フォースタートアップスの評判|就職者は6年とも全員が無期雇用
※本記事にはプロモーションを含みます。
フォースタートアップスの名前を検索すると、体験談をまとめたページが上から並びます。この記事は、そこに書かれていることを根拠にしていません。
代わりに使うのは、誰でも確認できる2つの一次情報です。
- 厚生労働省 人材サービス総合サイトの公表義務データ(有料職業紹介事業許可 13-ユ-307946)
- 有価証券報告書。運営会社が東京証券取引所グロース市場に上場(証券コード7089)しているため提出義務があります
先に結論を書きます。この2つは、別々の経路でありながら同じ事業の形を示していました。それが分かると、評判記事に並ぶ言葉のどれを信じるかを自分で決められます。
結論|上場会社の開示と公表データが、同じ事業の形を示している
| 確認項目 | 結果 | 根拠 |
|---|---|---|
| 許可の有無 | 有料職業紹介事業許可 13-ユ-307946 | 人材サービス総合サイト |
| 事業歴 | 許可届出受理年月日 平成28年9月1日(2016年)=10年(編集部の算出) | 同上 |
| 年間就職者数 | 952人(令和7年度)。6年のなかで最多 | 同上 |
| 雇用形態 | 6年とも、就職者と「うち無期」の人数が一致 | 同上 |
| 6か月以内離職率 | 6.5%(令和7年度。62÷952。編集部の算出) | 同上 |
| 取扱地域 | 国内、英国、アメリカ合衆国カリフォルニア州・ペンシルベニア州 | 同上 |
| 集客の方式 | 登録型ではなくハンティング型(会社自身が有価証券報告書に明記) | 有価証券報告書 |
| 運営会社の業績 | 連結売上高5,268,605千円(第10期)。5期で+124.3%(編集部の算出) | 同上 |
向いている人:スタートアップや成長企業を候補に入れていて、すでに実務経験がある人。無期雇用のポジションだけを見たい人。
慎重に考えたい人:自分で登録して求人を一覧し、比べながら選びたい人。この事業者が公表している集客方式は、求職者が登録媒体に集まってくる形ではありません。
この記事の調査条件
- 厚生労働省 人材サービス総合サイト……許可番号13-ユ-307946の職業紹介事業詳細(令和8年8月1日現在)。ヘッダーが2段に分かれた表のため、セルの結合を実測してから列を読んでいます
- フォースタートアップス株式会社 第10期(2026年3月期)有価証券報告書(2026年6月23日提出/関東財務局長/EDINET書類管理番号 S100YIA4)
- フォースタートアップス株式会社 会社概要(2026年9月8日確認)
- 職業安定法の条文……e-Gov法令検索の法令API
- 確認日:2026年9月8日
- この記事に、口コミサイトの評点や体験談は入っていません。他サイトの推定値も使っていません
向こうから声がかかる経路をどう扱うかは、向こうから来た提案をどう扱うかを決めた記事のほうで先に決めてあります。この記事は、その考え方を1つの事業者に当てはめた結果です。

運営会社は上場企業|人材紹介はヒューマンキャピタル事業
まず、誰の何というサービスなのかを確定させます。運営しているのはフォースタートアップス株式会社です。公式サイトの会社概要には、次のように表示されています(2026年9月8日確認)。
職業紹介許可番号 13-ユ-307946
同じページに載っている項目を並べます。
- 社名:フォースタートアップス株式会社(for Startups, Inc.)
