ヘリオス(4593)の年収911万円と将来性|評判は同名他社と混ざりやすい
※本記事にはプロモーションを含みます。
この記事の結論
- 平均年収:有報実額で約911万円。ただし対象は66人だけ
- 勤務地:本社は有楽町15人、神戸研究所に51人が在籍
- 財務:12期連続赤字だが2026年2月に62.6億円を調達済み
- 口コミ:ネット上の「ヘリオス」評価は大半が別会社のもの
証券コード4593の株式会社ヘリオスは、東京都千代田区有楽町に本店を置く再生医療(再生医薬品)の創薬バイオベンチャーです。同じ「ヘリオス」という名前の会社・団体・商品が検索結果に大量に混ざるため、口コミサイトを開いても目の前の評価が本当にこの会社のものなのか判断しづらいという、他社にはない特有の難しさがあります。この記事では、第15期(2025年12月期)有価証券報告書の実額を土台に、年収・従業員構成・勤務地・資金の残り・将来性を分けて整理し、転職判断に必要な材料だけを提示します。
株式会社ヘリオス(4593)とはどんな会社か|まず同名企業と切り分ける
最初に確認すべきは「どのヘリオスを調べているか」です。転職検討者が読むべき情報にたどり着くには、ここを外さないことが最も効率的です。
この記事が扱う株式会社ヘリオス(HEALIOS K.K.)は、証券コード4593・東京証券取引所グロース市場・本店は東京都千代田区有楽町一丁目1番2号(日比谷三井タワー内)の再生医療バイオ企業です。有価証券報告書によると、業種分類は「医薬品」、事業セグメントは医薬品事業の単一セグメントで、2025年12月31日現在の連結従業員数は75人です。
検索結果に混ざる「別のヘリオス」一覧
以下はいずれも4593とは資本関係も事業関係もない別の存在です。求人票や口コミを読むときは、所在地と業種で見分けてください。
- ヘリオステクノホールディング(証券コード6927):完全に別の上場企業。「ヘリオステクノ 評判」「同 上場廃止」などの検索はこちらに向いています
- ヘリオス酒造:酒類メーカー。工場見学・買収などの話題はこちら
- ヘリオス会病院:医療法人。病院の評判・求人はこちら
- ヘリオス(魔法瓶・水筒・タンブラー・保温ポット):日用品ブランドの製品口コミ
- その他、競走馬名・地名・ゲーム内用語など、企業とは無関係の検索語も多数混在しています
つまり「ヘリオス」という単語だけで検索した結果は、大部分が4593以外を指しています。転職検討者は「株式会社ヘリオス 4593」「ヘリオス 再生医療」といった限定語を付けて調べるのが確実です(推定情報ではなく、検索結果の実態にもとづく実務的な注意点です)。
創業から現在までの沿革
有価証券報告書によると、同社は2011年2月24日に株式会社日本網膜研究所として福岡県福岡市東区で設立され、2013年9月に株式会社ヘリオスへ商号変更、2015年6月16日に東証マザーズへ上場しました。2022年4月の市場区分見直しでグロース市場へ移行しています。本店は中央区・港区を経て2020年10月に千代田区へ移転しており、いま検索で見かける「本社は東京都港区」という記載は2020年10月までの旧本店です。応募書類の送付先や面接会場を旧情報で判断しないよう注意してください。
ヘリオスの公式データ一覧(有価証券報告書ベース)
本記事で扱う公式数値を一覧で確認できます。公式情報として、最新の正確な数値は公式IRページで再確認してください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 株式会社ヘリオス(HEALIOS K.K.)/証券コード4593 |
| 上場区分 | 東京証券取引所グロース市場(2015年6月16日 東証マザーズ上場) |
| 本店所在地 | 東京都千代田区有楽町一丁目1番2号(日比谷三井タワー内) |
| 主要拠点 | 神戸研究所(兵庫県神戸市中央区)/年間賃借料 約1.19億円 |
| 設立 | 2011年2月24日(設立時商号:株式会社日本網膜研究所) |
| 代表者 | 鍵本 忠尚(代表執行役社長CEO 兼 取締役会長/指名委員会等設置会社) |
| 平均年間給与 | 9,115千円(約911万円)※提出会社の従業員66人が対象・基準外賃金を含む |
