ヤマエグループHDの年収と就職難易度|持株会社・ヤマエ久野・物流子会社で待遇300万円差
※本記事にはプロモーションを含みます。
この記事の結論
- 正体:福岡地盤の食品卸ヤマエ久野を中核とする純粋持株会社。連結売上1兆852億円(2026年3月期)
- 年収は3層:持株会社695.7万円/ヤマエ久野689.9万円/高千穂倉庫運輸383.9万円(有報第5期)
- 就職難易度:新卒50〜60名採用・就活会議2.9/5で「やや低め」。初任給28.5万円は食品卸で上位水準
- 注意点:営業利益率1.7%・自己資本比率23.7%。口コミでは基本給の低さと古い企業文化への言及が多い
ヤマエグループホールディングス(証券コード7130、東証プライム・福岡証券取引所上場)は、検索すると「なんの会社」「年収」「就職難易度」「採用大学」が上位に並ぶ企業です。福岡の食品卸として知られるヤマエ久野の持株会社であり、日本ピザハット・コーポレーションも傘下に持つため、「ピザの会社?」「卸の会社?」と正体が分かりにくいのが検索需要の背景にあります。本記事では、公式情報(第5期有価証券報告書・2026年3月期決算短信)、口コミ傾向(OpenWork・転職会議・エン カイシャの評判・就活会議)、推定情報を分けて、持株会社・ヤマエ久野・物流子会社で年収が300万円以上違う「3層構造」を中心に、就職難易度・評判・将来性を整理します。検索者の多くが「ヤマエ久野」の社名で調べることを踏まえ、本文では両社名を併記します。
ヤマエグループホールディングスはなんの会社?ヤマエ久野・ピザハットとの関係
結論から言うと、ヤマエグループホールディングスは自らは商品を売らない「純粋持株会社」で、実際に食品を仕入れて小売店・外食店に届けているのは子会社のヤマエ久野です。公式情報として有価証券報告書(第5期)によると、持株会社本体の従業員はわずか123名で、連結従業員6,414名の約2%にすぎません。求人票に「ヤマエ久野」と書かれていても「ヤマエグループホールディングス」と書かれていても、実務上の所属先・待遇は配属される事業会社で決まる、という点を最初に押さえておく必要があります。
持株会社と事業会社の関係(2021年設立の経緯)
ヤマエ久野は1950年4月設立の福岡の食品卸で、2021年10月1日に単独株式移転で持株会社「ヤマエグループホールディングス」を設立し、東証一部(現プライム)に上場しました。2023年4月にはヤマエ久野の管理部門約150名が持株会社に転籍しており、持株会社本体は経営企画・財務・人事などの管理部門が中心です。提出会社の平均勤続年数が2.7年と極端に短いのは、この「2021年設立・2023年転籍」という経緯によるもので、離職が多いことを意味する数値ではありません(公式情報にもとづく事実、解釈は推定情報)。
4つの事業セグメントとグループ会社
有価証券報告書(第5期・2026年3月期)によると、事業は次の4セグメントで構成されています。
- 食品関連事業:売上8,390億円・セグメント利益129億円。ヤマエ久野を中核に、菓子卸のコンフェックスホールディングス、あじさいホールディングス、日本ピザハット・コーポレーションなどを含む。従業員2,396名(臨時8,966名は外数)
- 糖粉・飼料畜産関連事業:売上1,270億円・利益41億円。砂糖・小麦粉などの糖粉卸と飼料・畜産。従業員634名
- 住宅・不動産関連事業:売上993億円・利益23億円(前期比▲22.4%)。プレカット・木材卸・不動産(栄住産業、ハイビック、LUMBER ONE、不動産のおおさわ等)。従業員1,072名
- その他:売上199億円。物流の高千穂倉庫運輸、ヤマエオートエナジー等。従業員891名
つまり「ピザハット」は食品関連事業の一部であり、日本ピザハット・コーポレーションは47都道府県への出店を達成した外食フランチャイズ子会社です。食品卸が外食ブランドを直接保有するのは業界でも珍しく、店舗運営職やスーパーバイザー職など、卸売の営業とはまったく異なる職種がグループ内に存在します。また住宅・不動産関連事業が売上約1,000億円規模あることから、「食品卸」だけでなく「住宅資材卸」の二本柱構造であることも、配属先を考える上で重要です。
