丸文(7537)の評判と年収787万円|2期連続減益の半導体商社を有報で読む
※本記事にはプロモーションを含みます。
この記事の結論
- 正体:証券コード7537の丸文は、日本橋に本社を置く独立系の半導体・電子部品商社です
- 年収:有報の平均年間給与は787万円、前期比+6.4%と賃上げが進んでいます
- 不安材料:営業利益は2期連続減益、デバイス事業の経常利益は▲81%と急減しました
- 判断軸:本業の稼ぎ頭がシステム事業へ移った「2つの顔」をどう評価するかが分かれ目です
「丸文」で検索すると、株価や決算の情報に混ざって、まったく別の会社や店舗、さらには社名と無関係な言葉まで出てきます。この記事で扱うのは、東証プライム上場・証券コード7537の丸文株式会社だけです。転職・就職を検討している人が最初に知りたいのは「結局どんな会社で、いま業績は大丈夫なのか、年収はいくらか」の3点でしょう。本記事は、第79期(2026年3月期)有価証券報告書と決算短信の実額をベースに、その3点を数字で分解します。株式投資の判断ではなく、転職・就職の判断材料として読める形に整理しました。
丸文(証券コード7537)とはどんな会社か|日本橋発・創業180年超の独立系エレクトロニクス商社
最初に会社の輪郭をはっきりさせます。丸文株式会社(MARUBUN CORPORATION)は、1844年(弘化元年)に呉服問屋として創業し、1947年7月に現在の法人が設立されたエレクトロニクス専門商社です。1997年1月に東京証券取引所へ上場し、現在は東証プライム市場に区分されています。本社は東京都中央区日本橋大伝馬町。海外半導体メーカーの輸入代理店として発展してきた歴史が、いまの事業構造をそのまま説明しています。公式情報として、第79期有価証券報告書によると連結従業員は1,193名、連結子会社13社・関連会社1社を擁し、国内営業所11か所に加えて世界50拠点以上で事業を展開しています。
検索結果に混ざる「同名の別法人」を見分ける3つの目印
「丸文」という商号・屋号は全国に数多く存在します。運送業、飲食店、旅館、建材業、水産加工など、業種もエリアもばらばらの会社が同じ名前を使っており、さらに社名とは無関係な一般語や創作物の固有名詞まで同じ表記で検索されます。そのため、口コミサイトや掲示板で「丸文」の評判を調べると、7537とは別の組織の話が混ざり込みやすいという構造的な問題があります。転職検討者が情報を取り違えないための目印は次の3つです。
- 証券コード7537/EDINETコードE02864であること(上場している「丸文」はこの1社のみ)
- 本社が東京都中央区日本橋大伝馬町であること(地方の同名企業とはここで切り分けられます)
- 事業内容が半導体・電子部品の商社およびシステム機器の販売であること
なお、検索候補に出てくる丸文通商株式会社は同名の別会社ではなく、丸文の連結子会社です。石川県金沢市を拠点にシステム事業を担い、グループ内で売上315億円規模を占めます。口コミサイトでも丸文本体と丸文通商は別ページで集計されているため、応募先がどちらなのかは求人票で必ず確認してください。
3つの事業セグメントと売上構成
丸文の事業は3セグメントに分かれます。2026年3月期の公式情報(決算短信)にもとづく売上構成は以下の通りです。
- デバイス事業:売上1,522億45百万円(連結売上の約71%)。アナログIC・メモリ・マイコン・特定用途ICなどの半導体と電子部品の販売
- システム事業:売上586億23百万円(同約27%)。人工衛星向け高信頼性部品などの航空宇宙機器、製造・検査機器、レーザー機器、医用機器、技術サービス
- アントレプレナ事業:売上25億56百万円(同約1%)。ICTソリューション、AIロボット、ソフトウェアなどの新規領域
転職検討者にとって重要なのは、この3つが働き方も顧客も評価軸もまったく違うという点です。デバイス事業は海外半導体メーカーの商権を軸にした技術営業が中心で、市況の波を直接受けます。システム事業は航空宇宙・防衛や計測機器といった長期案件が中心で、技術サービスの比重が高い領域です。連結の人員配置を見ると、デバイス414名、システム564名、アントレプレナ57名、全社共通158名と、人数ではシステム事業のほうが多いという事実も、外から見た「半導体商社」のイメージとはややずれます。
丸文通商・海外合弁を含むグループの姿
丸文は米国の大手ディストリビューターであるArrow Electronicsと1998年に折半出資の合弁会社Marubun/Arrow Asiaを設立し、シンガポール・香港・タイ・マレーシアなどアジア各国に販売会社を、北米にMarubun/Arrow USA(持分法適用)を置いています。地域別売上は日本1,500億円、中国244億円、アジア376億円、その他14億円で、海外売上比率は約30%です。国内商社でありながら外貨建て取引の比重が高く、これが後述する為替差損の背景になっています。
丸文の公式データ一覧(有価証券報告書ベース)
本記事で扱う公式数値を一覧で確認できます。公式情報として、最新の正確な数値は公式IRページで再確認してください。金額はいずれも第79期(2025年4月1日〜2026年3月31日)の実績です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商号 | 丸文株式会社(MARUBUN CORPORATION) |
