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丸建リース(旧丸紅建材リース)の評判と年収764万円|丸紅36.8%の実像

コロ助

※本記事にはプロモーションを含みます。

この記事の結論

  • 社名変更:2025年10月に「丸紅建材リース」から丸建リースへ商号変更
  • 資本関係:丸紅が36.8%の筆頭株主。社名から丸紅は外れたが資本は継続
  • 平均年収:約764万円(提出会社231名・平均45.7歳・勤続17.1年)
  • 業績:2026年3月期は売上265億円で最高、ただし営業利益は5.8%減

丸建リース株式会社(東証スタンダード・証券コード9763)は、建設現場の地下工事で使う「重仮設鋼材」を貸し出す専業リース会社です。2025年10月1日に丸紅建材リース株式会社から現在の商号へ変更したばかりで、転職サイト・口コミサイト・検索結果には旧社名の情報がまだ大量に残っています。この記事では、旧社名との対応関係、丸紅36.8%という資本構成の正確な意味、有価証券報告書ベースの平均年収764万円の読み解き方、そして「過去最高益なのに営業減益」という2026年3月期の業績構造を、公式情報・口コミ傾向・推定情報に分けて整理します。名前が変わった直後で情報が散らばっている今こそ、一次情報で全体像をつかんでおく価値があります。

丸建リース(9763)とは|2025年10月に社名が変わった重仮設鋼材リースの中堅

最初に押さえるべき結論は、検索して出てくる「丸紅建材リース」の情報は、ほぼすべて同じ会社の情報であるということです。丸建リースは1968年11月1日に「丸紅鉄鋼建材リース株式会社」として設立され、1972年10月に「丸紅建材リース株式会社」へ改称、そして2025年10月1日に現在の「丸建リース株式会社」となりました。公式情報として、2025年5月15日付の適時開示「商号の変更及び定款の一部変更に関するお知らせ」で商号変更が公表されています。2018年11月には創立50周年を迎えており、社歴は50年を超えます。

転職検討者にとって重要なのは、この会社が「何をしている会社なのか」が社名から読み取りにくい点です。東証33業種の分類は卸売業ですが、実態は建設用重仮設鋼材のリースと、杭打抜・山留架設などの施工を行う会社です。同名・類似名の会社と取り違えないよう、応募や情報収集の際は証券コード9763/本社は東京都港区芝公園2丁目4番1号(芝パークビル)で同定してください。

旧社名「丸紅建材リース」で残っている情報の見分け方

商号変更から日が浅いため、二次サイトの情報は旧社名のまま残っているものが少なくありません。実務的には次の3点を意識すると混乱を避けられます。

  • 口コミサイト:OpenWork・転職会議・エン カイシャの評判・就活会議に蓄積された投稿は、旧社名「丸紅建材リース」時代のものが中心です。内容自体は同一法人の情報として読めますが、投稿時期が2025年10月より前かどうかは意識して読む必要があります。
  • 採用ページのドメイン:旧ドメイン(mcml-maruken.com)の採用情報が検索上に残存しています。公式情報として現行の公式サイトは maruken-lease.co.jp であり、応募条件や募集職種は新ドメイン側で確認するのが確実です。
  • 会社四季報・企業データベース:更新時期によって旧社名表記が残る場合があります。証券コード9763で照合すれば同一企業と判断できます。

逆に言えば、「丸建リース」だけで検索している人は、旧社名時代に蓄積された年収・働き方の情報にたどり着けていない可能性があります。旧社名でも一度検索してみることが、この会社に限っては最も費用対効果の高い調べ方です。

沿革と上場区分|「元・東証一部の中堅」という立ち位置

公式情報として、丸建リースは1978年12月に東証第二部へ上場し、2006年3月に東証第一部へ指定替え、2022年4月の市場再編でスタンダード市場へ移行しています。プライム市場ではなくスタンダードに位置する、従業員数百名規模の中堅企業です。資本金は26億5,100万円。TOBや非公開化の動きは、本記事で調べた開示・報道の範囲では見当たりませんでした。

この「元・東証一部の中堅専業」という立ち位置は、転職判断では両面に効きます。ポジティブには、上場企業としての開示義務・内部統制・財務の透明性が確保されていること。ネガティブには、大企業のような大規模な人事制度・研修体系・海外ローテーションを期待すると規模感が合わない可能性があること(推定情報)です。