- 設立年月日:2016年9月1日
- 所在地:東京都港区麻布台1-3-1 麻布台ヒルズ 森JPタワー 31F
- 代表取締役CEO:志水 雄一郎/代表取締役COO:恒田 有希子
- 資本金:2億39百万円(2026年3月31日時点)
- 正社員数:269名(2026年4月1日時点)
- 事業内容:成長産業支援事業
資本金は有価証券報告書の第10期末の記載(239,490千円)と一致します。同じ法人であることは、この照合と証券コード7089・EDINETコードE35483で確認しました。
有価証券報告書によれば、同社の報告セグメントは3つです。人材紹介にあたるのはヒューマンキャピタル事業で、ほかにオープンイノベーション事業(スタートアップのデータベース「STARTUP DB」など)とベンチャーキャピタル事業があります。連結の従業員252名のうち176名がヒューマンキャピタル事業に所属しています。
なお、上の正社員269名は2026年4月1日時点、有価証券報告書の238名は2026年3月31日現在の提出会社の就業人員です。基準日も数え方も違うので、引き算しないでください。
沿革|もとは人材派遣グループの一事業部だった
有価証券報告書の沿革から、この記事に関わる行だけを拾います。
| 年月 | 出来事(有価証券報告書の記載) |
|---|---|
| 2016年9月 | 株式会社セントメディア(現 株式会社ウィルオブ・ワーク)のネットジンザイバンク事業部を会社分割し、株式会社ネットジンザイバンク(現 当社)を新設 |
| 2018年3月 | フォースタートアップス株式会社に商号変更 |
| 2020年3月 | 東京証券取引所マザーズに株式を上場 |
| 2022年4月 | 市場区分再編に伴い、マザーズからグロース市場へ移行 |
| 2024年3月 | 親会社であった株式会社ウィルグループとの資本関係を解消 |
| 2024年11月 | 本社を東京都港区麻布台に移転 |
許可届出受理年月日の平成28年9月1日は、この会社が新設された2016年9月とそろっています。公的データで追える事業歴は、この日から数えて10年です(編集部の算出)。
「親会社は?」という検索が出てくるのは、この経緯があるためだと考えられます。2024年3月に資本関係は解消されており、現在は独立した上場会社です。
あなたに連絡が来る経路は「登録型」ではない
ここがこの事業者のいちばんの特徴で、会社自身が有価証券報告書に書いています。
当社グループは、スタートアップ企業等に人的資源を最適配置することを重視していることから、国内の人材紹介会社の多くが採用する登録型(注2)ではなく、求人ニーズに合致した人材を効率的に発掘できるハンティング型(注3)を採用しております。
(引用:フォースタートアップス株式会社 第10期有価証券報告書「事業の内容」/2026年9月8日に編集部が原文を確認)
同じ文書の注記で、2つの言葉はこう定義されています。登録型は「求職者の登録媒体を設け、求職者を集める手法」、ハンティング型は「求人情報に合致する人材に対し紹介会社側から接触を図る集客手法」です。
読者から見た意味は、はっきりしています。求人を一覧して自分で応募していく使い方は、この事業者が主力に置いている形ではありません。求人側の条件に合う人に対して、事業者の側から接触します。
その入口は、他社の人材データベースにある
会社は、この方式そのものをリスクとしても挙げています。「事業等のリスク」の一項目です。
当社グループの主力サービスであるヒューマンキャピタル事業は、自社媒体を有して求職者を確保する登録型ではなく、他社が運営する媒体を利用して求職者を確保するハンティング型を採用しております。人材データベース運営会社の方針変更や関係性の悪化等により取引関係に変化が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(引用:同「事業等のリスク (4) 事業内容に関するリスク ② 求人媒体運営事業者との関係について」/2026年9月8日に編集部が原文を確認)
声がかかる入口は、あなたが別のどこかに置いた情報だということです。転職サイトやスカウトサービスに登録した内容が見られている、と読むのが自然な記述です。
ここから編集部の意見を書きます。声がかかったこと自体を、自分の市場価値の証拠として読まないでください。接触は求人側の条件から始まっており、あなたの値札を測った結果ではありません。値札を測るなら、複数の経路から同じ時期に届く条件を並べたほうが確かです。
6年分の公表データ|有価証券報告書と同じことを言っている
人材サービス総合サイトに登録された、許可番号13-ユ-307946の実績です。ヘッダーのセル結合を実測し、どの列がどの項目かを確定させたうえで転記しています。
