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ウェルネス・コミュニケーションズの年収610万円と評判|健診代行×SaaSの実像

コロ助

※本記事にはプロモーションを含みます。

この記事の結論

  • 平均年収:有報第20期で610万5千円。前期546万円から1年で約64万円上昇
  • 収益構造:売上147.8億円に対し営業利益11.8億円。利益率8%台は代行事業ゆえ
  • 働き方:口コミは有給消化87.4%・残業26.7時間と休みやすさ寄りの評価
  • 採用:新卒採用は行わず中途のみ。有報上の従業員は128名の少数組織

ウェルネス・コミュニケーションズ株式会社(証券コード366A・東証グロース)は、企業や健康保険組合に代わって健康診断の予約・受診手配・結果データ化を丸ごと引き受ける「健診ソリューション事業」と、健康管理クラウド「Growbase」を提供する「健康管理クラウド事業」の2本柱で運営されているヘルスケアIT企業です。2025年6月に上場したばかりで口コミの絶対数が少なく、「実際どんな会社なのか分からない」という状態で検索している方が多いはずです。この記事では、有価証券報告書・決算短信という一次情報を軸に、事業構造・年収・働き方・将来性を分けて整理し、転職先として検討するときに何を確認すべきかまで落とし込みます。なお「ログイン」「健診予約センター」「提携医療機関一覧」といったサービス利用者向けの情報を探している方は、記事末尾のFAQで案内先を整理しています。

ウェルネス・コミュニケーションズはどんな会社?健診代行BPO×健康管理SaaSの二層構造

最初に押さえるべき結論は、この会社は「健康経営の会社」というより「健診まわりの面倒な事務を丸ごと引き受ける会社」であるという点です。転職後に自分が何をする組織にいるのかは、この事業構造の理解で8割が決まります。同社は伊藤忠商事の社内ベンチャーとして2003年に事業を開始し、2006年7月3日に同社100%出資で分社設立されました(公式情報・公式サイトの沿革ページによる)。代表取締役社長は松田泰秀氏で、分社設立時から同社を率いています。本社は東京都港区赤坂のアーク森ビル14階、ほかに大阪事務所(大阪市中央区)を構えています。

健診ソリューション事業|予約・受診手配・結果データ化を代行する主力

売上の大半を占めるのがこちらです。企業や健康保険組合が実施する健康診断は、「誰がいつどの医療機関で受けるか」の調整、医療機関ごとに異なる料金の精算、紙で返ってくる結果のデータ化と、地味で膨大な事務作業の塊です。同社は健診予約プラットフォーム「i-Wellness」を軸に、この一連の流れをワンストップで代行しています(公式情報)。ポイントは、医療機関へ支払う健診費用も同社を経由するため、売上高が実際の付加価値より大きく見える取引構造になっていることです。後述する「利益率8%台」の理由はここにあります。

健康管理クラウド事業|利益成長を担う「Growbase」

もう一方の柱が、企業・健保組合向けに健診結果やストレスチェック、産業医面談記録などの健康データを一元管理するクラウドサービス「Growbase」です。労働安全衛生法対応やデータ管理の効率化を求める企業向けのSaaSで、代行事業と違って外部への支払いが少ないぶん、売上に対する利益貢献度が高い構造です。2027年3月期第1四半期(2026年4〜6月)の決算では、健診ソリューション事業が季節要因で営業損失となる一方、健康管理クラウド事業が全社の利益を牽引したと報告されています(公式情報・四半期決算資料)。転職者視点では、「売上はBPO、利益はSaaS」という二層構造をどう自分の職種に引き寄せるかが重要になります。

資本の変遷|伊藤忠発、現在はSOMPOとファンドが大株主

「ウェルネスコミュニケーションズ 伊藤忠」という検索が一定数あるとおり、出自は伊藤忠商事です。ただし2021年9月30日付で伊藤忠商事から株式が譲渡され、資本構成は変わっています。新規上場申請書類の時点では、SOMPOホールディングスが42.47%、LHP Holdings, L.P.(ファンド)が37.94%を保有し、2社で約8割を占める構造でした(公式情報・上場申請のための有価証券報告書。上場後の最新比率は本記事では上場申請時点の数値として扱います)。SOMPOひまわり生命との協業で、健診結果レポートを活用した団体保険商品も動いており、事業会社の資本を背景にした提携が実際に形になっている点は、独立系ベンチャーとは異なる特徴です。

求職者
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結局、SaaS企業なんですか?BPO企業なんですか?

