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アップルインターナショナル(2788)の評判と年収812万円|米Appleとは無関係

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※本記事にはプロモーションを含みます。

この記事の結論

  • 米Apple Inc.とは無関係:証券コード2788、三重県四日市市の中古車輸出商社です
  • 有報の平均年収812.1万円:ただし母数は提出会社(単体)の従業員20名のみ
  • 売上の約65%が海外:マレーシア44.9%、タイは1年で53%減と主戦場が激変
  • 2025年は大幅減益:営業利益率1.4%、一方2026年上期は上方修正で急回復

「アップルインターナショナル」を検索すると、iPhoneやMacを手がける米国のApple Inc.の情報にほとんど埋もれてしまいます。しかし証券コード2788のアップルインターナショナル株式会社は、三重県四日市市に本店を置き、日本国内で仕入れた中古車を東南アジアへ輸出する、東証スタンダード市場の日本企業です。米国のApple Inc.とは資本関係も業務提携もなく、まったく別の会社です。この記事では、その「正体」を有価証券報告書の一次情報で切り分けたうえで、平均年収812.1万円が誰の給与なのか、業績はどう動いているのかを、公式情報・口コミ傾向・推定情報の3つに分けて整理します。

アップルインターナショナル(2788)とは|米Apple Inc.とは無関係な三重県の中古車輸出商社

最初に、検索で最も混同されやすい点をはっきりさせます。証券コード2788のアップルインターナショナル株式会社は、三重県四日市市日永二丁目3番3号に本店を置き、中古車の輸出販売を主力とする日本の上場企業です。米国カリフォルニア州のApple Inc.(NASDAQ:AAPL)とは、資本関係・業務提携・ブランドライセンスのいずれの関係もありません。社名が似ているというだけで、事業内容も所在地も株主も別の会社です。転職先として検討する際、この切り分けができていないと、求人情報も口コミも年収相場もすべて別会社のものを見てしまうことになります。

ここを正しく切り分けられれば、「知名度のわりに情報が出てこない」という違和感が解消し、従業員83名(連結)の小型上場企業として等身大の判断ができるようになります。

1992年の中古車販売から始まり、1996年から東南アジアへ輸出

公式情報として、有価証券報告書によると同社の設立は1996年1月12日、三重県四日市市日永で中古車の買取を開始したのが起点です。ルーツはさらに古く、1992年5月に前身のカーコンサルタントメイプル有限会社(現・100%子会社のカーコンサルタントメイプル株式会社)を設立して中古車販売を始めたのが創業にあたります。その後の流れは次の通りです。

  • 1996年12月:タイ・シンガポール向けの中古車輸出を開始
  • 1998年9月:マレーシア向け輸出を開始
  • 2003年12月:東証マザーズへ上場
  • 2015年5月:東証市場第二部へ市場変更
  • 2022年4月:市場区分見直しにより東証スタンダード市場へ移行
  • 2023年10月:子会社で時計・貴金属などのブランド品買取(リユース流通事業)に参入

なお、ネット上には「過去に社名変更した会社」という趣旨の情報も見かけますが、有価証券報告書の沿革に社名変更の記載はなく、1996年の設立時から「アップルインターナショナル株式会社」です(社名が変わったのは、後述する連結子会社アップルオートネットワークで、旧・日本自動車流通ネットワーク株式会社から改称しています)。

グループの実態は「輸出商社の本体」+「買取FCの子会社」の二層構造

転職検討者が最も誤解しやすいのが、グループの構造です。公式情報として、有価証券報告書に記載されたグループ構成を整理すると次のようになります。

  • アップルインターナショナル株式会社(提出会社・単体):中古車の輸出が中核。単体売上291億30百万円に対し、従業員はわずか20名
  • アップルオートネットワーク株式会社(三重県四日市市・議決権74.3%・特定子会社):中古車買取店フランチャイズ「アップル」の本部運営と、国内の中古車買取・販売。単体売上115億12百万円、経常利益2億92百万円、当期純利益1億59百万円
  • カーコンサルタントメイプル株式会社(山梨県・100%):中古車の買取・販売
  • Apple Auto Auction (Thailand) Company Limited(タイ・持分法適用34.4%):現地のオートオークション会場運営

