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Casa(カーサ・7196)の年収509万円と評判|増収でも営業赤字の家賃保証専業

コロ助

※本記事にはプロモーションを含みます。

この記事の結論

  • 対象:証券コード7196・新宿住友ビルの家賃債務保証専業「株式会社Casa」
  • 業績:第13期は売上127億円と増収でも営業損益△63百万円の赤字
  • 年収:第13期有報の平均年間給与509万円/平均年齢42.6歳・勤続10.3年
  • 仕事:正社員260名に対し臨時従業員145名。督促・審査の比重が高い組織

株式会社Casa(カーサ)は、賃貸住宅の入居者に代わって家主・不動産会社へ家賃を保証する「家賃債務保証」の専業企業です。転職先として調べたとき、多くの人が最初につまずくのが「どのCasaなのか分からない」という問題と、「増収なのに営業赤字」という決算の読み方の2点です。この記事は、有価証券報告書と適時開示の実額を軸に、その2点を正面から整理します。

この記事が扱う「株式会社Casa」はどの会社か(先に交通整理)

結論から言うと、本記事が扱うのは東京証券取引所スタンダード市場に上場する証券コード7196、本社は東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビルの「株式会社Casa(カーサ)」です。「Casa」はイタリア語で「家」を意味する一般名詞であり、家具・住宅・カフェ・雑貨など同名の企業やブランドが多数存在します。社名だけで検索すると情報が混線するため、最初に対象を確定させておきます。なお上場区分は、2017年10月に東証二部へ上場 → 2018年10月に東証一部へ指定 → 2022年4月の市場再編でプライム市場 → 2023年10月にスタンダード市場へ移行という経緯をたどっています。履歴書や面接では「東証スタンダード市場上場」が正確な表現です。

もう一点、重要な線引きがあります。「Casa」の実際の検索の多くは、入居者・不動産会社としてCasaと関わっている人の手続き検索です。実測データでも「解約」「電話番号」「料金」「更新料」といったキーワードが上位を占め、これらはすべて保証サービスの利用者側の疑問です。

本記事は、入居者向けの解約手続き・支払い方法・問い合わせ先の案内ではありません。株式会社Casaへの転職・就職を検討している人に向けて、公式情報(有価証券報告書・決算短信・適時開示)と口コミ傾向、そして編集部の推定情報を分けて整理したものです。契約や支払いに関する手続きは、必ず同社の公式窓口で確認してください。

求職者
求職者

「Casa」って検索しても保証サービスの話ばかり出てきて、会社としての実態が分かりません。

その状態が起きるのは、CasaがBtoC(入居者)とBtoB(不動産会社)の両方に接点を持つ与信型の金融会社だからです。転職判断に必要なのは、サービスの評判ではなく、損益構造・人員構成・給与水準の3点です。以下、この順で見ていきます。

株式会社Casaの公式データ一覧(有価証券報告書ベース)

本記事で扱う公式数値を一覧で確認できます。公式情報として、最新の正確な数値は公式IRページで再確認してください。なお同社の決算期は毎年1月31日で、事業年度は2月1日から翌年1月31日までという変則的な区切りになっています。他社と比較するときは、この「1月期決算」という点を必ず意識してください。

項目内容
商号株式会社Casa(カーサ)
証券コード/市場7196/東京証券取引所スタンダード市場(業種分類:その他金融業)
本社所在地東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル(有報表記は「新宿区西新宿二丁目6番1号」)
設立2013年8月(現法人)。事業の源流は2008年10月設立の「レントゴー保証株式会社」(2010年12月に株式会社Casaへ商号変更)
代表者代表取締役 宮地 正剛
資本金16億円
決算期毎年1月31日(事業年度は2月1日〜翌1月31日)
平均年間給与509万円(第13期・2026年1月31日現在/提出会社=単体の「従業員の状況」記載値)
平均年齢42.6歳(第13期・提出会社)
平均勤続年数10.3年(第13期・提出会社)
従業員数提出会社260名(ほかに臨時従業員145名)/連結276名(ほかに臨時従業員192名)=第13期・2026年1月31日現在
売上高127億53百万円(連結・第13期/2026年1月期、前期比+4.9%)
営業利益営業損失△63百万円(連結・第13期。前期は営業利益13億03百万円)
経常利益/当期純利益経常利益45百万円(前期比△97.1%)/親会社株主に帰属する当期純利益1億23百万円(同△79.5%)
自己資本比率/有利子負債43.5%(前期47.6%)/61億円(前期17億円)
報告セグメント家賃債務保証事業のみの単一セグメント(他事業は重要性が乏しいとして非開示)
連結子会社株式会社COMPASS、株式会社プロフィットセンターの2社
登録国土交通大臣登録の家賃債務保証業者(国土交通大臣(2)第21号)
大株主リコーリース15.33%、宮地正剛10.33%、光通信KK投資事業有限責任組合4.52%、住友不動産2.02%、従業員持株会1.50%(親会社・支配株主は存在しない)
離職率・平均残業時間有価証券報告書では開示されていない(後述の数値は口コミサイトの集計値)
出典第13期 有価証券報告書(EDINETコードE33485、2026年4月23日提出)/決算短信・適時開示/公式IR。なお給与・年齢・勤続・従業員数はEDINET提出データを転載するirbank経由で取得しており、EDINET原本PDFの直接確認には至っていません