数字で言えば、売上規模はBPO(健診代行)、利益の伸びしろはSaaS(Growbase)です。求人票の職種名だけを見ると「SaaS企業への転職」に見えることがありますが、会社全体のオペレーションは医療機関との調整・精算という労働集約的な業務が土台にあります。この点は入社前に必ず確認しておきたいポイントです(推定情報を含みます)。

ウェルネス・コミュニケーションズの公式データ一覧(有価証券報告書ベース)

本記事で扱う公式数値を一覧で確認できます。公式情報として、最新の正確な数値は公式IRページで再確認してください。なお平均年間給与・平均年齢・平均勤続年数・従業員数は、EDINETに提出された第20期有価証券報告書「従業員の状況」の数値を、同データを転載するirbankおよび日経会社情報DIGITALの2サイトで照合したものです(提出会社単体)。

項目内容
商号ウェルネス・コミュニケーションズ株式会社
証券コード・市場366A/東証グロース市場(2025年6月23日上場)
設立2006年7月3日(事業開始は2003年)
代表者代表取締役社長 松田泰秀
本社東京都港区赤坂 アーク森ビル14階(ほか大阪事務所)
平均年間給与約610万5千円(第20期・2026年3月期/提出会社単体・賞与含む)
平均年齢約40歳(第20期)
平均勤続年数約5年(第20期)
従業員数128名(第20期・2026年3月31日現在/提出会社単体) ※公式会社概要では216名(2025年4月1日現在)
売上高147億7,800万円(2026年3月期・連結)
営業利益11億8,600万円(2026年3月期・連結)
経常利益/当期純利益11億6,400万円/8億2,200万円(同上)
自己資本比率約59.9%
資本金13億円(2025年5月31日時点)
出典第20期 有価証券報告書「従業員の状況」/2026年3月期 決算短信(2026年5月14日)/公式会社概要

離職率・職種別年収・男女別賃金差といった項目は、同社の有価証券報告書では開示されていません。これらを重視する場合は、選考時に直接確認するのが確実です。

平均年収610万円|上場から1年で64万円上がった数字の読み方

結論として、同社の平均年間給与は第20期(2026年3月期)で約610万5千円、前期の546万円から約64万円(約11.8%)上昇しています。従業員100人規模の企業で1年に1割超の平均給与上昇は目立つ動きで、上場を機に給与水準の見直しが行われた可能性が考えられます(推定情報)。ただしこの数字にはいくつか読み解きの前提があるため、順に整理します。

有価証券報告書ベースの平均年収推移

有価証券報告書によると、平均年間給与の推移は以下のとおりです(いずれも提出会社単体・賞与を含む)。

決算期平均年間給与従業員数(単体)前期比
第19期(2025年3月期)約546万円122名—
第20期(2026年3月期)約610万5千円128名約+64万円(+11.8%)

上場企業の全体平均(民間調査では概ね600万円台前半とされることが多い水準)と比べると、同社の610万円台は「特別に高くはないが見劣りもしない」位置づけです。むしろ注目すべきは伸び方で、人員が6名しか増えていないなかで平均が11.8%上がっているため、既存社員のベースアップまたは賞与増加が主因と考えられます(推定情報)。ただし2期分しかデータがないため、これが継続的なトレンドなのか上場に伴う一時的な調整なのかは、次期以降の有報を待つ必要があります。

平均年齢40歳・平均勤続5年が示す組織のかたち

第20期の平均年齢は約40歳、平均勤続年数は約5年です。設立から20年経過した企業で平均勤続が5年台ということは、中途入社者が組織の中心を占めていることを示しています。実際、公式採用ページには「現在、新卒採用は行っておりません」と明記されており、採用は中途一本です。年齢40歳・勤続5年という組み合わせは、30代半ば〜40代で他業界から移ってきた人が多い組織像を示唆します(推定情報)。転職者にとっては「後から入った人が多数派」という意味で、生え抜き中心の企業より馴染みやすい環境である可能性があります。

