ミズホメディーの年収789万円と評判|鳥栖・久留米の3拠点と求人を数字で確認
※本記事にはプロモーションを含みます。
この記事の結論
- 年収:有報の平均年間給与は789万円。824万円から初の減少
- 財務:営業利益率41.3%・無借金・自己資本比率83.5%の黒字企業
- 勤務地:本社・鳥栖工場(佐賀)と久留米工場=遺伝子研究所(福岡)
- 注意点:4期連続の減益見通しと創業者オーナー体制が長期の論点
株式会社ミズホメディー(証券コード4595・東証スタンダード)は、佐賀県鳥栖市に本社を置く体外診断用医薬品(臨床検査薬)メーカーです。社名で検索すると株価や掲示板の情報が上位に並びますが、本記事は投資判断ではなく、転職・就職を検討する人が判断するための記事です。第49期(2025年12月期)有価証券報告書の実額をもとに、平均年収789万円の中身、鳥栖・久留米の勤務地、募集職種、そしてコロナ特需の反動という最大の論点まで、公式情報・口コミ傾向・推定情報を分けて整理します。
ミズホメディーの公式データ一覧(有価証券報告書ベース)
まず判断の土台となる数字を確認します。以下はすべて公式情報で、第49期(2025年1月1日〜2025年12月31日)の有価証券報告書および決算短信の実額です。同社は子会社を持たない非連結(単体決算)企業であるため、ここに並ぶ数字がそのまま全社の実態を表します。持株会社のように「単体の従業員数だけ極端に少ない」といったズレが起きない、読みやすい開示です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社ミズホメディー(MIZUHO MEDY CO.,LTD.) |
| 証券コード/市場 | 4595/東京証券取引所スタンダード市場 |
| 本社所在地 | 佐賀県鳥栖市藤木町5番地の4 |
| 設立 | 1977年11月2日(設立時の商号は九州カイノス株式会社) |
| 代表者 | 代表取締役会長兼社長 唐川文成 |
| 資本金 | 4億6,454万円 |
| 平均年間給与 | 約789万円(7,897,000円/賞与および基準外賃金を含む) |
| 平均年齢 | 43.2歳 |
| 平均勤続年数 | 11.0年 |
| 従業員数 | 193名(就業人員。ほかに臨時従業員50名) |
| 売上高 | 112億60百万円(前期比1.5%減) |
| 営業利益 | 46億46百万円(前期比5.5%減・営業利益率41.3%) |
| 経常利益/当期純利益 | 47億4千万円/34億3千万円 |
| 自己資本比率 | 83.5%(有利子負債は2021年12月期以降ゼロ) |
| 現金及び預金/純資産 | 108億25百万円/186億84百万円 |
| 報告セグメント | 「製品事業」の単一セグメント |
| 出典 | 第49期(2025年12月期)有価証券報告書/2025年12月期決算短信・補足説明資料 |
数値の確認経緯についても明記しておきます。有価証券報告書PDF本文を直接読み取ることはできませんでしたが、EDINET提出のXBRLを機械的に転記しているデータベースと、同じく有報を基にした別系統のデータベースの2系統で、金額・対象年度・平均年齢・平均勤続年数のすべてが一致することを確認しています。求人サイトや年収推定サイトの集計値は主値として採用していません。
ミズホメディーはどんな会社か|佐賀県鳥栖市発のPOCT検査試薬メーカー
結論から言うと、ミズホメディーは「医療機関の現場でその場に結果を出す検査キット」を設計・製造・販売する、社員200名規模の専業メーカーです。創薬ベンチャーのように候補品を長期開発して製薬企業に導出するモデルではなく、すでに製品が市場にあり、その販売で毎期黒字を出している点が転職先としての最大の性格です。
主力はインフルエンザ・新型コロナ・A群溶連菌などの迅速診断キット
公式情報として、同社の製品は体外診断用医薬品、すなわち患者から採取した検体を体の外で調べる検査薬です。インフルエンザウイルス、新型コロナウイルス、A群溶血性レンサ球菌(溶連菌)、アデノウイルス、ノロウイルス、ヘリコバクター・ピロリなどの感染症を対象とし、検査室に送らず診察室のそばで判定できるPOCT(Point of Care Testing)領域を主戦場としています。事業は診断薬事業とヘルスケア事業に大別されますが、有価証券報告書上の報告セグメントは「製品事業」の単一セグメントです。ヘルスケア事業には妊娠検査薬などの一般用検査薬や他社ブランド向けのOEM供給が含まれます。
