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プログレス・テクノロジーズは「やばい」?平均年収589万円の正体と客先常駐の実態

コロ助

※本記事にはプロモーションを含みます。

この記事の結論

  • 年収の見え方に注意:有報の589万3千円は持株会社21名の平均値
  • 現場の体感値:口コミ集計では414万〜459万円台の投稿が中心
  • 不安の正体:やばいの中身は配属先依存と給与の伸びへの不満
  • 会社の強み:上流受託が売上の約56%、営業利益率28.3%

プログレス・テクノロジーズ グループ株式会社(証券コード339A・東証グロース)は、2025年3月に上場したばかりの設計開発アウトソーシング企業です。大手メーカーの設計・研究開発部門にエンジニアが常駐する事業構造のため、検索候補には「やばい」「離職率」「客先常駐」「派遣」といった不安系のキーワードが並びます。この記事では、第6期有価証券報告書と2026年2月期決算短信という公式情報を軸に、口コミ集計の口コミ傾向、そして編集部の推定情報を明確に分けたうえで、「この会社に転職して後悔しないか」を判断するために必要な材料だけを整理します。とくに有価証券報告書に載っている平均年収589万3千円が、現場エンジニアの実態を表していない理由は、この会社を検討するなら最初に理解しておくべき論点です。

プログレス・テクノロジーズ グループの公式データ一覧(第6期有価証券報告書ベース)

まず判断の土台になる数字を一覧にします。ここに並ぶ数値はすべて公式情報で、出典は第6期(2025年3月1日〜2026年2月28日/2026年2月期)の有価証券報告書と決算短信です。会計基準はIFRSを採用しています。平均年間給与・平均年齢・平均勤続年数は有価証券報告書「従業員の状況」の提出会社ベース、つまり持株会社の従業員21名を母集団とした数字である点を、表を読む前に必ず押さえてください。

項目内容
商号プログレス・テクノロジーズ グループ株式会社(Progress Technologies Group)
証券コード/市場339A/東京証券取引所グロース市場(2025年3月28日上場)
本社東京都江東区青海1-1-20 ダイバーシティ東京 オフィスタワー15階
代表者代表取締役 中山 岳人
設立持株会社:2020年6月/事業会社プログレス・テクノロジーズ株式会社:2005年6月
平均年間給与5,893千円(約589万3千円)※提出会社=持株会社21名ベース
平均年齢37.7歳 ※提出会社21名ベース
平均勤続年数7.5年 ※提出会社21名ベース
従業員数連結568名(提出会社21名)/2026年2月28日現在
売上収益6,314百万円(前期比+11.8%)
営業利益1,784百万円(前期比+95.1%・営業利益率28.3%)
離職率有価証券報告書・公式サイトのいずれでも開示されていない
出典第6期 有価証券報告書「従業員の状況」/2026年2月期 決算短信〔IFRS〕(2026年4月14日開示)

連結従業員568名に対し、有価証券報告書の給与データの母集団はわずか21名です。連結の97%近くを占める現場エンジニアの給与は、有価証券報告書には数字として現れていません。この構造を知らずに「上場企業で平均年収589万円」とだけ受け取ると、内定時の提示額とのギャップに驚くことになります。以下では、この点も含めて論点ごとに分解していきます。

「やばい」と検索される理由を分解する|不安の中身は3つに絞れる

結論から言うと、プログレス・テクノロジーズ グループを「やばい会社」と断定できる根拠となる公式情報は見当たりません。行政処分や労働基準監督署の是正勧告といった事実も開示資料からは確認されていません。それでも「やばい」という検索候補が出るのは、エンジニアが顧客先に常駐して働くという事業構造そのものへの不安が言語化されているためです。口コミ傾向を読むと、不安の中身は「配属先次第」「給与の伸び」「雇用形態の分かりにくさ」の3つにほぼ集約されます。裏を返せば、この3点さえ自分の基準で判断できれば、検索候補の印象に振り回される必要はありません。

求職者
求職者

「やばい」って出てくるけど、実際に何が問題なんですか?