「610万円は誰の平均か」|有報128名と公式216名の乖離

ここが最も注意すべき論点です。有価証券報告書の従業員数は128名(2026年3月末・単体)である一方、公式会社概要には「従業員数216名(2025年4月1日現在)」と記載されています。有価証券報告書の従業員数は原則として就業人員(正社員等)を指し、契約社員・パート等は平均臨時雇用人員として別掲されるのが一般的です。つまり610万5千円という平均年収は、216名全員ではなく有報上の128名を分母とした数値と理解するのが妥当です(推定情報)。健診シーズンの受電・データ入力業務など、時期による人員の増減が大きい事業構造を考えると、この乖離自体は不自然ではありません。応募する職種が有報の母集団に含まれるのかどうかは、内定時の労働条件通知書で必ず確認してください。

口コミ上の年収傾向と職種別の目安

口コミ傾向としては、給与制度は年俸制(12分割+残業代支給)との記述が見られます。OpenWorkでは待遇面の満足度が2.9(総合評価2.94/回答者7名)と全項目のなかでも低めに位置し、「働きやすさに比べて給与の伸びが緩やか」という趣旨の投稿傾向が見られます。口コミの絶対数がプラットフォーム合計でも50件前後と少ないため、あくまで参考値として扱ってください。職種別のレンジは公式に開示されていませんが、有報平均610万円・平均年齢40歳という前提から逆算すると、推定情報として次のような目安が考えられます。

  • オペレーション・カスタマーサポート職:平均を下回る水準からのスタートになる可能性
  • 法人営業・カスタマーサクセス:平均前後。健保組合・企業人事という顧客特性上、長期関係型の営業
  • エンジニア・技術戦略/ITインフラ:Growbase開発を担う職種で、平均以上のレンジが提示される可能性
  • 管理部門(経理・人事・法務等):上場後の体制強化ポジションで、経験年数に応じた幅が大きい

転職時に確認すべきポイントは3つです。①年俸のなかに固定残業代が含まれるか、②賞与が年俸に組み込まれているか業績連動の別枠か、③上場後に見直された給与テーブルが自分の等級にも適用されるか。特に③は、平均年収が1年で64万円上がったこの会社に応募するなら必ず聞いておきたい質問です。

売上147.8億円・営業利益11.8億円|利益率8%台の収益構造を分解する

転職先の安定性を測るうえで、同社ほど「売上規模と利益率のギャップ」を理解する必要がある会社は多くありません。決算短信によると、2026年3月期(連結)の売上高は147億7,800万円、営業利益は11億8,600万円で、営業利益率は約8.0%です。SaaS企業のイメージで見ると低く感じる数字ですが、これは事業モデルの必然であり、経営の巧拙とは別の話です。

1人あたり売上1億円超のからくり

数字を加工してみると構造がはっきりします。売上147.8億円を有報上の従業員128名で割ると、1人あたり売上は約1億1,500万円。公式会社概要の216名で割っても約6,800万円です。100人規模のサービス業でこの水準は突出していますが、実態は「同社が生み出した付加価値」ではありません。健診代行では、企業・健保組合から受け取る健診費用が売上に計上され、そこから医療機関への支払いが原価として出ていきます。取引を通過させるぶん売上が膨らみ、利益率が一桁台に見える——これが健診ソリューション事業を主力とする企業の共通構造です(推定情報を含む解釈)。一方で1人あたり営業利益は約926万円(128名ベース)で、こちらは人数規模の企業として健全な水準です。

業績推移も確認しておきます。

決算期売上高前期比営業利益
2024年3月期約133億円——
2025年3月期約141億円約+6%—
2026年3月期147億7,800万円約+5%11億8,600万円
2027年3月期(会社予想)175億円約+18%16億円

過去2年は年5〜6%の緩やかな増収でしたが、2027年3月期は約18%増収・営業利益35%増という強気の計画です。この段差には、後述するあしたのチームの子会社化による連結範囲の拡大が含まれると考えられます(推定情報)。計画どおりに進めば利益率は9%台へ改善しますが、増収の中身が既存事業の成長なのか買収による上乗せなのかは、四半期開示で確認しておく価値があります。

第1四半期に健診事業が営業赤字になる季節性

もうひとつ、働き方に直結する構造が季節性です。健康診断の受診は夏から増えて秋にピークを迎え、年度替わりの春に落ち込みます。このため第1四半期(4〜6月)は健診ソリューション事業が単体で営業損失となる構造で、2027年3月期第1四半期(売上約32億円・営業利益約2億円)でも同じパターンが確認されています(公式情報・四半期決算資料)。会社全体では健康管理クラウド事業の利益が補い黒字を確保しています。