ここが本記事で最も重要な論点のひとつです。街で見かける中古車買取店「アップル」は、上場している親会社そのものではなく、子会社アップルオートネットワークが運営するフランチャイズ本部と、その加盟店です。つまり「アップルで働く」と言ったとき、応募先が上場会社の本体なのか、子会社なのか、FC加盟店(別法人)なのかで、待遇も仕事内容もまったく変わります。求人票の「会社名」を必ず確認してください。

もうひとつの特徴が、タイのオートオークション会場への出資です。持分法投資利益は第31期で1億94百万円あり、経常利益5億58百万円の約35%を占めます(推定情報として、連結利益の3分の1が持分法から来ている構造は、単体の商社機能だけを見ていては読み取れません)。

アップルインターナショナルの公式データ一覧(有価証券報告書ベース)

本記事で扱う公式数値を一覧で確認できます。公式情報として、最新の正確な数値は公式IRページで再確認してください。数値はすべて第31期(2025年12月期/自2025年1月1日 至2025年12月31日)のものです。

項目内容
商号アップルインターナショナル株式会社(APPLE INTERNATIONAL CO., LTD.)
証券コード/市場2788/東京証券取引所スタンダード市場
本店所在地三重県四日市市日永二丁目3番3号(2016年11月に東京本社を開設し二本社体制)
設立1996年1月12日
代表者代表取締役会長兼社長 久保 和喜
平均年間給与約812.1万円(8,121千円・基準外賃金を含む)※提出会社(単体)従業員20名が母数
平均年齢40.2歳(提出会社)
平均勤続年数6.9年(提出会社)
従業員数連結83名[外、平均臨時雇用者19名]/提出会社20名[外、臨時5名]
売上高連結408億09百万円(前期比6.8%減)/単体291億30百万円(同13.4%減)
営業利益連結5億68百万円(前期比58.7%減・売上高営業利益率1.4%)
経常利益/当期純利益経常5億58百万円(同63.6%減)/親会社株主に帰属する当期純利益7億87百万円(同34.3%減)
純資産/自己資本比率108億92百万円/50.0%(前期48.5%から改善)
離職率・女性管理職比率有価証券報告書では開示されていない(法律上の公表義務対象外のため記載省略)
出典第31期 有価証券報告書(2026年3月30日提出)/2025年12月期 決算短信(2026年2月13日発表)

平均年収812.1万円の正体|この数字は「従業員20名」の給与です

結論から書きます。有価証券報告書に記載された平均年間給与812.1万円は、提出会社(アップルインターナショナル単体)の従業員20名だけを母数にした数値です。連結従業員83名の大半を占める子会社アップルオートネットワークやカーコンサルタントメイプルの社員は、この数字に含まれていません。中古車買取店「アップル」の現場で働く人の給与実態を示すものではない、という点をまず押さえてください。

求職者
求職者

上場企業で平均812万円なら、けっこう待遇がいい会社ということ?

そう読むのは早計です。同社は純粋持株会社ではありませんが、単体売上291億30百万円を従業員20名で回しているという構造上、実質的には持株会社の有報年収を読むときと同じ注意が必要になります。20名という規模は、輸出商社機能に特化した少数精鋭の本社機能であり、経営層・管理職・海外取引の担当者に構成が偏りやすい母集団です(推定情報)。この額を「アップルグループ全体の現場実態」と読むと、実態と大きくずれます。

平均年齢40.2歳・平均勤続6.9年|10年で人員構成が明確に変わった

公式情報として、有価証券報告書によると提出会社の平均年齢は40.2歳、平均勤続年数は6.9年です。注目したいのは、この数字が短期間で動いていることです。

指標第30期(2024年12月期)第31期(2025年12月期)過去の参考値
平均年齢38.2歳40.2歳2015年12月期は35.5歳
平均勤続年数5.7年6.9年2019年12月期は4.2年
提出会社の従業員数—20名—
連結従業員数88名83名第29期は99名

平均年齢が1年で2.0歳上がり、平均勤続年数が1.2年伸びているのは、推定情報として「新規採用による若返りが起きていない」ことと「既存社員の定着が進んでいる」ことの両方を示唆します。2019年12月期の勤続4.2年と比べれば、定着は明確に改善しています。一方で母数が20名しかないため、数名の入退社で平均が大きく動く点には注意が必要です。

