JUKIの年収・評判|黒字転換と早期退職、ミシン・産機の仕事を読む
※本記事にはプロモーションを含みます。
この記事の結論
- 正体:工業用ミシンとSMTチップマウンタの二本柱で、売上の約75%は縫製事業
- 年収:有報の平均は557万円。合併後の単体848名の値で口コミ年収と開きがある
- 業績:2025年12月期に黒字転換も、黒字は期後半に偏り、産機事業は赤字継続
- 判断軸:有利子負債と早期退職の事実を踏まえ、配属事業と処遇を確認して判断する
JUKI株式会社(6440)について調べると、製品名やミシンユーザー向けの情報が大量に出てきて、「会社としてどんな実態なのか」「転職先として大丈夫なのか」が分かりにくくなります。検索候補には「やばい」「将来性」「本社」「年収」といった語も並びます。
この記事は、JUKI株式会社(東京都多摩市鶴牧・東証プライム・証券コード6440)の有価証券報告書(第111期=2025年12月期)と決算短信を一次情報として、正体・年収・業績・早期退職・口コミ・将来性を整理したものです。ポイントは3つあります。
- 年収557万円は、2025年12月31日付で子会社2社を吸収合併した後の単体の数値で、単純な前期比較や口コミとの比較ができない
- 2024年12月期の赤字から黒字転換したが、通期の営業利益の約4分の3が第4四半期に集中している
- 2025年8月に50歳以上を対象とした早期退職を実施しており、連結従業員は前期末比793名減となった
人員削減の企業だと決めつけるような括り方はせず、会社が公表した事実の範囲で、良い面と気になる面の両方を書きます。公式情報・口コミ傾向・推定情報は、本文中でラベルを付けて分けています。
JUKI株式会社(6440)とは|工業用ミシンとチップマウンタの二本柱
先に結論を書くと、JUKIは縫製(工業用ミシン・IoT・家庭用ミシン)と産機(SMTチップマウンタ・受託加工)の二本柱で、収益の中心は縫製事業です。転職を検討する人は「ミシンの会社」と「電子部品実装機の会社」という2つの顔があることを最初に押さえておくと、求人票の読み違いが減ります。
沿革と社名の由来
公式情報(有価証券報告書・会社の説明)によると、前身は1938年12月に発足した東京重機製造工業組合です。1943年9月に株式会社へ改組して「東京重機工業株式会社」となり、1988年4月にJUKI株式会社へ社名変更しました。事業面では、1947年に家庭用ミシン、1953年に工業用ミシン、1987年に産業装置(チップマウンタ)の製造販売を始め、2014年にはソニーの実装機器事業を承継しています。会社は、工業用ミシンで世界トップクラスの機械メーカーと位置づけています。
なお、社名が近い「ジャノメ」(蛇の目ミシン工業を前身とする株式会社ジャノメ・6445)や、競合のブラザー工業(6448)とは別の会社です。JUKIブランドの家庭用ミシンの型番や使い勝手に関する情報は、購入者向けの製品情報であり、働く側の実態を示すものではありません。本記事では製品レビューは扱いません。
報告セグメントと事業内容
有価証券報告書上のセグメントは2つです。
- 縫製事業:工業用ミシン、IoT関連システム、家庭用ミシン
- 産機事業:SMTチップマウンタ等の産業装置、受託加工・部品製造
2025年12月期の売上高は、縫製事業が666.16億円(約75%)、産機事業が218.47億円(約25%)です。有報の地域別売上では、日本向け151.75億円、中国向け185.77億円と開示され、日本向けは全体の約17%、中国向けは約21%にあたります(編集部算出)。中国・インドなどは地域表で独立掲記されているため、アジア欄の内数として混ぜずに読みます。
資本関係と上場市場
上場市場は東証プライムで、2022年4月に旧東証一部から移行しました。大株主の上位は信託口・銀行・生命保険・取引先持株会などで、親会社や支配株主はいません(2025年12月31日現在、上位10名の持株比率合計は32.80%、最上位の日本マスタートラスト信託銀行〈信託口〉が12.87%)。大株主の構成と、応募する職場の給与や仕事の内容は分けて確認する必要があります。