増収なのに営業赤字——第13期に何が起きたのか

この会社を転職先として見るとき、最も先に理解すべきなのが第13期(2026年1月期)の損益です。売上は伸びているのに、営業段階で赤字になったという珍しい形をしています。決算短信によると、連結の数値は次の通りです。

指標第12期(2025年1月期)第13期(2026年1月期)増減
売上高121億57百万円127億53百万円+4.9%(増収)
営業利益13億03百万円△63百万円(営業損失)黒字から赤字へ
経常利益15億64百万円45百万円△97.1%
親会社株主に帰属する当期純利益6億02百万円1億23百万円△79.5%
自己資本比率47.6%43.5%△4.1ポイント
有利子負債17億円61億円約3.6倍

売上の伸び方だけを見れば、同社は縮小している会社ではありません。公式情報として売上高の推移をたどると、2022年1月期103億円 → 2023年1月期103億円 → 2024年1月期112億円 → 2025年1月期122億円 → 2026年1月期128億円と、直近3期は連続で増収しています。家賃債務保証の契約が積み上がるフィー型ビジネスの特性が、そのままトップラインに出ている形です。

赤字の原因は「求償債権に係る貸倒引当金繰入額の増加」

では、なぜ営業段階で赤字になったのか。会社側の業績予想修正開示によると、要因は求償債権に係る貸倒引当金繰入額の増加です。ここは家賃保証というビジネスの構造そのものなので、少し丁寧に説明します。

  • 入居者が家賃を滞納すると、保証会社が家主・管理会社へ代位弁済する(先に立て替える)
  • 立て替えた分は入居者に対する求償債権として資産に計上される
  • その求償債権のうち「回収できない見込みの分」を、貸倒引当金として費用計上する
  • したがって回収見通しを厳しく見積もり直すと、売上が増えていても利益が消える

第13期については、基幹システムの入替により求償債権データの精緻な分析が可能になり、見積方法を変更したことが背景として説明されています。つまり「滞納が突然爆発した」というより、見積りの精度を上げた結果として引当金が膨らんだという説明です。これは会社が公表している内容であり、事実として押さえておくべき点です。

転職検討者にとって重要なのは、この一件が「家賃保証会社の損益は、営業力ではなく回収力と与信精度で決まる」ことを、極めて分かりやすい形で示している点です。求人票に「営業職」と書かれていても、その会社の利益を左右しているのは審査部門と債権管理部門である、という構造をまず理解しておくべきでしょう。

下方修正は今回が初めてではない

もう一点、事実として記録しておくべきことがあります。2024年9月12日には、通期の当期純利益を5億52百万円から12百万円へ、97.83%下方修正する開示が行われています。このときも要因は貸倒引当金の見積りに関わるものでした。つまり貸倒引当金の見積りに起因する業績の下振れが、複数期にわたって発生しているということです。

これを「危ない会社だ」というレッテルで片付けるべきではありません。一方で、推定情報として言えば、求償債権の評価は同社の業績変動要因のなかで最も大きく、応募時には「引当の前提が今後どう置かれるのか」を確認する価値があると考えられます。面接で聞きにくければ、直近の決算説明資料と有価証券報告書の「事業等のリスク」を読み込んでおくだけでも、質問の質は変わります。