転職者にとっての意味は明確です。オペレーション部門であれば、秋の繁忙期と春の閑散期で業務量が大きく変動する働き方になります。年間を通じて平準化された忙しさを求める人には合わない可能性がある一方、繁忙期を乗り切れば休暇を取りやすい時期が来る、という見方もできます。実際に口コミで有給消化率が高く出ているのは、この季節性と無関係ではないと考えられます(推定情報)。

口コミから見える働き方|「休みやすいが、地味な調整業務が多い」

先に結論を述べると、口コミのプロフィールは労働時間・休暇まわりの評価が高く、やりがい・成長環境・待遇の評価が低いという、はっきりした形をしています。ただし前提として、口コミ件数はOpenWork 7名、エン カイシャの評判 8名、転職会議 29件、Yahoo!しごとカタログ 11件などプラットフォーム合計で50件前後にとどまり、大手企業のような統計的な厚みはありません。以下は口コミ傾向としてお読みください。

評価が高い点|残業26.7時間・有給消化87.4%という数字

OpenWorkに掲載されている指標では、月間残業時間26.7時間、有給消化率87.4%と表示されています。法令遵守意識の項目が3.6と全項目中で最も高いスコアになっており、健康経営を売る会社として自社の労務管理にも一定の配慮がある姿を示しています。実際、同社は経済産業省「健康経営優良法人」やスポーツ庁「スポーツエールカンパニー」の認定を受けており(公式情報・公式サイト)、外形的な認定と口コミ上の数値は整合的です。内容面でも「休暇が取りやすい」「介護・子育てなど家庭の事情に配慮してもらえる」という趣旨の投稿が見られ、OpenMoneyではワーク・ライフ・バランスが4.0と高評価でした。ライフイベントを抱えながら働き続けたい人にとっては、確認する価値のあるポイントです。

評価が低い点|やりがい・成長環境・待遇

一方でOpenMoneyでは仕事のやりがい2.0、成長環境2.0と極端に低いスコアが付いています。OpenWorkでも社員の士気2.8、待遇面の満足度2.9と平均を下回ります。投稿内容としては、「医療機関とのやりとりが多く細かい作業が中心」「クレーム対応もありメンタルが求められる」という趣旨の声が見られました。健診の予約変更や結果返却の遅れなど、受診者・企業双方から問い合わせが集中する業務特性を考えれば、こうした負荷は業務構造から生じるものと考えられます(推定情報)。

整理すると、同社の働き方は次のように読めます。

  • 時間的な負荷は重くない:残業は月26時間台、休暇は取りやすい傾向
  • 精神的・作業的な負荷は一定ある:調整・確認・クレーム対応が日常業務に含まれる
  • 成長実感は自分で作りにいく必要がある:定型オペレーションの比重が高く、放っておいてスキルが伸びる環境ではない可能性

なお、公表資料や報道を調べた範囲では、同社に関する行政処分・情報漏えい事案・訴訟の公表は見当たりませんでした。健診結果という要配慮個人情報を大量に扱う事業であるため情報管理リスクは構造的に存在しますが、同社は2007年からISMS認証を継続取得しています(公式情報)。

同業4社との違い|バリューHR・JMDC・メドピア・イーウェルと比べる

「健康経営領域の会社」とひとくくりにされがちですが、稼ぎ方はまったく異なります。転職先を比較するときは、平均年収よりも先にどのレイヤーで収益を得ているかを見比べるべきです。以下は各社の公表情報にもとづく事業モデルの整理で、評価欄は推定情報を含みます。最新の数値は各社の公式IRで確認してください。