連結従業員数は99名(第29期)→88名(第30期)→83名(第31期)と2期連続で減少しています。ただし、有価証券報告書や適時開示に希望退職の募集や整理解雇の記載は見当たらず、推定情報として自然減と不採算拠点の整理に伴う縮小と読むのが妥当です。断定はできませんが、大規模なリストラが公表された事実はありません。

口コミベースの年収参考値|有報の812万円とは母集団が違う

口コミ傾向として、転職会議には登録者ベースの平均年収550万円・平均年齢29.5歳という参考値が掲載されています。しかしこれは有価証券報告書の数値ではなく、サイト登録者の自己申告を集計した値です。有報の812.1万円(提出会社20名・平均年齢40.2歳)とは母集団も年齢構成も異なるため、同列に並べて「どちらが正しい」と比較することはできません。

整理すると、年収の見方は次の3層に分かれます。

  • 提出会社(単体)20名:有価証券報告書の812.1万円。これが唯一の一次情報
  • 子会社・FC加盟店の現場:有価証券報告書に個別の平均年収は開示されていない。求人票の提示額で確認するしかない
  • 口コミサイトの登録者平均:転職会議の550万円などは参考値。母数・年齢構成が不明

転職時に必ず確認すべき3つのポイント

年収について求人票や面接で確認すべき点を、この会社の構造に即して挙げます(推定情報を含みます)。

  • 雇用主はどの法人か:上場会社本体(20名)か、アップルオートネットワークか、FC加盟店か。有報の812万円が当てはまるのは1つ目だけです
  • 固定残業代・基準外賃金の内訳:有報の平均年間給与は基準外賃金を含む額です。同じ「812万円」でも、基本給と残業代の比率で手取り感は変わります
  • 賞与の業績連動度:営業利益が1年で58.7%減るボラティリティの高い事業モデルです。賞与が業績連動である場合、年収の振れ幅も大きくなる可能性があります

業績で見る実像|売上408億円・営業利益率1.4%と、2026年上期の急回復

転職判断で最も重要なのは、この会社が今どういう局面にあるかです。結論を先に言えば、2025年12月期は大幅減益でしたが、2026年12月期の上期は一転して増収増益となり、2026年8月7日に業績予想の上方修正が開示されています。1年単位で数字が大きく振れる会社である、というのが実像です。

5期の推移で見る「伸びた後の踊り場」

公式情報として、有価証券報告書および決算短信の連結数値を5期分並べると、変動の大きさが一目でわかります。

決算期売上高経常利益当期純利益自己資本比率
第27期(2021年12月期)186.6億円5.36億円4.03億円45.1%
第28期(2022年12月期)292.2億円17.01億円13.30億円46.8%
第29期(2023年12月期)309.1億円12.71億円10.07億円50.0%
第30期(2024年12月期)437.9億円15.35億円11.98億円48.5%
第31期(2025年12月期)408.0億円5.58億円7.87億円50.0%

5期で売上は約2.2倍に伸びましたが、経常利益は第28期の17.01億円をピークに、第31期は5.58億円まで戻っています。売上高営業利益率は前期3.1%から1.4%へ低下しました。一方で自己資本比率は50.0%(前期48.5%)へ改善し、純資産は108億92百万円です。ネット上には債務超過や上場維持基準への抵触を懸念する声もありますが、有価証券報告書の全文を確認した範囲でそうした記載は見当たらず、財務指標上も債務超過ではありません。継続企業の前提に関する注記についても、決算短信に「該当事項はありません」と明記されています。

減益の理由は「雹害」と「タイ経済」|外部環境がそのまま業績になる

会社説明によれば、第31期の減益要因は次の3点です。

  • 2025年3月に名古屋港で発生した雹(ひょう)害:輸出待ちの車両が被害を受けた
  • 同月のミャンマー地震によるタイ経済の回復遅れ:主力市場の需要が落ち込んだ
  • タイ市場での中国製EVの増加:日本の中古車販売が振るわなかった

