事が伴う空調の効いたオフィス環境を重視する人。倉庫併設の営業所に関する口コミが複数ある
全国転勤を許容できる人。東日本・西日本合わせて16都府県規模に拠点がある勤務地を固定したい人。拠点網が広く、配属・異動の幅が大きい
財務データを読んだうえでリスクを取れる人。無配・2期連続営業赤字という状況を理解して入社できる安定した昇給・賞与を重視する人。直近は原資が厳しい可能性がある

ビューティカダンホールディングスへの転職|編集部の見解

編集部の見解として、この会社は「条件で選ぶ会社」ではなく「仕事の中身で選ぶ会社」だと考えられます。理由を4つの角度から整理します。

データの面から:有価証券報告書の平均年間給与417.1万円は本社管理部門15名の数字であり、この会社の年収水準を語る材料としては使えません。持株会社化前の第27期(102名ベース)が473.1万円だったことを踏まえると、全社的な水準は400万円台と見るのが妥当です(推定情報)。同じ卸売業のアルコニックス953.3万円や神戸物産529.8万円と比べると見劣りしますが、そもそも事業規模が2桁違うため、比較の意味は限定的です。

働き方の面から:口コミ傾向として「技術は身につく」「残業代は1分単位」という評価と、「基本給が抑えめ」「繁忙期の残業」「倉庫併設の環境」という指摘が併存しています。総支給額が残業に連動しやすい構造は、労働時間が減る局面では収入減につながるため、固定残業代の有無と基本給の水準は必ず確認してください。

実利の面から:生花祭壇という職種は求人母数が少なく、この会社は業界内で技術力の評価が高いポジションにあります。「その道の技術者」としての市場価値は形成しやすい一方、汎用性のあるスキル(マネジメント、物流設計、BtoB法人営業)を意識的に積まないと、キャリアの選択肢が狭くなりやすい面もあります。

将来像の面から:財務は明確に悪化局面にあり、2026年6月期は無配、役員報酬も11か月間の減額中です。ただし継続企業の前提に関する注記はなく、2027年6月期は小幅黒字転換の会社予想が出ています。総合すると、待遇の即時改善を期待して入る会社ではなく、技術と現場マネジメントの経験を数年単位で積む前提であれば選択肢になり得ると考えられます。まずは求人票の募集主体(持株会社か事業会社か)と労働条件通知書の中身を確認するところから始めてください。

ビューティカダンホールディングスに関するよくある質問(FAQ)

ビューティカダンホールディングスへの転職・就職を検討する人からよくある質問と回答をまとめました。

ビューティカダンホールディングスは美容関係の会社ですか?

いいえ。社名に「ビューティ」とありますが、美容室・エステ・化粧品などの美容関連事業は行っていません。1974年に熊本市で創業した個人商店「ビューティ花壇」が源流で、「花壇」は花き(切花)に由来します。現在の主力は葬儀用の生花祭壇の制作・設営で、ほかに生花卸売、ブライダル装花、就労継続支援や農業などを手がけています(公式情報)。

有価証券報告書の平均年収417.1万円は現場社員の年収ですか?

いいえ。第29期(2025年6月期)有価証券報告書の平均年間給与4,171千円は、提出会社=持株会社ビューティカダンホールディングス単体の従業員15名(全員が全社共通=管理部門)を対象とした数字です。連結従業員221名との乖離は約15倍で、正社員の約93%は事業子会社に所属しています。現場社員の年収を示す数字ではない点に注意してください(公式情報)。

ビューティ花壇時代と比べて年収は下がったのですか?

単純な比較はできません。持株会社化前の第27期(2023年6月期)は提出会社=事業会社そのもので、従業員102名・平均年間給与473.1万円でした。第28期は14名で482.2万円、第29期は15名で417.1万円です。数字が動いているのは待遇が変わったからではなく、集計対象の母集団が現場込み102名から本社15名へ入れ替わったためです(公式情報)。

2期連続の営業赤字と無配は、転職判断にどう影響しますか?