M&Aで55社超を取得し売上1兆円へ
公式IR資料と有価証券報告書によると、同社は2017年以降にM&Aで55社超を取得し、売上高約3,893億円から2025年3月期に1兆円超へと約7年で拡大しました。買収企業による売上寄与は約半分(約51%)とされ、「自力成長」より「買収で大きくなった卸」という性格が強い企業です。2026年3月期の連結子会社は82社に達しています。転職者にとっては、ヤマエ久野本体以外にも数十の配属先候補があり、会社ごとに給与テーブル・休日制度・企業文化が異なることを意味します。
ヤマエグループホールディングスの公式データ一覧(有価証券報告書ベース)
本記事で扱う公式数値を一覧で確認できます。公式情報として、第5期(2026年3月期:2025年4月1日〜2026年3月31日)有価証券報告書(2026年6月18日提出)および2026年3月期決算短信(2026年5月8日)にもとづきます。従業員データは2026年3月31日現在です。最新の正確な数値は公式IRページで再確認してください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商号 | ヤマエグループホールディングス株式会社(YAMAE GROUP HOLDINGS CO.,LTD.) |
| 上場区分・証券コード | 東証プライム・福岡証券取引所/7130 |
| 本社 | 福岡県福岡市博多区博多駅東2丁目13番34号 |
| 設立 | 2021年10月1日(持株会社)。中核のヤマエ久野は1950年4月設立 |
| 代表者 | 代表取締役会長CEO 網田日出人/代表取締役社長COO 大森礼仁 |
| 平均年間給与(提出会社・持株会社) | 695万7千円(前期比+2.8%、賞与・基準外賃金含む) |
| 平均年間給与(ヤマエ久野・従業員最多会社) | 689万9千円(前期比+3.7%) |
| 平均年間給与(高千穂倉庫運輸・従業員2番目) | 383万9千円(前期比+1.9%) |
| 平均年齢 | 提出会社39.3歳/ヤマエ久野40.0歳/高千穂倉庫運輸49.5歳 |
| 平均勤続年数 | 提出会社2.7年/ヤマエ久野13.8年/高千穂倉庫運輸9.5年 |
| 従業員数 | 連結6,414名(臨時従業員年間平均10,214名は外数)/提出会社123名/ヤマエ久野1,058名/高千穂倉庫運輸597名 |
| 売上高 | 連結1兆852億19百万円(2026年3月期、前期比+7.8%) |
| 営業利益 | 180億80百万円(同+14.6%、営業利益率約1.7%) |
| 経常利益/親会社株主帰属当期純利益 | 186億69百万円(+6.3%)/110億82百万円(+29.8%)。全利益項目で過去最高 |
| 自己資本比率 | 23.7% |
| 新卒初任給 | 28万5,000円(全国キャリア職、2026年4月) |
| 出典 | 第5期 有価証券報告書(2026年6月18日提出)/2026年3月期決算短信/公式採用サイト募集要項 |
なお、有価証券報告書に「業界最高水準の報酬」「トップティアの新卒水準」を目指す方針が明記されている点は、食品卸の有報としては珍しい記述です。一方で離職率・職種別年収は有価証券報告書では開示されていないため、後述の口コミ傾向で補います。
ヤマエグループホールディングスの年収は3層構造|持株会社・ヤマエ久野・物流子会社で300万円差
結論として、「ヤマエグループホールディングスの平均年収は約696万円」という数字だけを見て応募すると、入社後のギャップが生じる可能性が高いと考えられます。公式情報として有価証券報告書(第5期)は、提出会社に加えて「最大人員会社の状況」として2社の給与を開示しており、持株会社695.7万円/ヤマエ久野689.9万円/高千穂倉庫運輸383.9万円と、同じグループ内で306万円の差があることが公式数値で確認できます。ここでは年収パートの記述順序に沿って、公式値→年齢・勤続→口コミ→職種別の目安→確認ポイントの順に見ていきます。