ここから読み取れる事業特性は重要です。推定情報として、この会社の業績は、個々の社員の営業努力よりも、天候・地政学・相手国の経済政策といった外部環境に強く左右されます。これは「頑張れば数字が伸びる」タイプの仕事を求める人にとってはストレスになる可能性があり、逆に「マクロを読んで打ち手を変える」ことに面白さを感じる人には合う環境です。

利益の中身|純利益7.87億円のうち4.98億円は投資有価証券売却益

見かけの数字と中身が違う点も押さえておきましょう。公式情報として、第31期の親会社株主に帰属する当期純利益7億87百万円には、特別利益として計上された投資有価証券売却益4億98百万円が含まれています。これを除くと、本業から生まれた利益の水準はさらに小さくなります。営業利益は5億68百万円(前期比58.7%減)です。

加えて、営業外費用の貸倒引当金繰入額が前期9.7百万円から当期137.7百万円へと約14倍に膨らみました。有価証券報告書の「事業等のリスク」には「海外取引先の信用リスク(倒産、支払遅延、犯罪等)」が明記されており、そのリスクが実際の数字として表れた形です。営業キャッシュ・フローも△70百万円(前期△1,208百万円)で、4期連続のマイナスとなっています。決算短信でも、営業キャッシュ・フローがマイナスであることを理由に一部指標の記載が省略されています。

単体(提出会社)で見ると落ち込みはさらに大きく、営業利益1億64百万円(前期比83.2%減)、経常利益1億69百万円(同84.5%減)です。連結よりも単体の減速が深刻という点は、本社機能20名で働く人の賞与原資という観点でも見ておきたい数字です(推定情報)。

2026年12月期は急回復|上期売上244億円・中間純利益6億円

ここまでネガティブな数字が続きましたが、直近は明確に反転しています。公式情報として、2026年12月期の中間期(1〜6月)は売上244億円(前年同期比30.6%増)、中間純利益6億円(同423.2%増)となり、マレーシア向けの好調を背景に2026年8月7日に業績予想の上方修正が開示されました。通期の会社予想は売上358億56百万円・営業利益7億69百万円(前期比35.5%増)です。

転職判断としては、「2025年12月期の数字だけを見て評価すると実態を見誤る」というのが要点です。逆に言えば、1年で天国と地獄が入れ替わる程度のボラティリティがあるということでもあります。

マレーシア44.9%・タイは1年で53%減|主戦場が入れ替わる事業構造

この記事で最もお伝えしたい独自の論点がここです。公式情報として、有価証券報告書の地域別売上(顧客所在地基準)を前期と比べると、わずか1年で販売先の構成が入れ替わっています。

地域第30期(2024年12月期)第31期(2025年12月期)構成比(第31期)
マレーシア141億17百万円183億15百万円44.9%
日本115億59百万円142億10百万円34.8%
タイ王国146億36百万円68億75百万円16.8%
その他—14億09百万円3.5%

前期に最大市場だったタイ向けは1年で約53%減、マレーシア向けは約30%増となり、順位が完全に逆転しました。海外比率は約65%です。推定情報として、これは「特定国の政策・景気・競合環境(タイにおける中国製EVの浸透など)ひとつで売上の柱が入れ替わる」ビジネスであることを意味します。

セグメント別では、自動車販売関連事業が407億16百万円(前期比6.9%減)でほぼ全売上を占め、2023年10月に参入したその他事業(リユース流通事業)は0億92百万円(同64.4%増)にとどまります。リユース流通事業はセグメント損失16百万円(前期も41百万円の損失)と2期連続の赤字で、店舗閉鎖損失6百万円も計上されました。新規事業はまだ収益貢献の段階に至っていません。

有価証券報告書の「事業等のリスク」には、この事業構造に直結する項目が並びます。転職検討者が事前に理解しておくべき「仕事の前提条件」でもあります。

  • 法的規制:輸入関税・輸入許可など、相手国の制度変更で取引条件が変わる
  • カントリーリスク:各国の政治・経済状況の変化
  • 海外取引先の信用リスク:倒産、支払遅延、犯罪等
  • 海上運賃の上昇:コスト構造を直撃する
  • 自動車運搬専用船の船腹確保:配船スケジュールに依存し、売上計上時期がずれる