論点1:配属ガチャ|「いい派遣先に恵まれるかどうかがすべて」という声

最も多く見られるのが配属先依存への不満です。転職会議には派遣に関する投稿が100件を超えて蓄積されており、OpenWorkやエン カイシャの評判でも「配属先次第で担当業務も職場環境も変わる」という趣旨の投稿が繰り返し見られます(口コミ傾向)。これは同社固有の問題というより、設計開発アウトソーシング業界に共通する構造的な特徴です。業界共通の懸念としても、客先常駐が中心のため自分でキャリアをコントロールしにくいという点は繰り返し指摘されています。

ただし同社の場合、常駐先が自動車・家電・AV機器・光学機器・産業機械といった大手メーカーの設計部門であることは公式サイトで明示されており、担当領域も回路設計(LSI・制御・電源・アナログ/デジタル)、機構設計、組込みソフト開発と具体的です。「どこに行かされるか分からない」というより「大手メーカー設計部門のどこかに行く」という範囲の話であり、推定情報としては、業界内では配属先の質のばらつきは相対的に狭い部類に入る可能性があります。面接段階で想定される配属先の業界・製品領域・拠点を具体的に確認できるかどうかが、この不安を潰す最短ルートです。

論点2:給与の頭打ち|満足度スコアがはっきり低い項目

口コミサイトの評価項目を見ると、給与に関するスコアだけが明確に低く出ています。キャリコネでは給与満足度2.1、エン カイシャの評判では年収・給与の納得度54%と、他項目に比べて低い水準です(口コミ傾向)。退職検討理由の投稿でも「給与が頭打ち」という趣旨が最頻出のテーマになっています。一方で休日・休暇の納得度83%、職場の人間関係の満足度75%と、働き方や人間関係の評価はむしろ高めです。「働き方はそこまで悪くないが、給与の伸びに納得できない」というのが投稿群から読み取れる構図です。

この背景には、技術者アウトソーシングの収益構造があります。エンジニアの給与原資は顧客企業に請求する単価から生まれるため、個人のスキルが伸びても契約単価の改定が追いつかなければ昇給が鈍りやすい仕組みです。業界全体としても、派遣労働者数は直近で微減に転じる一方、専門職の単価上昇が市場成長を支える局面に移行しつつあります。つまり単価が付く専門領域を持てるかどうかで年収の伸び方が変わるという業界構造を、入社前に理解しておく必要があります。

論点3:離職率と残業|数字で見るとどうなのか

離職率について、プログレス・テクノロジーズ グループは有価証券報告書でも公式サイトでも数値を開示していません。したがって定着率が良い・悪いのいずれについても、公式情報にもとづいて言うことはできません。判断材料になるのは有価証券報告書の平均勤続年数7.5年ですが、これも持株会社21名の数字であり、現場エンジニアの定着状況を示すものではない点に注意が必要です。事業会社側の平均勤続年数は有価証券報告書では開示されていません。

残業時間については、口コミ集計ベースで月28時間程度(IT系エンジニアは月20時間程度、退職者の投稿では月33時間程度)という数字が示されています(口コミ傾向)。長時間労働が常態化しているという傾向は、少なくとも投稿群からは読み取れません。むしろ口コミには「本社勤務になるとみなし残業制度に切り替わる」という指摘があり、常駐時は残業代が全額支給される一方で、本社側の職務では残業の扱いが変わる可能性があります(口コミ傾向)。キャリアアップして本社機能に移る際に手取りがどう変わるかは、選考の場で確認しておく価値のある論点です。

どんな会社か|持株会社と事業会社の二層構造を先に理解する

この会社を評価するうえで最初に整理すべきなのは、上場しているのは持株会社で、エンジニアが所属するのは事業会社であるという点です。ここを混同すると、年収も従業員数も福利厚生も、まったく違う母集団の数字を見ることになります。会社概要・株主構成・拠点の3点を順に押さえます。

上場企業と、実際に働く会社は別法人

公式サイトによると、グループの構造は次のとおりです。持株会社であるプログレス・テクノロジーズ グループ株式会社は2020年6月に株式会社PTS HDとして設立され、同年7月にジャフコグループと戦略的資本提携、9月にプログレス・テクノロジーズ株式会社をグループ会社化しました。2023年3月に現商号へ変更するとともにS&VL株式会社を新設し、2025年3月28日に東証グロース市場へ上場しています(主幹事は野村證券)。持株会社の資本金は6億5,760万円です。