公式平均年収の正しい読み方(持株会社バイアスと「開示あり」の価値)
持株会社の平均年収が高く出るのは、従業員123名が管理部門中心で、ヤマエ久野への兼任出向者17名も含む「本社機能」の集団だからです。連結6,414名に対して単体123名という約52倍の乖離があり、単体数値はグループの現場実態を表しません。この現象は持株会社全般に共通する「持株会社バイアス」ですが、ヤマエグループHDの評価できる点は、最大人員会社の年収を有報で開示していることです。
比較対象として、同じ卸売業の持株会社であるユニソルホールディングス(旧フルサト・マルカHD)は連結1,966名に対して提出会社51名(乖離約39倍)で、有報平均706万円ですが最大人員会社の開示がありません。外食のコメダホールディングスは乖離138倍で開示なし、INESTは乖離11.9倍で開示ありです。開示がない持株会社では「本社の706万円」しか手掛かりがなく、現場の給与水準は口コミから推測するしかありません。ヤマエグループHDの場合、ヤマエ久野689.9万円という「配属先の実勢値」を公式に確認できるのは、転職検討者にとって大きな利点です(公式情報と、他社との対比は推定情報を含みます)。
平均年齢・平均勤続年数と3社の待遇差の背景:有価証券報告書(第5期)によると、3社の年齢・勤続は次のとおりです。
- 持株会社:平均年齢39.3歳・平均勤続2.7年・695.7万円
- ヤマエ久野:平均年齢40.0歳・平均勤続13.8年・689.9万円
- 高千穂倉庫運輸:平均年齢49.5歳・平均勤続9.5年・383.9万円
注目すべきは高千穂倉庫運輸で、平均年齢が49.5歳とヤマエ久野より約10歳高いにもかかわらず、年収は約306万円低い点です。物流子会社は倉庫作業・配送を担う職種構成で、卸売の営業職とは給与テーブルが根本的に異なると考えられます(推定情報)。「ヤマエグループ」の求人に応募する際は、募集元がヤマエ久野なのか、物流・住宅資材・外食の子会社なのかを必ず確認する必要があります。またヤマエ久野の平均勤続13.8年は、食品卸としては長期定着型で、口コミにある「若手の離職」と「中堅以上の長期在籍」が同時に存在する二極構造をうかがわせます。
口コミ上の年収と有報値の乖離(468万円・415万円)
口コミ傾向としては、OpenWorkの回答者平均年収は468万円(回答72人、レンジ300〜650万円)、転職会議は平均415万円(平均年齢27.3歳、営業433万円・事務359万円)と、有報のヤマエ久野689.9万円より220〜270万円低く出ています。この乖離は、口コミ回答者が20代後半中心で若手に偏っていること、有報値が管理職を含む全社平均であることが主な要因と推定されます。両者を合わせると、若手営業で400〜450万円台、平均年齢40歳の全社平均で690万円という構造で、30代後半以降に管理職や主任・係長級へ昇格できるかどうかで年収が大きく分かれる会社と見ることができます。
口コミでは「基本給が低く、昇給幅が小さい」「課長級まで年収が伸びにくい」という声が繰り返し見られる一方、「賞与が5か月分を超える年があった」「住宅補助・独身寮が手厚く実質的な手取りは悪くない」という声もあり、賞与と福利厚生で総額を確保する給与設計が読み取れます(いずれも口コミ傾向)。
職種・役職別の年収目安と転職時の確認ポイント
公式値と口コミを組み合わせた推定情報としての目安は次のとおりです。あくまで目安であり、内定時の労働条件通知書で必ず確認してください。
- 新卒〜20代営業:初任給28.5万円(全国キャリア職)×12か月+賞与で、年収400〜450万円程度が目安
- 30代営業(主任・係長級):500〜600万円程度と推定
- 40代管理職(課長級以上):700万円超も想定される(有報平均689.9万円を押し上げている層)
- 物流子会社(倉庫・配送職):有報平均383.9万円が実勢値の参考
- 持株会社の管理部門(経営企画・財務・人事等):695.7万円が参考値だが、中途採用の募集頻度は限られると考えられる