2027年1月期第1四半期の状況——回復途上と見るべき

直近の四半期はどうか。決算短信によると、2027年1月期第1四半期は経常損益△131百万円と、赤字幅がむしろ拡大しています。一方で同じ四半期のトップラインは伸びており、初回保証料は15億72百万円(前年同期比+3.8%)、保証の承認件数は+6.9%、事業用保証の新規件数は+13.3%と、いずれも増加しています。

つまり「契約は取れているが、収益化が追いついていない」という状態です。会社の通期予想は経常利益4億26百万円で、黒字への回復を見込む内容になっています。ただしこの予想が達成されるかどうかは本記事の執筆時点で検証できる段階になく、未検証である点を明記しておきます。応募を検討する時期に最新の四半期開示を必ず自分で確認してください。

財務体質と株式指標——小型株としてのCasa

損益と合わせて見ておきたいのが財務体質です。公式情報として、自己資本比率は47.6%から43.5%へ低下し、有利子負債は17億円から61億円へと約3.6倍に増えています。代位弁済を先に行うビジネスは運転資金を必要とするため、取扱件数の増加そのものが借入需要を生みます。増収と借入増が同時に進むのは業態として自然な面もありますが、自己資本比率の低下と赤字転落が同じ期に重なったという事実は、転職判断において軽く扱うべきではありません。

株式指標では、株価746円・時価総額約86億円、予想PER36.2倍、PBR約1.07倍、予想ROE2.94%(前期8.02%)となっています(2026年8月24日時点の日経会社情報)。時価総額86億円は上場企業としては小型の部類で、株主構成もリコーリース15.33%、代表者10.33%と、事業会社とオーナーが併存する形です。親会社・支配株主は存在しません。

推定情報として、この資本構成は「親会社の方針で人事制度が一変する」タイプのリスクは相対的に小さい一方、大手金融グループのような潤沢な資本バッファも期待しにくいことを意味します。同業では三菱UFJニコス傘下やプレステージ・インターナショナル傘下といった資本の後ろ盾を持つ会社もあり、そこは判断が分かれるポイントです。

家賃債務保証の上場5社と並べたCasaの立ち位置

Casaを正しく評価するには、同じ家賃債務保証を本業とする上場各社と並べるのが最短です。ここでは当サイトで個別に取り上げている5社と、有価証券報告書の実額を並べます。決算期が各社で異なる点(Casaのみ1月期、ニッポンインシュアは9月期、他4社は3月期)に注意してください。

企業名(コード)平均年間給与(有報)売上高(直近期)営業利益(直近期)営業利益率従業員数
Casa(7196)509.0万円127億53百万円△63百万円(損失)△0.5%260名(単体)/連結276名
全保連(5845)659.4万円261億88百万円31億73百万円12.1%575名(単体)
ジェイリース(7187)570.9万円215億74百万円36億24百万円16.8%576名(連結)
イントラスト(7191)523.7万円122億83百万円27億67百万円22.5%308名(連結)
あんしん保証(7183)489.2万円61億62百万円2億58百万円4.2%135名(単体)
ニッポンインシュア(5843)481.7万円37億37百万円7億59百万円20.3%118名(単体)

この表から読み取れることを、順に整理します。

  • 売上規模は6社中3位。127億円はイントラスト(122億円)を上回り、あんしん保証の2倍、ニッポンインシュアの3倍以上にあたる。事業規模として小さい会社ではない。
  • 営業損益は6社で唯一のマイナス。ほかの5社はいずれも黒字で、営業利益率はイントラスト22.5%、ニッポンインシュア20.3%、ジェイリース16.8%と、二桁を出している会社が3社ある。
  • 年収は6社中3位(509.0万円)。上位の全保連659.4万円とは150万円の差がある。
  • ただし年齢構成が違う。Casaの平均年齢42.6歳・勤続10.3年に対し、全保連は43.1歳・10.8年と近く、ほぼ同じ年齢構成で年収に150万円の開きがあるのは注目に値する。
  • 一方、あんしん保証34.8歳・ニッポンインシュア37.0歳・ジェイリース38.2歳・イントラスト38.6歳と、他4社はCasaより4〜8歳若い。年齢が若い会社より年収が高いのは当然なので、単純な金額順の比較には意味が薄い。