| 証券コード/市場 | 7537/東証プライム市場(卸売業) |
| 本社所在地 | 東京都中央区日本橋大伝馬町8番1号 |
| 創業/設立 | 1844年(弘化元年)創業/1947年7月1日設立 |
| 代表者 | 代表取締役社長 兼 CEO 堀越裕史 |
| 平均年間給与 | 7,873,788円(約787万円・提出会社単体) |
| 平均年齢 | 44.1歳(提出会社単体) |
| 平均勤続年数 | 16.5年(提出会社単体) |
| 従業員数 | 連結1,193名(外、臨時27名)/提出会社単体644名(外、臨時8名) |
| 売上高 | 連結2,134億25百万円(前期比+1.2%)/単体1,585億56百万円 |
| 営業利益 | 連結77億63百万円(前期比△15.2%・営業利益率3.6%) |
| 経常利益 | 42億18百万円(前期比△35.5%・為替差損18億66百万円を計上) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 33億3百万円(前期比△25.1%) |
| 自己資本比率/ROE | 39.2%/5.9% |
| 労働組合 | 有価証券報告書によると労働組合は結成されていない |
| 離職率・職種別年収 | 有価証券報告書では開示されていない |
| 出典 | 第79期(2026年3月期)有価証券報告書(2026年6月24日提出)/2026年3月期決算短信(2026年5月11日) |
丸文の平均年収787万円を分解する|+6.4%の賃上げと「単体644名」という前提
結論から言うと、丸文の平均年間給与は787万3,788円で、東証プライムの卸売業としては高めの水準に位置します。しかもこの数字は前期比+6.4%と、直近1年で明確に上がっています。ただし、この787万円が「グループ全社員の平均」ではないという前提を押さえておかないと、入社後のギャップにつながります。
有報ベースの年収推移と、平均年齢44.1歳・勤続16.5年
公式情報として、有価証券報告書によると第79期(2026年3月期)の平均年間給与は7,873,788円、第78期は約740万円でした。1年で約47万円・+6.4%の増加です。同じ有報の「従業員の状況」では、平均年齢44.1歳(前期も44.1歳)、平均勤続年数16.5年(前期16.4年)と記載されています。
- 平均年齢44.1歳:新卒採用中心の企業で見られる水準より高く、40代が中核を担う組織像が読み取れます
- 平均勤続16.5年:22歳入社なら38〜39歳まで在籍している計算で、人の入れ替わりが激しい組織ではないことを示します
- 年齢が横ばいのまま年収が+6.4%:年齢構成の変化ではなく、賃金テーブルそのものの引き上げが効いた可能性が高いと考えられます(推定情報)
平均年齢44.1歳・787万円という組み合わせは、「40代半ばで概ね800万円前後に届く年功的なカーブ」を示唆します。20代・30代前半の実額はこれより低くなるのが一般的で、推定情報として、入社直後の提示額が787万円に近づくのは中途採用でも管理職相当のポジションに限られる可能性があります。
「単体644名」という前提|連結1,193名との差をどう読むか
ここが丸文の年収データを読むうえで最も注意すべき点です。有報の平均年間給与は提出会社単体(644名)の数値であり、連結従業員1,193名のうち約半分はこの平均に含まれていません。含まれない主なグループは次の通りです。
- 連結子会社である丸文通商(金沢・システム事業、売上315億円規模)の従業員
- Marubun/Arrow Asia傘下のアジア各国の販売会社など、海外合弁子会社の従業員
- その他の国内連結子会社の従業員
つまり、787万円は「丸文株式会社(本体)に在籍した場合の目安」であり、グループ会社への応募ではそのまま当てはまりません。応募先の法人名が丸文株式会社なのか、丸文通商などのグループ会社なのかを求人票で確認することが、年収のミスマッチを避ける最短の方法です。
口コミ傾向と、二次情報を鵜呑みにしない読み方
口コミ傾向については、確認できた範囲で慎重に扱います。OpenWorkの一覧ページでは、丸文株式会社(半導体・電子・精密機器業界)の総合評価が3.11、口コミ件数546件、年収・給与に関する回答88件と表示されています(2026年9月時点)。同じページ上に子会社の丸文通商(2.95)、丸文セミコン(3.02)が別会社として並んでいるため、集計対象がどの法人かを必ず確かめる必要があります。なお、項目別スコアや残業時間・有給消化率といった詳細指標は会員認証ページにあり、本記事の調査範囲では取得していません。したがって本記事では、口コミの断片から働き方を断定することは避け、有報の客観データ(勤続16.5年・平均年齢44.1歳・労働組合なし)を軸に評価しています。
また、求人ボックスやその他の年収比較サイトが示す平均年収は、投稿ベースの推計値であることが多く、有報の実額と一致しないことがあります。上場企業の年収を調べるときは、まず有価証券報告書の「従業員の状況」を基準にするのが確実です。