転職時に確認すべきポイントは、①募集元の法人名(ヤマエ久野か子会社か)、②全国キャリア職と地域キャリア職のどちらか(初任給・転勤範囲が異なる)、③基本給と賞与の内訳(口コミでは基本給の低さが指摘される)、④住宅補助・独身寮の適用条件、の4点です。
ヤマエグループホールディングスの就職難易度・採用大学・中途転職の難易度
結論として、新卒の就職難易度は「大手食品卸の中では標準〜やや低め」で、中途は職種経験があれば門戸は広いと考えられます(推定情報)。「ヤマエグループホールディングス 就職難易度」「採用大学」は同社の検索需要の中で「年収」に次ぐ規模があり、九州の学生を中心に関心が高いテーマです。
新卒採用の規模と選考難易度
新卒採用は毎年50〜60名規模で、就活会議の選考難易度は5段階で2.9「やや低め」と評価されています(口コミ傾向)。連結6,414名の企業規模に対して採用数が50〜60名と絞られているのは、採用主体がヤマエ久野を中心とする食品関連事業の全国キャリア職・地域キャリア職であるためと考えられます。選考フローは口コミによるとエントリーシート→複数回の面接→最終面接という一般的な構成で、面接では「なぜ九州の食品卸か」「営業として体力的にやれるか」を問われる傾向があるとされます。就活会議の口コミが199件と多い点は、地場企業としては学生の注目度が高いことを示しています。
初任給28.5万円(全国キャリア職、2026年4月)は、有価証券報告書で「業界最高水準の報酬」「トップティアの新卒水準」を掲げていることと整合的で、食品卸業界の初任給としては上位に位置します。一方で口コミでは「初任給は高いが、その後の昇給幅が小さい」という声もあり、初任給の高さだけで判断しないことが重要です(口コミ傾向)。
採用大学について(具体名は確認できなかった)
「採用大学」は検索需要のあるテーマですが、公式採用サイト・有価証券報告書のいずれにも大学別の採用実績は記載がなく、採用大学の具体的なリストは今回確認できなかったため、本記事では推測で大学名を並べることはしません。福岡本社で九州各県に拠点を持ち、地域キャリア職を設けていることから、九州の国公立・私立大学の出身者が一定数いると考えるのが自然ですが、これは推定情報です。学歴フィルターの有無についても公式な情報はなく、就活会議の難易度評価「やや低め」を踏まえると、大学名より営業適性・地元志向を重視する選考である可能性が高いと考えられます。
中途転職の難易度と求められる経験
中途採用は、ヤマエ久野の営業職(ルートセールス・量販店担当)、物流・倉庫管理、住宅資材のプレカット営業、経理・人事などの管理部門で募集が見られます(求人情報の時点により変動)。求められる経験は推定情報として次のとおりです。
- 食品卸営業:食品・飲料・日用品のメーカー営業や小売バイヤー経験、あるいは異業種の法人営業経験。運転免許は実質必須
- 物流職:倉庫管理・配車・フォークリフト等の資格。物流子会社の年収水準(383.9万円)を前提に検討
- 管理部門:M&Aを続ける企業のため、連結決算・PMI(買収後統合)・人事制度統合の経験は評価されやすい
M&Aで82社体制になったグループでは、買収先企業の管理業務を統合する人材需要が構造的に発生しており、経理・人事・IT分野の中途採用は「食品卸だから狭い」とは言えない状況です。口コミでは「中途向けの研修が不足している」という指摘があり、即戦力前提で入社後の立ち上がりを自分で設計する必要があると考えられます(口コミ傾向)。
ヤマエ久野の評判・口コミ傾向|福利厚生は高評価、人事評価と企業文化に不満
ヤマエグループホールディングスの口コミは、ほぼすべてが中核子会社ヤマエ久野に対するものです。件数はOpenWork333件(総合3.14・回答72人)、転職会議261件(3.64)、エン カイシャの評判503件(総合3.2・正社員61人回答)、就活会議199件と、3サイト合計で1,000件を超え、地場企業としては非常に多い点が特徴です。総合評価は3.1〜3.6と中位で、「待遇・法令順守は高く、人事評価・士気は低い」という軸別の凸凹がはっきり出ています(すべて口コミ傾向)。

福利厚生が良いと聞くけれど、実際の働き方はどうなの?