企業名主な収益源収益構造の特徴転職者から見た違い
ウェルネス・コミュニケーションズ(366A・東証グロース)健診代行BPO+健康管理クラウド代行の取引額が売上に乗るため売上規模が大きく利益率は一桁台オペレーション基盤の上にSaaSが乗る二層構造。事務調整力が武器になる
バリューHR(6078・東証プライム)健保組合向け健康管理システム+健診予約代行同社に最も近い事業モデルで、カフェテリアプラン運営も手掛ける最も直接的な比較対象。健保組合との関係構築が共通スキルになる
JMDC(4483・東証プライム)健診・レセプトデータの解析とデータ提供データそのものを価値化するプラットフォーム型データ分析・統計スキルの比重が高く、求められる専門性が異なる
メドピア(6095・東証プライム)医師プラットフォーム+産業保健・特定保健指導医師会員基盤を軸にした複線的な収益源健康経営支援で領域が重なるが、医療者ネットワークが起点
イーウェル(非上場・住友商事系)健診代行・福利厚生アウトソーシング健診代行の実務では最大級の規模を持つ上場企業ではないためIR情報は限られるが、実務上の最大の比較先

この並びで見ると、ウェルネス・コミュニケーションズの立ち位置は「バリューHRに最も近く、JMDCやメドピアとは求められるスキルが違う」と整理できます。データサイエンスやプロダクト開発でキャリアを作りたい人はJMDC型、健保組合・企業人事という顧客と地道に関係を築く仕事に価値を感じる人は同社やバリューHR型が合いやすい、というのが比較の実利です(推定情報)。

転職難易度と募集職種|新卒採用なし・中途のみの少数採用

難易度を一言でいえば、選考のハードルが極端に高いというより、そもそもポジション数が少ないタイプです(推定情報)。有報上の従業員が128名という規模で、公式採用ページには「現在、新卒採用は行っておりません」と明記されています。つまり全員が中途入社であり、欠員補充や事業拡大に応じた個別採用が中心になります。

公式採用ページおよび求人媒体で確認できる主な募集領域は次のとおりです。

  • Growbase関連:健康管理クラウドのカスタマーサポート・カスタマーサクセス
  • 健診ネットワーク:提携医療機関の開拓・関係構築
  • 法人営業:企業・健康保険組合向けの提案営業
  • 技術戦略/ITインフラ・エンジニア(エンジニア職はTalentio経由の応募導線)
  • 管理部門:上場後の体制整備にともなうコーポレート職

求められる経験を業務内容から逆算すると、次のように考えられます(推定情報)。営業職では健保組合・企業人事という意思決定に時間のかかる顧客を相手にするため、短期決戦型より関係構築型の経験が評価されやすいでしょう。カスタマーサポート職では、医療機関・企業・受診者という三者の間に立つ調整力と、クレームを含む問い合わせに冷静に対処できる耐性が実務上の必須要件になります。エンジニア職では、要配慮個人情報を扱うプロダクトのため、セキュリティ要件を理解した開発経験が評価されると考えられます。

選考で伝わりやすいのは、「健診・産業保健の制度理解」よりも「煩雑なオペレーションを設計し直した経験」です。同社の価値の源泉は、紙とFAXと電話が残る領域をデジタルに置き換えることにあります。BPO・コールセンター・医療事務・人事労務といった隣接領域からの転職者は、この文脈で経験を語れると接続しやすいはずです。

将来性|あしたのチーム子会社化と株価半減、二つの読み方

結論から言えば、同社の将来性は「事業環境は追い風、ただし会社固有の不確実性が2つある」という評価になります。健康経営・産業保健領域は、健康経営優良法人認定の広がりやストレスチェック義務化の流れを背景に企業側の需要が続いており、健診事務の外部化ニーズも人手不足のなかで底堅く推移しています。BPO業界全体としても、単純な業務代行から業務プロセスの再設計まで踏み込む「戦略的BPO」への移行が進んでおり、同社の二層構造はこの流れに沿っています。一方で、転職判断に直結する固有の論点が2つあります。

論点1|あしたのチームの子会社化は攻めか、リスクか

2026年2月、同社はベクトル(6058)の子会社だった株式会社あしたのチーム(人事評価制度構築のコンサル・BPO)の株式67.6%を取得し、子会社化しました。取得価額は2,800万円と小さく、会社側は開示のなかで「ターンアラウンド経営を全面的に支援し財務健全化を図る」と明言しています(公式情報・適時開示)。つまり、割安に取得した再建案件です。

これは両面で読めます。前向きに見れば、健康経営と人事評価という中小企業向けサービスのクロスセルが可能になり、健保組合中心だった顧客層を広げる布石になります。慎重に見れば、再建対象の会社を連結に取り込むことで、当面は連結利益への負担や経営リソースの分散が生じる可能性があります。2027年3月期の増収計画の中身を、既存事業の成長と買収による上乗せに分けて見ることが、将来性を判断するうえでの実務的な確認方法です(推定情報)。