JUKI株式会社の公式データ一覧(有価証券報告書ベース)
本記事で使う主要数値を先に一覧にします。公式情報として、有価証券報告書(第111期=2025年1月1日〜12月31日)と決算短信(2026年2月12日)の実額です。従業員・給与・年齢・勤続年数は提出会社(単体)の値で、従業員数のみ連結も併記します。最新の正確な数値は公式IRページで再確認してください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名・本社 | JUKI株式会社(証券コード6440)/東京都多摩市鶴牧2-11-1(2009年12月移転) |
| 代表者 | 代表取締役社長 成川 敦 |
| 上場区分・資本金 | 東証プライム/180億44百万円 |
| 平均年間給与 | 約557万円(5,572千円・賞与および基準外賃金を含む・提出会社単体) |
| 平均年齢 | 47.2歳(提出会社単体) |
| 平均勤続年数 | 18.4年(提出会社単体) |
| 従業員数 | 単体848名/連結3,828名(2025年12月31日現在) |
| 売上高(連結) | 887億61百万円(前期比6.7%減) |
| 営業利益(連結) | 26億62百万円(前期は9億62百万円の営業損失) |
| 経常利益/純利益(連結) | 14億12百万円/13億99百万円(前期の純損益は32億35百万円の損失) |
| 出典 | 第111期 有価証券報告書(2026年3月23日提出)/2025年12月期 決算短信 |
有価証券報告書では、職種別の年収や離職率は開示されていません。そのため、これらについて本記事で断定的な数値は示しません。
平均年間給与557万円の読み方|合併後の単体848名と口コミの開き
結論として、557万円は「JUKIグループ全体の年収」ではなく、2025年12月31日付の吸収合併後の単体848名の平均です。転職検討者が自分の想定年収を考えるときは、この前提を外すと判断を誤りやすくなります。
有報の数値と推移(公式情報)
有価証券報告書(第111期)によると、平均年間給与は557万2千円、平均年齢は47.2歳(前期45.8歳)、平均勤続年数は18.4年(前期18.5年)です。当期の数値は有報原本PDFの11ページで確認しました。
数字だけ見れば2020年から緩やかに上昇していますが、推定情報として次の3点に注意が必要です。
- 2025年の単体には、合併した子会社2社(JUKIオートメーションシステムズ93名・JUKIテクノソリューションズ47名の計140名)が含まれる。848名のうち約16.5%が合併で加わった従業員で、前期までと同じ母集団ではない
- 2025年8月の早期退職(50歳以上65歳未満が対象)で単体は42名減っている。対象者の給与水準が平均に与えた影響は、有報からは切り分けられない
- 早期退職で50歳以上が抜けたにもかかわらず、単体の平均年齢は1.4歳上がっている。合併で加わった従業員の年齢構成や若手層の人数の変化など、複数の要因が考えられるが、有報から特定はできない
平均給与は、同じ会社でも対象者の構成が変わると動きます。合併による増員とネクストキャリアプログラムによる減少が同じ期にあったため、平均値の変化を、そのまま一人ひとりの昇給や減給と読むことはできません。応募先の給与水準は職種・等級・賞与の条件で確認することが必要です。
口コミ年収との開き(口コミ傾向)
口コミ傾向として、エン カイシャの評判では平均年収447万円、平均年齢36歳と表示されています(2026年9月27日確認)。有報の557.2万円より約110万円低いものの、平均年齢も約11歳異なります。公式平均と自己申告の口コミは、対象者と集計時期が違う資料として受け止める必要があります。
ただし、この差を「会社の公表値が高すぎる」「口コミが低すぎる」と単純に結論づけることはできません。
- 有報は平均47.2歳の集団、エンの口コミは平均36歳の集団で、年齢が約11歳違う