編集部の推定情報としてまとめると、Casaは「規模は中位、年齢構成は業界内で最も高い層、年収は年齢のわりに中位」というポジションです。同年齢帯の全保連との150万円差は、資本の後ろ盾(三菱UFJニコス51.13%)と利益水準の差が反映されている可能性があります。収益が回復すれば昇給余地はあるが、現状の損益では原資が細いという見方が妥当でしょう。

もう一つ、従業員1人あたり売上高という切り口も有効です。Casaは連結276名で127億53百万円ですから約4,600万円/人となり、全保連の約4,550万円/人とほぼ同水準、ジェイリースの約3,750万円/人を上回ります。売上を生む効率が悪いわけではなく、費用側(貸倒引当金)で利益が消えているという構図が、ここからも確認できます。

正社員260名+臨時従業員145名——人員構成から読む「入社後の仕事」

Casaを転職先として見るとき、業績と並んで重要な一次情報が人員構成です。有価証券報告書によると、第13期(2026年1月31日現在)の従業員数は次の通りです。

  • 提出会社(単体):260名、ほかに臨時従業員145名
  • 連結:276名、ほかに臨時従業員192名

ここで目を引くのは、臨時従業員が正社員数の半分以上を占めているという点です。連結では正社員276名に対して臨時192名で、比率にすると約7割に達します。これは上場企業の「従業員の状況」としては珍しい構成です。

この構成が示すのは、電話・書面を中心とするオペレーション組織

家賃債務保証の実務は、大きく次の3つに分かれます。

  • 審査:入居申込者の与信を判断する。同社はAIを使った審査・不動産関連プラットフォーム領域にも展開しています。
  • 債権管理(督促・代位弁済・回収):滞納が発生した入居者への連絡、代位弁済の実行、求償債権の回収。
  • 営業:不動産管理会社・仲介会社に対して自社の保証商品を採用してもらうBtoBのルート営業・新規開拓。

このうち、人数を最も必要とするのが債権管理と、その前段の受付・連絡業務です。推定情報ですが、臨時従業員が正社員の半数を大きく超える構成は、コールセンター機能と督促・回収オペレーションの比重が高い組織であることを示していると考えられます。求人が「営業職」であっても、会社全体としては電話・書面・システムを使った定型度の高い業務が土台を支えている、という前提で見るのが実態に近いでしょう。

平均年齢42.6歳・勤続10.3年が意味するもの

有価証券報告書によると、平均年齢は42.6歳、平均勤続年数は10.3年です。金融系の上場企業としては平均年齢が高めで、20代中心の若い会社ではありません。現法人の設立が2013年、事業の源流が2008年であることを踏まえると、勤続10.3年は「創業期から在籍している中核層が厚い」ことを示します。

推定情報として、これは二つの読み方ができます。ポジティブに見れば、専門性が社内に蓄積され、腰を据えて長く働ける環境があるということ。ネガティブに見れば、ポストが上の世代で埋まっており、中途入社者が管理職に到達するまでの距離が長い可能性があるということです。従業員260名規模で部門数も限られるため、この点は面接時に組織図とポスト構成を確認する価値があります。なお離職率そのものは有価証券報告書では開示されていません。

平均年収509万円をどう読むか——有報と口コミの77万円ギャップ

年収について、まず公式情報を確定させます。第13期有価証券報告書に記載された平均年間給与は509万円(2026年1月31日現在、提出会社=株式会社Casa単体の「従業員の状況」記載値)です。あわせて平均年齢42.6歳、平均勤続年数10.3年が同じ箇所に記載されています。

この数値の性質について、3点補足します。

  • 対象は提出会社(単体)260名であり、連結276名のうち子会社16名分は含まれません。同社は純粋持株会社ではなく事業会社本体なので、単体の給与水準は現場の実態に比較的近いと考えられます。
  • 臨時従業員145名は「従業員の状況」の平均給与算定の対象外に置かれるのが通例であり、509万円は正社員ベースの数値と読むのが妥当です。
  • 本記事の509万円という数値は、EDINET提出データを転載するirbank経由で取得しています。EDINET原本PDFの直接確認には至っていないため、「第13期有報記載の平均年間給与509万円」という限定つきで扱ってください。