| 情報登録年度 | 就職者(4か月以上・有期及び無期) | うち無期 | 4か月未満有期(人日) | 6か月以内離職者 | 離職が判明せず |
|---|---|---|---|---|---|
| 令和2年度(2020年度) | 442人 | 442人 | 0 | 21人 | 0人 |
| 令和3年度 | 727人 | 727人 | 0 | 35人 | 0人 |
| 令和4年度 | 697人 | 697人 | 0 | 32人 | 0人 |
| 令和5年度 | 849人 | 849人 | 0 | 46人 | 0人 |
| 令和6年度 | 708人 | 708人 | 0 | 37人 | 0人 |
| 令和7年度 | 952人 | 952人 | 0 | 62人 | 0人 |
この様式では、「0」と「-」がまったく違う意味を持ちます。「-」は0人ではなく、数値が登録されていないことを表す記号です。この事業者の表には「-」が1つもなく、上の「0」はすべて実数の0です。
もう1つ、先に押さえておくことがあります。この表は「フォースタートアップス」というサービス単独の成績ではありません。有料職業紹介の許可は事業主に対して与えられるもので(職業安定法30条1項)、この表はフォースタートアップス株式会社という会社の職業紹介事業の実績です。
同社は2023年7月に子会社シングレス株式会社、2025年7月に子会社アリカタ株式会社を設立しています(有価証券報告書の沿革)。別法人の職業紹介はその法人自身の許可のもとで行われるため、この表には現れません。
2列目と3列目が、6年とも同じ数字になっている
442と442、727と727というように、6年とも2列目と3列目が一致しています。
これは、4か月以上の雇用契約で就職した人が全員「期間の定めのない労働契約」だったということです。4か月未満の有期についても、6年とも0人日が登録されています。この6年間の登録上、有期雇用での就職は出ていません。
同じことを、会社は有価証券報告書の側でも書いています。
スタートアップ企業等に対して、主として雇用期間の定めのない候補者を紹介し、当該候補者がスタートアップ企業等に入社した事実を当該企業等に確認した上で、入社日を基準に成功報酬としての紹介手数料を収受しております。
(引用:同「事業の内容」/2026年9月8日に編集部が原文を確認)
厚生労働省への登録と有価証券報告書という別々の経路が、同じ事業の形を示しています。どちらも会社が自ら届け出た情報ですが、提出先も根拠になる法律も違います。違う義務のもとで出された記載が食い違っていない、という点に意味があります。紹介されるポジションが無期雇用に寄っていることは、評判記事の文章ではなく、この2つで確かめてください。
直近の令和7年度が、6年でいちばん高い6.5%
離職者数を「うち無期」の人数で割った値です。いずれも編集部の算出で、人材サービス総合サイトが公表しているのは人数だけです。
| 年度 | 離職者数 | 母数(うち無期) | 6か月以内離職率 |
|---|---|---|---|
| 令和2年度 | 21人 | 442人 | 4.8% |
| 令和3年度 | 35人 | 727人 | 4.8% |
| 令和4年度 | 32人 | 697人 | 4.6% |
| 令和5年度 | 46人 | 849人 | 5.4% |
| 令和6年度 | 37人 | 708人 | 5.2% |
| 令和7年度 | 62人 | 952人 | 6.5% |
分母は3列目の「うち無期」で、2列目ではありません。本件は2列目と3列目が一致しているため結果は同じですが、一致しない事業者では数字がずれます。
6年間で4.6%から6.5%の範囲に収まっており、直近の令和7年度がいちばん高くなっています。推移は一方向ではありません。4.8%→4.8%→4.6%→5.4%→5.2%→6.5%で、下がった年も上がった年もあります。
就職者数も442人→727人→697人→849人→708人→952人と動いており、増え続けているわけではありません。離職率は必ず母数と一緒に見てください。母数が小さいほど、数字は数人の増減で振れます。
そして、この数字を他社の離職率と並べて優劣を決めることはしません。紹介先の業界や職種の構成が違ううえ、追跡できている割合も事業者ごとに違うからです。分母をどこに置くかで結論が変わる例は、離職率の分母をどこに置くかで結論が変わった事業者の記事で扱いました。
この離職率は、就職した全員を分母にしている
いちばん右の列は、紹介した人が6か月後にどうなったかを事業者が把握できなかった人数です。この事業者は6年とも0人が登録されています。
意味を正確に書きます。6か月以内離職率が、就職した人の全員を分母にして成立しているということです。追跡できた一部の人だけを見て出した数字ではありません。