| 平均年齢 | 46.4歳(2025年12月31日現在・提出会社) |
| 平均勤続年数 | 6.1年(2025年12月31日現在・提出会社) |
| 従業員数 | 連結75人(外、平均臨時雇用者27人)/提出会社66人(外、同27人) |
| 従業員内訳(連結) | 研究開発部門57人・管理部門18人 |
| 売上収益 | 1億04百万円(連結・前期比81.4%減/前期は5億60百万円) |
| 営業利益 | 営業損失33億40百万円(前期は営業損失28億43百万円) |
| 当期損失 | 22億29百万円(親会社所有者帰属 △22億17百万円/前期 △42億35百万円) |
| 研究開発費 | 20億24百万円(販管費は12億65百万円) |
| 現金及び現金同等物 | 56億79百万円(期末残高/営業活動によるCFは△31億65百万円) |
| 配当 | 無配(設立以来の配当実績なし) |
| 労働組合 | 結成されていない |
| 女性管理職比率・男性育休取得率・男女賃金差異 | 公表義務の対象外のため、有価証券報告書では開示されていない |
| 出典 | 第15期(2025年12月期)有価証券報告書(2026年3月24日提出・EDINETコード E31335)/公式IR資料 |
この表で押さえておきたいのは、売上収益1億04百万円に対して人件費を含む販管費が12億65百万円、研究開発費が20億24百万円という関係です。売上で人を養う会社ではなく、調達した資金で研究者を養う会社だという前提が、以降のすべての判断につながります。
ヘリオスの年収911万円をどう読むか|対象はわずか66人
結論から言えば、公式情報としての年収水準は高いものの、その数字を「自分に当てはまる相場」として読むのは危険です。理由は母集団の性質にあります。
有価証券報告書の実額
第15期(2025年12月期)有価証券報告書「従業員の状況」によると、提出会社の平均年間給与は9,115千円(約911万円)、平均年齢46.4歳、平均勤続年数6.1年(いずれも2025年12月31日現在)です。この平均年間給与には基準外賃金(時間外手当等)が含まれます。なお日経会社情報DIGITALでは916万円と表示されており、これは二次情報であり対象年度の違いによる差の可能性があります。主たる数値は有報実額の911万円で判断してください。
911万円という数字の中身
この平均年収の対象は提出会社の従業員66人(臨時雇用者27人は外数)です。そして66人のうち51人が神戸研究所勤務の研究開発人員です。つまり911万円という平均は、次のような構成から生まれています。
- 博士号取得者を含むと考えられる研究開発職が多数を占める(推定情報)
- 平均年齢46.4歳という、キャリア中盤以降に偏った年齢構成
- 執行役CFOに外国人を迎えるなど、専門職・幹部層が少人数の母集団に大きく影響しうる規模
従業員66人の会社では、数名の高額報酬者が平均を数十万円単位で押し上げます。「新卒〜若手の実支給額が911万円に近い」と考えるのは適切ではありません(推定情報)。年齢と職種が近いポジションの実額は、内定時の労働条件通知書でのみ確定できます。
同業バイオとの位置づけ
後述の比較表のとおり、赤字先行型の創薬バイオでは有報平均年収が800万〜2,000万円台と幅広く分布します。少人数×専門職という構造が共通しているためで、年収の高さがそのまま経営の安定を意味しない点がこの業界の特徴です。年収水準は「会社の余裕」ではなく「必要な人材の市場価格」を反映していると読むほうが実態に近いと考えられます(推定情報)。
転職時に確認すべきポイント
- 基本給と賞与の比率(賞与は業績連動か固定か)
- ストックオプションの有無・行使価額・権利確定条件
- 勤務地が神戸か東京かによる住宅・通勤関連手当の差
- 研究費・学会参加費など、研究職の実務コストの会社負担範囲
本社は有楽町、社員の8割は神戸|勤務地構造が転職判断を左右する
ヘリオスへの転職で最も見落とされやすいのが勤務地です。「東京本社の会社」だと思って応募すると、実際の配属先は神戸というギャップが起きえます。