- 有報には賞与と基準外賃金(残業代等)が含まれる。口コミは申告ベースで定義が揃わない
- OpenWorkは回答27人と母数が小さく、退職者の投稿に偏りやすい。早期退職の前後の投稿も混在している可能性がある
年齢の違いは給与差を考える一つの要素ですが、年齢だけで差額の全てを説明することはできません。職種・等級・在籍時期の情報を揃え、応募職種の提示条件を確認することが現実的です。口コミの平均額から、全ての30代社員の給与を推定することは避けたいところです(推定情報)。
転職時に確認すべきポイント(推定情報)
年収交渉や内定時の確認では、次の点を求人票と面談で確かめると誤解が減ります。
- 提示年収に賞与・基準外賃金がどの程度含まれているか(有報の557万円は含む)
- 配属予定が縫製事業か産機事業か。給与テーブルや賞与の考え方が事業ごとに違うかどうか
- 昇給の仕組み。年齢、等級、個人評価が基本給や賞与へどう反映されるか
- 住宅補助・独身寮の利用要件。公式制度と、応募者本人の適用条件を確認する

合併後の単体の平均と聞くと、自分の年収の目安が分かりにくいですね。
そのとおりで、有報の平均値は「入社後の自分の年収」を保証する数字ではありません。面談時に、想定される等級・賞与・残業の見込みを個別に聞くことが現実的な確認方法です。
事業構造を分解する|縫製75%と産機25%、収益性の違い
有報原本の報告セグメントは縫製事業と産機事業で、利益は経常損益ベースです。連結営業利益とは段階が違うため、数字を混ぜて合算しないことが重要です。次の表は2025年12月期の外部顧客向け売上とセグメント損益です。
| 区分 | 外部売上 | 経常損益ベースのセグメント利益 | 仕事を見る着眼点 |
|---|---|---|---|
| 縫製事業 | 666.16億円(約75%) | 32.31億円 | 工業用・家庭用ミシンの開発、製造、販売、顧客の生産支援 |
| 産機事業 | 218.47億円(約25%) | 5.34億円の損失 | 実装装置、受託事業等の採算改善と専門領域への集中 |
| その他 | 2.97億円 | 0.42億円の損失 | ビル管理等 |
主要2事業の経常損益合計は26.97億円、その他も含めた合計は26.54億円です。ここから調整額マイナス12.41億円等を反映し、連結経常利益14.12億円となります。調整額には全社損益マイナス12.54億円やセグメント間取引消去が含まれ、全社損益は管理部門の費用や各部門に帰属しない為替差損益等と説明されています。丸めた表示値の合計と端数は一致しない場合があります。
転職先としてのポイントは、縫製が収益を支える一方、産機では事業構成の見直しを伴う改善が求められることです。縫製事業では高付加価値の製品に力を入れ、産機では製品領域・地域を絞る方針を示しています。同じ機械設計職でも、どの市場・顧客・製品を担当するかで課題は変わります。
たとえば縫製では、縫う品質だけでなく、段取りの短縮や現場での使いやすさが価値になります。実装装置では電子部品の搭載や生産ラインとの接続、受託事業では顧客の要求仕様に対する加工・組立・品質の対応が論点です。公式採用サイトも複数の事業・仕事を分けて紹介しています。会社名だけで仕事を想像せず、担当製品と技術範囲を明らかにして比較する必要があります。
事業の採算が弱いことは直ちに個々の職場が働きにくいという意味ではありません。一方で、改善局面では担当業務や組織の見直しがあり得るため、開発の重点、設備更新、人員計画、顧客との役割分担を具体的に確認する価値があります。自分の経験を使える領域と、入社後に学ぶ必要がある領域を分けておくと、配属との相性を判断しやすくなります(推定情報)。
不安の声の背景を事実で確認①|赤字から黒字転換した業績の中身
JUKIについては「やばい」「将来性」といった検索が見られます。その背景として最も大きい材料は、2024年12月期の赤字です。結論から言えば、2025年12月期は黒字転換したが、黒字の質には偏りがあるというのが数字から見える実像です。
2024年から2025年の損益(公式情報)