ただし、これは「離職率が低い」という話ではありません。追跡の徹底度と、離職率の高低は別の軸です。この事業者の場合、6年で最も高い年が6.5%で、その6.5%は母数952人の全員を追った結果だ、というだけです。
なぜ全件を追えているのかは、登録内容からは分かりません。ただし会社が入社後の在籍を確認する必要のある事業構造になっていることは、有価証券報告書から読み取れます。次で見ます。
返戻金制度と「違約金」|お金が動くのは企業と事業者のあいだ
厚生労働省の登録では、手数料が「有」、返戻金制度が「有」となっています。返戻金制度は、紹介した人が早期に離職した場合などに、求人企業から受け取った手数料の一部を返す仕組みです。
会社自身も、これを事業のリスクとして挙げています。
当社グループの主力サービスであるヒューマンキャピタル事業では、求人企業に候補者が入社後、一定期間内に自己都合退職した場合には成功報酬の一部を返金する契約を締結し、サービスを提供しております。将来的に何らかの理由により、早期自己都合退職者が増加した場合には、収受した報酬の返金が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(引用:同「事業等のリスク (4) 事業内容に関するリスク ① 候補者の自己都合退職について」/2026年9月8日に編集部が原文を確認)
ここから編集部の読みを書きます。早期の自己都合退職は、この会社にとって売上が戻る事象です。だから入社後の在籍を確認する動機があり、それが「離職が判明せず0人」という登録につながっている、と考えるのが自然です。会社がそう説明しているわけではないので、これは編集部の推測です。
求職者にとっての意味は、費用ではなく温度感のほうにあります。成功報酬が返る取り決めがある以上、事業者は「入って半年で辞めない人」を求人企業に出したいはずです。入社後に続けられるかどうかを、面談の段階で確かめられると考えてください。
なお、求職者から手数料を取ることは、職業安定法32条の3第2項で原則として禁止されています。ただし職種や年収などの条件による法令上の例外があるため、「この事業者が扱う職種は例外に含まれない」とまでは書きません。費用の有無は、登録の前に事業者へ直接確認してください。
手数料の実績率は登録されているが、この記事では使わない
2025年4月から、有料職業紹介事業者は取扱職種ごとの手数料の実績を公表する仕組みになりました。同じ許可番号で登録されている令和7年度の内容です。
| 職種コード・職種 | 手数料実績率 |
|---|---|
| 048 営業の職業 | 49.7% |
| 009 情報処理・通信技術者(ソフトウェア開発) | 14.3% |
| 002 法人・団体管理職員 | 12.7% |
| 034 一般事務・秘書・受付の職業 | 11.0% |
| 033 総務・人事・企画事務の職業 | 3.4% |
この欄は求人企業が払う手数料の実績率で、離職率ではありません。同じ詳細ページに両方の欄が並ぶため、取り違えると意味が反転します。求職者が払う費用でもありません。
そのうえで、正直に書いておきます。登録値が3.4%から49.7%まで開いており、この欄が何を分母にした率なのかは詳細ページに説明がありません。幅の理由も登録内容からは読み取れません。
したがって編集部は、この欄を金額への換算にも、他社との比較にも使いません。推測で補って書くくらいなら、使わないほうが読者の役に立ちます。
許可に登録された取扱地域と事業所
厚生労働省の登録内容から、あと3つ拾います。どれもキャッチコピーではなく、許可の中身として登録されている情報です。
- 取扱職種:全職種(得意とする職種の登録はなし)
- 取扱地域:国内、英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)※、アメリカ合衆国カリフォルニア州及び同国ペンシルベニア州
- 事業所:麻布台の1か所のみ
※の但し書きとして、英国については「農業、園芸、貝類収集、林業、食品加工及び包装産業に関する職種を除く」と登録されています。
この欄は、その事業者が職業紹介を行える対象地域です。登録されている国外は、英国と米国の2州だけです。海外の求人を広く期待して登録すると、この点で合わない可能性があります。欄の使い方そのものは取扱地域の欄を評判の裏づけに使った記事にも書きました。
なお、備考欄に第三者認定(職業紹介優良事業者認定制度など)の記載はありません。認定がないことを欠点として書くつもりはありません。確認できる情報が1つ少ない、というだけです。
上場会社としての開示|5期で売上も従業員も約2.2倍
運営会社が上場しているため、有価証券報告書で会社そのものも確認できます。第10期(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の内容です。