ここで検索時の注意点を1つ挙げます。「ミズホメディー 妊娠検査薬 口コミ」という検索が一定数ありますが、これは同社が供給する一般用検査薬という製品への口コミであり、そこで働く社員の評判とは無関係です。転職判断のために評判を調べるときは、この2つを必ず切り分けてください。
成長の柱は遺伝子検査システム「Smart Gene」
近年の事業転換の軸は、等温核酸増幅法を使った小型の全自動遺伝子検査システム「Smart Gene(スマートジーン)」シリーズです。公式情報として、SARS-CoV-2、Mycoplasma(マイコプラズマ)、H.pylori(ピロリ菌)向けの検査項目が展開されており、2026年8月には「スマートジーン淋菌」が追加投入されています。第49期の分野別内訳では、病院・開業医分野の売上が108億80百万円(前期比1.5%減)、このうち新型コロナウイルス関連が73億99百万円(同7.5%増)で、Smart Gene SARS-CoV-2は16万テストが出荷されました。イムノクロマト法の抗原検査キットから、分子診断(遺伝子検査)へ製品ポートフォリオを移していく途上にある会社だと読み取れます(推定情報)。
1977年設立、2015年上場の地場メーカー
沿革も転職判断には効いてきます。1977年11月に「九州カイノス株式会社」として設立され、1981年に臨床検査薬の製造を開始。その後ミズホメディーへ商号変更し、2015年12月17日にJASDAQスタンダードへ新規上場、2022年4月の市場区分再編で東証スタンダード市場へ移行しました。つまり創業から半世紀近く、上場からも10年が経過した地場メーカーであり、資金調達で開発費をつなぐ設立数年のスタートアップとは資金構造がまったく異なります。
なお、社名に「みずほ」が含まれますが、みずほフィナンシャルグループとは資本関係のない完全な別会社です。また、九州の他の上場バイオ企業と混同されることがありますが、鳥栖市に本社を置く上場企業はミズホメディーであり、他社との資本関係・事業関係の開示はありません。
勤務地はどこ?本社・鳥栖工場・久留米工場(遺伝子研究所)の役割
ミズホメディー関連の検索で最も多いのが「久留米工場」に関するものです。ここが転職検討者にとって実務上いちばん気になる論点、つまり「入社したらどこで働くのか」だからです。結論として、同社の事業所は本社・鳥栖工場・久留米工場の3拠点構成です。
- 本社(佐賀県鳥栖市藤木町5番地の4):経営管理・営業・開発の中枢。鳥栖市は九州自動車道と大分自動車道が交わる交通結節点で、福岡市・久留米市への通勤圏に入ります。
- 鳥栖工場:本社と同じ鳥栖市内にある生産拠点。イムノクロマト法の検査キットなど主力製品の製造・品質管理の現場です。
- 久留米工場(遺伝子研究所):福岡県久留米市に置かれた拠点で、遺伝子研究所としての機能を担うのが特徴です。Smart Geneシリーズに代表される分子診断領域の中核にあたる拠点と位置づけられます。
「久留米工場」が多く検索されるのは、求人票の勤務地の実態を調べる動きと、遺伝子検査という成長領域の所在を知りたい動きの両方があるためと考えられます(推定情報)。研究開発寄りなら久留米、量産・品質保証寄りなら鳥栖工場、営業・管理系なら本社という見取り図を持つと、求人票の読み方が変わります。
佐賀・福岡での勤務を前提にできる点は、九州にUターン・Iターンしたい人にとって実利的です。首都圏の医薬品メーカーで同等の年収を得る場合と比べ、鳥栖・久留米圏の住居費水準なら可処分所得の体感は変わります(推定情報)。一方、全国転勤で幅広い拠点経験を積みたい人には、拠点数の少なさが物足りなく映る可能性があります。
ミズホメディーの求人・採用情報|募集職種と応募前に確認したいこと
「ミズホメディー 求人」「採用」「パート 求人」といった検索が実際にあります。ここでは公式に確認できる範囲の事実と、求人票で必ず確認すべき論点を整理します。
公式情報として、同社が示している募集職種は開発職・営業職・DMR(臨床検査薬情報担当者)です。DMRは医薬品業界のMR(医薬情報担当者)の検査薬版にあたり、医療機関に対して検査薬・検査機器の適正使用情報を提供する職種です。新卒・中途ともに募集が行われており、中途採用の情報は転職サイトにも掲載されています。