口コミ集計の432万円との差はどこから生まれるか

口コミ傾向として、OpenWorkの回答者ベースの平均年収は432万円という集計が掲載されています。有報の509万円との差は約77万円です。この差を「有報が盛られている」と受け取るのは早計で、推定情報としては、有報の平均に管理職・役職者が含まれる一方で口コミ回答者は若手・中堅に偏りやすいこと、回答母数が限られること(年収・給与関連の投稿は15件程度)、回答時点の年度がばらついていることが要因として考えられます。

実務的な結論としては、「入社直後の提示額は432万円前後の水準感、社内で長く勤めた層を含む平均が509万円」という二層構造で捉えるのが現実的でしょう。ただしこれは推定であり、実際の提示額は必ず内定時の労働条件通知書で確認してください。

昇給余地は業績回復とセットで見る

年収の伸びしろを判断するうえで避けて通れないのが、前述の営業赤字です。推定情報として、営業損益がマイナスの期に大幅な賞与増を期待するのは現実的ではありません。一方で、会社は2027年1月期の通期予想として経常利益4億26百万円を見込んでおり、計画通りに回復すれば賞与原資は戻ると考えられます。応募時点で「直近2期の賞与実績が何カ月分だったか」を確認できると、判断の精度が上がります。

口コミ傾向から見える組織の特徴(断定はできない前提で)

ここからは口コミ傾向です。断定はできませんが、公式情報だけでは見えない部分を補う材料になります。OpenWorkでは総合評価2.74(5点満点)、社員クチコミ97件が掲載されています。上場企業としては中〜やや低めの評価水準です。

ただし重要な注意点があります。項目別スコアの回答者数は19人程度と少なく、個別スコアを断定的に引用するのは適切ではありません。あくまで傾向として読んでください。

指標掲載値読み取り(推定情報)
総合評価2.74/5.0(97件)上場企業としては中〜やや低めの水準
社員の士気2.2項目別で最も低い。組織の勢いに関する評価は厳しめ
人材の長期育成2.3教育・育成体系への評価は低めの傾向
社員の相互尊重2.8組織文化系の項目が全般に低い
人事評価の適正感3.0組織文化系のなかでは相対的に高い
法令順守意識3.3項目別で最も高い。登録業者としての手続き管理は評価されている傾向
月間残業時間38.7時間回答者ベース。同業上場各社の集計値と比べても重めの水準
有給消化率62.1%回答者ベース
平均年収(回答者ベース)432万円有報509万円との差は前章参照

この並びには、一定の内的整合性があります。法令順守意識3.3が最も高く、社員の士気2.2が最も低い——これは「ルールと手続きは整っているが、日々の業務の負荷や達成感の面で評価が割れている」という組織像と読めます(推定情報)。督促・回収という業務の性質を考えれば、法令順守が最優先される一方で、成果の実感が得にくい局面があることは想像に難くありません。

掲載口コミには成果主義・長時間労働志向の企業文化を指摘する声もあります。月間残業38.7時間という集計値と合わせると、労働時間の軽さを最優先する人には合いにくい可能性があると考えられます。ただし残業時間は部門差が大きい指標であり、この数値をもって会社全体を評価することはできません。

なお、エン カイシャの評判・転職会議に掲載されている件数については、今回の調査時点で把握できていません。複数サイトを横断して母数を確認したうえで判断することをおすすめします。

家賃債務保証という業界のなかでのCasa——事業の広がりと制度環境

将来性を考えるうえでは、Casa個社の損益だけでなく、業界そのものの構造を押さえる必要があります。結論から言えば、市場としては追い風、個社としては収益化が課題というのがこの会社の現在地です。

連帯保証人から機関保証への置き換わりが続いている

2020年施行の改正民法で個人の根保証契約に極度額の明示が必要になったことなどを背景に、賃貸借契約では個人の連帯保証人ではなく保証会社を利用する形が事実上の標準になりつつあります。単身高齢者・外国人入居者・非正規雇用など「保証人を立てにくい層」の増加も需要を押し上げ、賃貸市場が横ばいでも保証利用率の上昇で取扱件数は伸びやすい構造です。Casaの直近1Qで承認件数が+6.9%と伸びているのは、この構造が効いている証左と見られます。

認定家賃債務保証業者制度と住宅セーフティネット法改正

家賃債務保証業者の国土交通大臣登録制度は2017年10月に創設されましたが、任意登録であり、登録しなくても営業自体は可能という建て付けが続いてきました。これに加えて2024年成立の改正住宅セーフティネット法が2025年10月1日に施行され、登録業者等のうち一定要件を満たす者を国土交通大臣が認定する「認定家賃債務保証業者」制度、見守りを伴う「居住サポート住宅」、居住支援法人への残置物処理業務の追加などが動き出しています。