| 回次 | 第6期 | 第7期 | 第8期 | 第9期 | 第10期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 決算年月 | 2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 | 2025年3月 | 2026年3月 |
| 売上高(千円) | 2,348,687 | 2,998,644 | 3,416,101 | 3,693,767 | 5,268,605 |
| 経常利益(千円) | 492,376 | 586,919 | 428,398 | 449,248 | 1,053,963 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(千円) | 382,574 | 442,398 | 385,999 | 353,748 | 817,118 |
| 自己資本比率(%) | 51.3 | 59.5 | 67.1 | 59.0 | 55.5 |
| 従業員数(名) | 115 | 166 | 194 | 230 | 252 |
直近1期の動きを整理します。売上高は42.6%増、経常利益は134.6%増、親会社株主に帰属する当期純利益は131.0%増でした(いずれも編集部の算出)。
5期で見ると、売上高は124.3%増、連結従業員数は115名から252名へ119.1%増です(同じく編集部の算出)。ただし経常利益は第8期にいったん下がり、第9期も第7期の水準には戻っていません。まっすぐ伸び続けてきたわけではない、ということです。
「継続企業の前提に関する注記」「継続企業の前提に関する重要事象等」は、編集部が第10期の有価証券報告書を確認した範囲では見当たりませんでした。「重要な後発事象」は「該当事項はありません。」と記載されています。
社員238名の平均年間給与は6,877千円
同じ有価証券報告書の「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等」から、この会社で働く人の数字も出します。2026年3月31日現在の提出会社(フォースタートアップス株式会社単体)の値です。
- 従業員数:238名(ほかに臨時雇用者6名。年間の平均人員で外数)。連結では252名
- 平均年齢:30.6歳
- 平均勤続年数:2.58年
- 平均年間給与:6,877千円(約688万円。対前事業年度増減率12.6%)
この6,877千円は、フォースタートアップス株式会社の社員が受け取っている給与です。同社を通じて転職した人の年収ではありません。この2つを混ぜると、転職後の年収の目安として使ってしまうことになります。別の集団の数字です。
原本が千円単位で開示しているため、当サイトも1円単位には換算していません。表の注記には「平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。」とあります。
ここから、もう1つ意見を書きます。平均年齢30.6歳・平均勤続年数2.58年は、担当者が自分より若い可能性が高いことを意味します。5期で従業員が2倍以上になっている会社なので、当然の帰結でもあります。
これ自体は欠点ではありません。ただし「業界を長く見てきた人に相談したい」という期待で使うと、噛み合わないことがあります。会社そのものを転職先として見る場合の数字の読み方は、転職先そのものを有価証券報告書から読むときの物差しに置いてあります。
なお有価証券報告書には、「当社グループにおいて労働組合は、結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。」と記載されています。
私なら、この経路をどこに置くか
私は以前、企業側で中途採用の面接官をしていました。その経験をふまえて、この経路の置き場所を1つに決めます。
この事業者は、私にとっては「連絡が来たときに開く扉」にあたります。求人を探しにいく道具としては数えません。理由は単純で、会社自身が登録型ではないと書いているからです。求人を一覧して比べたいなら、別の経路を並行して持つほうが早く済みます。
面接をしていたときの実感も書いておきます。紹介で来た候補者は、社内で採用の決裁を通すときに、説明が1枚多くなります。費用が乗るぶん、目を通す相手が増えるからです。担当者が熱心かどうかとは関係のない話で、経路が違えば社内で通す手順も違うというだけです。
だから、声がかかったときに聞いてほしいことは2つです。どの媒体の情報から自分に接触したのかと、入社後の返金の取り決めがどうなっているかです。前者は自分の情報がどこで見られているかを教えてくれますし、後者は選考の温度感につながります。
声がかかっても、断っていい人
使わなくていい条件から先に並べます。
- 自分で求人を一覧して応募先を決めたい人……公表されている集客方式が登録型ではないため、その使い方には向きません