従業員規模の見方にも注意が必要です。有価証券報告書の従業員数は193名(就業人員。ほかに臨時従業員50名)ですが、公式サイトの会社概要では「242名 ※パートタイム含(2026年4月1日現在)」と記載されています。この差は、有報が正社員等の就業人員を本表に記載し、パート・契約社員などの臨時従業員を注記で外書きするルールによるものです。193名+臨時50名=243名とすれば、公式サイトの242名とほぼ整合します。つまり両者は矛盾ではなく、正社員として働く人は約190名、パートを含めた総勢が約240名と読むのが正確です。パート求人を探している人は、この50名規模の枠が別に存在する点を押さえておくとよいでしょう。
応募前に確認したい点を、同社固有の事情から挙げます。
- 配属拠点:本社・鳥栖工場・久留米工場のどこか。転居の要否と将来の異動範囲を必ず確認する。
- 賞与の算定方式:後述のとおり同社の平均年収は業績連動色が強い。固定賞与か業績賞与かで手取りの振れ幅が変わる。
- 製品領域:イムノクロマト系(既存主力)か分子診断系(Smart Gene)か。後者のほうが会社の投資方向と一致します(推定情報)。
- 職種別の年収レンジ:職種別年収は有価証券報告書では開示されていないため、内定時の労働条件通知書で確認する必要があります。
ミズホメディーの平均年収789万円の中身|有報が示す「上がって、下がり始めた」推移
結論を先に述べます。ミズホメディーの平均年収はコロナ特需で4年間に約300万円上昇し、2024年12月期の824万円をピークに、2025年12月期は789万円へ減少に転じました。これは同社を転職先として見るうえで最も重要な数字です。
公式平均年収と平均年齢・平均勤続年数
公式情報として、第49期(2025年12月期)の有価証券報告書「従業員の状況」に記載された平均年間給与は7,897,000円(約789万円)です。これは賞与および基準外賃金を含んだ金額で、対象は提出会社の従業員193名。同社は子会社を持たない非連結企業のため、この789万円がそのまま全社の実態を示します。持株会社では「単体の少人数だけが高給」というバイアスが生じますが、同社にはその問題がありません。あわせて平均年齢は43.2歳、平均勤続年数は11.0年です。
推移を見ると、この数字の性格がはっきりします(すべて12月期・単位は万円)。
| 決算期 | 平均年間給与 | 局面 |
|---|---|---|
| 2015年12月期 | 542万円 | 上場直後の平常時 |
| 2016年12月期 | 564万円 | 平常時 |
| 2017年12月期 | 537万円 | 平常時 |
| 2018年12月期 | 588万円 | 平常時 |
| 2019年12月期 | 549万円 | 平常時 |
| 2020年12月期 | 527万円 | コロナ初年度・営業利益は4.16億円まで低下 |
| 2021年12月期 | 688万円 | 特需の立ち上がり |
| 2022年12月期 | 738万円 | 営業利益111億円で過去最高 |
| 2023年12月期 | 756万円 | 特需の余韻 |
| 2024年12月期 | 824万円 | 平均年収のピーク |
| 2025年12月期 | 789万円 | 前期比35万円減・上場後初の本格的な減少 |
読み取れる事実は明快です。2020年12月期の527万円が同社の「平常時」の水準であり、そこから2024年の824万円まで約300万円(+56%)上昇しました。この上昇は基本給の恒常的な引き上げというより、コロナ関連製品の爆発的な需要増で営業利益が2020年の4.16億円から2022年の111億円へ26.7倍に膨らんだことに伴う賞与の増加が主因である可能性が高いと考えられます(推定情報)。そして特需の反動で利益が縮小する局面に入り、2025年12月期に初めて明確な減少が現れました。
ここから導かれる転職判断上の含意は、入社タイミングによって提示年収が数百万円単位で変わり得る会社だということです。求人票や面接で示される想定年収が「特需期の実績ベース」なのか「足元の水準」なのかで、意味がまったく違ってきます。
口コミ上の年収傾向|512万円と789万円のギャップをどう読むか
口コミ傾向として、転職会議に掲載された口コミ32件のうち年収に関する投稿は7件で、回答者の平均年収は512万円(回答者の平均年齢29.4歳)とされています。有報の789万円との差は277万円ありますが、これは矛盾ではありません。
- 年齢層が違う:口コミ回答者の平均年齢29.4歳に対し、全社平均年齢は43.2歳。14歳分の差がそのまま年功要素の差になります。
- 対象期間が違う:口コミは投稿時期がばらつき、特需前の水準を含む可能性があります。
- 母数が違う:年収口コミは7件のみ。統計的な代表性は限定的です。