有価証券報告書によると、提出会社の従業員66人のうち神戸研究所(兵庫県神戸市中央区)に51人、本社に15人が在籍しています。比率にすると約77%が神戸勤務です。神戸研究所の年間賃借料は約1.19億円で、これは同社の研究活動の主戦場が関西にあることを金額面からも裏づけています。

本社が有楽町なら、東京勤務だと思っていたのですが……
連結ベースの内訳を見ると、従業員75人のうち研究開発部門57人・管理部門18人です。研究開発職として採用される場合、勤務地が神戸である可能性が構造的に高いと考えられます(推定情報)。一方、経営企画・IR・財務・薬事といったコーポレート機能は本社側の人数が中心となります。応募前に募集要項の勤務地欄と転勤可能性を必ず確認してください。
この構造は、読者にとって次のような実利的な意味を持ちます。
- 関西在住の研究者にとっては、東京に出ずに再生医療の最前線に関われる貴重な選択肢になる
- 首都圏在住で転居が難しい人にとっては、職種によって応募可能なポジションが限られる
- 神戸医療産業都市というクラスター内で働くため、周辺機関・大学との接点が得やすい(推定情報)
2022年の希望退職30名募集と、その後の従業員数の推移
雇用の安定を考えるうえで、事実として確定している人員削減事案が1件あります。誤解を避けるため、類型を正確に整理します。
同社は2022年6月13日に「役員報酬の減額及び希望退職者の募集に関するお知らせ」を開示しました。公式情報として確認できる内容は次のとおりです。
- 対象:研究職を除く正社員、30名程度(当時の従業員115人の約26%に相当)
- 募集期間:2022年6月14日〜28日/退職日:2022年7月31日
- 同時に役員報酬の減額を実施
- 連結従業員数は116人 → 71人へ減少
この施策は「希望退職募集」であり、整理解雇(指名解雇)でも自然減でもありません。応募は従業員の意思にもとづくもので、会社が対象者を指名して雇用を打ち切った事案ではない点は、事実として区別して理解する必要があります。
その後の従業員数は回復傾向
有価証券報告書に記載された連結従業員数の推移は以下のとおりです。
| 期 | 連結従業員数 | 備考 |
|---|---|---|
| 第11期 | 116人 | 希望退職募集の直前 |
| 第12期 | 71人 | 希望退職募集(2022年)を反映 |
| 第13期 | 64人 | 減少局面の底 |
| 第14期 | 65人 | 横ばい |
| 第15期(2025年12月期) | 75人 | 研究開発57人・管理18人 |
第13期の64人を底に、直近は75人まで戻しています。直近3期は縮小ではなく再拡大の局面にあると読めます。採用を再開している状態で応募する場合、削減局面の入社とは意味合いが異なる点は、転職判断上ポジティブに評価してよい材料です(推定情報)。
業績と手元資金|12期連続赤字でも研究を続けられている理由
この会社を評価するうえで、売上高を見ても実態はつかめません。見るべきは「現金があと何年分あるか」です。
第15期の実績
有価証券報告書によると、2025年12月期の連結売上収益は1億04百万円で前期比81.4%減(前期は5億60百万円)、営業損失は33億40百万円(前期は営業損失28億43百万円)、当期損失は22億29百万円(親会社所有者帰属 △22億17百万円、前期 △42億35百万円)です。研究開発費20億24百万円、販管費12億65百万円で、12期連続の赤字となっています。
売上が毎年8割単位で動く理由
売上収益の相手先を並べると、この会社の収益構造が一目で分かります。
| 期 | 主な相手先 | 金額・構成比 |
|---|---|---|
| 2025年12月期 | 一般社団法人AND medical group | 62百万円(59.2%) |
| 2025年12月期 | 住友ファーマ | 27百万円(26.3%) |
| 2025年12月期 | Atlas Biologicals | 14百万円(13.6%) |
| 2024年12月期 | Astellas Institute for Regenerative Medicine | 470百万円(84.0%) |