- 実務経験がこれからの人……ハンティング型は求人側の条件から接触が始まります。条件に合わなければ声はかかりません
- 英国と米国2州以外の海外求人を探している人……取扱地域として登録されている国外はこの範囲です
- 地方で対面の相談先が欲しい人……登録されている事業所は麻布台の1か所です
- すでに応募先が決まっていて、直接応募できる人……間に事業者を挟む必要がありません
会って話す意味があるケース
- スタートアップや成長企業を候補に入れている人……事業内容として成長産業支援を掲げており、公表データの就職者数も年900人台まで来ています
- 無期雇用のポジションだけを見たい人……6年分の登録上、就職者は全員が無期雇用でした
- 公表された離職率を判断材料に使いたい人……追跡できていない人を含まない形で数字が登録されています
- 自分の情報がどこで見られているかを知りたい人……接触の入口を聞けば、どの媒体が効いているかが分かります
1社に絞る必要はありません。向こうから来る経路を1つ、自分から探す経路を1つ持っておくと、条件を並べて比べられます。
よくある質問
フォースタートアップスはどんな会社ですか
東京証券取引所グロース市場に上場している人材会社です(証券コード7089、EDINETコードE35483)。2016年9月に株式会社セントメディア(現 株式会社ウィルオブ・ワーク)の事業部を会社分割して新設され、2018年3月に現在の商号へ変更、2020年3月に上場しました。有料職業紹介事業許可は13-ユ-307946です。報告セグメントはヒューマンキャピタル事業・オープンイノベーション事業・ベンチャーキャピタル事業の3つで、人材紹介はヒューマンキャピタル事業にあたります。
フォースタートアップスの平均年収はいくらですか
第10期の有価証券報告書に記載された提出会社の平均年間給与は6,877千円です(2026年3月31日現在。対象は従業員238名、平均年齢30.6歳、平均勤続年数2.58年)。賞与と基準外賃金を含む金額です。これはフォースタートアップス株式会社の社員の給与であって、同社を通じて転職した人の年収ではありません。転職後の年収については、公的データに該当する項目がありません。求人ごとの提示条件で確認してください。
フォースタートアップスの「不祥事」を公的資料で確認できますか
編集部が第10期の有価証券報告書を確認した範囲では、「行政処分」「課徴金」「係争」のいずれの語も本文に見当たりませんでした。「重要な後発事象」は「該当事項はありません。」と記載されています。「訴訟」の語は「事業等のリスク」の一項目として、将来訴訟を提起された場合の影響を述べる文脈でのみ使われていました。これは編集部が確認できなかったという意味であり、何も無かったことの証明ではありません。根拠のない噂を当サイトで扱うことはしません。
フォースタートアップスはどこに上場していますか
東京証券取引所グロース市場です。有価証券報告書の沿革によれば、2020年3月に東京証券取引所マザーズへ上場し、2022年4月の市場区分再編に伴ってグロース市場へ移行しています。証券コードは7089、EDINETコードはE35483、法人番号は1011201019356です。
フォースタートアップスの違約金はいくらですか
編集部が確認した一次情報の中には、求職者が払う違約金にあたる項目は見当たりませんでした。有価証券報告書に書かれている返金の取り決めは、求人企業と事業者のあいだのものです。「求人企業に候補者が入社後、一定期間内に自己都合退職した場合には成功報酬の一部を返金する契約を締結し」と記載されています。公表義務データで登録されるのは、就職者数・離職者数・手数料に関する事項などで、求職者への課金はそもそも項目にありません。気になる場合は、登録の前に事業者へ直接確認してください。
まとめ
- 運営会社はフォースタートアップス株式会社(東京証券取引所グロース市場・証券コード7089)。有料職業紹介事業許可は13-ユ-307946、許可届出受理年月日は平成28年9月1日(2016年)で事業歴10年(編集部の算出)
- 公表データの2列目と3列目が6年とも一致しており、就職者は全員が無期雇用。4か月未満の有期も6年とも0人日で、有期雇用での就職は登録上出ていない
- これは有価証券報告書の「主として雇用期間の定めのない候補者を紹介し」という記述と符合する。別々の経路の一次情報が同じ事業の形を示している
- 令和7年度の就職者は952人で6年のなかで最多。ただし推移は442→727→697→849→708→952で、増え続けているわけではない
- 6か月以内離職率は令和7年度で6.5%(62÷952。編集部の算出)。6年間で4.6%から6.5%の範囲で、直近が最も高い
- 「離職が判明せず」は6年とも0人で、離職率は就職者の全員を分母にした数字。ただし追跡の徹底度と離職率の高低は別の軸である