職種別・役職別の年収も、丸文は有価証券報告書で開示していません。以下は公式平均787万円と平均年齢44.1歳から逆算した推定情報であり、実額を保証するものではありません。20代の若手営業・技術職は全体平均を大きく下回る水準からのスタートとなり、30代の中堅・技術営業やFAEで全体平均に近づく手前のレンジ、40代以降の管理職・事業責任者で平均を上回るレンジに入る、というカーブが想定されます。
内定時に確認したいのは次の3点です。第一に、提示年収に賞与がどこまで含まれているか。商社は業績連動賞与の比重が大きく、減益局面では変動幅が出やすい報酬構造になりがちです。第二に、所属法人が丸文本体かグループ会社か。第三に、担当セグメントがデバイスかシステムかです。後述の通り、この2事業は収益状況が大きく異なります。
業績で見る丸文の現在地|2期連続営業減益とデバイス事業の経常利益▲81%
転職判断に直結するのが業績です。結論を先に言うと、丸文は売上こそ横ばいで維持しているものの、利益は2期連続で減っており、その減り方が事業ごとに極端に偏っています。「会社全体が沈んでいる」のではなく、「片方の柱が急速に薄利化し、もう片方が支えている」というのが数字から読める実像です。
営業利益は3期で129.8億円→77.6億円へ
公式情報として、決算短信によると連結ベースの推移は次の通りです。
| 決算期 | 連結売上高 | 連結営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2024年3月期 | 2,364億円 | 129億8千万円 | 約5.5% |
| 2025年3月期 | 2,108億円 | 91億6千万円 | 約4.3% |
| 2026年3月期 | 2,134億25百万円 | 77億63百万円 | 3.6% |
| 2027年3月期(会社予想) | 2,250億円 | 78億円 | 約3.5% |
注目すべきは、2026年3月期は増収(+1.2%)なのに営業利益が15.2%減っている点です。売上が戻っても利益が戻らないのは、取扱商材の構成や仕入・販売の条件が2年前とは変わったことを意味します。営業利益率は5.5%→4.3%→3.6%と一貫して低下しました。会社予想でも2027年3月期の営業利益は78億円と横ばいで、短期での急回復は会社自身も見込んでいないことが分かります。
セグメントで見ると「システム事業が経常利益の87%」
会社全体の数字より雄弁なのが、セグメント別の経常利益です。公式情報として2026年3月期の内訳は以下の通りです。
| セグメント | 売上高 | 売上構成比 | 経常利益 | 前期比 |
|---|---|---|---|---|
| デバイス事業 | 1,522億45百万円 | 約71% | 5億62百万円 | △81.0% |
| システム事業 | 586億23百万円 | 約27% | 36億70百万円 | +9.8% |
| アントレプレナ事業 | 25億56百万円 | 約1% | △14百万円(経常損失) | — |
この表が示す構図は明快です。売上の7割を占めるデバイス事業が、経常利益では全体の約13%しか稼いでいません。逆に売上27%のシステム事業が経常利益36億70百万円、すなわち全体の約87%を生み出しています。デバイス事業の売上高経常利益率は0.37%まで低下しており、商社の中間流通機能が薄利化している業界共通の課題が、そのまま数字に出ています。
転職検討者にとっての意味は、次の通りです。デバイス事業に配属される場合、市況と商権に業績が大きく左右される環境で、利益率の改善そのものがミッションになる可能性があります。一方でシステム事業は、人工衛星向け高信頼性部品や航空宇宙・防衛関連の伸長が利益を支えており、推定情報として、当面の投資・採用の重心はこちら側に置かれる可能性が高いと考えられます。
為替差損18.7億円と支払利息21億円|本業と財務を分けて読む
営業利益77億63百万円に対し、経常利益は42億18百万円まで落ちています。差の主因は為替差損18億66百万円です。海外売上比率が約30%あり、輸入代理店として外貨建ての仕入も抱えるビジネスモデルである以上、為替は継続的に損益を揺らす要因になります。もう一つの重石が金利で、有価証券報告書によると丸文は短期借入金447億円(平均利率4.4%)を抱え、支払利息は21億円規模に達しています。商社は在庫と売上債権に資金が寝るため借入が膨らみやすい業態ですが、金利のある世界に戻った現在、この負担は営業段階の利益をそのまま削っていきます。
ここは冷静に切り分けたい部分です。為替差損も支払利息も、営業現場の営業力とは別の要因です。純利益33億3百万円(△25.1%)という結果だけを見て「本業が崩れている」と結論づけるのは正確ではありません。同時に、本業の営業利益率が3.6%まで下がっているのも事実です。財務面では総資産1,450億円・純資産628億円・自己資本比率39.2%で、商社としては標準的な財務体力が維持されています。
「丸文はやばい」「大丈夫か」と検索される理由を、事実だけで整理する
丸文に関する検索候補には「やばい」「大丈夫か」といった不安系の語が一定量あります。ただし、これらの語が何を指しているのかを先に切り分けないと、答えを間違えます。結論として、丸文を否定的に断定できる根拠は、本記事の調査範囲では見当たりません。一方で、不安の背景になり得る事実は確かに存在します。以下、切り分けて整理します。