決算短信(2025年12月期)によると、損益は次のように変化しました。
| 連結損益 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|
| 売上高 | 951億85百万円 | 887億61百万円(6.7%減) |
| 営業損益 | 9億62百万円の損失 | 26億62百万円の利益(利益率3.0%) |
| 経常損益 | 33億27百万円の損失 | 14億12百万円の利益 |
| 親会社株主に帰属する当期純損益 | 32億35百万円の損失 | 13億99百万円の利益 |
売上は約64億円減っているのに営業利益が約36億円改善しているのは、機種削減・生産能力の適正化・ハイエンド重視といった利益重視への方針転換が数字に出たためと会社は説明しています。
黒字の中身を分解する(編集部の分析)
黒字転換は事実ですが、中身を見ると2つの偏りがあります。
- 時期の偏り:四半期別の営業損益は、第1四半期が3.3億円の損失、第4四半期が19.9億円の利益。第2・第3四半期の合計は逆算で約10億円です。通期営業利益26.62億円のうち約75%が第4四半期で、期後半に偏っています
- 一過性の利益の存在:特別利益は33.2億円で、うち26.9億円が政策保有株式の売却益。特別損失は26.0億円(事業構造改革費用15.2億円・子会社株式売却損6.6億円・減損3.8億円)です
この特別損益を含む純利益13.99億円に対して、推定情報として、株式売却益(26.9億円)を除いた場合の税引前ベースの損益は「経常14.12億円+その他の特別利益6.3億円-特別損失26.0億円=約5.6億円の損失」と試算できます(税効果は考慮しない編集部の簡易計算)。純利益の黒字は、資産売却益に支えられた面があると読むのが妥当です。
良い面として、2025年12月期の営業キャッシュ・フローは117.12億円のプラスでした。有報は棚卸資産と売掛金の削減を説明しています。利益を伴う事業の改善に加えて、在庫や売上債権を減らすことで現金を回収した面があります。営業キャッシュ・フローの全額を毎年繰り返す利益とみなさず、資金回収の改善としても評価する必要があります。
不安の声の背景を事実で確認②|有利子負債と財務の余力
業績が黒字に転じても、財務の重さは別の論点です。結論として、有利子負債の大きさが、今後の選択肢に影響し得ることは押さえておく必要があります。
借入金と利息負担(公式情報)
決算短信によると、2025年12月末の短期借入金は517億円、長期借入金は139億円で、合計656億円です。総資産1,205億94百万円に対して約54%、年間売上高887億61百万円に対しても約0.74倍にあたります。純資産は326億87百万円、自己資本比率は26.8%です。支払利息は年18.7億円で、営業利益26.62億円に対して営業利益は支払利息の約1.4倍、営業利益の約7割が利息に相当する規模(編集部の算出)です。
財務の見方(推定情報)
推定情報として、次のように整理できます。
- 短期借入金が長期借入金の約3.7倍あり、借換え・返済の巡りが業績や金融機関との関係に影響し得る構造。有報の明細では短期借入439.44億円と1年内返済予定長期借入77.52億円を合わせて貸借対照表上の短期借入516.96億円となる
- 営業利益に対する利息の比率が重く、2026年12月期の会社予想(営業利益45億円・経常利益20億円)でも、営業利益から経常利益までに約25億円が差し引かれる見込みとなっている。利息負担を吸収するには、営業利益の水準を上げる必要がある
- 政策保有株式の売却や子会社株式の売却は、財務の圧縮を進めている動きとみられる
従業員の立場では、財務の余力は賞与原資や設備投資・採用方針を考える材料になります(推定情報)。ただし、営業利益と経常利益の差には利息以外の営業外損益も含まれるため、差額を全て金利負担とは扱えません。将来の賞与額については、会社の業績と個別の算定条件を分けて確認する必要があります。
不安の声の背景を事実で確認③|2025年8月の早期退職と人員の変化