したがって20代後半で入社した場合の実額イメージは500万円台、勤続を重ね管理職層に入った場合の全社平均が700万円台後半という二層で捉えるのが実態に近いと考えられます(推定情報)。どちらか一方だけを見て「思ったより高い/低い」と判断するのは避けるべきです。
職種・役職別の目安と、転職時に確認すべきポイント
職種別・役職別の年収は有価証券報告書では開示されていません。そのうえで、公式に開示されている男女間賃金差異は判断材料になります。公式情報として、第49期の男女の賃金差異は全労働者ベースで57.2%、正規雇用労働者で81.2%、パート・有期労働者で61.8%です。全労働者ベースの57.2%という数字は、パート・有期に女性が多く含まれることで押し下げられている構造が読み取れます(推定情報)。正規雇用同士では81.2%まで縮まる点は、正社員として応募する人にとって参照すべき数字です。
年収について面接・内定時に確認すべきことは次のとおりです。
- 提示年収に含まれる賞与の想定支給月数と、その算定根拠となる期(好調期か足元か)
- 業績連動部分の比率と、減益局面での過去の変動実績
- 基本給の昇給テーブル(口コミでは年功序列が話題に上がりやすい傾向があります)
- 残業代の支給方式(固定残業代の有無と時間数)

特需が終わったなら、給与も特需前の527万円まで戻るということですか?
そう単純ではありません。2025年12月期でも営業利益は46億46百万円と、特需前の2019年12月期(11.1億円)の4倍以上の水準を保っています。平均年収も789万円で、2020年の527万円から262万円高い位置にあります。特需前に完全復帰したわけではなく、高止まりしたまま緩やかに下降しているというのが数字の示す姿です(推定情報)。
ミズホメディーの評判・口コミ傾向|残業と有給に強み、風通しに課題
先に前提を共有します。ミズホメディーの口コミは母数が極端に少ない点を理解したうえで読む必要があります。口コミ傾向として確認できる母数は、OpenWorkの回答者6人、転職会議の口コミ32件、エン カイシャの評判の正社員回答者5人(掲載19件)、就活会議27件です。従業員193名の企業としては相応の規模とも言えますが、OpenWorkの6人という母数では個人の主観が総合スコアを大きく左右するため、点数を断定的に扱うのは適切ではありません。
そのうえで、各サイトのスコアは次のとおりです。
| サイト | 総合評価 | 母数 | 備考 |
|---|---|---|---|
| OpenWork | 2.91/5 | 回答者6人 | 月間残業15.7時間・有給消化率77.6% |
| 転職会議 | 2.94/5 | 口コミ32件 | 月間残業13.9時間・有給消化率66.4% |
| エン カイシャの評判 | 3.2/5 | 正社員回答者5人(掲載19件) | 職種別・カテゴリ別の掲載あり |
| 就活会議 | — | 口コミ27件 | 新卒就職向けの投稿が中心 |
強みはワークライフバランス|残業月14〜16時間・有給取得率81.0%
複数サイトで一貫して確認できる強みは働く時間の条件です。口コミ傾向として月間残業時間は13.9〜15.7時間と、月20時間を下回る水準で揃っています。これは公式情報とも整合します。第49期の人的資本開示では、有給休暇取得率81.0%(取得日数13.7日)と開示されており、会社としての目標は85%以上に設定されています。口コミの有給消化率(66.4〜77.6%)よりも公式開示のほうが高い点は、投稿時期や回答者の偏りによる差と考えられます(推定情報)。
製造業かつ地場メーカーで、残業が月15時間前後・有給取得率8割という条件は、生活設計のしやすさという実利に直結します。家庭の事情で勤務時間の予見可能性を重視する人にとって、これは年収以上に価値のある条件になり得ます。
相対的な課題は風通し・長期育成|オーナー企業らしさへの言及
口コミ傾向として、OpenWorkの項目別スコアは待遇面の満足度3.1、社員の士気2.8、風通しの良さ2.7、社員の相互尊重2.7、20代成長環境2.9、人材の長期育成2.7、法令順守意識3.1、人事評価の適正感3.2となっています。相対的に低いのは「風通しの良さ」「社員の相互尊重」「人材の長期育成」がいずれも2.7で、トップダウン色や年功序列への言及が見られる点です。断定はできませんが、創業者が会長兼社長を務めるオーナー企業という組織形態と、こうした評価傾向は無関係ではない可能性があります(推定情報)。