まず「誰の・何についての不安なのか」を切り分ける
不安系の検索語には、株価の下落局面や減益決算のタイミングで増える投資家の関心、7537以外の同名法人に関する検索、そして業績・年収・働き方を気にする転職・就職検討者の不安という3種類が混ざっています。この記事が扱うのは3つ目です。また、匿名掲示板を情報源とする検索語も見られますが、投稿の真偽・投稿者の属性・投稿時期のいずれも検証できないため、本記事では出典として扱いません。口コミ傾向を見るなら、企業ページが法人単位で分かれている口コミサイト(OpenWork、転職会議、エン カイシャの評判など)で、対象法人を確認したうえで読むのが安全です。
不安材料として実在する事実(4点)
感情ではなく、有報・決算短信に記載された事実だけを並べると以下の4点です。
- 2期連続の営業減益:129.8億円(2024年3月期)→91.6億円→77.63億円。営業利益率は5.5%→3.6%へ低下
- デバイス事業の経常利益が5億62百万円(△81.0%):売上の7割を占める主力の収益力が大きく落ちています
- 取引先の集中:顧客1社(売上の15.2%)、仕入先2社(13.5%・10.4%)への依存が有報でリスクとして明記されています
- 金融費用の重さ:短期借入金447億円・平均利率4.4%、支払利息21億円規模。加えて為替差損18億66百万円
さらに会社自身が、半導体メーカーの代理店政策変更によってエレクトロニクス商社が減少傾向にあるという業界認識を有報で示しています。中間流通業としての存在価値が問われているという自己認識を、リスク情報として開示している点は率直な姿勢とも言えます。
反対側にある事実(4点)
両面を見なければ判断はできません。打ち消し方向に働く事実も同じだけあります。
- 平均年収787万円・前期比+6.4%:減益局面でありながら賃金を引き上げています
- 平均勤続16.5年:人材が定着している組織であることを示す客観指標です
- システム事業の経常利益+9.8%:航空宇宙・防衛・計測分野が二本目の柱として機能しています
- 財務体力と株主還元:自己資本比率39.2%、2026年3月期配当50円(配当性向39.6%)、2027年3月期予想配当77円
減益にもかかわらず賃上げと増配を同時に実施しているという事実は、経営が縮小均衡ではなく人材確保と株主還元の維持を選んでいることを示唆します(推定情報)。なお、行政処分・重大な不祥事に関しては、本記事の調査範囲(公式IRニュースおよび一般報道の確認)で該当する開示は見当たりませんでした。ただし調査範囲には限界があり、これは「存在しない」ことを証明するものではありません。

減益と聞くと不安ですが、結局のところ何を見て判断すればいいのでしょうか?
判断の軸は「会社全体の利益」ではなく「自分が配属される事業の利益構造」です。丸文の場合、デバイス事業とシステム事業では収益状況がまったく違います。求人票のセグメント・職種・担当商材まで見て初めて、この会社の減益が自分にどう跳ね返るかが分かります。
任天堂15.2%・インフィニオン13.5%|丸文の取引先依存構造とArrowとの関係
丸文の事業構造を語るうえで避けて通れないのが、取引先の集中です。有価証券報告書によると、丸文は特定の仕入先・顧客への依存をリスク情報として明記しています。これは弱点であると同時に、同社の商権の強さの裏返しでもあります。
顧客・仕入先の依存度を数字で見る
| 区分 | 相手先 | 比率 | 金額の目安 |
|---|---|---|---|
| 販売先 | 任天堂 | 連結売上の15.2% | 約325億円 |
| 仕入先 | インフィニオン テクノロジーズ | 総仕入の13.5% | — |
| 仕入先 | アナログ・デバイセズ(ADI) | 総仕入の10.4% | — |
顧客側では、ゲーム機向けという単一顧客が売上の6分の1近くを占めています。ゲーム機は製品サイクルが明確で、新ハードの立ち上げ期と成熟期で部材需要が大きく変動する商材です。仕入側では、欧州・米国の大手半導体メーカー2社で総仕入の約24%を占めます。推定情報ですが、半導体商社の代理店契約は多くが非独占で更新制のため、メーカー側の販売方針が変われば商権そのものが動く可能性は常にあります。これを転職判断に翻訳すると、「どのメーカーの商権を担当するか」が、そのまま個人の営業基盤になるということです。面接では、担当予定のラインカード(取扱メーカー群)と、その商材が伸びている市場を確認する価値があります。
筆頭株主Arrow Electronicsとアジア合弁という二面性
丸文の資本構成は独特です。公式情報として、筆頭株主は米Arrow Electronicsで発行済株式の8.38%を保有し、同時に1998年からアジア・北米で折半出資の合弁事業を展開する事業パートナーでもあります。これに一般財団法人丸文財団が8.21%、自己株式が6.45%、創業家関連の資産管理会社等が議決権ベースで10%超と続き、親会社は存在しません(独立系)。所有者別では個人44.80%、事業法人21.42%、外国法人17.48%、金融機関14.25%です。有価証券報告書には大量買付行為への対応方針(買収防衛策)の記載もあります。
- プラス面:世界最大級のディストリビューターと組むことで、単独では持てない海外販売網とラインカードにアクセスできます