実際にエンジニアが在籍するのは2005年6月設立の事業会社プログレス・テクノロジーズ株式会社(資本金1億円)で、労働者派遣事業許可(派)13-306549および有料職業紹介事業許可13-ユ-300932を保有しています。採用サイトでは「400名を超える機械・電気電子・情報分野のエンジニアが在籍」と記載されています。なお、契約形態(派遣・業務委託・請負)ごとの内訳は開示されていないため、全案件が労働者派遣であると断定することはできません。応募時には自分が就く案件の契約形態を確認しておくと、労働条件の理解がぶれません。

株主構成|ベンチャーキャピタルが45%超を保有したままの上場

有価証券報告書の大株主欄によると、株主構成は技術者アウトソーシング企業としてはかなり特徴的です。ジャフコSV6投資事業有限責任組合36.38%とジャフコSV6-S投資事業有限責任組合9.09%を合わせ、ジャフコ系ファンドが合計45.47%を保有しています。これに加えてウィンボンド・エレクトロニクス6.61%、丸紅I-DIGIOホールディングス5.62%、株式会社日本カストディ銀行(信託口)4.95%、ヌヴォトンテクノロジージャパン3.31%、ミラクシアエッジテクノロジー3.31%と続き、上位10位で74.02%を占めます。親会社は存在しません。

半導体・SI系の事業会社が株主に名を連ねているのは、取引関係と資本関係が重なる構造を示しています。一方で、ベンチャーキャピタルのファンドが45%超を保有したまま上場しているという事実は、転職検討者にとって無視できない材料です。推定情報として言えば、ファンドには一般に投資回収の期限があるため、将来的な売出しや持分の異動が起きる可能性は構造的に残ります。株主構成が変われば経営方針や評価制度に影響が及ぶ可能性もあり、「上場したから安定」と短絡せず、資本の性格まで見ておくのが妥当です。実際、株価は公開価格1,950円・初値1,980円に対して2026年8月時点で900円台と半値以下の水準にあり、時価総額は約73億円、PER約6倍、PBR約1.2倍、配当利回り約3.2%です(株価指標は二次ソースの市場情報にもとづく参考値)。ROE19.63%と資本効率は高い一方で、市場評価は控えめという状態が続いています。

拠点|首都圏だけでなく地方の開発拠点にも張り付く

拠点は本社・イノベーションセンター(東京都江東区青海)のほか、テクノロジーセンター(同・青海)、名古屋事業所(名古屋市中区栄)、宇都宮プロジェクトオフィス(栃木県宇都宮市)、新潟イノベーションラボ(新潟市中央区)、S&VL技術研究所(群馬県太田市)が公式に案内されています。顧客メーカーの開発拠点が集まる地域に自社拠点を置く配置であり、逆に言えば勤務地の選択肢に地方が含まれるということです。首都圏勤務のみを想定している場合、選考段階で勤務地の範囲と転勤の可能性を明確にしておかないと、入社後の想定と食い違う可能性があります。「新潟」「栃木」といった地名が社名と一緒に検索されているのも、この拠点構成を反映したものと考えられます。

年収の実態|有報589万円と現場エンジニアの体感値のギャップ

この記事で最も価値があるのがこのセクションです。結論を先に言えば、有価証券報告書の平均年間給与589万3千円をそのまま自分の年収期待値にすると、100万円以上ずれる可能性があります。理由は母集団の違いにあります。以下、公式数値→推移→口コミベースの実勢→確認すべきポイントの順に整理します。

公式数値と3期推移|母集団が21名であることの意味

第6期有価証券報告書「従業員の状況」によると、提出会社(持株会社)の平均年間給与は5,893千円(約589万3千円)、平均年齢37.7歳、平均勤続年数7.5年、従業員数21名です。賞与および基準外賃金を含みます。過去との比較は以下のとおりです。

時点平均年間給与平均年齢平均勤続年数提出会社従業員数
第6期(2026年2月期)約589万3千円37.7歳7.5年21名
第5期(2025年2月期)約518万円36.0歳6.1年23名
上場申請時(2024年8月時点)約527万円36.5歳5.9年23名