丸建リースの公式データ一覧(有価証券報告書ベース)

本記事で扱う公式数値を一覧で確認できます。公式情報として、最新の正確な数値は公式IRページで再確認してください。

項目内容
商号丸建リース株式会社(2025年10月1日に丸紅建材リース株式会社から商号変更)
証券コード/市場9763/東京証券取引所スタンダード市場(東証33業種分類は卸売業)
本社東京都港区芝公園2丁目4番1号 芝パークビル
設立1968年11月1日(設立時商号:丸紅鉄鋼建材リース株式会社)
代表者代表取締役社長 井ノ上雅弘
資本金26億5,100万円
平均年間給与7,644,927円(約764万円)/提出会社231名ベース・2026年3月期(第58期)
平均年齢45.7歳(提出会社・2026年3月期/前期45.4歳)
平均勤続年数17.1年(提出会社・2026年3月期/前期16.8年)
従業員数連結382名(うち臨時27名)/提出会社231名(うち臨時18名)※2026年3月31日現在
売上高連結264億70百万円(2026年3月期・前期比+16.1%/過去最高)
営業利益連結14億27百万円(同▲5.8%)/経常利益19億30百万円(+12.2%)/親会社株主帰属当期純利益13億60百万円(+11.6%)
2027年3月期 会社予想売上275億円(+3.9%)/営業利益16億円(+12.1%)/純利益14億円(+2.9%)
筆頭株主丸紅株式会社 36.8%(2026年3月31日基準)
出典2026年3月期決算短信(連結)/公式サイト会社概要・沿革/第58期有価証券報告書「従業員の状況」由来のデータ

1点だけ、数値の確度について正直に補足します。平均年間給与・平均年齢・平均勤続年数・提出会社従業員数の4項目は、第58期有価証券報告書「従業員の状況」に由来する数値ですが、本記事ではPDF原本ではなく、IRBANK(EDINETコードE04777)と日経会社情報という有報由来の二次経路2件が完全に一致していることをもって採用しています。両者が同一値を示しているため精度は高いと考えられますが、最終確認はEDINETの原本で行うことをおすすめします。

「重仮設鋼材リース」とは何か|3セグメントで見る丸建リースの稼ぎ方

この会社を理解する鍵は重仮設(じゅうかせつ)という言葉です。重仮設鋼材とは、鋼矢板(シートパイル)やH形鋼など、地下を掘る際に土が崩れないよう支える「山留め」や「支保工」に使う仮設用の鋼材を指します。ビルの基礎工事、地下鉄やトンネル、護岸・河川、上下水道といった土木工事で必ず使われますが、工事が終われば撤去して次の現場へ回すため、買うのではなく借りるのが合理的な資材です。丸建リースは、この鋼材を大量に保有して貸し出し、修理・加工まで手がける専業会社です。

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足場や建機のレンタルと何が違うんですか?

足場材や建設機械のレンタルとは、扱う商材も顧客も異なります。足場は建物の外周に組む仮設物、建機は稼働させる機械ですが、重仮設鋼材は地面の中で構造体として働く資材です。そのため、現場の土質や土圧の条件に合わせて仮設構造物を計画・設計する技術力が求められ、単なる物品貸与ではなく技術提案型の事業になります。丸建リースが自社の技術スタッフで仮設構造物の計画・設計を担っている点は、業界内での差別化要素です(公式情報:公式サイト事業紹介)。

セグメント別の売上構成(2026年3月期)

2026年3月期の連結売上264億70百万円は、次の3セグメントで構成されています。公式情報として決算短信ベースの数値です。

  • 重仮設事業:194億25百万円(構成比73.4%)/鋼材の賃貸・販売・加工。セグメント利益19億35百万円で、全社利益の大半を稼ぐ本丸です。
  • 重仮設等工事事業:53億72百万円(20.3%)/杭打抜・山留架設、SMW(ソイルセメント連続壁)工法、障害物撤去などの施工。セグメント利益2億89百万円で前期比+150.6%と急伸しました。
  • 土木・上下水道施設工事等事業:16億72百万円(6.3%)/セグメント利益42百万円。規模は小さいものの、公共インフラ更新需要に直結する領域です。