為替については、有価証券報告書は「海外輸入業者との取引は円建て決済を基本とし、外貨建て決済は僅少」としています。ただし実務上は、円安が輸出数量を押し上げる構造にあり、2025年・2026年とも円安が業績のドライバーであると会社自身が説明しています。

「不祥事」と検索される理由と、公開情報で確認できた事実

「アップルインターナショナル 不祥事」という検索候補が表示されるため、不安を感じて調べている人もいるはずです。結論を先に書きます。有価証券報告書および適時開示を確認した範囲では、行政処分・第三者委員会の設置・過年度決算の訂正にあたる事実は確認できていません。有価証券報告書の全文にも「訴訟」「行政処分」「偶発債務」に関する記載は見当たりませんでした。

そのうえで、事実として開示されている事項のみを挙げます。推測や示唆は加えません。

  • 2026年2月16日に「2025年12月期決算短信の一部訂正」が開示されています。本記事の調査範囲では訂正内容の詳細まで確認できていないため、内容についてはIRページの原文をご確認ください
  • 監査法人が2025年3月28日に交代しています。アスカ監査法人(2013年から12年間)から監査法人やまぶきへ変更され、継続監査期間は1年です
  • 継続企業の前提に関する注記は付されていません。決算短信に「該当事項はありません」と明記されています
  • 債務超過ではありません。第31期末の連結純資産は108億92百万円、自己資本比率50.0%です

なぜ「不祥事」というキーワードが検索されるのか、その理由自体は公開情報からは判断できません。推定情報として、株価関連の検索から派生した投資家の関心や、社名が米Apple Inc.と混同されることによる無関係な情報の流入が考えられます。なお本記事では、匿名掲示板の書き込みは出典として扱っていません。

一方で、「不祥事ではないが転職検討者が気にすべき事実」は存在します。オーナー企業としてのガバナンス構造です。公式情報として、代表取締役会長兼社長の久保和喜氏は、発行済株式(自己株式を除く)の31.2%を保有する筆頭株主であり、有価証券報告書の大株主欄に記載された住所はタイ・バンコクです(常任代理人はみずほ銀行)。会長と社長を1人で兼務しています。上位10名の株主で51.7%を占め、親会社は存在しません。推定情報として、意思決定が速い反面、経営方針が特定個人の判断に強く依存する構造であり、この点は好みが分かれるところです。

卸売業4社と並べて見る規模と利益率

「上場企業だから安定している」という見方が当てはまるかを確認するため、同じ卸売業に分類される上場企業と並べます。推定情報を含むため、最新の正確な数値は各社の公式IRで再確認してください。

企業名(コード)連結売上高営業利益(利益率)従業員数(連結/提出会社)有報の平均年間給与対象決算期
アップルインターナショナル(2788)408.09億円(6.8%減)5.68億円(1.4%)83名/20名812.1万円(提出会社20名)2025年12月期
双日(2768)2兆7,573.50億円(収益・IFRS)売上総利益3,674.89億円/当期利益1,036.11億円(6.3%減)26,789名/2,519名1,257.2万円2026年3月期
アルフレッサ ホールディングス(2784)3兆1,040.64億円361.64億円(1.2%)12,525名/67名838.7万円(持株会社67名のみ。アルフレッサ株式会社は569.3万円)2026年3月期
円谷フィールズホールディングス(2767)1,741.42億円174.55億円(10.0%)1,774名/110名776.4万円(持株会社110名のみ)2026年3月期
新都ホールディングス(2776)279.39億円(127.21%増)5.93億円(2.1%)121名/10名429.8万円2026年1月期

この表は、規模の違いを前提に読む必要があります。売上は279億円から3兆1,040億円まで約111倍、連結従業員数は83名から26,789名まで約323倍の開きがあります。決算期も3月期・12月期・1月期と異なるため、単純な同時点比較にはなりません。また双日はIFRS適用で「収益」表記のため、日本基準の他4社と営業利益率を並べて比べることはできません。