Casaは国土交通大臣(2)第21号の登録業者であり、制度対応の土台は持っています。推定情報として、制度対応が競争条件になる局面では、コンプライアンス・法務・事業企画といった制度理解を要するポジションの重要度が高まると考えられます。

督促・回収実務の適正化という不可逆な流れ

2022年12月12日の最高裁判決では、家賃の支払遅滞時に無催告で賃貸借契約を解除できる条項や、入居者が退去していないのに明け渡したとみなす条項が、消費者契約法に照らして差止めの対象とされました。国土交通省も登録業者に対しこれらの条項を使用しないよう求めています。この訴訟についてCasaは当事者ではなく、自社の契約書に該当条項は含まれないため影響はない旨を公式サイトで説明しています(公式サイトによる説明)。

業界全体として、督促・代位弁済・明渡し対応は「回収の巧拙」ではなく「法令とガイドラインに沿った手順を踏めるか」が問われる業務になりました。債権管理の仕事は交渉力よりも手続き知識が評価軸になりつつあり、金融機関やサービサーでも通用する法令順守型のスキルが身につきやすい——これは、この業界で働くうえでの実利的なメリットです。

Casaが広げている周辺事業——養育費保証・事業用保証・AI審査

報告セグメントは「家賃債務保証事業のみ」の単一セグメントですが、公式サイトによると同社は次のような領域にも展開しています。

  • 養育費保証:ひとり親世帯向けに、2020年9月から「養育費保証プラス」を提供(最大36カ月分)。社会課題型の商品で、同社を特徴づけるサービスの一つです。
  • 事業用物件(店舗・事務所)保証:住居以外の賃貸に対応する保証。2027年1月期第1四半期の新規件数は+13.3%と伸びています。
  • AI審査・不動産関連プラットフォーム:審査の高度化と、管理会社向けの申込・審査基盤の整備。
  • 連結子会社2社:株式会社COMPASS、株式会社プロフィットセンター。

ただし、これらはいずれも開示上は独立セグメントになっていません。推定情報として、収益の柱はあくまで住居向けの初回保証料・更新保証料であり、周辺事業は現時点では「将来の柱の候補」という位置づけと考えられます。志望動機で養育費保証を前面に出す場合は、事業規模の実態を誤解していないかを自分で確認しておくべきでしょう。

Casaへの転職が向いている人・向いていない人

これまでの公式情報・口コミ傾向をふまえ、適性を整理します(推定情報を含みます)。督促・回収の比重が高い業態であり、適性がはっきり分かれる会社です。

向いている人向いていない人
与信審査・債権管理の専門性を身につけ、金融・信販・サービサー領域へキャリアを広げたい人身につくスキルの汎用性より、大手企業のブランドや看板を優先したい人
決算数値を自分で読み、「なぜ赤字になったか」を理解したうえで入社判断できる人業績が安定している会社でないと落ち着いて働けない人(直近期は営業損失、1Qも経常赤字)
滞納者対応・督促というシビアな業務にも、ルールに沿って冷静に向き合える人督促・回収業務に強い心理的抵抗がある人(臨時従業員を含めオペレーション比重が高い組織)
不動産管理会社・仲介会社を相手にした関係構築型のBtoB営業を積み上げたい人華やかな提案営業や、短いサイクルで成果が可視化される仕事を求める人
平均勤続10.3年という定着した組織で、長期的に腰を据えたい人20代中心のスピード感ある組織を求める人(平均年齢42.6歳)
制度改正(住宅セーフティネット法・認定家賃債務保証業者制度)への対応を強みにしたい人月間残業38.7時間という集計値を大きく下回る労働時間を最優先したい人
単一セグメントの会社で事業の全体像を近い距離で見たい人複数事業を横断するジョブローテーションを重視する人(従業員260名規模でポストは限定的)

Casaへの転職|編集部の見解

編集部の見解として、株式会社Casaは「事業モデルは追い風のなかにあるが、直近の損益は明確に踊り場にある会社」です。おすすめできるかどうかは、応募者が何を優先するかで結論が逆になります。