結論として、JUKIは2025年8月に早期退職を実施しており、これは会社が公表した人員施策です。人員削減の企業だと決めつけることも、「全く関係ない」と流すことも、いずれも事実に即していません。何が公表され、何が公表されていないかを分けて整理します。
公表されている事実
- 2025年7月14日に公表したプログラムはグループ4社が対象。満50歳以上65歳未満の多摩本社・大田原勤務の正社員等に勤続年数要件を設け、8月1〜8日に募集。退職日は原則9月30日で、本人の同意のもと変更する場合がある
- 連結従業員は前期末比で793名減の3,828名(有報)。有報はコスト構造改革に伴う退職等が主因と説明している。前期末は約4,621名(編集部の逆算)で、約17%の減少にあたる
- 単体は、ネクストキャリアプログラムで42名減。一方、合併による140名増を含む
- 事業構造改革費用15.2億円を特別損失に計上した
- 同じ2025年に、JUKI金属など子会社株式の売却も行っている
読み解きの注意点(推定情報)
連結従業員の793名減には、早期退職だけでなく、コスト構造改革に伴う退職や子会社株式の売却など、複数の要因が含まれている可能性があります。内訳は本記事では未確認で、793名のすべてが早期退職の応募者というわけではありません。
他方、連結従業員1人あたり売上を期末人数ベースの目安で見ると、前期は約2,060万円、2025年12月期は約2,320万円で、人員規模を縮めながら生産性の指標を高める方向に動いています。転職者にとっては、「採用が細る局面」なのか「必要な領域には採る局面」なのかが重要で、面接で重点事業と今後の人員方針を確認するのが確実です。
口コミ傾向|給与・成長への不安と、休日や人間関係の評価
エン カイシャの評判の対象企業ページでは、正社員44人による会社評価が2.9、掲載口コミ399件と示されています。399件は399人の回答ではありません。2026年9月27日の閲覧時点で、給与447万円・平均36歳、残業月33時間という集計が掲載されていました。
| 項目 | 口コミ集計の表示 | 読むときの注意 |
|---|---|---|
| 休日・休暇の納得度 | 76% | 有給休暇の取得率とは別の質問 |
| 職場の人間関係の満足度 | 72% | 配属部署や上司を特定した評価ではない |
| 給与の納得度 | 54% | 賃金額だけでなく期待との違いも含み得る |
| 会社の成長性 | 2.3 | 投稿者の主観であり、最新決算や会社予想とは別 |
この集計からは、休日や人間関係と、給与や成長への見方が分かれている様子がうかがえます。ただし、過去の在籍経験も含む集計のため、2025年の組織再編後の全社状況をそのまま表すものではありません。社員による体験と会社の制度を区別し、待遇を評価するときは募集要項・実際の提示条件も確認してください。
仕事の満足を考える際は、自分がどの経験を求めているかを先に決めると、集計を使いやすくなります。海外の顧客と製品改善を進めたいのか、機械・電装・ソフトの専門性を深めたいのか、安定した勤務地を重視するのかで、見るべき投稿や面接の質問が変わります。会社評価の点数をそのまま自分との相性に置き換えるより、応募部署の役割に結び付けて読む方法が実用的です(推定情報)。
将来性|2026年12月期予想・中期経営計画・事業別の見通し
「将来性」の検索意図は、「黒字転換は続くのか」「ミシン事業は成熟産業ではないのか」の2点に集約されます。結論としては、会社は利益重視の構造改革を進めており、2026年12月期予想は大幅な利益増を見込むが、実績とは区別する必要があるで、産機の黒字化が鍵になる、という整理になります。
会社予想と中期経営計画(公式情報・予想)
2026年8月4日の中間決算短信によると、2026年12月期の会社予想は据え置かれ、売上高900億円(前期比約1.4%増)、営業利益45億円、経常利益20億円、純利益15億円、配当15円です。これは会社の予想であり、実績ではありません。営業利益45億円は、2025年12月期の26.62億円から約18億円(約69%)の増益にあたります。売上の伸びはわずかなため、増益は利益率の改善で実現する計画です。