そのうえで読み取れることは3点です。

  • 卸売業は売上規模が大きくても利益率が薄い:アルフレッサHDは売上3兆円超でも営業利益率1.2%。アップルインターナショナルの1.4%も、卸売業としては極端に低い水準ではありません(ただし前期3.1%からの低下という変化は見ておくべきです)
  • 有報の平均年収は「誰の数字か」で意味が変わる:アルフレッサHDの838.7万円は持株会社67名のみで、事業会社アルフレッサ株式会社は569.3万円と約269万円の差があります。アップルインターナショナルの812.1万円も同じ構造の読み替えが必要です
  • 売上規模と処遇は直結しない:連結83名のアップルインターナショナルの有報平均年収は、連結12,525名のアルフレッサHDの持株会社とほぼ同水準です。母数と職務構成を見ないと比較になりません

口コミが極端に少ない会社をどう読むか

先に結論を書きます。アップルインターナショナル本体の口コミは、統計的な判断ができる件数に達していません。その事実自体を、転職検討時の前提として理解しておく必要があります。

口コミ傾向として、各サイトの掲載状況は次の通りです。

サイトアップルインターナショナル(親会社)アップルオートネットワーク(子会社)
OpenWork総合3.06・回答者2人・社員クチコミ14件—
エン カイシャの評判総合3.3点・正社員回答3人総合3.5点・正社員回答9人・口コミ79件
転職会議登録者平均年収550万円・平均年齢29.5歳(参考値)口コミ20件
就活会議口コミ全5件口コミ19件

回答者が2〜9人という水準では、個人の主観が平均点をそのまま動かします。点数の高低を根拠に「働きやすい/働きにくい」と判断することはできません。提出会社の従業員が20名しかいないことを考えれば、件数の少なさはむしろ当然です。数少ない定量指標としてOpenWorkに残業月31.5時間・有給消化率85.6%という数字が出ていますが、これも回答者2人ベースの参考値です(口コミ傾向)。

もうひとつ重要なのが、親会社と子会社で口コミの母数が違うことです。中古車買取FC「アップル」を運営する子会社アップルオートネットワークのほうが、エン カイシャの評判で79件、転職会議で20件、就活会議で19件と、まとまった件数があります。読者が「アップルで働く」と考えるとき、実際の応募先はこの子会社やFC加盟店であるケースが多いはずです。口コミを読むときは、必ずどの法人のページを見ているかを確認してください。上場会社本体(20名の輸出商社機能)と、買取店の現場では、仕事内容も評価制度も別物です。

なお、有価証券報告書には「労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております」と記載されています(公式情報)。また同社の経営理念は「FORWARD THE FUTURE」、経営方針は「CREATE THE VALUE」で、方針のひとつに「従業員が達成感と充実感を感じられる職場環境を実現する」ことが掲げられています。

中古車輸出という市場の環境と、この会社の将来性

「アップルインターナショナル 今後」という検索もあるため、市場環境から将来性を整理します。結論としては、市場そのものは拡大しているが、同社はその追い風を取り切れていない期があったというのが公開データから読める姿です。

公式情報として、有価証券報告書に記載された業界データは次の通りです。

  • 2025年の国内中古車登録台数:3,632,179台(前期比0.8%減/日本自動車販売協会連合会)
  • 2025年の中古車輸出台数:1,490,242台(前期比9.3%増/財務省貿易統計)

輸出市場は9.3%伸びているのに、同社の売上は6.8%減でした。推定情報として、これは市場全体の成長よりも、同社が依存する特定国(タイ)の失速のインパクトが大きかったことを示しています。裏を返せば、マレーシアという新たな柱が立ち上がったことで、2026年上期は30.6%増収に転じました。市場は伸びているので、仕向地のポートフォリオを組み替えられれば成長余地はある、という読み方ができます。

卸売業に共通する構造的な論点も押さえておきましょう。卸売業は取扱高が大きくても売差が薄く、営業利益率が1〜2%台にとどまりやすい業態です。売上規模の大きさが処遇の余力に直結しない点、そしてグループ型企業では親会社と事業会社で待遇・制度・キャリアパスが異なるのに外からは見えにくい点は、この業界で共通して誤解を生みやすいポイントです。