論点2|公開価格2,480円→1,133円という株価の推移

同社は2025年6月23日に東証グロース市場へ上場し、公開価格2,480円に対して初値3,300円(+33.1%)を付けました。しかし2026年8月21日時点の株価は1,133円、時価総額は約141億円で、公開価格の半値以下の水準にあります。一方で予想PERは12倍台、予想配当利回りは約3.5%(2027年3月期予想1株配当40円)、予想ROEは20%台と、グロース市場の銘柄としては珍しく「高成長期待型」ではなく「安定収益・配当型」のプロフィールになっています(公式情報・IR資料および株式情報サイト、2026年8月21日時点)。

転職検討者にとって株価が重要なのは、報酬制度と結びつくからです。ストックオプションや従業員持株会が報酬パッケージに含まれる場合、上場直後の水準を前提にした期待値はそのまま成立しません。逆に、赤字先行型のグロース企業と違って営業利益・純利益ともに黒字で自己資本比率も約59.9%を確保しているため、「株価は下がったが事業は黒字」という状態です。株価の推移そのものを事業の危険信号と読むのは早計であり、業績数値と分けて評価するのが妥当です(推定情報)。

キャリアの出口という観点では、健診オペレーションの設計経験や健康管理SaaSのカスタマーサクセス経験は、同業のヘルスケアIT企業、事業会社の人事・健康管理部門、産業保健関連サービスなどへ持ち出しやすい資産です。逆に、定型の受電・データ入力業務だけに留まると、汎用性のあるスキルが積み上がりにくい面もあります。入社後にどのレイヤーの仕事を任されるのかは、面接段階で具体的に確認しておきたいところです。

編集部の見解|向いている人・向いていない人

編集部の見解として、ウェルネス・コミュニケーションズは「派手さはないが、生活と両立しながら社会性のあるインフラ業務に関わりたい人」に向く会社だと考えられます。有報平均年収610万円台という水準は突出していないものの、100人規模の企業として堅実です。残業月26時間台・有給消化87.4%という口コミ上の数値と、営業黒字・自己資本比率約59.9%という財務の安定は、腰を据えて働く前提と噛み合います。一方で、成長環境やスピード感を最優先する人には物足りなさが残る可能性があります。以下に適性を整理します(推定情報を含みます)。

向いている人向いていない人
煩雑なオペレーションを整理・改善することにやりがいを感じる人短期間で成長実感・裁量拡大を得たい人
健保組合・企業人事など、時間をかけて関係を築く顧客と向き合える人スピード重視・短期決戦型の営業スタイルを好む人
残業を抑えつつ長く働ける環境を優先したい人高年収・インセンティブでの大幅な収入増を狙う人
繁忙期(秋)と閑散期(春)の波を受け入れられる人年間を通じて平準化された業務量を望む人
ヘルスケア・産業保健という領域の社会的意義に共感できる人プロダクト開発中心のSaaS企業をイメージしている人

ウェルネス・コミュニケーションズに関するよくある質問(FAQ)

転職・就職を検討する人からよくある質問と、サービス利用者向けの検索についての案内をまとめました。

「ログイン」「健診予約センター」「提携医療機関一覧」を探しているのですが、どこを見ればよいですか?

これらは同社のサービスを利用する受診者・企業担当者向けの情報で、転職情報とは別系統です。健診予約システムへのログイン、健診予約センターの連絡先、提携医療機関の一覧は、いずれも勤務先企業や加入している健康保険組合から案内される専用ページ・専用番号が入口になります。同社の公式サイト(wellcoms.jp)にも問い合わせ窓口が用意されていますので、まずは手元の健診案内文書を確認してください。本記事はここから先、転職検討者向けの情報のみを扱っています。

新卒で入社することはできますか?

公式採用ページには「現在、新卒採用は行っておりません」と明記されており、採用は中途採用のみです(公式情報)。第二新卒に相当する年次で応募する場合も中途の枠での選考となるため、社会人経験の内容が評価対象になります。有報上の平均年齢が約40歳、平均勤続年数が約5年である点からも、中途入社者が中心の組織であることが読み取れます。

勤務地は東京だけですか?大阪でも働けますか?