注目すべきは主要な相手先が年度ごとにまるごと入れ替わっている点です。製品の継続販売による売上ではなく、共同研究契約や一時金といった個別イベントごとの収入で構成されているため、前年比の増減率にはほとんど意味がありません。海外売上比率は約13%です。創薬バイオの財務諸表では、契約イベントの発生タイミングによって業績が大きく振れるのが一般的で、同社もその典型に当てはまります。
手元資金と滑走路(ランウェイ)
第15期末の現金及び現金同等物は56億79百万円、営業活動によるキャッシュ・フローは△31億65百万円でした。単純に割ると残余は約1.8年分という計算になります。
ただし、これで話は終わりません。公式情報として、同社は2026年2月13日に第三者割当増資で62億64百万円を調達済みで、さらに第27回新株予約権(行使価額390円)で最大37億93百万円の追加調達余地があります。これを加味すると、当面の開発資金は確保されている状態です。「現金が1.8年分しかない」という数字だけを切り取ると実態を見誤ります。
資金調達の質という観点で、他の赤字バイオと異なる特徴が1つあります。この第27回新株予約権は行使価額390円の固定・修正条項なしで、株価下落に応じて行使価額が下がるいわゆるMSワラント(修正条項付き)ではありません。株価が下がるほど発行株数が膨らむタイプの調達手段ではない点は、希薄化の予見可能性という意味で相対的に穏当な設計と評価できます(推定情報としての解釈です)。
希薄化の実際
一方で、既存株主の持分希薄化そのものは大きく進行しています。
- 2021年末:発行済株式総数 55,147,900株
- 2025年末:115,727,200株
- 2026年2月13日払込後:135,002,200株(+19,275,000株)
4年強で約2.4倍です。過去の第三者割当の発行価額も276円→144円→240円→325円と大きく振れており、資金調達環境に左右されてきた経緯が読み取れます。転職検討者にとっては直接の損得ではありませんが、ストックオプションや持株会を報酬の一部として期待する場合には、この希薄化の履歴を前提に考える必要があります(推定情報)。
「ヘリオス 上場廃止」が検索される背景を事実で確認する
検索候補に「上場廃止」が並ぶことがありますが、まず前提として、この語で検索される対象には別上場企業のヘリオステクノホールディング(6927)も含まれています。ここでは4593に関して開示から確認できる事実だけを整理します。
継続企業の前提はどうなっているか
第15期有価証券報告書の「事業等のリスク」には、⑨として継続企業の前提に関する重要事象等の記載があります。現預金56億79百万円に対し営業損失33億40百万円・営業CF△31億65百万円という状況から、「継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在」と明記されています。
ただし同じ有報で、2026年2月13日の第三者割当増資等の対応策により「現時点において継続企業の前提に関する重要な不確実性はない」と結論しており、継続企業の前提に関する注記(いわゆるGC注記)は付されていません。監査法人も監査上の主要な検討事項(KAM)として「継続企業の前提に関する重要な不確実性の評価」を挙げたうえで、無限定適正意見を表明しています。
この2つは必ずセットで理解してください。「重要事象等の記載あり」と「GC注記あり」は開示上まったく別の段階であり、ヘリオスは前者に該当し、後者には該当しません。
上場維持基準・財務の状態
- 債務超過ではありません。第15期の親会社所有者帰属持分は48億90百万円、総資産170億54百万円、親会社所有者帰属持分比率28.7%(提出会社単体の自己資本比率は39.4%)です
- 上場維持基準への抵触に関する開示は確認されていません。有価証券報告書にも上場維持基準に関する記載はありません
- 時価総額は約360億円(IRBANK掲載値・2026年8月24日時点/二次情報)とされ、東証グロースの新上場維持基準として示された時価総額100億円の水準は上回っています
- TOB・非公開化の動きも確認されていません