好意的な口コミの傾向
- 福利厚生:住宅補助・独身寮・家賃補助が手厚く、若手の生活コストが抑えられるという声が最多
- 賞与:業績連動で5か月分を超える年があったという投稿
- 商材の幅:加工食品・菓子・酒類・冷凍食品まで扱い、幅広い商品知識と量販店との交渉経験が身につく
- 若手への権限委譲:入社数年で担当店舗・担当メーカーを持ち、裁量は大きい
- 法令順守:OpenWorkの軸別評価で法令順守意識3.8と高く、待遇面の満足度3.5も比較的高い
批判的な口コミの傾向
- 給与構造:基本給が低く昇給幅が小さい、課長級まで年収が伸びにくい
- 企業文化:体育会系・年功的で古い、トップダウンが強いという声
- 営業の働き方:休日も得意先からの電話対応がある、支店によっては早朝出勤から深夜までの長時間労働の証言(7時〜23時とする投稿もある)
- 人事評価:OpenWorkの人事評価の適正感2.4、社員の士気2.8、20代成長環境2.8と低い
- 離職:若手・中堅の離職が続く部署があるという声。転職会議には「退職理由」のトピックが22件、就活会議にも「退職理由・離職率」ページが立つ
- 中途の受け入れ:中途向け研修が不足し、OJT任せになりがちという指摘
- ハラスメント:転職会議にパワハラ関連の口コミが4件。ただし口コミベースであり、行政処分や労基署の是正勧告など公的記録は確認できなかった
数値面では、月間残業時間はOpenWork23.6時間・転職会議25.9時間、有給消化率はOpenWork59.7%・転職会議55.4%で、食品卸の営業職としては平均的な範囲と考えられます(口コミ傾向および推定情報)。ただし支店・担当得意先によるばらつきが大きいことが口コミの特徴で、「全社平均23時間」の裏に長時間の支店と短時間の支店が混在している可能性があります。なおOpenWorkには過去の「未払い残業」に言及する口コミがありますが、これも口コミであり、行政処分・是正勧告等の公表事実は確認できなかったため、事実として扱うことはできません。
ヤマエグループホールディングスの業績と将来性|1兆円企業の強みとリスク
結論として、売上・利益は過去最高を更新し続けている一方で、営業利益率1.7%・自己資本比率23.7%という「薄利・借入依存」の財務体質がリスクとして残る企業です。将来性を転職先として評価する際は、成長率だけでなく利益率と負債構造を併せて見る必要があります。
売上1兆852億円・全利益項目で過去最高(2026年3月期)
公式情報として2026年3月期決算短信によると、連結売上高は1兆852億19百万円(前期比+7.8%)、営業利益180億80百万円(+14.6%)、経常利益186億69百万円(+6.3%)、親会社株主帰属当期純利益110億82百万円(+29.8%)と、全利益項目で過去最高を更新しました。前期(2025年3月期)は売上1兆69億14百万円で前期比+41.3%と、M&Aによる急拡大の年でしたが、2026年3月期は+7.8%と成長率が落ち着き、利益成長(営業利益+14.6%)が売上成長(+7.8%)を上回った点は、買収先の統合効果が出始めた兆候と読めます(解釈は推定情報)。2027年3月期の会社予想は売上1兆2,000億円(+10.6%)、営業利益220億円、純利益125億円です。
営業利益率1.7%とセグメント別の収益構造
売上1兆円超でも営業利益は180億円、営業利益率は約1.7%です。これは食品卸業界に共通する構造で、卸は仕入値と売値の差(マージン)が数%しかなく、物流費・人件費を差し引くと1〜2%しか残りません。セグメント別に見ると収益構造の違いがさらに明確です(公式情報の数値を編集部が加工した推定情報)。
- 食品関連:売上8,390億円・利益129億円 → 利益率約1.5%。従業員1人あたり売上約3.5億円
- 糖粉・飼料畜産:売上1,270億円・利益41億円 → 利益率約3.2%。グループ内で最も利益率が高い
- 住宅・不動産:売上993億円・利益23億円 → 利益率約2.3%。従業員1人あたり売上は約0.9億円で、食品卸の4分の1
この構造が転職者に意味するのは、①賞与の原資は薄利の中から捻出されるため、業績が少し悪化すると賞与が変動しやすいこと、②人件費比率の高い住宅・不動産関連事業は、住宅着工減の影響を受けやすいこと、の2点です。実際、住宅・不動産関連事業は2026年3月期にセグメント利益が前期比▲22.4%となっており、住宅着工減と駆け込み需要の反動が響いています。
自己資本比率23.7%とM&A継続のリスク・機会