5か年中計「Building Sustainable JUKI」(2025年〜)では、縫製はハイエンド重視、産機は事業規模の適正化(ライトサイジング)を進める方針です。
最新中間決算で改善が続いているかを確認する
2026年中間期の売上は438.46億円(1.2%減)、営業利益は21.69億円、経常利益8.02億円、純利益4.94億円でした。営業利益は前年同期の0.92億円から改善し、営業利益率は4.9%となっています。会社は縫製・受託の改善と産業装置の赤字縮小を説明しており、2025年通期の黒字転換に続く動きです。
営業利益の通期予想45億円に対する中間期の進捗は約48.2%です(編集部算出)。ただし、需要には地域差や期中の変動があり、半期を単純に2倍して予想達成を保証するものではありません。会社が示す製品・地域を絞る方針と、配属部門で求められる仕事の変化を一緒に確認することが転職判断につながります。
外部環境と製品・地域の選択
2026年中間期の会社説明では、縫製事業で中国・アジアのグローバル顧客の需要回復や米州の車載関連の好調が見られる一方、インド以西では投資先送りがあったとしています。産業装置は中国の受注が増え、受託ではAI・データセンター関連装置、蓄電池関連の受注増が寄与しました。地域ごとの需要と、採算を重視した受注の選別を合わせて追う必要があります。
- 追い風:縫製現場の人手不足・賃金上昇を背景とした自動化・IoT需要、AIサーバーやデータセンター関連・車載の基板需要
- 逆風:中国系メーカーによる低価格帯の競争、米国の関税、為替、スマートフォンや民生機器向けの設備投資の波
産機の主市場である中国は底打ち・回復の途上とされ、欧米は弱めの推移が続きました。実装機は電子機器の設備投資サイクルに連動するため、景気の波で事業の見直しや配置転換が起き得る点は、転職前に理解しておきたいところです。競合は、ミシンではブラザー工業や中国系メーカー、実装機ではヤマハ発動機(7272)やFUJI(6134)などです。
本社の所在地と働く場所|東京都多摩市鶴牧と海外比率の高さ
「JUKI 本社」の検索は、勤務地や通勤の目安を確認したい意図が中心とみられます。公式情報として、本社は東京都多摩市鶴牧2-11-1で、2009年12月に移転しています。
公式採用サイトには工業用ミシン、家庭用ミシン、産業装置などの仕事紹介とキャリア採用への導線があります。会社の本社所在地と求人の勤務地は同じとは限りません。担当する製品だけでなく、設計・製造・サービスの拠点、海外顧客との連携、出張や転勤の範囲を個別の募集で確認してください。
海外については、日本向け売上が約17%(編集部の算出)と少なく、アジア・米州・欧州の売上が大きいことから、推定情報として営業・サービス・技術サポート職では海外出張や駐在、語学要件が生じやすい可能性があります。中国だけで売上全体の約21%を占めており、為替や現地の設備投資動向の影響を受けやすい点も、業務の忙しさに波が出る要因になり得ます。
JUKIへの転職が向いている人・向いていない人
ここまでの公式情報・口コミ傾向を踏まえ、適性を整理します。これは推定情報を含む編集部の整理で、個人の適性を保証するものではありません。
| 向いている可能性がある人 | 慎重に確認したい人 |
|---|---|
| 機械・電装・ソフトを組み合わせた製品開発に関わりたい。縫製の自動化・IoTや実装機に関心がある | 年収の大幅アップを最優先にする。平均給与だけでは提示額は決まらず、等級・賞与・残業代の条件確認が必要 |
| 海外の顧客・代理店と仕事をしたい。海外比率の高さを経験にしたい | 海外出張・駐在や為替・関税の影響を受ける環境を避けたい |
| 構造改革の途上で、事業再構築に関わることに意欲がある | 事業や配置の見直しが起きない安定環境を強く望む |
| 住宅補助・休暇の取りやすさなど、働き方の条件を重視する | 産機(実装機)の景気変動と赤字の局面に不安が大きい |