したがって、開示ベースで言えるのは「赤字が続き資金繰りが重要論点である会社だが、上場廃止が具体的に見込まれている状態ではない」ということです。業界全体では、東証が2025年4月にグロース市場の上場維持基準見直し(上場5年後に時価総額100億円へ引き上げる方向)を公表しており、赤字が続く上場バイオ全般の環境変化として押さえておく価値があります。
ヘリオスの将来性|パイプラインと業界構造から評価する
「将来性」は同社に関して最も多く検索される観点です。結論としては、評価は開発中の候補品が臨床でどこまで進むかにほぼ一点で依存します。売上や利益から将来性を測ることはできません。
2本柱のパイプライン
- 体性幹細胞再生医薬品分野:米Athersys社から取得したMultiStem(開発コードHLCM051)を用いた急性呼吸窮迫症候群(ARDS)・脳梗塞急性期・外傷向けの治療薬
- iPSC再生医薬品分野:遺伝子編集で機能を強化した他家iPS細胞由来NK細胞(eNK細胞)によるがん免疫療法、iPS細胞由来網膜色素上皮(RPE)細胞など
加えて培養上清の事業化、米国Saisei Venturesを通じたバイオ投資ファンド事業も持ち、連結子会社は7社です。
Athersys社の資産取得という異例の展開
パイプラインの導入元だった米Athersys社は2024年1月に米連邦破産法第11条(チャプター11)の適用を申請し、ヘリオスが同社の実質全資産を取得してMultiStemのグローバル開発権を獲得しました。ライセンシー側が破綻した導入元を買い取った珍しいケースです。ここで重要なのは、これがヘリオス自身の破綻や不祥事ではないという点です。両社の話が混ざった情報がネット上に出回りやすいため、区別して読む必要があります。なお、同社に関する行政処分、有価証券報告書の訂正を伴う不正会計、係争中の重大訴訟は、いずれも開示上見当たりません。
業界環境から見た追い風と選別
再生医療・細胞医薬の領域には資金が集中しています。CAR-T細胞療法の国内市場は2030年に約390億円規模へ拡大するとの予測があり、政府もAMEDの創薬ベンチャーエコシステム強化事業や創薬スタートアップ向け基金といった支援枠を広げています。世界の製薬大手が2025〜2030年に大型品の特許切れで大きな売上を失うとされるなか、外部からの導入ニーズも高い状況です。
一方で、投資は「量より質」への移行が指摘されており、差別化されたモダリティと臨床データを持つ企業に案件が集中する構図です。つまり、業界の追い風はあっても会社ごとの選別は同時に進みます。転職判断としては「業界が伸びるか」ではなく「この会社の資産に臨床データがどこまで積み上がっているか」を見るのが実質的な評価軸になります。
経営体制のリスク
有価証券報告書のリスク項目には、特定の個人(鍵本忠尚CEO)への依存が明記されています。鍵本氏は2011年の創業者であり、2025年12月31日時点で27,830,300株・24.05%を保有する筆頭株主でもあります。同社は指名委員会等設置会社で、執行役CFOにはリチャード・キンケイド氏が就いており、社内の国際性・英語使用の必要度をうかがわせる体制です。親会社・支配株主は存在せず、独立系として運営されています。
ヘリオスの口コミ・評判|数字を引く前に「どの会社か」を確認する
この見出しが、この記事で最も注意して読んでほしい部分です。「株式会社ヘリオス」で表示される口コミの多くは、4593とは別の会社に対する投稿です。
引用してはいけない口コミデータ
実在する口コミサイトの掲載を確認すると、以下はいずれも証券コード4593のヘリオス(千代田区有楽町・医薬品)ではありません。件数や評点をそのまま同社の評価として読むと、判断を誤ります。
- 転職会議の「株式会社ヘリオス」(件数の多いページ):大阪市の環境・リサイクル業
- 転職会議のもう一方の「株式会社ヘリオス」:東京都千代田区外神田の営業系企業
- エン カイシャの評判の「株式会社ヘリオス」:東京都品川区北品川の不動産・建設(プラント)業
同じ千代田区でも「有楽町」と「外神田」では別会社です。所在地の町名まで確認してください。
該当する口コミ(OpenWork「ヘリオス(医薬品)」)