1年で平均年間給与が約71万円上昇し、平均勤続年数が1.4年伸びています。母集団が20名前後しかいないため、数名の入退社だけで数字が大きく動くのがこの表の実態です。増減を「全社員の昇給」と読むのは推定情報としても無理があります。この欄に載るのは持株会社の本社管理・経営企画層であり、連結568名のうち約547名を占める事業会社側の給与は、有価証券報告書には現れません。事業会社プログレス・テクノロジーズ株式会社は有価証券報告書の提出会社ではないため、現場給与の一次情報は公開されていないのが現状です。

口コミ集計で見る現場エンジニアの水準

一次情報がない以上、現場の水準は口コミ傾向から推し量るしかありません。主要サイトの集計値は次のとおりです。

  • OpenWork:平均年収459万円(42人の回答集計)。職種別ではエンジニア・SE 446万円、設計456万円
  • エン カイシャの評判:平均年収414万円(正社員回答58名、回答者の平均年齢31歳)、総合評価3.3点/口コミ352件
  • キャリコネ:給与満足度2.1、ホワイト度2.8

いずれも口コミ投稿の集計値であり有価証券報告書の実額ではありません。回答者の職種構成や年齢層に偏りがある可能性も踏まえる必要があります。それでも、複数サイトが独立に410万〜460万円台を示している点は一定の目安になります。有価証券報告書の589万3千円との差は130万〜175万円程度で、これは「持株会社の管理層」と「30代前半中心の現場エンジニア」という母集団の違いで説明できる範囲だと推定情報として考えられます。回答者平均年齢31歳という点も考慮すると、年齢構成の違いが差の相当部分を占めている可能性があります。

生涯賃金で見るときに効いてくる制度差

月々の給与だけでなく、制度面も年収の実質値に効きます。口コミ傾向では、退職金・家族手当・住宅手当がないという指摘が見られます。一方で新入社員は借り上げ住宅を1年間半額で利用できる制度があるとされています。退職金制度の有無は生涯賃金に数百万円単位で影響しうるため、目先の月収より確認優先度が高い項目です。正社員型を掲げる同業大手には退職金・企業年金制度を持つ会社もあり、20年30年の視点で比べると差が開く可能性があります(推定情報)。

賞与・昇給の設計についても、有価証券報告書では制度の詳細まで開示されていません。人的資本関連の開示として、女性管理職比率は提出会社16.7%・事業会社4.6%、男性育児休業取得率は提出会社66.8%(正社員)・事業会社87.5%、男女の賃金差異は事業会社75.0%と公表されています(公式情報)。男性育休取得率が事業会社で87.5%というのは、客先常駐型の会社としては高めの数字です。転職時に確認すべきポイントを整理すると次のようになります。

  • 提示年収の内訳(基本給・固定残業代の有無と時間数・賞与の実績レンジ)
  • 常駐時と本社勤務時で残業代の扱いが変わるかどうか
  • 退職金・企業年金・住宅関連手当の有無と支給条件
  • 昇給が契約単価とどう連動するか、評価のタイミングと頻度
  • 待機期間が発生した場合の給与の扱い

業績と将来性|営業利益率28.3%とソリューション56%をどう読むか

転職先としての将来性を考えるうえで、この会社の数字は技術者派遣業界の平均像とかなり違います。結論としては、上流受託へのシフトが数字に表れている一方、直近の利益急増には一過性要因が含まれ、翌期は会社予想ベースで減益です。良い面と注意点の両方を数字で押さえます。

売上の中身|上流の「ソリューション」が過半を占める

2026年2月期決算短信によると、連結売上収益は6,314百万円(前期比+11.8%)。セグメント別の内訳は以下のとおりです。

セグメント2026年2月期 売上前期比構成比の目安
ソリューション3,549百万円+18.7%約56%
エンジニアリング2,543百万円+1.8%約40%
デジタルツイン220百万円+37.5%約3%

売上推移は2023年2月期4,780百万円→2024年2月期5,120百万円→2025年2月期5,647百万円→2026年2月期6,314百万円と4期連続の増収です。注目すべきは成長の中身がエンジニアリング(+1.8%)ではなくソリューション(+18.7%)で作られている点です。CAE解析、デジタルツイン、設計プロセス改革コンサルといった受託型・成果物型の業務が売上の過半を占める構造になっています。