- プラス面:特定メーカー系列に属さない独立系であるため、扱う商材の選択に柔軟性があります
- 留意点:筆頭株主かつ合弁相手という関係は、資本と事業の両面で相手方の戦略変更の影響を受け得ます(推定情報)
- 留意点:創業家関連と財団の持株比率が高く、同族色のある安定株主構造である点は好みが分かれます
丸文の将来性|中期経営計画「丸文 Nextage 2027」と航空宇宙・防衛という二本目の柱
「将来性」を一般論で語っても意味がないので、会社が公表している数値目標と、業界構造の変化の両面から見ます。結論として、丸文の将来性は「デバイス事業の薄利化をシステム事業がどこまで補えるか」に集約されます。
中期経営計画の数値目標と現在地
公式情報として、丸文は中期経営計画「丸文 Nextage 2027」(2025〜2027年度)で以下を掲げています。
- 経常利益80億円以上(2026年3月期実績は42億18百万円)
- ROE9%以上(同5.9%)
- 配当方針を配当性向50%またはDOE3.5%へ引き上げ(2027年3月期予想配当77円)
ギャップは小さくありません。経常利益は目標の約半分、ROEも目標の3分の2弱の水準です。2027年3月期の会社予想は経常利益60億円で、目標との差をさらに1年で埋める計画になります。推定情報として、この差を埋める道筋は「デバイス事業の利益率改善」「システム事業の一段の伸長」「為替・金利要因の落ち着き」の3つに整理でき、うち会社がコントロールできるのは前の2つです。転職検討者の視点では、中計の未達幅が大きいということは、収益改善に関わるポジションの重要度が高いとも読めます。
半導体商社業界の構造変化と、丸文が置かれた位置
業界文脈も押さえておきましょう。半導体・電子部品商社を取り巻く環境には、次の共通テーマがあります。
- 市況の二極化:生成AI・データセンター向けが牽引する一方、民生機器・車載/産業機器向けは伸び悩みが続いてきました。扱う商材がどちら側かで業績の実感が変わります
- メーカーの直販志向と代理店集約:海外半導体メーカーが代理店を絞り込む動きがあり、商権リスクは業界共通の経営論点です
- 業界再編と「商社のメーカー化」:統合・買収が相次いで上位が突出する一方、仕入販売だけでは利益率を確保しづらく、設計受託や自社製品開発に踏み込む動きが広がっています
この中で丸文は、売上2,000億円台の中堅上位に位置します。そして特徴的なのが、システム事業という非デバイス領域を27%も抱えている点です。人工衛星向け高信頼性部品や航空宇宙・防衛関連は、半導体市況とは異なるサイクルで動き、参入障壁も高い領域です。実際にこの事業が経常利益の約87%を稼いでいる現状は、市況変動に対するクッションとして機能していると評価できます。一方でアントレプレナ事業(ICTソリューション、AIロボット等)は売上25億56百万円・前期比△14.1%で経常損失となっており、新規領域の育成はまだ途上です。
同業・同カテゴリとの比較で見る丸文の立ち位置
数字は比較して初めて意味を持ちます。ここでは「半導体・電子部品商社としての規模」と「東証卸売業の中での年収・収益性」という2つの軸で丸文を位置づけます。
半導体・電子部品商社のなかでの規模感
以下は各社の公表資料をもとにした推定情報を含む概数の比較です(正確な数値は各社IRで確認してください)。年収は各社で開示条件が異なるため、ここでは規模と位置づけのみを整理します。
| 企業名 | 直近期の売上規模(概数) | 位置づけ | 丸文との比較で見るポイント |
|---|---|---|---|
| マクニカホールディングス | 約1.2兆円 | 国内最大手クラス | 規模が約6倍。ラインカードと技術支援体制の厚みが違う |
| 加賀電子 | 6,000億円台 | 上位。EMS機能も保有 | 買収による規模拡大とものづくり機能が特徴 |
| レスターホールディングス | 6,000億円台 | 上位。統合により誕生 | 再編を経た規模の経済を追求する型 |
| 丸文(7537) | 2,134億円 | 中堅上位・独立系 | システム事業27%という非デバイス比率の高さが独自 |
この比較で見えるのは、丸文は規模で上位に競り勝つ戦略ではなく、システム事業という別領域を持つことで収益を安定させる戦略を採っているということです。転職者の視点では、大手の分厚い分業体制で専門性を深めたいのか、中堅で複数事業に関わる幅を得たいのかで評価が変わります。
東証「卸売業」10社の年収・業績比較
同じ東証33業種「卸売業」に属する上場10社を、直近有報・決算短信ベースで並べます。決算期が企業ごとに異なるため、必ず年度を確認してください(公式情報/一部に会社側の開示区分の違いを含みます)。
| 企業名(コード) | 売上高 | 営業利益(利益率) | 平均年間給与 | 対象決算期・注記 |
|---|---|---|---|---|
| 西川計測(7500) | 452.20億円(+16.8%・非連結) | 44.33億円(9.8%) | 1,088万円 | 2025年6月期。10社中最高年収 |
| たけびし(7510) | 連結1,098.62億円(+8.8%) | 40.8億円(3.7%) | 790.9万円 | 2026年3月期 |