また転職会議で注目トピックとして挙がっているのは「人事」「ボーナス」「賞与」「昇給」「年功序列」です。関心が処遇面に集中しているのは、コロナ特需期の高額賞与とその後の縮小が社内で話題になりやすい構造を反映している可能性が考えられます(推定情報)。ここでも断定はできません。
人的資本の公式開示では、女性管理職比率20.8%、女性の育児休業取得率100%という数字がある一方、男性の育児休業取得率は0.0%(目標は50%以上)と開示されています。男性で育休取得を前提にキャリアを設計したい人は、この点を面接で直接確認する価値があります。
ミズホメディーの離職率は公表されている?人員推移から読み取れること
「ミズホメディー 離職率」という検索がありますが、結論として離職率そのものは有価証券報告書では開示されていません。同社に限らず、離職率は法定の開示項目ではないため、多くの上場企業で非開示です。そこで代替指標として、開示されている従業員数の推移を見ます。
| 決算期 | 従業員数(就業人員) | 臨時従業員(外書き) |
|---|---|---|
| 2019年12月期 | 175名 | 51名 |
| 2020年12月期 | 175名 | 49名 |
| 2021年12月期 | 173名 | 46名 |
| 2022年12月期 | 175名 | 41名 |
| 2023年12月期 | 180名 | 45名 |
| 2024年12月期 | 187名 | 49名 |
| 2025年12月期 | 193名 | 50名 |
ここが同社を評価するうえで見落とせない事実です。営業利益が2022年12月期の111億円から2025年12月期の46.5億円へと大幅に縮小した局面でも、従業員数は175名→193名へ3年連続で増加しています。あわせて、希望退職の募集・整理解雇・早期退職優遇制度のいずれについても実施は公表されていません。減益が続く企業では人件費の圧縮が先行することが少なくないなかで、ミズホメディーは減益局面でも採用を続けているというのが公式データから読める姿です。求職者にとっては明確に有利な材料です。
一方で、平均勤続年数は2015年9月期の14.2年から2022年12月期11.8年、2025年12月期11.0年へと緩やかに低下しています。これは退職が増えたことを直接示す数字ではなく、特需期以降の増員で勤続年数の短い社員の比率が上がったことを反映していると読むのが自然です(推定情報)。人員が3年連続で増えていることと整合します。
ミズホメディーの将来性|4期連続の減益見通しをどう評価するか
「ミズホメディー 将来性」は同社に関する検索のなかでも大きな関心事です。結論を両面で示します。財務の安全性はきわめて高い一方、収益は特需の反動局面にあり、直近の四半期では減益幅が拡大しています。
ポジティブ面:無借金・自己資本比率83.5%・営業利益率41.3%
公式情報として、第49期の営業利益は46億46百万円、営業利益率は41.3%です。売上高112億60百万円の企業が40%超の営業利益率を出すのは、製造業では突出した水準です。従業員193名で売上112.6億円ですから、1人当たり売上高は約5,800万円になります。財務面では有利子負債が2021年12月期以降ゼロの無借金経営で、自己資本比率83.5%、現金及び預金108億25百万円、純資産186億84百万円。年間の営業利益を上回る現預金を抱えている状態です。
また、有価証券報告書には継続企業の前提に関する注記も、重要事象等の記載も存在しません。赤字は2011年12月期以前まで遡らないと現れず、直近15年は黒字基調です。上場バイオ企業のなかには資金繰りが常時の論点になる会社もありますが、同社はその対極にあります。
ネガティブ面:営業利益は4期連続の減益見通し
一方で、収益トレンドは明確に下向きです(すべて12月期・営業利益)。
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 |
|---|---|---|
| 2018年12月期 | 64.2億円 | 12.2億円 |
| 2019年12月期 | 64.3億円 | 11.1億円 |
| 2020年12月期 | 42.1億円 | 4.16億円 |
| 2021年12月期 | 131億円 | 67.0億円 |
| 2022年12月期 | 176億円(過去最高) | 111億円(過去最高) |
| 2023年12月期 | 110億円 | 51.5億円 |
| 2024年12月期 | 114億円 | 49.2億円 |