転職の観点で読むと、この構成は「入社後にどの事業に配属されるか」の確率分布そのものです。売上の7割超・利益の大半は重仮設事業にあり、営業も技術設計も工場業務もここが中心。一方で、伸び率で見れば工事事業が最も動いており、施工管理経験を積みたい人にとってはこちらが成長領域になります(推定情報)。

東証分類は「卸売業」、実態は建設資機材リース業というねじれ

転職サイトや業界研究で丸建リースを調べると、カテゴリが「卸売業」「商社」「建設」「リース」とサイトごとに割れます。これは東証33業種の形式分類が卸売業であるのに対し、実態が建設資機材リース+基礎・土木工事だからです。この分類のねじれは、求人検索で見落とされる原因にもなります(推定情報)。逆に言えば、この構造を理解して探せば競合の少ない求人にアクセスできる可能性があります。

丸紅36.8%・日本製鉄1.21%|株主構成から読む事業構造

結論から言えば、社名から「丸紅」は消えましたが、資本関係は消えていません。公式情報として、2026年3月31日基準の大株主は以下の通りです。

  • 丸紅株式会社 36.8%(筆頭株主)
  • 丸建リース取引先持株会 4.58%/明治安田生命保険相互会社 3.47%/株式会社ライラック 2.69%
  • 丸建リース従業員持株会 1.58%/日本製鉄株式会社 1.21%/日本生命保険相互会社 1.18%
  • 住友不動産株式会社 1.01%/アバンディア合同会社 0.99%

「丸紅の子会社」と言い切れるのか

ここは正確に書く必要があります。丸紅の持株比率36.8%は、議決権の過半には達していません。したがって「丸紅の子会社」と断定することはできず、丸紅側の連結決算上は持分法適用関連会社に相当する位置づけとみられます(推定情報)。実質的な支配力を持つ筆頭株主であることは事実ですが、100%子会社や連結子会社とは意味が異なります。求人票や面接で「丸紅グループ」という表現に触れた際も、資本の実態はこの水準だと理解しておくと認識のズレを避けられます。

会社は商号変更の理由として「より自立した上場企業として次のステージへ」という趣旨を掲げています。名前から親会社の名を外す一方で資本構成は変わらない、という状態は、ブランドの独立と資本の継続が同時に進んでいると読むのが素直でしょう(推定情報)。なお、丸紅による完全子会社化やTOBの動きは、本記事で調べた開示・報道の範囲では見当たりませんでした。ただし親子上場の解消は業界全体のテーマであり、将来的な資本再編の可能性は構造上ゼロではない、という程度の認識は持っておいて損はありません。

商社と鉄鋼が両方株主に並ぶ意味

株主リストで見逃せないのが、丸紅(総合商社)と日本製鉄(高炉メーカー)が同時に名を連ねている点です。丸建リースの商品は鋼材そのもの。鋼材の調達側に日本製鉄、販路・グループネットワーク側に丸紅という構図は、この会社の事業構造をそのまま株主構成に写したものと読めます(推定情報)。ニッチな専業リース会社が長期にわたり安定操業できている背景として、この調達力・信用力は転職判断上のプラス材料です。

また、株式面では2025年11月7日の取締役会決議により1株を3株とする株式分割(基準日2026年3月31日、効力発生日2026年4月1日)を実施し、同時に2026年3月期の配当予想を年143円から157円へ増額修正しています。期末配当には社名変更記念配当10円が含まれます。2027年3月期の配当予想は分割後ベースで54円です。公式情報としては適時開示ベースのこれらの数値を採用しますが、報道では年間160円水準という数字も見られるため、正確な配当額は最新の決算短信でご確認ください。株価指標はIRBANK掲載値(取得時点)で時価総額約132億円、PER約8.8倍、PBR約0.68倍、配当利回り約4.2%、ROE7.69%、ROA3.34%。PBR1倍割れの資産バリュー株という評価になります。

丸建リースの年収|有報764万円と口コミ実額の落差をどう読むか

結論を先に言います。平均年収764万円は事実ですが、20代・30代がそのまま受け取れる金額ではありません。この差の正体を理解することが、この会社の年収を正しく読む唯一の方法です。