- 年度別実績表は許可番号=事業主単位(職業安定法30条1項)。子会社シングレス・アリカタの実績は含まれない
- 会社自身が有価証券報告書で、集客方式を「登録型ではなくハンティング型」と明記している。声がかかる入口は、他社が運営する人材データベース
- 返戻金制度は「有」。早期の自己都合退職があると成功報酬の一部が返る契約になっていると、会社がリスクとして記載している
- 職種別の手数料実績率は3.4%から49.7%(令和7年度)。分母の説明がないため、金額換算にも他社比較にも使わない
- 取扱地域は国内、英国、米国カリフォルニア州・ペンシルベニア州。事業所は麻布台の1か所
- 運営会社の第10期は売上高42.6%増・経常利益134.6%増、5期で売上高124.3%増(いずれも編集部の算出)。継続企業の前提に関する注記・重要事象等は、確認した範囲で見当たらない
- 会社自身の平均年齢は30.6歳、平均勤続年数2.58年、平均年間給与6,877千円(提出会社238名)。これは社員の給与であり、転職者の年収ではない
評判を確かめたくてこの記事に来た方への答えを、最後に1つにまとめます。公的な記録から言えるのは、紹介されるポジションが無期雇用に寄っていることと、連絡が来る入口が自分の登録ではないことの2つです。口コミの数を数えても、このどちらも分かりません。言葉の評判ではなく、登録された欄から読んでください。
※本記事の数値は、編集部が2026年9月8日に原典を開いて確認した時点のものです。人材サービス総合サイトの掲載は令和8年8月1日現在と表示されています。
※本記事は一般的な情報です。制度や契約条件の個別の判断が必要な場合は、公式情報および専門家・公的機関にご確認ください。
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訂正履歴
- 2026年9月8日|代表者の氏名(旧版の「経営陣」に関する記述):代表者の姓を「清水」と表記していた箇所を「志水」に修正しました。理由:公式サイトの会社概要の表記は「代表取締役CEO 志水 雄一郎」であり、誤って記載していました。
- 2026年9月8日|年収に関する記述(旧版の「エンジニア、ビジネス職の年収レンジ」):「500〜1,200万円程度が中心になりやすい」という記述を削除しました。理由:出典のない目安であり、編集部が一次情報で確認できる数字ではなかったため。現在は、有価証券報告書に記載された運営会社自身の平均年間給与(6,877千円)のみを、転職者の年収とは別の数字であると明記したうえで掲載しています。
- 2026年9月8日|記事全体:本記事を全面的に書き直し、厚生労働省 人材サービス総合サイトの公表義務データと有価証券報告書に基づく内容へ差し替えました。理由:旧版は「有価証券報告書」「人材サービス総合サイト」「許可番号」のいずれにも触れておらず、当サイトが読者に約束している一次情報の基準を満たしていなかったためです。
参考・出典
- 厚生労働省 人材サービス総合サイト「職業紹介事業詳細」(フォースタートアップス株式会社/許可番号13-ユ-307946):https://jinzai.hellowork.mhlw.go.jp/JinzaiWeb/GICB102030.do?screenId=GICB102030&action=detail&detkey_Detail=13-%E3%83%A6-307946%2C1
- フォースタートアップス株式会社 第10期(2026年3月期)有価証券報告書(2026年6月23日提出/関東財務局長/EDINET書類管理番号 S100YIA4/EDINETコード E35483):https://disclosure2dl.edinet-fsa.go.jp/searchdocument/pdf/S100YIA4.pdf
- 金融庁 EDINET(有価証券報告書等の電子開示システム):https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/
- フォースタートアップス株式会社 会社概要(職業紹介許可番号 13-ユ-307946の表示ページ):https://www.forstartups.com/company
- フォースタートアップス株式会社 IR 有価証券報告書:https://www.forstartups.com/ir/irlibrary/securityreport
- e-Gov法令検索 職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)30条1項・32条の3第2項・32条の16第3項:https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000141