| 2025年12月期 | 112.6億円 | 46.5億円 |
| 2026年12月期(会社予想) | 114億28百万円 | 44億14百万円 |
2022年12月期をピークに、営業利益は2023年・2024年・2025年・2026年予想と4期連続の減益見通しです。さらに注意すべきは足元の進捗で、2026年12月期上期の実績は売上高が約35億円(前年同期比11.1%減)、営業利益が約10億円(同32.5%減)と、通期予想(売上1.5%増・営業利益5.0%減)に対して減益幅が拡大しています。上期の売上減の要因として、新型コロナウイルス遺伝子検査キットの需要減が挙げられています。会社予想の達成には相応のリスクがあると見るのが妥当です(推定情報)。
会社自身がリスク第1位に挙げているのは「特定製品への依存」
ここは同社の言葉として正確に引用する価値があります。公式情報として、有価証券報告書の「事業等のリスク」12項目の筆頭に置かれているのは新型コロナウイルス・インフルエンザ検査薬という特定製品への依存です。品質、原材料調達、製品開発の遅延・中止、開発人材の教育育成、知的財産、人材確保、競合、市場環境の変化、法的規制、製造物責任、ITセキュリティ・情報管理といった項目がこれに続きますが、継続企業の前提に関する記載は含まれていません。
感染症検査薬という事業は、そもそも流行状況に売上が左右される構造を持ちます。同社の開示によれば、インフルエンザ関連製品は2013年から2019年までの7年間で販売の約5割を占めていたとされ、単一セグメント・製品集中のリスクを会社自身が認めています。将来性を評価する際は、「Smart Geneを軸とした分子診断への転換が、特需の減衰をどれだけ埋められるか」が実質的な判断軸になります(推定情報)。2026年8月の「スマートジーン淋菌」投入は、コロナ以外の検査項目を積み上げる動きとして読めます。
体外診断・検査薬という業界全体で見ると、迅速診断・POCTの需要は感染症以外の領域にも広がりつつあり、遺伝子検査の現場実装や自動化は業界共通のテーマです。研究職だけでなく、製造・品質保証・薬事といった「作って届ける」側の人材需要が構造的に強いのもこの業界の特徴です。この文脈では、同社で得られる体外診断用医薬品のGMP製造・品質管理・薬事の実務経験は、業界内で持ち運びが利くスキルになります(推定情報)。
ミズホメディーと上場医薬品・バイオ5社の比較
同じ医薬品セクターの上場企業と並べると、ミズホメディーの立ち位置がはっきりします。比較対象は市場で近い規模の上場5社です。決算期が会社ごとに異なるため、必ず年度を確認してください。
| 企業名(コード) | 売上高・事業収益 | 営業損益 | 従業員数 | 有報の平均年収 | 対象期 |
|---|---|---|---|---|---|
| ミズホメディー(4595) | 112.6億円 | 営業利益46.5億円(利益率41.3%) | 193名(単体) | 789万円 | 2025年12月期 |
| サンバイオ(4592) | 事業収益ゼロ | 営業損失37.9億円 | 33名(連結=提出会社) | 2,022万円 | 2026年1月期 |
| ヘリオス(4593) | 売上収益1.04億円 | 営業損失33.4億円 | 連結75名・提出会社66名 | 911万円 | 2025年12月期 |
| ブライトパス・バイオ(4594) | 売上8.4万円 | 営業損失12.95億円 | 23名 | 938万円 | 2026年3月期 |
| 窪田製薬ホールディングス(4596) | 事業収益2,133万円 | 営業損失8.9億円 | 連結8名・提出会社7名 | 535万円 | 2025年12月期 |
この表から読み取れる事実は次のとおりです。
- ミズホメディーは5社で唯一、営業黒字の会社です。他の4社はいずれも営業損失を計上しています。
- 平均年収だけを見ればサンバイオの2,022万円が最も高いですが、これは従業員33名の会社の数字で、事業収益はゼロです。人数が少ないほど個別の処遇が平均に強く反映されます。
- ミズホメディーの789万円は193名という母数に支えられた数字であり、5社のなかで最も実態を反映しやすい平均年収と言えます。
- 製品を持ち、その売上で人件費を賄えているのはミズホメディーだけです。他社は資金調達と開発の進捗が雇用の前提になります。