これは業界全体の潮流と一致しています。従来の客先常駐・人月型から、受託型の上流業務へ収益源を移す動きは業界共通のテーマであり、同社はその転換が既にセグメント数字に表れている側の企業です。推定情報としては、常駐で手を動かす役割だけでなく、提案・課題定義・チームでの受託遂行に関われるかどうかが、この会社でのキャリアの分岐点になると考えられます。逆に、常駐エンジニアとして採用された場合に将来求められる役割が変わっていく可能性もあり、これは業界共通の不透明感でもあります。

利益の見かけと実力|+95.1%をそのまま受け取らない

2026年2月期の営業利益は1,784百万円(前期比+95.1%)、営業利益率28.3%、当期利益1,181百万円(+102.2%)です。技術者派遣の一般的な営業利益率が5〜10%程度とされることを踏まえると、28.3%は業界水準から大きく外れた高さです。ただし、この数字には一過性の受取補償金211百万円を「その他の収益」に計上した影響が含まれています。会社開示の調整後営業利益は1,572百万円(前期比+11.2%)であり、実力ベースの利益成長率は1割程度と見るのが妥当です。

会社予想では2027年2月期の売上収益6,904百万円(+9.3%)に対し、営業利益は1,614百万円(△9.5%)、当期利益1,008百万円(△14.7%)と、増収減益の見通しが示されています(公式情報)。増収が続く一方で利益が減る予想である以上、「利益2倍の急成長企業」という理解のまま入社すると、入社後の評価環境や賞与の前提が想定と違ってくる可能性があります。配当は2026年2月期・2027年2月期とも年30円の予想です。赤字となった期は開示資料からは見当たりません。

業界の追い風と、追い風の質

市場環境自体は良好です。技術者派遣を含む業種・職種別人材ビジネス市場は2024年度に事業者売上高ベースで約4兆3,528億円、2025年度は前年度比3.7%増の約4兆5,124億円と予測されています。人材面では、経済産業省の試算でIT人材が2030年に最大約79万人不足するとされ、2026年1月時点のIT・通信分野の有効求人倍率は6.70倍(全職種平均2.57倍)と高水準です。自動車のSDV化により車載ソフトのコード規模は2020年の約1億行から2030年に約6億行へ拡大する見通しで、車載ソフト技術者は2030年に約5.1万人不足するとの推計もあります。

ただし追い風の質には注意が必要です。派遣労働者数そのものは直近で微減に転じており、市場成長を支えているのは人数の拡大ではなく専門職の単価上昇です。同社の従業員数も連結545名(前期)から568名(当期)へ23名増と、拡大ペースは緩やかです。推定情報として、この会社で年収を伸ばす道筋は「人数が増えて役職が空く」より「単価の付く専門領域を持ち、上流の受託案件に関わる」方向にあると考えられます。回路設計・組込み・CAEといった単価が付きやすい領域と、モデルベース開発のようなソフトとの掛け合わせを意識できるかが分かれ目になります。

同業他社と比べてどう位置づくか

比較対象は、転職検討者が実際に併願しやすい技術者アウトソーシング大手4社に絞ります。年収の絶対額は各社の開示形態が異なり単純比較が難しいため、ここではビジネスモデルの軸と年収の傾向で整理します。年収水準の欄は推定情報を含むため、応募時には各社の公式IRと求人票で必ず再確認してください。

企業名市場・規模感収益モデルの軸年収水準の傾向(推定)向いている人
プログレス・テクノロジーズ グループ東証グロース/連結568名上流ソリューション受託が売上の約56%。営業利益率28.3%口コミ集計では410万〜460万円台が中心。持株会社の有報値は589万3千円少人数組織で上流案件への関与を狙いたい人
メイテック東証プライム/技術者12,103人(2026年3月時点)機電系設計エンジニア特化の正社員型。営業利益率15%超を維持業界内でも高水準とされる。技術者数は微減局面機電系一本で長期の技術キャリアを積みたい人
テクノプロ・ホールディングス2025年12月に上場廃止(非公開化)機電・IT両方をカバーする最大手。M&Aによる規模拡大職種・案件により幅が大きい案件の選択肢の多さと規模を重視する人
アルプス技研東証プライム機械設計・開発設計アウトソーシングの老舗中位水準とされる機械設計領域で腰を据えたい人
フォーラムエンジニアリング東証プライム機電系エンジニア派遣。AIマッチングを標榜中位水準とされるマッチングの仕組みで配属先を選びたい人