入社後のキャリアの見え方(推定情報)
社内では、機械・電装・ソフトの設計開発からプロジェクトリーダー・開発マネージャーへ進む技術系ルートと、国内外の営業・サービスから海外拠点駐在・地域責任者へ進むルートが一般的に想定されます。社外へ出る場合は、産業用ロボット・FA機器・半導体製造装置メーカーの設計・技術職や、装置ユーザー側の生産技術職、自動車部品・精密機械・電子機器メーカーの開発・品質保証、IoT・製造DX関連の職種が視野に入ります。機械メーカーの専門性が他業界でどこまで通用するかは職種次第のため、担当領域の技術的な広さを確認しておくと選択肢が広がります。
編集部の見解とJUKIへの転職判断まとめ
編集部の見解として、JUKIは「業績回復の途上にある会社に、事業内容と配属を見極めたうえで入る」という判断が合う企業と考えます。工業用ミシンの世界的な地位と縫製事業の経常損益ベースの利益32.31億円という基盤がある一方、産機の赤字、有利子負債の重さ、提示年収と賞与の条件を個別に確かめる必要もあります。
次の表に、判断軸ごとの整理をまとめます。
| 判断軸 | 整理(公式情報・口コミ傾向・推定情報) |
|---|---|
| 事業の強み | 縫製の売上666.16億円・経常損益ベースの利益32.31億円が収益を支える(公式情報) |
| 業績 | 2025年12月期に黒字転換。ただし通期営業利益の約75%が第4四半期に集中(公式情報を編集部が算出) |
| 財務 | 短期・長期借入金合計656億円、支払利息18.7億円、自己資本比率26.8%(公式情報) |
| 年収 | 有報557万円(合併後の単体)。エンの口コミは447万円・平均36歳で、集団の年齢差を考慮して読む(公式情報・口コミ傾向) |
| 働き方 | エンでは休日・人間関係の納得度と給与・成長性で評価が分かれる。部署と時期を確認(口コミ傾向) |
| 人員の動き | 2025年8月に早期退職を実施、連結793名減(公式情報)。今後の採用方針は要確認 |
| 今後 | 2026年12月期予想は営業利益45億円(予想)。産機の黒字化が鍵(公式情報の予想+推定情報) |
おすすめできるのは、縫製の自動化・IoTや実装機の技術に関心があり、事業再構築の局面を経験に変えたい人です。逆に、年収の大幅アップや、事業・配属の安定を最優先にする人は、面談で給与テーブル・賞与の考え方・配属予定事業の見通しを確認したうえで、他社と比較して判断することをおすすめします。
応募前に確認したい質問は、次の4つです。
- 配属予定の事業(縫製か産機か)の今後の重点領域と人員方針
- 提示年収の内訳(賞与・基準外賃金の含み方)と、昇給・賞与の決まり方
- 海外出張・駐在の頻度と語学要件
- 2026年12月期予想に対する進捗の受け止めと、事業ごとの見通し
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本記事の出典・参考情報
本記事で参照した一次情報・口コミ情報の出典は以下の通りです。最新の正確な数値は各リンク先で確認してください。
公式情報・口コミの参照元
免責事項:本記事の数値・評価は公式情報・口コミ集計・市場推定の3分類で示しており、口コミ傾向や推定情報は断定ではなく傾向・可能性として表現しています。最終判断は読者自身で公式IRおよび内定時の労働条件通知書で確認してください。
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この記事は、公式公開情報(有価証券報告書・決算短信・IR資料)、求人情報、口コミ傾向をそれぞれ分けて整理し、転職・就職判断に役立つよう編集しています。年収・平均年齢・従業員数などの中核データは有価証券報告書「従業員の状況」を一次情報として確認し、口コミ・推定情報とは明確に区別しています。編集・執筆:企業レビュー編集部。最終更新:2026年9月27日。記載内容は最終更新時点の公開情報にもとづきます。最新の正確な数値は各公式IRページでご確認ください。