1. 公式の平均年収と、その母集団

公式情報として、第58期(2026年3月期)有価証券報告書「従業員の状況」由来のデータでは、平均年間給与は7,644,927円(約764万円)です。前期・第57期(2025年3月期)は約734万円だったため、1期で約30万円増えています。ただし重要なのは、この764万円が提出会社(本体)231名の平均である点です。連結382名のうち、竹本基礎工事・マルケンテックジャパン・海外現地法人に所属する約151名はこの平均に含まれません。子会社の求人に応募する場合、本体の764万円をそのまま当てはめるのは適切ではありません。

2. 平均年齢45.7歳・平均勤続17.1年という前提

764万円という数字を支えているのは、年齢と勤続年数です。公式情報として平均年齢45.7歳、平均勤続年数17.1年。上場企業の平均勤続年数はおおむね13〜14年前後とされるため、丸建リースは明確に長期勤続型です。231名という小所帯で、平均年齢が45歳を超え、勤続が17年に達しているということは、若手が大量に入って辞めていくタイプの会社ではないことを意味します。裏返せば、平均年収は「勤続17年の人が多い集団の平均」であり、入社直後の水準とは構造的に距離があります。

3. 口コミに現れる年代別の実額

ここからは口コミ傾向です。OpenWorkに投稿された年収実額の例として、新卒入社8年目・30歳・営業職で約550万円、入社19年目・39歳・営業課長で650〜720万円というレンジが確認できます。母数はOpenWork45件、転職会議32件、エン カイシャの評判14件(正社員6名回答)、就活会議15件と決して多くないため、これらを統計的な代表値として扱うことはできません。あくまで個別の投稿例です。

そのうえで、有報の764万円と30歳550万円という数字を並べると、両者の間には200万円前後の開きがあります。これは矛盾ではなく、年功的に上がる給与カーブと、45.7歳という平均年齢が組み合わさった結果と考えるのが自然です(推定情報)。転職者が確認すべきは以下の3点です。

  • 提示される想定年収が、同年代の社内水準に対してどの位置か(中途入社時の号俸・等級の決まり方)
  • 賞与の算定方式と、業績連動の比率
  • 本体採用か、グループ会社採用か(給与テーブルが別である可能性)

なお、従業員持株会が1.58%を保有しており、株式分割・増配が続いている点は、給与以外の資産形成手段として実利があります。配当利回り約4.2%という水準は、持株会経由の長期保有と相性が良いと考えられます(推定情報)。

働き方と評判|勤続17.1年の裏側にある「評価の納得感」

この会社の評判は、「辞めない会社」と「評価に納得しにくい会社」が同居しているという一言で整理できます。以下はすべて口コミ傾向であり、母数が限られる点(OpenWork45件・転職会議32件・エン カイシャの評判14件・就活会議15件)を前提にお読みください。

定量指標:残業37.3時間・有給消化率81.5%

OpenWorkに集計された定量指標では、月間平均残業時間37.3時間、有給休暇消化率81.5%、女性労働者比率49.3%となっています。残業37時間台は建設関連業界の中では突出して長い水準ではなく、有給消化率81.5%は上場企業の平均的な水準を上回る部類です。総合評価は3.00(掲載80,180社中の上位46%=ほぼ平均値)でした。

ただし、残業は部門で偏るという指摘があります。事務・総務人事は比較的落ち着いている一方、営業・技術・工事の各部門は月末や決算期前に集中するという声が見られます。建設業は工期と検収のタイミングで山谷が生まれる業種であり、この偏りは業界構造に由来する部分が大きいと考えられます(推定情報)。

指摘が集まるポイント:評価制度と昭和型のカルチャー

ネガティブな口コミ傾向は、次の3点に集中しています。

  • 人事評価の納得感:評価基準が明確でなく、年功序列的に平均値へ収れんするという指摘。OpenWorkの項目別スコアでも人事評価の適正感2.9、20代成長環境2.9と低めです。
  • 士気・育成:社員の士気2.7、社員の相互尊重2.7、人材の長期育成2.7と、活気や育成に関する項目が軒並み3.0を下回っています。
  • 拘束時間の質:配属先によっては飲み会や休日のゴルフが多く、業務時間外の拘束を感じるという声。

これらは、中堅の商社系企業に典型的な指摘です。注目すべきは、この評価傾向が平均勤続17.1年という公式データと矛盾なくつながることです。評価の納得感が薄くても離職が少ないのは、雇用の安定性と処遇の予測可能性が高いためと読めます(推定情報)。「成長スピードと裁量」を最優先する人には物足りず、「腰を据えて長く働ける環境」を求める人には合致する——評価が割れるのはここが理由です。