4593に対応する口コミとして確認できるのは、OpenWorkの「ヘリオス(医薬品)」です。口コミ傾向として、掲載されている集計値は次のとおりです。
| 項目 | 掲載値 |
|---|---|
| 口コミ件数 | 68件 |
| 総合評価 | 3.15 |
| 待遇面の満足度 | 3.15 |
| 社員の士気 | 3.15 |
| 風通しの良さ | 3.15 |
| 平均残業時間 | 29.5時間/月 |
| 有給休暇消化率 | 56.9% |
ただし母数68件は上場企業としては少なく、統計的な信頼性は限定的です。従業員75人という規模を考えれば当然でもありますが、平均値の1点差を重く受け止めるべきデータではありません。
投稿に見られる傾向
口コミ傾向として、ポジティブ側には次のような趣旨の声が見られます。
- 再生医療のリーディングカンパニーとして最先端の研究に関われる
- 社長や役員との距離が非常に近い
- 産休・育休制度は整っている
一方、ネガティブ側には以下のような趣旨の投稿が見られます。
- 「とにかく毎月誰かしら辞めていく。常に人手不足」という離職の多さへの言及
- 人員配置や組織体制への不満
- 赤字が続くベンチャーに特有の、事業継続に対する不安
この2つは矛盾していません。少人数で最先端領域を扱う組織では、経営層との距離の近さ・裁量の大きさと、体制の手薄さ・負荷の偏りは同じ構造から生まれます。どちらが自分にとって効くかで評価は反転します。なお平均残業29.5時間/月という掲載値は、研究開発中心の組織としては極端に長い水準ではありませんが、投稿数が限られるため実態の代表値として断定はできません(推定情報)。
同業の上場バイオ・医薬品5社との比較
比較は「同じ業種だから」ではなく、読者が実際に併願しうる東証の中小型医薬品銘柄を選んで並べます。決算期が各社で異なるため、年度を明記しています。
| 企業名(コード) | 売上・事業収益 | 営業損益 | 従業員数 | 有報 平均年間給与 | 対象決算期 |
|---|---|---|---|---|---|
| ヘリオス(4593) | 連結売上収益 1.04億円 | 営業損失 33.4億円 | 連結75名/提出会社66名 | 約911万円 | 2025年12月期 |
| ミズホメディー(4595) | 売上 112.6億円 | 営業利益 46.5億円(利益率41.3%) | 193名 | 約789万円 | 2025年12月期 |
| サンバイオ(4592) | 事業収益 ゼロ | 営業損失 37.9億円 | 連結33名(提出会社33名) | 約2,022万円 | 2026年1月期 |
| ブライトパス・バイオ(4594) | 売上 8.4万円 | 営業損失 12.95億円 | 23名 | 約938万円 | 2026年3月期 |
| 窪田製薬ホールディングス(4596) | 事業収益 2,133万円 | 営業損失 8.9億円 | 連結8名/提出会社7名 | 約535万円 | 2025年12月期 |
この表から読み取れることを3点に整理します。
- 収益構造がまったく違う2群が混在している:ミズホメディーは体外診断用医薬品で売上112.6億円・営業利益率41.3%という黒字企業です。同じ「医薬品」の分類でも、製品を持つ会社と持たない会社では、雇用の安定性の根拠が根本的に異なります
- ヘリオスは赤字バイオの中では規模が大きい側:従業員75人はサンバイオ33名・ブライトパス23名・窪田製薬HD8名と比べて多く、組織として部門が分かれている段階にあります。分業がある程度成立している環境を求めるなら、この差は実務的に大きい要素です(推定情報)
- 年収の高さは規模と無関係:最も従業員が少ないサンバイオが約2,022万円、次に少ない窪田製薬HDが約535万円と、少人数ゆえに平均値が両極に振れます。ヘリオスの911万円は、66人という一定の母数の上に成り立つ数値である分、相対的に読みやすい平均値と言えます
なお、より直接的な技術上の競合としては、ステムリム(4599)、クオリプス(4894)、リプロセル(4978)といったiPS細胞・再生医療関連企業も挙げられます。細胞培養やGMP製造、CMC・薬事の経験は業界内での移籍がしやすい職種経験とされるため、1社に絞らず複数社を並行して見る価値があります。