M&Aを借入で賄ってきた結果、自己資本比率は23.7%にとどまり、地元経済メディアはM&Aに伴う有利子負債の増加を指摘しています。また会長CEOの年齢と後継体制を課題として報じる地元経済メディアの記事もあります(報道の存在を記載するもので、人物評ではありません)。一方、機会の側面としては、2026年5月に公表した中期経営計画「Create“ONE”28」で、2028年度に売上1.5兆円・経常利益330億円・ROE10%以上、3か年で投資1,200億円を掲げており、M&Aはさらに続く見込みです。転職者にとっては配属先候補の会社が増え続ける環境であり、PMIや統合業務を担える人材の需要が続くと考えられます(推定情報)。海外面では、ヤマエグローバルの設立、伊藤忠商事との菓子卸資本再編によるドルチェの取得、シンガポールのArco Marketingの子会社化など、九州→全国→アジアへの展開が進んでいます。
食品卸業界の構造変化と同社の立ち位置:食品卸業界では、三菱食品・日本アクセス・国分グループ本社・加藤産業といった全国大手への集約が進み、人口減少による国内食品市場の縮小、物流ドライバー不足と「2024年問題」による物流費上昇、小売側からの価格転嫁圧力が共通の課題です。地方卸が単独で生き残るのは難しく、ヤマエグループHDが取った「M&Aで規模を取り、九州地盤から全国へ」という戦略は、この業界構造への一つの回答です。ただし規模が大きくなっても利益率が1.7%である以上、給与の上振れ余地は限られやすく、給与水準の伸びより「福利厚生・安定性・幅広い商材経験」を重視する人に合った企業と考えられます(推定情報)。
ヤマエグループHDと卸売業10社の比較|持株会社の年収開示・規模・収益構造
同時期に有価証券報告書を提出した東証33業種「卸売業」の10社と並べると、ヤマエグループHDの位置づけが明確になります。公式情報(各社有価証券報告書・決算短信)にもとづきますが、有報転記型データベース経由の値も含み、訂正報告書の反映状況は各社原本で確認してください。決算期が5種類(12月期・10月期・5月期・3月期)に分かれる点、ダイワ通信と佐鳥電機が2026年3月に上場廃止している点に注意が必要です。
| 企業(コード) | 決算期 | 連結売上高 | 営業利益率 | 従業員(連結/提出会社) | 有報平均年収 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ヤマエグループHD(7130) | 2026年3月期 | 1兆852.19億円(+7.8%) | 1.7% | 6,414名/123名(乖離約52倍) | 695.7万円(持株会社)/ヤマエ久野689.9万円/高千穂倉庫運輸383.9万円 | 10社中売上最大。最大人員会社の開示あり。M&A55社超で1兆円 |
| 小野建(7414) | 2026年3月期 | 2,531.15億円(▲6.9%) | 1.9% | 1,235名/994名 | 514万円 | 鉄鋼・建材卸。減損で上場来初の純損失▲22.18億円、4期連続営業減益 |
| ユニソルHD(7128) | 2025年12月期 | 1,590.36億円(▲1.7%) | 2.1% | 1,966名/51名(乖離約39倍) | 706万円(持株会社) | 旧フルサト・マルカHD。最大人員会社の開示なし。純利益▲58.7%だが黒字 |
| 佐鳥電機(7420) | 2025年5月期 | 1,562.42億円(+5.5%) | 2.6% | 762名/357名 | 742万円(10社中最高) | 非上場(2026年3月30日上場廃止、MIRAINIホールディングス〔546A〕の完全子会社) |
| アルファパーチェス(7115) | 2025年12月期 | 589.22億円(+5.3%) | 2.5% | 265名/228名 | 555万円 | アスクルが61.4%保有の親子上場。間接材購買代行 |
| 南陽(7417) | 2026年3月期 | 368.15億円(+0.8%) | 7.6% | 521名/158名 | 663.5万円 | 産業機器・建機商社。自己資本比率65.2% |
| SHINKO(7120) | 2026年3月期 | 193.83億円(+14.7%・非連結) | 4.7% | 895名(非連結) | 542万円 | 旧新興サービス。医療機器・IT保守 |
| のむら産業(7131) | 2025年10月期 | 71.11億円(+7.5%) | 10.6%(10社中最高) | 112名/85名 | 608.6万円 | 米袋・包装資材。米需要の追い風で中計上振れ |