| 丸文(7537) | 連結2,134.25億円(+1.2%) | 77.63億円(3.6%) | 787.4万円 | 2026年3月期。2期連続営業減益・経常△35.5% |
| リックス(7525) | 連結558.27億円 | 35.38億円(6.3%・減益) | 772.6万円 | 2026年3月期。平均年齢37.4歳 |
| 扶桑電通(7505) | 546.84億円(+16.9%・単体) | 34.28億円(6.3%) | 744万円 | 2025年9月期。平均勤続20.7年 |
| ムサシ(7521) | 連結405.86億円(+8.5%) | 46.77億円(11.5%) | 680.9万円 | 2026年3月期。選挙サイクルで業績が大きく振れる |
| 高速(7504) | 連結1,241.91億円(+7.1%) | 48.65億円(3.9%) | 603.3万円 | 2026年3月期。有利子負債ゼロ・22期連続増配 |
| 日新商事(7490) | 連結394.26億円(+1.0%) | 営業損失▲1.85億円 | 590.8万円 | 2026年3月期。MBOにより2026年10月9日上場廃止予定 |
| 清和中央ホールディングス(7531) | 連結500.26億円(△2.8%) | 4.00億円(0.8%) | 572.2万円 | 2025年12月期。持株会社で提出会社14名のみの平均 |
| ティムコ(7501) | 32.19億円(+0.2%) | 営業損失▲0.98億円 | 516.1万円 | 2025年11月期。2026年5月にTOB成立・上場維持基準抵触見込み |
比較表を読むうえでの注記は以下の通りです。
- 決算期が5種類:6月期(西川計測・最新は2025年6月期)、9月期(扶桑電通)、11月期(ティムコ)、12月期(清和中央HD)、3月期(他6社)。単純な横並び比較はできません
- 日新商事はMBOにより2026年10月9日に上場廃止予定です。現時点の上場区分を前提に判断しないでください
- ティムコは上場維持基準(流通株式比率25%)への抵触見込みが公表されています。結果は確定していません
- 清和中央HDの572.2万円は持株会社(提出会社14名)の平均であり、事業会社の給与水準は開示されていません。会社全体の水準として読むことはできません
- 年収は西川計測1,088万円とティムコ516.1万円で約2.1倍の開きがあります。事業モデルと従業員構成の違いが直接反映されています
- 丸文の位置:売上は10社中最大、年収は10社中2番目。一方で営業利益率3.6%は中位で、しかも唯一「営業黒字なのに経常が△35.5%」という為替要因のねじれを抱えています
この10社を並べて改めて浮かぶのは、丸文は「売上規模も年収も上位、ただし利益率と利益の方向は下向き」という組み合わせだという点です。年収の高さだけで選ぶと業績トレンドを見落とし、業績だけで避けると処遇の良さを見落とす。両方を並べて自分の優先順位を決めることが必要です。
丸文の就職・転職難易度と、選考でチェックすべきこと
「丸文 就職難易度」「丸文 採用大学」といった検索も一定量あります。結論として、丸文は採用倍率や選考通過率を公表していないため、難易度を数値で示すことはできません。ただし、有報のデータから難易度の背景となる条件を推定することはできます。以下はすべて推定情報です。
採用規模から見た難易度の考え方
提出会社単体の従業員は644名、平均勤続年数は16.5年です。単純に644名を16.5年で割ると、定常状態での年間の入退社規模はおおむね40名前後と見積もれます。これは新卒・中途を合わせた数であり、実際の採用数は年度によって変動します。ここから読めるのは、連結1,193名の企業で本体単体の年間採用規模が数十名レベルであれば募集職種は限定されやすいこと、勤続16.5年という定着率の高さは中途枠が欠員補充ではなく事業拡大に紐づいて出る可能性を示すこと、そして単体内訳(デバイス314名、システム125名、アントレプレナ47名、全社158名)のとおり部門規模に差があり求める人材像も異なること、の3点です。
採用大学については、公式に開示された実績データを本記事では保有していないため、推測で大学名を並べることはしません。学歴要件が気になる場合は、公式採用サイトの募集要項と、就活会議などの選考体験記を法人名を確認したうえで参照してください。
中途で評価されやすい経験と、面接での確認事項
事業構造から逆算すると、以下のような経験が接点を持ちやすいと考えられます(推定情報)。
- 技術営業・FAE経験:半導体・電子部品の提案営業、回路・アプリケーションの知識を持つ人材
- 海外取引の経験:海外売上比率約30%、外貨建て取引が多く、英語での折衝や貿易実務の経験は活きやすい領域です
- 計測・検査機器や航空宇宙・医用分野の知見:システム事業の伸長領域と重なります
- 調達・購買側の経験:メーカーの調達部門経験者は、商社側の提案設計に転用できる知見を持ちます
面接時に確認したい点は次の3つです。第一に配属セグメントと担当ラインカード。デバイスかシステムかで、5年後のキャリアの景色が変わります。第二に評価・賞与の決まり方。減益局面での賞与変動幅は、入社後の実収入に直結します。第三に転勤・海外赴任の有無。国内営業所11か所、世界50拠点以上という体制の中で、自分のキャリアプランと整合するかを事前に確認しておくべきです。