評価されているポイント

ポジティブな口コミ傾向としては、待遇面の満足度3.4、法令順守意識3.5と、給与とコンプライアンスは相対的に高いスコアがついています。丸紅グループとしての安定性、有給の取りやすさ(消化率81.5%)、長期勤続のしやすさが評価軸です。また、女性労働者比率49.3%は建設関連企業としては高い水準で、本社・工場を含めた組織構成の特徴と考えられます。なお、不祥事・行政処分・指名停止・談合・課徴金・重大訴訟は、本記事で調べた報道・適時開示の範囲では見当たりませんでした。

業績5期推移で読む現在地|「過去最高益」の見出しの裏側

2026年3月期の丸建リースは、売上・経常利益・純利益が過去最高を更新しました。しかし営業利益だけは前期比▲5.8%の減益です。この一点を見落とすと、会社の実力を過大評価してしまいます。

売上と営業利益の5期推移

公式情報として、決算短信ベースの推移は以下の通りです。

決算期連結売上高連結営業利益
2022年3月期約191億円約10.7億円
2023年3月期約201億円約11.6億円
2024年3月期約213億円約13.3億円
2025年3月期約228億円約15.1億円
2026年3月期(第58期)264億70百万円(+16.1%)14億27百万円(▲5.8%)

売上は5期連続増収で、4年間で約39%成長しています。一方、営業利益は2025年3月期の15.1億円がピークで、2026年3月期に初めて反落しました。売上高営業利益率は2025年3月期の約6.6%から2026年3月期は約5.4%へ低下しています。

減益の理由と、営業利益→経常利益の「5億円」の正体

営業減益の主因は、鋼材・資材コストの上昇です。主力の重仮設事業のセグメント利益が7.9%減少しました。鋼材を保有して貸し出すビジネスは、鋼材購入時の先行投資が大きく、鋼材市況・修理加工コスト・輸送費・人件費の上昇がダイレクトに利益を圧迫します。業界全体でも「適正な価格の実現に向けた賃料改定」が進んでおり、値上げの浸透度が利益率を左右する局面にあります。

もう一つ、財務諸表を読む上で見逃せないのが、営業利益14億27百万円に対し経常利益が19億30百万円と約5億円上乗せされている点です。この差の大部分は持分法投資利益によるものです。つまり、最終利益13億60百万円という過去最高の数字は、本業(営業段階)の稼ぐ力だけで作られたわけではありません。転職判断としては、次のように整理できます(推定情報)。

  • ポジティブ:本業以外の収益源があることで、最終利益と配当の安定性は高まりやすい
  • 注意点:賞与原資や昇給の判断が営業利益ベースで行われる場合、最終利益の好調さが処遇に直結しない可能性がある
  • 確認すべきこと:面接や条件確認の場で、賞与の算定基準がどの利益指標に連動しているか

なお会社は2027年3月期の予想として、売上275億円(+3.9%)、営業利益16億円(+12.1%)、純利益14億円(+2.9%)を掲げています。営業利益を二桁増益に戻す計画であり、コスト転嫁と工事事業の伸長がその前提になると考えられます(推定情報)。

将来性|国土強靱化が支える需要と、M&Aによる「工事会社化」

丸建リースの将来性は、需要基盤の堅さと事業モデルの変化の2軸で見るのが有効です。単なる「今後も成長が期待されます」では判断材料になりません。

需要基盤:公共インフラ投資に連動する構造

重仮設材は地下工事・基礎工事・護岸・河川・上下水道といった土木系工事で不可欠なため、公共投資の動向と連動します。2026年度からは第1次国土強靱化実施中期計画(5年間・事業規模20兆円程度)が始動し、初年度となる2026年度は約4.1兆円(うち国費約1.9兆円)が確保されました。老朽インフラの更新がピークを迎え、堤防整備や上下水道の耐震化が全国で継続する見込みです。民間住宅市況が弱含んでも公共・防災系需要が下支えするため、景気変動への耐性は比較的高い業種と言えます。