体外診断薬という同じ土俵で見ると、栄研化学(4549・東証プライム)、H.U.グループホールディングス(4544・同)、デンカ(4061・同)、シスメックス(6869・同)などが競合として挙げられます。これらはいずれも規模が大きく全国拠点を持つ企業であり、ミズホメディーは「九州の3拠点で完結する専業メーカー」という点で性格が異なります。大規模組織で分業された専門職を目指すのか、少人数で製品全体を見るのかは、キャリア設計上の分岐点になります(推定情報)。
創業者オーナー企業という構造|長期キャリアに関わる論点
長く働くことを前提に検討するなら、避けて通れない論点があります。公式情報として、同社は創業者である唐川文成氏(1945年3月生まれ)が代表取締役会長兼社長を兼務し、かつ筆頭株主として発行済株式の20.54%(2026年6月中間期基準)を保有するオーナー企業です。1977年11月の設立時から代表取締役に就任しています。
大株主の構成も特徴的です。唐川文成氏20.54%、西日本シティ銀行2.10%、三菱UFJeスマート証券2.01%、自社社員持株会1.96%、村田淳一氏1.09%。安定株主が創業者と地元金融機関・社員持株会に限られ、機関投資家の比率は低い構成です。なお、TOB(株式公開買付け)や非公開化に関する公表はなく、親会社も開示されていません。
ここで事実として押さえるべきは、後継体制が公開情報では開示されていないという点です。会長兼社長という兼務体制は意思決定の速さにつながる一方、経営トップの交代が将来的に生じた場合、経営方針や組織文化が変化する可能性は否定できません(推定情報)。10年、20年単位でこの会社に勤めることを想定するなら、面接の場でガバナンス体制や後継計画について質問し、会社側の説明を聞いておくことには意味があります。
コンプライアンス面については、厚生労働省・PMDAの回収情報および行政処分情報、報道のいずれにも、ミズホメディーに関する不祥事・業務停止命令・製品回収・訴訟の掲載はありません。有価証券報告書のリスク項目に「訴訟の提起」が含まれていますが、これは多くの製造業に共通する予防的な記載と読むのが妥当です(推定情報)。
ミズホメディーへの転職が向いている人・向いていない人
ここまでの公式情報・口コミ傾向をふまえ、適性を整理します(推定情報を含みます)。
| 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
| 九州(佐賀・福岡)を生活拠点にしたい/UターンIターン志向の人 | 全国転勤や首都圏勤務でキャリアの幅を広げたい人 |
| 残業月15時間前後・有給取得率8割の環境で生活設計を安定させたい人 | 裁量と引き換えに長時間働き短期で成果報酬を得たい人 |
| 無借金・自己資本比率83.5%という財務の安全性を重視する人 | 右肩上がりの成長ストーリーのなかで働きたい人 |
| 少人数の専業メーカーで製品全体に関わりたい人 | 大企業の細分化された専門職として深く掘りたい人 |
| 体外診断薬のGMP製造・品質保証・薬事の実務経験を積みたい人 | 創薬の後期臨床・上市までを経験したい人 |
| オーナー経営のスピード感を前向きに捉えられる人 | フラットで風通しの良い組織文化を最優先する人 |
ミズホメディーに関するよくある質問(FAQ)
ミズホメディーへの転職・就職を検討する人からよくある質問と回答をまとめました。
ミズホメディーの年収は本当に789万円もらえますか?
789万円は公式情報として第49期(2025年12月期)有価証券報告書に記載された、従業員193名の平均年間給与(賞与・基準外賃金を含む)です。平均年齢43.2歳・平均勤続11.0年の集団の平均値であり、20代の実額はこれより低くなります。口コミ傾向では転職会議の回答者(平均年齢29.4歳)の平均年収が512万円とされています。年齢とタイミングで大きく変わる点に注意してください。
久留米工場はどんな拠点ですか?
公式情報として、久留米工場は福岡県久留米市にある事業所で、遺伝子研究所としての機能を担っています。Smart Geneシリーズに代表される分子診断領域の中核拠点にあたります。本社と鳥栖工場は佐賀県鳥栖市にあり、同社の事業所はこの3拠点です。
従業員数が193名と242名で違うのはなぜですか?
有価証券報告書の193名は就業人員(正社員等)で、パート・契約社員などの臨時従業員50名は外書きで注記されます。公式サイトの会社概要にある「242名 ※パートタイム含(2026年4月1日現在)」は両者を合算した数字です。193名+50名=243名でほぼ整合するため、矛盾ではなく集計範囲の違いです。
離職率は公表されていますか?