| ダイワ通信(7116) | 2025年3月期 | 52.41億円(+7.3%・10社中最小) | 8.7% | 116名/81名 | 414万円(10社中最低) | 非上場(2026年3月25日上場廃止、株式併合による非公開化)。不適切会計を公表、純損失▲1.63億円 |
| 創健社(7413) | 2026年3月期 | 47.51億円(▲4.0%) | 0.4%(10社中最低) | 38名/35名(10社中最小) | 617.5万円 | 自然食品卸。中途採用は募集なし |
比較から読み取れるポイントは4つです(推定情報を含みます)。
- 規模の開き:売上はヤマエグループHD1兆852億円と創健社47.51億円で約228倍、従業員も連結6,414名と38名で約169倍。同じ「卸売業」でも企業体としてまったく別物
- 利益率の開き:のむら産業10.6%から創健社0.4%まで約27倍。メーカー機能を持つ専門商社(のむら産業・南陽)は高利益率、薄利の食品卸・間接材物販(ヤマエ・アルファパーチェス)や鉄鋼卸(小野建)は1〜2%台。ヤマエの1.7%は業態としては標準的だが、10社中では下から3番目
- 持株会社の開示姿勢:持株会社はヤマエグループHDとユニソルHDの2社。乖離倍率はヤマエの方が大きい(52倍対39倍)が、ヤマエは最大人員会社を開示しており、転職者が現場の年収を公式に把握できる点で「好例」。ユニソルHDは706万円の本社値しか分からない
- 上場廃止の経路:ダイワ通信は株式併合による完全非公開化、佐鳥電機は共同株式移転で新持株会社MIRAINIホールディングスが上場(グループとしては上場維持)と経路が異なる。ヤマエグループHDは東証プライム・福証上場を維持し、TOB・非公開化の動きは確認できなかった
なお純損失を出したのはダイワ通信(調査費用)と小野建(減損)の2社で、ユニソルHDは純利益が▲58.7%と大幅減益ですが赤字ではありません。ヤマエグループHDは10社の中で唯一、売上1兆円超・全利益項目で過去最高という成長局面にある一方、自己資本比率23.7%は南陽の65.2%と対照的で、成長のための負債を抱えている点が財務上の特徴です。
ヤマエグループホールディングスへの転職判断|編集部の見解と向いている人
編集部の見解として、ヤマエグループホールディングス(ヤマエ久野)は「九州で安定した大手食品卸に長く勤め、福利厚生と幅広い商材経験を重視する人」には検討価値が高く、「短期間で年収を上げたい人」「フラットで新しい企業文化を求める人」には合いにくい企業と考えられます。以下、判断軸ごとに整理します(公式情報・口コミ傾向・推定情報を明示)。
| 判断軸 | 評価と根拠 |
|---|---|
| 年収水準 | ヤマエ久野689.9万円(公式情報・平均40.0歳)は食品卸として中〜上位。ただし若手は400〜450万円台(口コミ傾向)で、昇格までの伸びは緩やかと推定 |
| 配属先による差 | 持株会社696万円/ヤマエ久野690万円/物流子会社384万円(公式情報)。募集法人の確認が最重要 |
| 就職・転職難易度 | 新卒は就活会議2.9/5「やや低め」、50〜60名採用。中途は営業・物流・管理部門で門戸あり(推定情報) |
| 働き方 | 月残業23〜26時間・有給消化55〜60%(口コミ傾向)。支店・担当先による長時間労働の証言もあり |
| 企業文化 | 体育会系・年功的という声が多い(口コミ傾向)。人事評価の適正感2.4は要注意 |
| 安定性・将来性 | 売上1兆円超・過去最高益(公式情報)。営業利益率1.7%・自己資本比率23.7%は財務リスク。中計で1.5兆円目標、M&A継続 |
| 行政処分・不祥事 | 行政処分・課徴金・重大訴訟・労基署是正勧告の公表事実は確認できなかった(未払い残業・パワハラは口コミのみ) |
向いている人は、福岡・九州に生活基盤を置きたい人、量販店・外食との交渉を通じて営業力を磨きたい人、住宅補助・独身寮などの福利厚生を年収の一部として評価できる人、M&Aで拡大する組織で経理・人事・PMIの経験を積みたい人です。向いていない可能性がある人は、基本給重視で年収の早期上昇を求める人、成果主義的でフラットな評価制度を求める人、休日の得意先対応を避けたい人、全国転勤を望まないのに全国キャリア職で応募しようとしている人です。地域キャリア職を選べば転勤範囲は限定されますが、初任給水準は全国キャリア職と異なるため、募集要項で必ず確認してください(推定情報)。
ヤマエグループホールディングスに関するよくある質問(FAQ)
検索サジェストに実際に現れる質問のうち、転職・就職判断に関わるものだけを取り上げます。
ヤマエグループホールディングスとヤマエ久野、どちらに応募すればよいですか?