本社は東京都港区赤坂のアーク森ビル14階で、加えて大阪市中央区に大阪事務所があります(公式情報・公式会社概要。大阪事務所は2026年に移転予定とされています)。ただし募集職種は本社勤務が中心となるため、大阪勤務を希望する場合は、応募したいポジションが大阪事務所の募集かどうかを求人票で確認してください。

伊藤忠商事のグループ会社なのでしょうか?

出自は伊藤忠商事です。2003年に同社の社内ベンチャーとして事業を開始し、2006年に100%出資で分社設立されました。ただし2021年9月30日付で株式が譲渡され、新規上場申請書類の時点ではSOMPOホールディングスとLHP Holdings, L.P.が大株主となっています(上場申請時点でそれぞれ42.47%・37.94%)。したがって現在は伊藤忠商事のグループ会社ではなく、沿革上のルーツという位置づけになります(公式情報)。

株価が公開価格を大きく下回っていますが、会社の経営は大丈夫でしょうか?

株価と業績は分けて評価するのが妥当です。2026年3月期は売上147億7,800万円・営業利益11億8,600万円・当期純利益8億2,200万円といずれも黒字で、自己資本比率も約59.9%を確保しています(公式情報・決算短信)。一方で株価は2026年8月21日時点で1,133円と公開価格2,480円を下回っています。株価は市場の期待値を映すもので、業績そのものの評価とは一致しません。ただし、ストックオプションや従業員持株会が報酬に含まれる場合は資産価値に影響するため、条件提示の際に内容を確認してください。

残業や休暇の実態はどうですか?

口コミ傾向としては、OpenWorkで月間残業26.7時間・有給消化率87.4%と表示されており、休暇は取得しやすい環境という投稿が見られます。ただし健診の受診が集中する秋は繁忙期にあたり、時期による業務量の差が大きい事業構造です。口コミ件数がプラットフォーム合計で50件前後と少ないため、あくまで参考値としてお読みください。

ウェルネス・コミュニケーションズへの転職判断まとめ

ここまでの内容を、判断軸ごとに整理します。最終的な判断は、求人票だけでなく自分の経験・適性も含めて確認しましょう。

判断軸評価
年収水準有報第20期で約610万5千円。前期比+64万円と上昇傾向だが、母集団は有報上の128名である点に留意
事業の安定性売上147.8億円・営業利益11.8億円で黒字、自己資本比率約59.9%。健診事務の外部化需要は底堅い
働きやすさ口コミ上は残業26.7時間・有給消化87.4%と良好。ただし秋の繁忙期は業務量が増える構造
成長機会口コミでは成長環境・やりがいの評価が低め。定型業務の比重が高く、自ら領域を広げる姿勢が必要
入社のハードル選考難易度より募集枠の少なさが実質的な壁。新卒採用はなく中途のみ
不確実性あしたのチームの再建支援と、公開価格を下回る株価。事業黒字とは分けて評価したい

どのサービスを使えばいいか決められないとき

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本記事の出典・参考情報

本記事で参照した一次情報・口コミ情報の出典は以下の通りです。最新の正確な数値は各リンク先で確認してください。平均年間給与・平均年齢・平均勤続年数・従業員数は、EDINETに提出された第20期有価証券報告書「従業員の状況」の数値を、同データを掲載する複数の情報サービスで照合したものです。

公式情報源

口コミ・評判の参照元

免責事項:本記事の数値・評価は公式情報・口コミ集計・市場推定の3分類で示しており、口コミ傾向や推定情報は断定ではなく傾向・可能性として表現しています。最終判断は読者自身で公式IRおよび内定時の労働条件通知書で確認してください。

この記事の編集方針・情報の確認について

この記事は、公式公開情報(有価証券報告書・IR資料)、求人情報、口コミ傾向をそれぞれ分けて整理し、転職・就職判断に役立つよう編集しています。年収・平均年齢・従業員数などの中核データは有価証券報告書「従業員の状況」を一次情報として確認し、口コミ・推定情報とは明確に区別しています。記載内容は最終更新時点の公開情報にもとづきます。最新の正確な数値は各公式IRページでご確認ください。

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コロ助
コロ助
企業と転職サービスを、有価証券報告書などの一次情報から読んでいます。
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