この表から読み取れるのは、業界が規模で戦う会社と、単価と専門性で戦う会社に二極化していることです。上位企業では非公開化やMBOも相次いでおり、成長の相当部分がM&Aによる規模拡大で説明できる状況にあります。そのなかでプログレス・テクノロジーズ グループは連結568名と規模では大きく劣る一方、営業利益率では突出しています。推定情報ですが、この利益率は上流受託の比率が高いことに支えられている可能性が高く、応募者にとっては「規模の安心感」ではなく「案件の質と単価」で選ぶ会社だと位置づけられます。

もう一点、比較時に見落とされやすい注意があります。持株会社体制の企業では、有価証券報告書の平均年間給与が本体数十名の数字になるケースがあり、同社に限った話ではありません。同業他社の年収を比べるときも、その数字が単体か連結か、母集団は何名かを必ず確認してください。

採用・選考の難易度|公表されている情報とされていない情報

「採用大学」「面接」「倍率」「就職難易度」といったキーワードが検索されていますが、まず事実として、新卒採用人数・選考倍率・採用大学の一覧は公式に開示されていません。有価証券報告書にも記載はなく、就職情報サイトの掲載内容も投稿ベースです。したがって難易度を数値で語ることはできません。ここでは、求人情報と事業構造から言える範囲で整理します。

中途採用で軸になる経験

公式採用サイトと転職求人媒体の掲載内容から、募集の中心は機械・電気電子・情報の3分野です。具体的には回路設計(LSI・制御・電源・アナログ/デジタル)、機構設計、組込みソフト開発が主軸で、加えてCAE解析やデジタルツイン関連の職種が示されています。推定情報として、選考の通りやすさは次の順で変わると考えられます。

  • 通りやすい可能性が高い:メーカーや同業で回路設計・機構設計・組込みソフトの実務経験があり、使用ツール(CAD、CAEソルバ、開発環境)を具体的に語れる人
  • 条件次第:他業界からの転身だが電気・機械系の学位や制御・ソフトの基礎があり、常駐勤務に納得できる人
  • 難易度が上がる可能性:設計実務の経験がなく、勤務地や配属先の柔軟性も持てない人

同社が上流のソリューション受託を伸ばしている点を踏まえると、手を動かす技能に加えて顧客の課題を定義し提案に落とせるかが評価されやすいと考えられます。面接では「担当した設計のどこを自分で判断したか」を語れるかどうかが分岐点になりやすいでしょう。

選考で必ず確認したい5つの質問

難易度そのものより、入社後のミスマッチを防ぐ確認のほうが重要です。口コミには「自社製品開発に魅力を感じて入社したが、実際は出向・業務委託がほとんどだった」というギャップの指摘もあります(口コミ傾向)。採用広報の見せ方と現場実態の差を埋めるために、以下は選考の場で確認しておくことを推奨します。

  • 想定される配属先の業界・製品領域と、勤務地の候補(首都圏以外の可能性を含む)
  • 自分が就く案件の契約形態(派遣・業務委託・請負のどれか)
  • 常駐案件と自社内の受託案件の比率、受託側に関わるまでの一般的な期間
  • 提示年収の内訳と、昇給が契約単価とどう連動するか
  • 案件間の待機が発生した場合の給与・評価の扱い

プログレス・テクノロジーズ グループへの転職が向いている人・向いていない人

ここまでの公式情報と口コミ傾向をふまえ、適性を整理します(推定情報を含みます)。どちらに当てはまるかは、あなたが年収の絶対額を優先するか、経験できる案件の質を優先するかで大きく変わります。

向いている人向いていない人
大手メーカーの設計開発現場で、最先端の製品開発に関わりたい人自社製品をゼロから企画・開発することを主目的にしている人
回路設計・機構設計・組込みソフトのいずれかで専門性を深めたい人配属先が変わるたびに担当領域が変わることに強いストレスを感じる人
CAE・デジタルツインなど上流の受託業務へ広げていきたい人入社直後から高い年収の絶対額を確保したい人
研修や資格支援を活用して学び続けたい人(毎週の実機研修やオンライン講座の評価は高め)退職金・住宅手当など長期の制度面を重視する人
勤務地に地方拠点が含まれても許容できる人首都圏勤務の固定を最優先する人