おすすめできるのは、与信・債権管理という専門性を目的に据えている人です。売上127億円・従業員260名という規模は、業務を細かく分業しすぎず、かつ実務量を確保できる絶妙なサイズです。しかも同社は求償債権の見積方法を基幹システム入替に合わせて見直した直後にあり、与信・回収の仕組みを作り直す局面に立ち会える可能性があります。これは安定期の会社では得にくい経験です。業界として督促実務の法令順守が強く求められる方向に動いていることも、身につくスキルの持ち出しやすさという点では追い風です。

逆に、安定と育成環境を最優先する人には、同業他社との併願を強くおすすめします。直近期は6社中唯一の営業損失で、自己資本比率も低下しています。口コミでも人材の長期育成2.3という傾向が出ており、体系的な研修で育てられたい人には合いにくい可能性があります。全保連(三菱UFJニコス51.13%)、イントラスト(プレステージ・インターナショナル56.8%・営業利益率22.5%)、ジェイリース(東証プライム・営業利益率16.8%)など、同じ業界内に別の選択肢が複数あることは、応募前に知っておくべきです。

総合すると、「家賃保証という業界に賭けたい」なら選択肢に入り、「Casaという会社の安定に賭けたい」なら現時点では慎重に判断すべき——というのが編集部の結論です。判断材料は開示されているので、最新の四半期短信を自分の目で確認したうえで応募してください。

株式会社Casaに関するよくある質問

株式会社Casaへの転職・就職を検討する人からよくある質問と回答をまとめました。

株式会社Casaの平均年収はいくらですか?

第13期(2026年1月期)有価証券報告書に記載された平均年間給与は509万円です(2026年1月31日現在、提出会社=単体260名ベース)。あわせて平均年齢42.6歳、平均勤続年数10.3年が記載されています。これは公式情報ですが、本記事ではEDINET提出データを転載するirbank経由で取得しており、原本PDFの直接確認には至っていません。なおOpenWorkの回答者ベースの平均年収は432万円という口コミ傾向があり、両者には約77万円の差があります。

Casaは営業赤字ですが、経営は大丈夫なのでしょうか?

断定はできませんが、事実として押さえるべき点を並べます。第13期(2026年1月期)は売上127億53百万円(+4.9%)と増収しながら、営業損失△63百万円、経常利益45百万円、当期純利益1億23百万円で最終利益は黒字を確保しています。要因は求償債権に係る貸倒引当金繰入額の増加で、基幹システム入替により見積方法を変更したことが背景と説明されています。一方、2027年1月期第1四半期は経常△131百万円と赤字が拡大しており、会社の通期予想(経常4億26百万円)の達成可否は未検証です。自己資本比率43.5%、時価総額約86億円という規模も含め、最新の開示で自分で確認することをおすすめします。

Casaはどんな仕事をする会社ですか?入社したら何を担当しますか?

賃貸住宅の入居者に代わって家主・不動産会社へ家賃を保証する家賃債務保証の専業です。実務は審査(入居申込者の与信判断)、債権管理(督促・代位弁済・求償債権の回収)、営業(不動産管理会社・仲介会社へのBtoB提案)の3系統に分かれます。第13期の従業員は連結276名に対し臨時従業員192名で、臨時従業員が正社員数の7割近くを占める構成です。推定情報として、コールセンター・督促オペレーションの比重が高い組織と考えられるため、配属部門は選考段階で必ず確認してください。

Casaは東証プライム上場ですか?

いいえ。現在は東京証券取引所スタンダード市場に上場しています。2017年10月に東証二部上場、2018年10月に東証一部指定、2022年4月の市場再編でプライム市場へ移行しましたが、2023年10月にスタンダード市場へ移行しました。履歴書・面接では「東証スタンダード市場上場」が正確な表現です。

残業時間や有給消化率はどのくらいですか?

残業時間・有給消化率・離職率は有価証券報告書では開示されていません。口コミ傾向として、OpenWorkの回答者ベースでは月間残業38.7時間、有給消化率62.1%という集計値が掲載されています。ただし回答母数が限られ、部門による差も大きい指標です。内定時の労働条件通知書と、配属予定部門の実態を面接で確認してください。

Casaで身につくスキルは他業界でも通用しますか?