将来性を評価する際に見るべき具体的な指標を挙げます(推定情報)。

  • マレーシア依存度が今後どうなるか:44.9%は高い集中度です。ここが崩れると2025年のタイと同じことが起きます
  • 営業キャッシュ・フローがプラスに転じるか:4期連続マイナスは、在庫(車両)を厚く持つ商売の特性でもありますが、資金繰り面の注視点です
  • 貸倒引当金繰入額が正常化するか:137.7百万円という水準が続くのか、一過性なのか
  • リユース流通事業が黒字化するか:2期連続赤字の新規事業が第2の柱になるかどうか

アップルインターナショナルへの転職が向いている人・向いていない人

ここまでの公式情報・口コミ傾向をふまえ、適性を整理します(推定情報を含みます)。前提として、応募先が上場会社本体なのか、子会社・FC加盟店なのかで判断軸は変わります。

向いている人向いていない人
少人数の組織で、担当範囲を自分で広げていける人(提出会社は20名)制度・研修・キャリアパスが整備された大企業型の環境を求める人
東南アジアの商流や貿易実務に関心があり、相手国の制度変化を追うのが苦にならない人国内完結の仕事で、外部要因に業績を左右されたくない人
業績が期ごとに大きく振れることを、事業特性として受け入れられる人年収・賞与の安定性を最優先に考える人
三重県四日市市または東京での勤務に対応できる人(二本社体制)全国転勤や多拠点でのキャリア形成を望む人
オーナー経営のスピード感を前向きに捉えられる人合議制・分権的な意思決定プロセスを重視する人

キャリアの出口という観点では、国内オートオークションでの仕入れと海外バイヤーとの折衝という組み合わせは、オプティマスグループのような中古車輸出企業、IDOMやネクステージのような中古車買取・販売大手、ユー・エス・エスのようなオークション運営会社、貿易商社の自動車部門などへ展開しうる経験です(推定情報)。

アップルインターナショナルへの転職|編集部の見解

編集部の見解として、この会社は「規模と数字の読み方を間違えなければ、面白さが明確な会社」だと考えられます。

まず評価できる点です。売上の約65%を海外で稼ぐ事業を、提出会社20名という少人数で回している点は、裏返せば一人あたりの裁量と担当範囲が大きいことを意味します。自己資本比率50.0%と財務基盤は薄くなく、継続企業の前提に関する注記も付されていません。2026年上期は増収増益で上方修正も出ています。海外取引の実務を早い段階から任される可能性がある環境は、大手商社では得にくいものです。

一方で、慎重に見るべき点も明確です。営業利益率1.4%という薄利の商社モデルで、業績は天候・地政学・相手国の政策に大きく左右されます。連結従業員数は2期連続で減少しており、口コミが極端に少ないため職場環境を外部から検証しづらいという情報の非対称性もあります。有報の平均年収812.1万円を「自分の想定年収」として受け取るのは、母数20名という構造上おすすめできません。

総合すると、「東南アジア向けの商流を自分で動かす経験を積みたい人」にはおすすめできる一方、「制度と安定を軸に会社を選びたい人」には慎重な検討をおすすめします。いずれの場合も、応募先の法人名と労働条件通知書の内容を必ず確認してください。

アップルインターナショナルに関するよくある質問(FAQ)

転職・就職を検討する人からよくある質問と回答をまとめました。

アップルインターナショナルは米国のApple(iPhoneのアップル)と関係がありますか?

関係はありません。証券コード2788のアップルインターナショナル株式会社は、三重県四日市市に本店を置く日本の上場企業で、中古車の輸出販売を主力としています。米国のApple Inc.との資本関係・業務提携・ブランドライセンスのいずれも確認されていません。社名が似ているだけの別会社です。

本社はどこにありますか?

公式情報として、有価証券報告書によると本店は三重県四日市市日永二丁目3番3号です。加えて2016年11月に東京本社(東京都中央区)を開設しており、二本社体制をとっています。求人の勤務地はポジションによって異なるため、募集要項での確認が必要です。

平均年収812万円は、中古車買取店「アップル」の社員にも当てはまりますか?

当てはまりません。812.1万円は第31期有価証券報告書に記載された提出会社(単体)の平均年間給与で、母数は従業員20名です。中古車買取FC「アップル」を運営するのは連結子会社のアップルオートネットワーク株式会社であり、その社員やFC加盟店の従業員はこの数字に含まれていません。子会社の平均年収は有価証券報告書では開示されていないため、求人票の提示額で確認する必要があります。

「不祥事」と検索されますが、行政処分などはありましたか?