離職率は有価証券報告書では開示されていません。代替指標として従業員数を見ると、2022年12月期175名→2025年12月期193名と3年連続で増加しています。希望退職の募集・整理解雇・早期退職優遇制度のいずれも実施は公表されていません。減益局面にありながら人員は増えている、というのが開示データから読める姿です。
コロナ特需が終わったら経営は大丈夫ですか?
第49期時点で営業利益46億46百万円・営業利益率41.3%の黒字であり、有利子負債はゼロ、自己資本比率83.5%、現金及び預金108億25百万円です。有価証券報告書に継続企業の前提に関する注記や重要事象等の記載はありません。ただし営業利益は2023年以降4期連続の減益見通しで、2026年12月期上期は前年同期比32.5%減と減益幅が拡大しています。財務の安全性と収益トレンドは分けて評価する必要があります。
「ミズホメディー 妊娠検査薬 口コミ」の評判は会社の評判ですか?
いいえ。妊娠検査薬に関する口コミは同社が供給する一般用検査薬という製品への評価であり、職場としての評判ではありません。転職・就職の判断では、OpenWork・転職会議・エン カイシャの評判・就活会議といった従業員口コミサイトの情報と、有価証券報告書の公式データを参照してください。
ミズホメディーへの転職判断まとめ
ここまでの内容を、判断軸ごとに整理します。最終的な判断は、求人票だけでなく自分の経験・適性も含めて確認しましょう。
| 判断軸 | 評価 |
|---|---|
| 年収水準 | 有報の平均789万円は同規模の地場メーカーとして高い水準。ただし2024年の824万円がピークで、直近は減少に転じている |
| 年収の安定性 | 業績連動色が強く、入社タイミングで提示額が変わり得る。賞与の算定根拠を要確認 |
| 財務の安全性 | 無借金・自己資本比率83.5%・現預金108億円。継続企業の前提に関する注記なし。5社比較で唯一の黒字 |
| 収益トレンド | 営業利益は4期連続の減益見通し。2026年上期は前年同期比32.5%減と減益幅が拡大 |
| 雇用の継続性 | 減益局面でも従業員数は3年連続増加。人員削減の実施事実は確認されず |
| 働き方 | 残業月13.9〜15.7時間、有給取得率81.0%(公式開示)。生活設計はしやすい |
| 組織文化 | 口コミでは風通し・相互尊重・長期育成の評価が相対的に低い傾向。オーナー企業らしさへの言及が見られる |
| 勤務地 | 本社・鳥栖工場(佐賀県鳥栖市)、久留米工場=遺伝子研究所(福岡県久留米市)の3拠点 |
| 長期リスク | 創業者が会長兼社長を兼務し20.54%を保有。後継体制は公開情報から確認できず |
編集部の見解として総合すると、ミズホメディーは「収益は下り坂だが、財務と雇用は堅い会社」という、上場バイオ企業のなかでは珍しい組み合わせを持っています。特需のピークを過ぎたタイミングで入社する人にとって、2024年の824万円という数字は基準にすべきではありません。一方で、減益4期目に入ってなお人を増やし続けている事実は、短期の雇用不安が小さいことを示しています。九州で腰を据えて働きたい人、生活時間の予見可能性を重視する人には検討する価値がある一方、成長カーブに乗った組織で年収を大きく伸ばしたい人には、別の選択肢と比較する余地があると考えられます。
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本記事の出典・参考情報
本記事で参照した一次情報・口コミ情報の出典は以下の通りです。最新の正確な数値は各リンク先で確認してください。
公式情報源
口コミ・評判の参照元
免責事項:本記事の数値・評価は公式情報・口コミ集計・市場推定の3分類で示しており、口コミ傾向や推定情報は断定ではなく傾向・可能性として表現しています。最終判断は読者自身で公式IRおよび内定時の労働条件通知書で確認してください。
この記事の編集方針・情報の確認について
この記事は、公式公開情報(有価証券報告書・IR資料)、求人情報、口コミ傾向をそれぞれ分けて整理し、転職・就職判断に役立つよう編集しています。年収・平均年齢・平均勤続年数・従業員数などの中核データは有価証券報告書「従業員の状況」を一次情報として確認し、口コミ・推定情報とは明確に区別しています。本記事では有価証券報告書のPDF本文を直接読み取ることができなかったため、EDINET提出のXBRLを転記した2系統のデータベースで金額・年度・平均年齢・平均勤続年数が一致することを確認したうえで採用しました。記載内容は最終更新時点の公開情報にもとづきます。最新の正確な数値は各公式IRページでご確認ください。