ヘリオスへの転職が向いている人・向いていない人
これまでの公式情報・口コミ傾向をふまえ、適性を整理します(推定情報を含みます)。
| 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
| 再生医療・細胞医薬に強い専門性があり、その領域で勝負したい人 | 安定した売上と製品を持つ企業で腰を据えて働きたい人 |
| 関西在住・神戸勤務が可能で、研究の最前線に関わりたい人 | 東京勤務が絶対条件で、転居・単身赴任が難しい人 |
| 手元資金と資金調達の状況を自分で読んで、納得して意思決定できる人 | 会社の財務状況を気にせず業務に集中したい人 |
| 少人数組織で守備範囲を広く持ち、非臨床・CMC・薬事をまたいで動ける人 | 細分化された役割と整備されたSOP・教育体制を前提にしたい人 |
| 経営層との距離の近さを裁量と捉えられる人 | 組織体制や人員配置の頻繁な変化にストレスを感じる人 |
ヘリオスへの転職|編集部の見解
編集部の見解として、ヘリオスは「専門性で選ぶ会社」であって「安定で選ぶ会社」ではないと考えられます。12期連続赤字という事実は動かせませんが、同時に2026年2月に62億64百万円を調達済みで、第27回新株予約権による追加調達余地もあり、直近で開発が止まる状況とは読めません。従業員数も第13期の64人を底に75人へ戻しています。
おすすめできるのは、次の3条件がそろう人です。第一に、細胞培養・GMP製造・CMC・薬事といった業界内で持ち運べる職種経験を積み増したい人。第二に、神戸勤務を選択肢として受け入れられる人。第三に、有報を自分で読み、資金と開発の進捗をウォッチし続けられる人です。この3つがそろえば、少人数で品目全体を見られる環境は、大手では得にくいキャリア資産になり得ます。
逆に、家族構成やライフプランの都合で今後5年の雇用と収入の確実性を最優先したい段階にある人には、同じ医薬品分野でも製品と売上を持つ企業(比較表のミズホメディーのような黒字企業)を並行して検討することをおすすめします。総合すると、「この会社に賭ける」のではなく「この経験を取りに行く」という設計にできるかどうかが分かれ目だと考えられます。
ヘリオスに関するよくある質問(FAQ)
株式会社ヘリオス(4593)への転職・就職を検討する人からよくある質問と回答をまとめました。
ヘリオスの平均年収はいくらですか?
第15期(2025年12月期)有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は9,115千円(約911万円)です(基準外賃金を含む)。ただし対象は従業員66人で、うち51人が神戸研究所の研究開発人員です。平均年齢46.4歳という構成もあわせて読む必要があります。
ヘリオスの勤務地は東京ですか、神戸ですか?
本店は東京都千代田区有楽町ですが、提出会社の従業員66人のうち51人が神戸研究所(兵庫県神戸市中央区)、本社は15人です。研究開発職の場合、勤務地が神戸となる可能性が構造的に高いと考えられます(推定情報)。募集要項の勤務地欄を必ず確認してください。
ヘリオスは上場廃止のリスクがありますか?
有価証券報告書には「継続企業の前提に関する重要事象等」の記載がありますが、対応策により重要な不確実性はないと結論されており、GC注記は付されていません(監査意見も無限定適正意見)。債務超過ではなく、上場維持基準への抵触に関する開示も確認されていません。なお「ヘリオステクノホールディング(6927)」は別の上場企業ですので、検索結果の混同に注意してください。
ヘリオスは過去にリストラをしましたか?
2022年6月13日に希望退職者の募集(研究職を除く正社員30名程度)と役員報酬の減額を開示しています。連結従業員数は116人から71人へ減少しました。これは会社が対象者を指名する整理解雇ではなく「希望退職募集」に該当します。その後は第13期64人→第14期65人→第15期75人と回復しています。
転職サイトで見かけるヘリオスの口コミは同じ会社のものですか?