新卒採用はグループとして募集していますが、実際の雇用主・配属先は主にヤマエ久野などの事業会社です。中途採用は各事業会社が個別に募集するケースが多いため、求人票の「雇用主(法人名)」を確認してください。持株会社本体(従業員123名)の管理部門募集は限定的と考えられます(推定情報)。
初任給と福利厚生(社員寮・家賃補助)はどのくらいですか?
公式採用サイトによると、全国キャリア職の初任給は28万5,000円(2026年4月)です。地域キャリア職は別水準のため募集要項で確認が必要です。口コミ傾向としては独身寮・住宅補助・家賃補助が手厚く、若手の生活コストを抑えられるという評価が最も多く見られます。
転勤はありますか?勤務地はどこになりますか?
本社は福岡市博多区で、ヤマエ久野は九州各県を中心に、M&Aにより関東・関西・長野など全国に拠点を持ちます。全国キャリア職は全国転勤の可能性があり、地域キャリア職は勤務地が限定される制度です(公式採用サイトの職種区分にもとづく。詳細条件は募集要項で確認)。
離職率は公表されていますか?
離職率は有価証券報告書では開示されていません。口コミ傾向としては、若手・中堅の離職が続く部署があるという声と、ヤマエ久野の平均勤続13.8年(公式情報)という長期定着の実績が同時に存在し、部署・支店による差が大きいと推定されます。
行政処分や不祥事はありますか?
ヤマエグループホールディングスおよびヤマエ久野に関する行政処分・課徴金・重大訴訟・労基署の是正勧告の公表事実は、有価証券報告書およびWeb上の公開情報の範囲で確認できなかった状況です。口コミサイトに「未払い残業」「パワハラ」への言及はありますが、口コミであり公的記録ではありません。「確認できなかった」は「存在しない」の証明ではない点にご留意ください。
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本記事の出典・参考情報
本記事で参照した一次情報・口コミ情報の出典は以下の通りです。最新の正確な数値は各リンク先で確認してください。
公式情報源
- ヤマエグループホールディングス 公式サイト
- ヤマエグループホールディングス IRページ(第5期有価証券報告書・2026年3月期決算短信・中期経営計画「Create“ONE”28」)
- ヤマエグループホールディングス 採用情報(新卒募集要項)
- EDINET(金融庁・有価証券報告書検索)
口コミ・評判の参照元
免責事項:本記事の数値・評価は公式情報・口コミ集計・市場推定の3分類で示しており、口コミ傾向や推定情報は断定ではなく傾向・可能性として表現しています。最終判断は読者自身で公式IRおよび内定時の労働条件通知書で確認してください。
この記事の編集方針・情報の確認について
この記事は、公式公開情報(有価証券報告書・IR資料)、求人情報、口コミ傾向をそれぞれ分けて整理し、転職・就職判断に役立つよう編集しています。年収・平均年齢・従業員数などの中核データは第5期(2026年3月期)有価証券報告書「従業員の状況」を一次情報として確認し、持株会社・ヤマエ久野・高千穂倉庫運輸の3社の数値を区別して記載しています。口コミ・推定情報とは明確に区別しています。記載内容は最終更新時点の公開情報にもとづきます。最新の正確な数値は各公式IRページでご確認ください。