なお研修体制については、毎週土曜の無料実機研修や100種以上のオンライン講座があるとされ、口コミ傾向でも評価が高い項目です。ただし同じ口コミ群には「休日開催の全社会議」「休日に何をしたかが評価対象になる」という指摘も見られ、学ぶ機会の多さと休日の自由度がトレードオフになっている可能性があります。教育投資を魅力に感じる人ほど、この点は面接で確認しておくとギャップが小さくなります。

編集部の見解|「上場企業の安心感」ではなく「案件と単価」で選ぶ会社

編集部の見解として、プログレス・テクノロジーズ グループは安定志向の受け皿として選ぶ会社ではなく、設計開発の実務を積む場として選ぶ会社だと考えられます。理由は3つあります。

第一に、財務面は堅実です。4期連続増収、営業利益率28.3%(一過性要因を除いた調整後でも約25%相当)、ROE19.63%、赤字期は開示資料に見当たらず、配当も年30円が予想されています。技術者派遣の一般的な利益率と比べれば明確に高く、上流受託が売上の約56%を占める構造がそれを支えていると考えられます。転職先として財務の脆弱性を心配する段階の会社ではありません。

第二に、それでも「安定」を根拠に選ぶには不確実性が残ります。ベンチャーキャピタルのファンドが45.47%を保有したままであること、株価が公開価格の半値以下であること、2027年2月期が会社予想で減益であること、連結568名という規模の小ささ。いずれも事実であり、これらは「上場企業だから安心」という判断を単純には支えません。推定情報として、資本構成や経営方針の変化が中期的に起こる可能性は織り込んでおくべきです。

第三に、年収は現時点で業界内の突出した強みとは言いにくい状況です。口コミ集計が410万〜460万円台に集まっていること、給与満足度が低めに出ていること、退職金・住宅手当がないという指摘があることを合わせると、短期の年収最大化を目的にするなら、正社員型で年収水準の高い同業大手も併せて検討したほうが納得感は高いでしょう。一方で、大手メーカーの設計現場に入り、CAEや設計プロセス改革といった上流業務へ広げていける環境は、この規模の会社としては明確な魅力です。「数年かけて単価の付く専門性を作り、その先に上流案件やマネジメントを狙う」という設計ができる人には、条件つきでおすすめできる会社だと考えられます。

プログレス・テクノロジーズ グループに関するよくある質問(FAQ)

検索されている疑問のうち、公式情報または口コミ傾向で答えられるものに絞って回答します。

プログレス・テクノロジーズの平均年収は589万円と考えてよいですか?

そのままは当てはめないでください。第6期有価証券報告書「従業員の状況」の平均年間給与5,893千円は、提出会社である持株会社の従業員21名を母集団とした公式情報です。連結568名の大半を占める事業会社のエンジニアの水準は、有価証券報告書では開示されていません。口コミ傾向ではOpenWorkが平均459万円(42人集計)、エン カイシャの評判が平均414万円(正社員58名・回答者平均年齢31歳)とされています。実際の提示額は労働条件通知書で確認してください。

離職率はどのくらいですか?

離職率は有価証券報告書でも公式サイトでも開示されていません。参考になるのは有価証券報告書の平均勤続年数7.5年ですが、これも持株会社21名ベースの数字であり、現場エンジニアの定着状況を示すものではありません。口コミ傾向では退職検討理由として「給与が頭打ち」という趣旨の投稿が多く見られる一方、休日・休暇の納得度は83%と高めで、働き方への不満が退職理由の中心という傾向は読み取れません。

客先常駐が中心と聞きましたが、実質的に派遣なのでしょうか?

事業会社プログレス・テクノロジーズ株式会社は労働者派遣事業許可(派)13-306549と有料職業紹介事業許可13-ユ-300932を保有しており、大手メーカーの設計部門にエンジニアが常駐する形が事業の柱であることは公式情報として確認できます。ただし、案件ごとの契約形態(派遣・業務委託・請負)の内訳は開示されていないため、すべてが労働者派遣だと断定することはできません。自分が就く案件の契約形態は選考時に確認してください。

就職難易度や採用倍率はどのくらいですか?