業界全体の足元も堅調です。重仮設リース大手4社の2025年4〜9月期は全社が増収、3社が経常増益でした。業界最大手は1938年創業のヒロセホールディングスで、2025年4〜9月期の連結売上高は前年同期比2.0%増の663億円。丸建リースの年間売上265億円と比べると規模で差がありますが、丸建リースの+16.1%という増収率は業界内でも高い部類です。

事業モデルの変化:鋼材を「貸す」から「工事も請ける」へ

ここ数年、丸建リースはM&Aと子会社設立で施工能力を積み上げています。公式情報として、2021年1月にH形鋼・鋼矢板の打設工事を担うマルケンテックジャパンを設立、2025年2月には場所打ち杭の竹本基礎工事(兵庫県尼崎市)を子会社化。さらに2026年4月には有限会社大地リースの株式取得を予定しています。この結果、重仮設等工事事業は売上+33.3%・利益+150.6%と急伸しました。

転職検討者にとって、これはチャンスとリスクの両面を持ちます。

  • チャンス:施工管理・工法技術の経験を積める職種の比重が増えており、「鋼材の営業」だけでない専門性を築ける
  • リスク:M&Aで加わった会社が増えることで、数年後の組織文化・人事制度が現在と変わる可能性がある(推定情報)

海外は1985年のタイ、2020年の中国での合弁展開があり、タイ丸建、瑞馬丸建(安徽)工程支護科技を擁します。単体231名規模で海外拠点を持つのは珍しい構成ですが、主戦場はあくまで国内インフラであり、海外配属の頻度や実態については有価証券報告書では開示されていません。海外志向で応募する場合は、面接で具体的な人員配置を確認するのが確実です。

構造的なリスク要因

公平を期すため、下振れ要因も整理します(推定情報を含みます)。

  • 鋼材市況と金利:鋼材の保有・修理・加工には大きな設備投資と在庫負担が伴います。鋼材価格や金利の上昇、稼働率の低下は利益率を直接押し下げます。2026年3月期の営業減益はまさにこの経路で起きました。
  • 公共投資への依存:国土強靱化計画の期間終了後や大型再開発の一巡後に需要が細るリスクは構造的に存在します。
  • 担い手不足:建設技能者は55歳以上が3〜4割、29歳以下が1割強と高齢化が進んでおり、施工体制の確保は業界共通の課題です。BIM連携やICT施工など省人化技術の導入余地は大きい領域です。
  • 親子上場の解消圧力:丸紅36.8%という資本構成が将来どう扱われるかは、現時点で具体的な動きは見当たりませんが、業界横断のテーマとして意識しておく価値があります。

同業・近接企業との比較|どこと迷うべきか

丸建リースを検討する人が実際に比較しそうな企業を、事業領域の観点から整理します。推定情報を含むため、各社の年収・待遇の実額は必ず各社の有価証券報告書で個別にご確認ください(本記事では丸建リース以外の有報実額は参照していません)。

企業名(コード)主な事業領域丸建リースとの違い転職時の見え方
丸建リース(9763・スタンダード)重仮設鋼材のリース・販売・加工+杭打抜・山留架設などの施工—連結382名の中堅専業。設計・積算の技術職と法人営業が中心
ヒロセホールディングス重仮設材リースの業界最大手(1938年創業)売上規模が大きく、直接的な同業同じ重仮設領域で経験がそのまま活きる最有力の比較先
タカミヤ(2445・プライム)仮設機材のレンタル・製造足場中心で、地下の重仮設とは守備範囲が異なる仮設材業界という括りでの比較先。製造機能を持つ点が特徴
カナモト(9678・プライム)建設機械レンタル最大手級商材が機械で、技術設計の関与度が異なる待遇・拠点数の比較先になりやすい。全国転勤の想定は要確認
西尾レントオール(9699・プライム)総合建機レンタル。仮設材からイベント機材まで幅広く扱う取扱商材の幅が広いレンタル業全体でキャリアを考える人の比較先
日建リース工業(非上場)仮設機材・重仮設のリース大手事業領域は最も近い実質的な直接競合非上場のため有報での年収比較はできない点に注意

比較の結論としては、「重仮設という専門性を軸に選ぶならヒロセホールディングス・日建リース工業」「レンタル業界全体で待遇を比べるならカナモト・西尾レントオール」という2つの軸で整理するのが実務的です(推定情報)。企業数が少ない参入障壁の高いニッチ市場のため、一度身につけた重仮設の知識は業界内で長く通用しやすい反面、業界内の転職先の選択肢そのものは限られます。