多くの場合、別会社です。転職会議やエン カイシャの評判に掲載されている「株式会社ヘリオス」は、大阪市の環境・リサイクル業、千代田区外神田の営業系企業、品川区北品川の不動産・建設業などで、証券コード4593の医薬品企業ではありません。4593に対応するのはOpenWorkの「ヘリオス(医薬品)」(68件・総合評価3.15)です。
ヘリオスの求人はどこで確認できますか?
公式採用ページ(healios.co.jp内の採用情報)から確認できます。2026年8月時点ではエントリーが採用管理システムのページへリンクされる形になっています。募集職種は研究開発・CMC・薬事・臨床開発などが中心と考えられますが(推定情報)、最新の募集内容と勤務地は必ず公式ページで確認してください。
ヘリオスの将来性はどう判断すればよいですか?
売上や利益ではなく、パイプラインの臨床進捗と手元資金で判断するのが実務的です。具体的には、MultiStem(HLCM051)とeNK細胞の開発ステージの進み方、次の資金調達の時期と条件、パートナー企業との契約締結の有無を継続的に確認することになります。業界としては再生医療・がん免疫への資金集中が続く一方、企業ごとの選別も進んでいます。
ヘリオスへの転職判断まとめ
ここまでの内容を、判断軸ごとに整理します。最終的な判断は、求人票だけでなく自分の経験・適性も含めて確認しましょう。
| 判断軸 | 評価と根拠 |
|---|---|
| 年収水準 | 有報実額で約911万円。ただし対象66人・平均年齢46.4歳の小規模母集団という前提つき |
| 勤務地 | 本社15人に対し神戸研究所51人。研究職は神戸勤務の可能性が高い(推定情報) |
| 雇用の安定性 | 12期連続赤字。ただし2026年2月に62.64億円を調達済みで、従業員数も64人→75人へ回復 |
| 財務の健全性 | 債務超過ではない(親会社所有者帰属持分48.9億円・持分比率28.7%)。重要事象等の記載ありだがGC注記なし |
| 働き方 | OpenWork掲載値で平均残業29.5時間/月・有給消化率56.9%。母数68件のため参考値(口コミ傾向) |
| キャリア価値 | 細胞培養・GMP・CMC・薬事の経験は業界内で持ち運びやすく、少人数ゆえ品目全体を見やすい |
| 組織のリスク | 鍵本CEOへの依存が有報リスクに明記。労働組合は結成されていない |
| 情報収集の難易度 | 同名企業が多く、口コミ・求人情報の誤読リスクが高い。所在地と業種で毎回確認が必要 |
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本記事の出典・参考情報
本記事で参照した一次情報・口コミ情報の出典は以下の通りです。最新の正確な数値は各リンク先で確認してください。
公式情報源
年収・平均年齢・平均勤続年数・従業員数・売上収益・営業損益は、すべて第15期(2025年12月期)有価証券報告書(2026年3月24日提出・EDINETコード E31335)の実額です。希望退職に関する数値は2022年6月13日付の適時開示、増資に関する数値は2026年2月の開示および決算説明資料にもとづきます。時価総額はIRBANK掲載値(二次情報)です。
口コミ・評判の参照元
本記事で口コミの集計値として採用したのはOpenWorkの「ヘリオス(医薬品)」のみです。他サイトに掲載されている同名企業の口コミは、所在地・業種の異なる別会社のものであるため、数値としては採用していません。
免責事項:本記事の数値・評価は公式情報・口コミ集計・市場推定の3分類で示しており、口コミ傾向や推定情報は断定ではなく傾向・可能性として表現しています。最終判断は読者自身で公式IRおよび内定時の労働条件通知書で確認してください。
この記事の編集方針・情報の確認について
この記事は、公式公開情報(有価証券報告書・IR資料)、求人情報、口コミ傾向をそれぞれ分けて整理し、転職・就職判断に役立つよう編集しています。年収・平均年齢・従業員数などの中核データは有価証券報告書「従業員の状況」を一次情報として確認し、口コミ・推定情報とは明確に区別しています。特に本記事では、同名の別企業に関する情報を数値として採用しない方針を徹底しました。記載内容は最終更新時点の公開情報にもとづきます。最新の正確な数値は各公式IRページでご確認ください。