推定情報としては、通用しやすい部類だと考えられます。与信審査・債権管理・コンプライアンスの実務は、信販・消費者金融・リースといったノンバンクの審査/債権管理職、サービサー、賃貸管理会社の管理部門、保証・金融領域の不動産テックSaaSなどへ横展開しやすい領域です。特に2022年の最高裁判決以降、「ルールに沿って回収する」経験そのものが評価対象になりやすくなっています。

選考ではどんな点を確認しておくべきですか?

この会社に固有の論点として、次の4点をおすすめします。推定情報を含みます。①配属予定部門の正社員/臨時従業員の構成比、②求償債権の貸倒引当金の見積方針が今後どう置かれるか(決算説明資料と「事業等のリスク」で予習)、③直近2期の賞与実績、④管理職ポストの構成と中途入社者の昇進実績(平均勤続10.3年の組織であるため)。いずれも公開情報だけでは埋まらない部分なので、面接の逆質問枠を使う価値があります。

株式会社Casaへの転職判断まとめ

ここまでの内容を、判断軸ごとに整理します。最終的な判断は、求人票だけでなく自分の経験・適性も含めて確認しましょう。

判断軸評価
年収水準第13期有報の平均年間給与509万円。同業上場6社では3位だが、平均年齢42.6歳は全保連に次いで高い。ほぼ同年齢の全保連659.4万円とは150万円差
年収の伸びしろ第13期は営業損失△63百万円で、賞与原資は厳しい前提と見るのが妥当(推定情報)。会社予想どおり経常4億26百万円へ回復すれば改善余地あり
業績の安定性売上は3期連続増収で127億53百万円。一方、貸倒引当金の見積りに起因する下方修正が複数期にわたり発生(2024年9月には純利益97.83%下方修正)
財務体質自己資本比率47.6%→43.5%へ低下、有利子負債17億円→61億円へ増加。時価総額約86億円・PBR約1.07倍の小型株
市場・業界の追い風連帯保証人から機関保証への置き換わり、住宅セーフティネット法改正(2025年10月施行)と認定家賃債務保証業者制度で市場環境は良好
働き方口コミ傾向では月間残業38.7時間・有給消化62.1%。有価証券報告書では残業・有給・離職率は開示されていない
組織風土口コミでは法令順守3.3が最も高く、社員の士気2.2・人材の長期育成2.3が低い傾向。ただし項目別回答者は19人程度で断定はできない
配属リスク連結276名に対し臨時従業員192名。督促・回収オペレーションの比重が高いと考えられるため、配属部門の確認が必須
キャリアの持ち出しやすさ与信・債権管理・コンプライアンスの経験はノンバンク・サービサー・不動産テックへ横展開しやすい
上場区分2023年10月に東証プライムからスタンダード市場へ移行。現在はスタンダード市場上場
総合与信・債権管理の専門性獲得を目的とする人には合理的な選択肢。安定性と育成環境を最優先する人は同業他社との併願を推奨

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本記事の出典・参考情報

本記事で参照した一次情報・口コミ情報の出典は以下の通りです。最新の正確な数値は各リンク先で確認してください。なお平均年間給与509万円・平均年齢42.6歳・平均勤続年数10.3年・従業員数は、EDINET提出データを転載するirbank経由で取得した第13期有価証券報告書の記載値であり、EDINET原本PDFの直接確認には至っていません。

公式情報源

口コミ・評判の参照元

免責事項:本記事の数値・評価は公式情報・口コミ集計・市場推定の3分類で示しており、口コミ傾向や推定情報は断定ではなく傾向・可能性として表現しています。最終判断は読者自身で公式IRおよび内定時の労働条件通知書で確認してください。

この記事の編集方針・情報の確認について

この記事は、公式公開情報(有価証券報告書・IR資料・適時開示)、求人情報、口コミ傾向をそれぞれ分けて整理し、転職・就職判断に役立つよう編集しています。年収・平均年齢・従業員数などの中核データは有価証券報告書「従業員の状況」を一次情報として確認し、口コミ・推定情報とは明確に区別しています。同業他社との比較数値は各社の直近有価証券報告書・決算短信の実額を用いていますが、決算期が各社で異なる点にご留意ください。記載内容は最終更新時点の公開情報にもとづきます。最新の正確な数値は各公式IRページでご確認ください。

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コロ助
コロ助
企業と転職サービスを、有価証券報告書などの一次情報から読んでいます。
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