2026年6月期は連結売上73億02百万円(3.9%減)・営業損失1億66百万円で、2026年6月25日に期末配当予想5.25円を無配へ修正、2026年8月14日には役員報酬の減額(社長10%ほか・11か月間)も開示されました。一方で決算短信では継続企業の前提に関する注記・重要事象等はいずれも「該当事項はありません」と明記されています。転職判断としては、当面は昇給・賞与の原資が厳しい可能性を織り込み、内定時に賞与の実績と昇給ルールを確認するのが現実的です(推定情報を含みます)。

勤務地は熊本に限られますか?

いいえ。本店は熊本県熊本市南区流通団地一丁目46番地ですが、ビューティ花壇東日本は仙台・盛岡・長野・葛飾・川崎・甲府・岐阜など、ビューティ花壇西日本は熊本・大阪・宝塚・北九州・倉敷などに拠点があります。採用サイトの勤務地表記も16都府県規模です。全国転勤の可能性がある前提で、希望勤務地は選考の早い段階で確認することをおすすめします(公式情報)。

残業や有給休暇の実態はどの程度ですか?

有価証券報告書には残業時間・有給消化率の開示がないため、口コミ傾向で見ることになります。OpenWorkでは残業時間月43.2時間・有給消化率40.6%と掲載されており、口コミには「繁忙期は月50時間超になることがある」「残業代は1分単位で計算される」という趣旨の投稿が見られます。葬儀は日時を選べないため、繁閑の波と時間帯の不規則さは想定しておくべきです。

ビューティカダンホールディングスへの転職判断まとめ

ここまでの内容を、判断軸ごとに整理します。最終的な判断は、求人票だけでなく自分の経験・適性も含めて確認しましょう。

判断軸評価
会社の正体熊本発・生花祭壇(葬祭関連)/生花卸売/ブライダル装花の持株会社。美容業ではない
年収データの読み方有報417.1万円は本社15名の数字。現場水準は400万円台と推定。子会社別給与は有報未開示
業績・財務2026年6月期は初の減収・2期連続営業赤字・無配。自己資本比率17.3%、3つのCFすべて流出
存続に関する開示継続企業の前提に関する注記・重要事象等はいずれも「該当事項はありません」。上場は維持
人員構成連結221名に対し臨時雇用232名。生花祭壇事業は正社員127名・臨時191名で現場のパート比率が高い
働き方(口コミ傾向)技術習得と1分単位の残業計算に評価。基本給・福利厚生・作業環境には厳しい声
将来性葬儀小規模化と花材高騰の逆風。DX・新規サービスと固定費削減の実行力が分かれ目
向いている人手に職をつけたい人、納期責任を負える人、現場マネジメントに前向きな人、全国転勤を許容できる人

どのサービスを使えばいいか決められないとき

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本記事の出典・参考情報

本記事で参照した一次情報・口コミ情報の出典は以下の通りです。最新の正確な数値は各リンク先で確認してください。給与・従業員データは第29期(2025年6月期)有価証券報告書、業績・財務は2026年6月期決算短信にもとづきます。

公式情報源

口コミ・評判の参照元

免責事項:本記事の数値・評価は公式情報・口コミ集計・市場推定の3分類で示しており、口コミ傾向や推定情報は断定ではなく傾向・可能性として表現しています。最終判断は読者自身で公式IRおよび内定時の労働条件通知書で確認してください。

この記事の編集方針・情報の確認について

この記事は、公式公開情報(有価証券報告書・IR資料)、求人情報、口コミ傾向をそれぞれ分けて整理し、転職・就職判断に役立つよう編集しています。年収・平均年齢・従業員数などの中核データは有価証券報告書「従業員の状況」を一次情報として確認し、口コミ・推定情報とは明確に区別しています。新卒定着率・グループ各社の平均年齢など採用サイト掲載のデータは二次情報として、その旨を本文に明記しています。記載内容は最終更新時点の公開情報にもとづきます。最新の正確な数値は各公式IRページでご確認ください。

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コロ助
コロ助
企業と転職サービスを、有価証券報告書などの一次情報から読んでいます。
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