働き方・社風|勤続16.5年・労働組合なしという環境をどう見るか
丸文の働き方について、有報から確実に読める事実は「定着率が高い」「労働組合が結成されていない」の2点です。残業時間や有給取得率は有価証券報告書では開示されていないため、断定的な評価は避けます。ここでは開示されている人的資本データから読める傾向を整理します。
人的資本データが示す組織の姿
公式情報として、第79期有価証券報告書に記載されている指標は以下の通りです。
| 指標 | 数値 | 読み取れること |
|---|---|---|
| 平均勤続年数 | 16.5年 | 長期就業が前提の組織。腰を据えて働く人が多い |
| 平均年齢 | 44.1歳 | 40代が中核。若手比率は高くないと考えられる |
| 女性管理職比率 | 10.3% | 管理職層の多様化は途上の段階 |
| 男性育児休業取得率 | 44.4% | 男性の育休取得は一定程度定着しつつある |
| 男女間賃金差異 | 71.9% | 職種・等級構成の違いが背景にあると考えられる |
| 労働組合 | 結成されていない | 労働条件は労使協議ではなく会社側の制度設計に依存する |
労働組合がないこと自体は良し悪しでは語れません。組合がなくても待遇改善が進む企業もあり、実際に丸文は減益期に+6.4%の賃上げを実施しています。ただし推定情報として、業績が下振れした局面での処遇維持について、制度としての交渉チャネルがない点は、応募前に自分がどう捉えるかを整理しておきたいポイントです。
勤務地と、キャリアの選択肢
本社は東京都中央区日本橋大伝馬町。ほかに関西支社(大阪市中央区高麗橋)、中部支社(名古屋市中村区)、大宮支店などを含む国内営業所11か所と、世界50拠点以上のネットワークがあります。推定情報ですが、営業職・技術職とも国内転勤や海外拠点への赴任の可能性を前提にキャリアを考えるのが現実的でしょう。社内のキャリアパスは技術商社に共通する形が想定され、技術営業からFAE・アプリケーションエンジニア、特定商材や特定顧客の責任者へ進む王道ルートのほか、システム事業側では航空宇宙・計測・医用といった専門領域の技術サービスから案件責任者・部門管理職へ進む道が考えられます。社外へ出る場合も、半導体・電子部品メーカーの日本法人やセットメーカーの調達・技術部門、ITベンダーのプリセールス職などへ、商材知識と顧客ネットワークを持ち運びやすい職種群です。
丸文への転職が向いている人・向いていない人
これまでの公式情報・口コミ傾向・業績分析をふまえ、適性を整理します(推定情報を含みます)。年収水準と定着率の高さを重視するか、成長スピードと事業の勢いを重視するかで評価が大きく分かれる会社です。
| 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
| 長期就業を前提に、腰を据えて専門性を積み上げたい人(平均勤続16.5年) | 3〜5年での急速な昇格・年収ジャンプを狙う人(平均年齢44.1歳の年功的構成) |
| 年収水準を重視し、40代で800万円前後のレンジを目指したい人 | 成果連動の色が濃い報酬体系を求める人 |
| 航空宇宙・防衛・計測など、市況に左右されにくい専門領域に関わりたい人 | AI・データセンターなど成長市場のど真ん中だけで勝負したい人 |
| 海外メーカー・海外拠点との折衝に興味があり、英語を使う環境を望む人 | 国内完結・転勤なしの働き方を最優先したい人 |
| 減益局面の収益改善に、当事者として関わることに意欲がある人 | 右肩上がりの業績のもとで安心して働きたい人 |
| 老舗・独立系の落ち着いた組織文化に馴染める人 | 組合等の制度的な交渉チャネルを重視する人 |
丸文に関するよくある質問(FAQ)
丸文への転職・就職を検討する人からよくある質問と回答をまとめました。いずれも本記事で扱った公式データにもとづいて回答しています。
丸文の平均年収はいくらですか?
公式情報として、第79期(2026年3月期)有価証券報告書によると平均年間給与は7,873,788円(約787万円)です。前期比+6.4%で、平均年齢44.1歳・平均勤続年数16.5年の提出会社単体644名が対象です。連結子会社の従業員は含まれていません。
「丸文はやばい」と検索されるのはなぜですか?
検索語には投資家の関心、同名の別法人に関する検索、転職検討者の不安が混在しています。事実として営業利益は2期連続減益(129.8億円→91.6億円→77.63億円)、デバイス事業の経常利益は△81.0%です。一方で平均年収は+6.4%、平均勤続は16.5年、システム事業の経常利益は+9.8%です。両面を並べて判断する必要があり、断定的な評価はできません。
丸文の就職難易度・採用大学はどの程度ですか?
採用倍率・選考通過率・採用大学の実績は公表されていないため、数値で示すことはできません。推定情報として、単体644名・平均勤続16.5年から逆算すると年間の入退社規模はおおむね40名前後と見積もられ、採用枠の絶対数は大きくないと考えられます。推測で大学名を挙げることはせず、公式採用サイトの募集要項を確認することをおすすめします。
丸文の将来性はどう評価すればよいですか?