新卒採用人数・選考倍率・採用大学の一覧は公式に開示されていないため、難易度を数値で示すことはできません。推定情報としては、募集の中心が機械・電気電子・情報分野の設計開発職であることから、該当分野の学位や実務経験があるかどうかが第一の分岐点になると考えられます。中途では回路設計・機構設計・組込みソフトの実務経験と、使用ツールを具体的に説明できることが評価されやすいでしょう。

勤務地はどこになりますか?転勤はありますか?

公式サイトによると、拠点は本社・イノベーションセンター(東京都江東区青海)、テクノロジーセンター(同)、名古屋事業所(名古屋市中区栄)、宇都宮プロジェクトオフィス(栃木県宇都宮市)、新潟イノベーションラボ(新潟市中央区)、S&VL技術研究所(群馬県太田市)です。実際の勤務地は常駐先に左右されるため、首都圏以外の可能性も含めて、想定される配属先の地域を選考時に確認することを推奨します。

上場企業なので雇用は安定していますか?

2025年3月28日に東証グロース市場へ上場したことは公式情報です。ただし、ジャフコ系ファンドが合計45.47%を保有したままの資本構成であること、株価が公開価格1,950円に対し2026年8月時点で900円台であること、2027年2月期が会社予想で減益であることも同時に事実です。推定情報として、上場は財務情報の透明性を高める一方で雇用の安定を保証するものではなく、資本構成の変化が経営方針に影響する可能性は残ると考えられます。

転職判断まとめ|判断軸ごとの整理

ここまでの内容を、判断軸ごとに整理します。最終的な判断は、求人票と労働条件通知書、そして自分の経験・適性を照らして行ってください。

判断軸評価と根拠
年収の絶対額口コミ集計は410万〜460万円台が中心。有報の589万3千円は持株会社21名の数値であり期待値の基準にしない
年収の伸びしろ単価連動の構造上、専門領域と上流案件への関与が鍵。給与満足度は口コミで低めに出ている
働き方残業は口コミ集計で月28時間程度、休日・休暇の納得度83%と高め。本社勤務時の残業扱いは要確認
経験できる仕事大手メーカー設計部門の回路設計・機構設計・組込みソフト。CAE・デジタルツインなど上流受託も拡大中
財務の安定性4期連続増収、営業利益率28.3%、ROE19.63%。ただし翌期は会社予想で減益
資本構成のリスクジャフコ系ファンドが45.47%保有。将来の持分異動が経営方針に影響する可能性(推定情報)
制度・福利厚生研修体制は口コミ評価が高い一方、退職金・家族手当・住宅手当がないという指摘あり
勤務地東京・名古屋のほか宇都宮・新潟・太田に拠点。常駐先により首都圏外の可能性

どのサービスを使えばいいか決められないとき

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本記事の出典・参考情報

本記事で参照した一次情報・口コミ情報の出典は以下の通りです。最新の正確な数値は各リンク先で確認してください。

公式情報源

口コミ・評判の参照元

免責事項:本記事の数値・評価は公式情報・口コミ集計・市場推定の3分類で示しており、口コミ傾向や推定情報は断定ではなく傾向・可能性として表現しています。株価指標および業界市場規模は二次ソースにもとづく参考値です。最終判断は読者自身で公式IRおよび内定時の労働条件通知書で確認してください。

この記事の編集方針・情報の確認について

この記事は、公式公開情報(有価証券報告書・IR資料)、求人情報、口コミ傾向をそれぞれ分けて整理し、転職・就職判断に役立つよう編集しています。年収・平均年齢・従業員数などの中核データは第6期有価証券報告書「従業員の状況」を一次情報として確認し、口コミ・推定情報とは明確に区別しています。とくに本記事では、提出会社(持株会社)ベースの数値と連結ベースの数値を混同しないよう、母集団を都度明記しました。記載内容は最終更新時点の公開情報にもとづきます。最新の正確な数値は各公式IRページでご確認ください。

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コロ助
コロ助
企業と転職サービスを、有価証券報告書などの一次情報から読んでいます。
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