有価証券報告書および適時開示を確認した範囲では、行政処分・第三者委員会の設置・過年度決算の訂正にあたる事実は確認できていません。有報全文にも訴訟・行政処分・偶発債務の記載は見当たりませんでした。なお2026年2月16日に「2025年12月期決算短信の一部訂正」が開示されていますので、詳細は公式IRの原文をご確認ください。

業績はどのような状況ですか?

公式情報として、2025年12月期(第31期)は連結売上408億09百万円(前期比6.8%減)、営業利益5億68百万円(同58.7%減)と減収減益でした。一方、2026年12月期の中間期は売上244億円(前年同期比30.6%増)・中間純利益6億円(同423.2%増)と急回復し、2026年8月7日に業績予想の上方修正が開示されています。

従業員数が減っているのはリストラの影響ですか?

連結従業員数は99名(第29期)→88名(第30期)→83名(第31期)と2期連続で減少していますが、有価証券報告書や適時開示に希望退職の募集・整理解雇に関する記載は見当たりません。推定情報として、自然減と不採算拠点の整理に伴う縮小と読むのが妥当ですが、断定はできません。

中途採用は積極的に行っていますか?

提出会社の従業員が20名という規模のため、常時大量募集という状態ではないと考えられます(推定情報)。募集の有無は公式採用ページで随時確認するのが確実です。あわせて、子会社アップルオートネットワークやFC加盟店の募集は別枠で出ている場合があるため、応募先の法人名を確認してください。

アップルインターナショナルへの転職判断まとめ

ここまでの内容を、判断軸ごとに整理します。最終的な判断は、求人票だけでなく自分の経験・適性も含めて確認しましょう。

判断軸評価
会社の正体証券コード2788・東証スタンダードの中古車輸出商社。米Apple Inc.とは無関係(公式情報)
年収水準有報の平均年間給与812.1万円。ただし母数は提出会社20名で、グループ全体の実態ではない(公式情報+読み替え必須)
財務の安定性自己資本比率50.0%・純資産108億92百万円で債務超過ではない。営業CFは4期連続マイナス(公式情報)
収益性売上高営業利益率1.4%(前期3.1%)。純利益には投資有価証券売却益4.98億円を含む(公式情報)
事業リスクマレーシア44.9%の国別集中、カントリーリスク、海外取引先の信用リスク、海上運賃・船腹確保(有報の事業等のリスク)
直近のモメンタム2026年12月期上期は増収増益、8月7日に上方修正(公式情報)
働き方の情報量口コミは回答者2〜9人と極端に少なく、外部からの検証が難しい(口コミ傾向)
組織・ガバナンス創業者が31.2%を保有し会長兼社長を兼務するオーナー企業。労働組合なし(公式情報)
勤務地三重県四日市市(本店)と東京都中央区(東京本社)の二本社体制(公式情報)
向く人少人数組織で海外商流に関わりたい人。振れ幅の大きい業績を事業特性として受け入れられる人(推定情報)

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本記事の出典・参考情報

本記事で参照した一次情報・口コミ情報の出典は以下の通りです。最新の正確な数値は各リンク先で確認してください。財務・従業員データはすべて第31期(2025年12月期)有価証券報告書および2025年12月期決算短信に基づきます。

公式情報源

口コミ・評判の参照元

免責事項:本記事の数値・評価は公式情報・口コミ集計・市場推定の3分類で示しており、口コミ傾向や推定情報は断定ではなく傾向・可能性として表現しています。最終判断は読者自身で公式IRおよび内定時の労働条件通知書で確認してください。

この記事の編集方針・情報の確認について

この記事は、公式公開情報(有価証券報告書・IR資料)、求人情報、口コミ傾向をそれぞれ分けて整理し、転職・就職判断に役立つよう編集しています。年収・平均年齢・従業員数などの中核データは有価証券報告書「従業員の状況」を一次情報として確認し、口コミ・推定情報とは明確に区別しています。匿名掲示板の書き込みは出典として採用していません。記載内容は最終更新時点の公開情報にもとづきます。最新の正確な数値は各公式IRページでご確認ください。

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コロ助
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