職種別のキャリアパスと、向き不向き

丸建リースで想定される主なキャリアの入口と進み方を、業界の一般的なルートとあわせて整理します。公式情報として、キャリア採用では東京本社・大阪支店の技術設計部門(重仮設鋼材の設計・積算)や、播磨工場の工場業務(仮設鋼材の在庫管理・出荷入荷)などが募集対象とされています。新卒はマイナビ2027に掲載されています。

  • 営業職:支店・営業所でゼネコンや基礎工事会社を担当する法人営業から始まり、所長・支店長を経てエリア統括や本社の営業企画・調達部門へ進むルート。営業でも土質・土圧や仮設構造の基礎知識が求められる技術営業型です。
  • 技術職:仮設構造物の計画・設計や積算からスタートし、杭打抜・山留架設・SMW工法などの施工管理、さらに工法開発や技術部門の管理職へ専門性を深めるルート。
  • 工場・物流:播磨工場などでの鋼材の在庫管理・出荷入荷。資産である鋼材の回転率を支える中核機能です。
  • グループ会社・海外・管理部門:竹本基礎工事などの施工子会社、タイ・中国の拠点、M&A後の統合や経営企画へ回るルート。

これらをふまえ、適性を整理します(推定情報を含みます)。

向いている人向いていない人
腰を据えて10年以上働き、専門性を深く積み上げたい人(平均勤続17.1年の環境)3〜5年で大きく昇進・昇給し、若いうちから裁量を持ちたい人(20代成長環境スコア2.9)
BtoBのニッチ領域で、参入障壁の高い専門知識を武器にしたい人知名度の高い企業ブランドや、社外での説明しやすさを重視する人
土質・仮設構造など技術を学びながら提案する営業スタイルに関心がある人純粋な数字追求型・短期成果報酬型の営業を志向する人
公共インフラ・防災という需要の底堅い領域で安定して働きたい人急成長市場でストックオプションや高い変動報酬を狙いたい人
評価制度の曖昧さより、雇用と処遇の予測可能性を優先できる人成果と評価の連動が明確な人事制度を強く求める人

丸建リースに関するよくある質問(FAQ)

丸建リースについて検索されやすい疑問と、その回答をまとめました。

丸建リースと丸紅建材リースは同じ会社ですか?

同じ会社です。公式情報として、2025年10月1日に丸紅建材リース株式会社から丸建リース株式会社へ商号変更しました(2025年5月15日付適時開示)。証券コードは9763で変更ありません。さらに前身をたどると、1968年11月1日に丸紅鉄鋼建材リース株式会社として設立され、1972年10月に丸紅建材リースへ改称しています。口コミサイトや企業データベースには旧社名の情報が多く残っているため、両方の名称で調べることをおすすめします。

丸建リースは丸紅の子会社ですか?

「子会社」と断定することはできません。公式情報として丸紅株式会社は36.8%(2026年3月31日基準)を保有する筆頭株主ですが、議決権の過半には達していません。丸紅側の連結決算上は持分法適用関連会社に相当する位置づけとみられます(推定情報)。丸紅グループとしての信用力・調達力の恩恵は受けつつ、独立した上場企業として意思決定を行う関係と理解するのが実態に近いと考えられます。

丸建リースの平均年収はいくらですか?

公式情報として、第58期(2026年3月期)有価証券報告書「従業員の状況」由来のデータでは7,644,927円(約764万円)です。ただしこれは提出会社231名・平均年齢45.7歳・平均勤続17.1年の平均であり、若手や中途入社直後の水準とは差があります。口コミ傾向では新卒8年目30歳・営業で約550万円という投稿例も見られます(OpenWork45件と母数が限られるため参考値)。連結382名のうち子会社所属の社員はこの平均に含まれません。

「重仮設」とは何ですか?未経験でも理解できますか?

重仮設とは、鋼矢板(シートパイル)やH形鋼など、地下を掘削する際に土が崩れないよう支える山留め・支保工に使う仮設用の鋼材と、その工事を指します。工事が終われば撤去して次の現場へ回すため、リースが主流です。専門用語は多いものの、体系だった知識領域であり、入社後に学べる範囲と考えられます(推定情報)。ただし営業でも土質や仮設構造の基礎知識が求められるため、技術に対する抵抗感がないことは前提になります。

残業や休日はどの程度ですか?