デバイス事業(売上71%・経常利益13%)とシステム事業(売上27%・経常利益87%)の収益構造の違いが最大の論点です。中期経営計画「丸文 Nextage 2027」では経常利益80億円以上・ROE9%以上を掲げており、2026年3月期実績(経常42億18百万円・ROE5.9%)とのギャップをどう埋めるかが焦点になります。
丸文と丸文通商は同じ会社ですか?
いいえ、別法人です。丸文通商株式会社は丸文の連結子会社で、石川県金沢市を拠点にシステム事業を担っています。口コミ傾向を調べる際も、OpenWorkなど主要な口コミサイトでは丸文株式会社と丸文通商が別ページで集計されているため、応募先の法人名を確認してから読む必要があります。給与水準も有報の787万円には含まれません。
丸文の本社はどこにありますか?転勤はありますか?
本社は東京都中央区日本橋大伝馬町8番1号です。関西支社(大阪市中央区)、中部支社(名古屋市中村区)、大宮支店などを含む国内営業所11か所と、世界50拠点以上のネットワークを持ちます。転勤・海外赴任の可能性については募集要項での確認が必要ですが、推定情報として、この拠点構成であれば異動の可能性を前提に考えるのが現実的です。
丸文に不祥事や行政処分はありますか?
本記事の調査範囲(公式IRニュースおよび一般報道の確認)では、行政処分や重大な不祥事に該当する開示は見当たりませんでした。ただし調査範囲には限界があり、これは「存在しない」ことを証明するものではありません。最新の情報は公式IRの適時開示情報でご確認ください。なお、匿名掲示板の書き込みは真偽の検証ができないため、本記事では出典として扱っていません。
丸文への転職判断まとめ
ここまでの内容を、判断軸ごとに整理します。最終的な判断は、求人票だけでなく自分の経験・適性、そして内定時の労働条件通知書まで含めて確認しましょう。
| 判断軸 | 評価 |
|---|---|
| 年収水準 | 有報787.4万円(+6.4%)。東証卸売業10社比較で2番目の水準。ただし提出会社単体644名の平均であり、グループ会社は含まれない |
| 業績トレンド | 売上は横ばい(+1.2%)だが営業利益は2期連続減益。営業利益率5.5%→3.6%と低下。会社予想でも2027年3月期は横ばい |
| 事業ポートフォリオ | デバイス事業は経常利益△81.0%と急減、システム事業が経常利益の約87%を稼ぐ構造。配属セグメントで景色が大きく変わる |
| リスク要因 | 顧客1社15.2%・仕入先2社で約24%の取引先集中、短期借入447億円(平均利率4.4%)、為替差損18億66百万円 |
| 安定性 | 平均勤続16.5年、自己資本比率39.2%、減益下でも賃上げと増配を実施。親会社なしの独立系 |
| 将来性 | 中計目標(経常80億円以上・ROE9%以上)とのギャップは大きいが、航空宇宙・防衛など市況に左右されにくい柱を保有 |
| 働き方 | 労働組合なし。女性管理職10.3%、男性育休44.4%。残業時間・有給取得率は有価証券報告書では開示されていない |
| 難易度 | 採用倍率は非公表。単体644名・勤続16.5年から、採用枠の絶対数は大きくないと推定される |
編集部の見解として、丸文は「安定性と処遇では上位、成長性では課題を抱える」という組み合わせの会社だと考えられます。減益局面で賃上げと増配を同時に行える財務体力があり、勤続16.5年という定着実績もある一方、主力のデバイス事業の収益力が大きく落ちている事実は無視できません。長期就業を前提に専門性を積みたい人にはおすすめできる一方、短期での高成長と急速なキャリアアップを求める人には別の選択肢を並べて比較することをおすすめします。いずれにせよ、この会社を評価するうえで最も重要なのは、会社全体の平均値ではなく自分が入る事業セグメントの数字を見ることです。
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本記事の出典・参考情報
本記事で参照した一次情報・口コミ情報の出典は以下の通りです。最新の正確な数値は各リンク先で確認してください。数値の主値はすべて第79期有価証券報告書および2026年3月期決算短信から取得しています。
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免責事項:本記事の数値・評価は公式情報・口コミ集計・市場推定の3分類で示しており、口コミ傾向や推定情報は断定ではなく傾向・可能性として表現しています。同業他社の売上規模は各社公表資料をもとにした概数であり、正確な数値は各社IRでご確認ください。最終判断は読者自身で公式IRおよび内定時の労働条件通知書で確認してください。
この記事の編集方針・情報の確認について
この記事は、公式公開情報(有価証券報告書・IR資料)、求人情報、口コミ傾向をそれぞれ分けて整理し、転職・就職判断に役立つよう編集しています。年収・平均年齢・平均勤続年数・従業員数などの中核データは第79期有価証券報告書「従業員の状況」を一次情報として確認し、口コミ・推定情報とは明確に区別しています。匿名掲示板の書き込みは検証可能性がないため出典として採用していません。記載内容は最終更新時点の公開情報にもとづきます。最新の正確な数値は各公式IRページでご確認ください。