口コミ傾向として、OpenWorkの集計では月間平均残業時間37.3時間、有給休暇消化率81.5%となっています。ただし部門差があり、事務・総務人事に比べて営業・技術・工事は月末や決算期前に業務が集中するという指摘が見られます。母数がOpenWork45件・転職会議32件と限られるため、統計的な代表性はありません。実際の労働時間は、内定時の労働条件通知書と配属予定部署で確認してください。

業績や配当の状況はどうなっていますか?

公式情報として、2026年3月期は連結売上264億70百万円(+16.1%)で5期連続増収、経常利益19億30百万円・純利益13億60百万円は過去最高です。一方、営業利益は14億27百万円で前期比▲5.8%の減益でした。株式面では2026年4月1日効力で1株→3株の株式分割を実施し、2026年3月期の配当予想を年143円→157円へ増額修正(社名変更記念配当10円を含む)。2027年3月期の配当予想は分割後ベースで54円です。最新の数値は決算短信でご確認ください。

丸建リースへの転職判断まとめ|編集部の見解

ここまでの内容を、判断軸ごとに整理します。編集部の見解として、丸建リースは「知名度は高くないが、需要が構造的に安定しているニッチ専業」であり、キャリアの安定性を重視する人に向く一方、短期での昇進・昇給や明確な成果連動を求める人には合いにくい会社だと考えられます。最終的な判断は、求人票と自分の経験・志向を照らし合わせて行ってください。

判断軸評価と根拠
年収水準提出会社231名の平均で約764万円(2026年3月期)。ただし平均45.7歳・勤続17.1年の集団の平均であり、若手の実感値とは差がある。中途入社時の等級・賞与算定基準の確認が必須
雇用の安定性平均勤続17.1年、5期連続増収、自己資本の厚い財務(PBR約0.68倍)。公共インフラ需要が下支えする構造で、安定性は相対的に高い
成長環境・評価OpenWorkの人事評価適正感2.9・20代成長環境2.9・長期育成2.7と、評価と育成に関する指摘が集中。年功的な運用への言及が多い(口コミ傾向・母数45件)
働き方月間残業37.3時間・有給消化率81.5%。ただし営業・技術・工事は繁忙期の偏りがあるとの声(口コミ傾向)
将来性国土強靱化中期計画(5年20兆円規模)が需要を下支え。一方で2026年3月期は鋼材コスト増で営業減益、経常利益は持分法投資利益に支えられる構造
専門性の汎用性重仮設の知識は業界内で長く通用するが、業界の企業数が少なく転職先の選択肢は限定的。建機レンタル・鉄鋼/建材商社・ゼネコンの仮設設計部門が近接領域
注意点本体(231名)とグループ会社(連結382名)で待遇が異なる可能性。応募先がどちらかを必ず確認。旧ドメインの採用情報は最新でない可能性がある

総合すると、「重仮設という専門領域で長く働く覚悟がある人にとっては、待遇と安定性のバランスが取れた選択肢」と言えます。逆に、評価の透明性やスピード感を最優先するなら、他の選択肢と並べて比較検討する価値があります。

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本記事の出典・参考情報

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免責事項:本記事の数値・評価は公式情報・口コミ集計・市場推定の3分類で示しており、口コミ傾向や推定情報は断定ではなく傾向・可能性として表現しています。最終判断は読者自身で公式IRおよび内定時の労働条件通知書で確認してください。

この記事の編集方針・情報の確認について

この記事は、公式公開情報(有価証券報告書・IR資料・適時開示)、求人情報、口コミ傾向をそれぞれ分けて整理し、転職・就職判断に役立つよう編集しています。年収・平均年齢・平均勤続年数・従業員数などの中核データは有価証券報告書「従業員の状況」を一次情報として位置づけ、口コミ・推定情報とは明確に区別しています。なお本記事における当該4項目は、第58期有報PDF原本ではなく、有報由来の独立した2つの経路(IRBANK・日経会社情報)の一致をもって採用した値である旨を本文中に明記しています。記載内容は最終更新時点の公開情報にもとづきます。最新の正確な数値は各公式IRページでご確認ください。

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コロ助
コロ助
企業と転職サービスを、有価証券報告書などの一次情報から読んでいます。
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