企業

ispaceの平均年収1,076万円|継続企業の前提に関する記載

ispaceの平均年間給与1,076万円と、有価証券報告書に継続企業の前提に関する記載があることを示したアイキャッチ画像
コロ助

※本記事にはプロモーションを含みます。

ispaceの平均年間給与は、第16期(2026年3月期)の有価証券報告書で10,758,484円です。提出会社(単体)の従業員183人の平均で、平均年齢40.2歳、平均勤続年数2.8年です。

年収の額より先に、この記事で必ず扱わなければならない事実があります。ispaceの有価証券報告書には、「継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在」という記載があります。ただし、会社はこれに対する対応策を実施していることから「継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められない」とも判断しています。この記事は、有価証券報告書に書かれている範囲を超えずに、この事実を扱います。

結論|平均年収1,076万円。有報に継続企業の前提に関する記載がある

確認項目 結果 根拠(第16期・2026年3月期)
平均年間給与 10,758,484円 提出会社(単体)従業員183人の平均
平均年齢・平均勤続年数 40.2歳・2.8年 有価証券報告書「従業員の状況」
継続企業の前提に関する記載 あり 有価証券報告書29ページ目。継続的な営業損失・営業キャッシュ・フローのマイナスを理由に記載
会社の判断 重要な不確実性は認められない 対応策を実施していることを理由に、会社自身がそう判断している(有価証券報告書の記載)
従業員数(単体) 183人 5期で+62人(+51.2%)、5期連続増加(編集部の算出)
総資産額 41,170,233千円 5期で+29,004,293千円(+238.4%)、大幅増(編集部の算出)
自己資本比率 23.87% 5期で71.09%→23.87%へ低下。ただし年によって大きく上下(編集部の算出)
直近期の売上高 1,116,761千円 前期比△1,285,988千円(△53.5%)(編集部の算出)

向いている人:月面開発という新しい産業分野に関わりたい人。会社の財務状況を自分で確認したうえで、リスクを理解して働くことを選べる人。

慎重に考えたい人:財務の安定性を最優先する人。会社の有価証券報告書には、継続企業の前提に関する記載があります。応募前にこの記述を自分で読むことをおすすめします。

この記事の調査条件

数値・記述はすべて株式会社ispaceが提出した有価証券報告書から直接抽出しています。口コミサイトの推定年収や年収ランキングサイトの数値は根拠に使っていません。

  • 主軸:第16期(2025年4月1日〜2026年3月31日)有価証券報告書。書類管理番号 S100YL5W、2026年6月25日提出
  • 抽出箇所:同報告書106ページ目「第5 従業員の状況」の提出会社の状況、「主要な経営指標等の推移」の提出会社(単体)5期分、および29ページ目の「継続企業の前提に関する記載」
  • 併用:会社概要(事業内容)。編集部が2026年9月22日に確認
  • 決算期は3月です。有価証券報告書の提出は毎年6月下旬が目安になります
  • 「継続企業の前提に関する記載」は、有価証券報告書に書かれている範囲を超えて解釈していません。「疑義がある」ことと「重要な不確実性が認められる」ことは別であり、この会社は前者を記載したうえで、後者については「認められない」と会社自身が判断しています。この2つを混同しません
  • 当期純利益の実額は、本記事が用いた抽出データに数値の不整合があり、正確な値を確認できませんでした(自己資本比率の列と数値が重複していたため)。したがって本記事の5期表には含めていません

この記事は、会社を投資の対象としては評価しません。当サイトは転職メディアであり、その分野の専門性も登録も持っていないためです。継続企業の前提に関する記載も、投資判断の文脈ではなく、雇用主としての財務状況という文脈でのみ扱います。

ispaceの平均年間給与1,076万円と、有価証券報告書に継続企業の前提に関する記載があることを示したアイキャッチ画像

【最重要】継続企業の前提に関する記載

この記事で最初に扱うべき事実です。ispaceの有価証券報告書(29ページ目)には、次の記載があります。会社が実際に書いている文章を、そのまま引用します。

(前略)これらの開発投資を補うための十分な収益を計上するには至っておりません。この結果、継続的な営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスを計上しており、当連結会計年度末時点において、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。当該事象又は状況を解消し、安定的な事業収益を創出するまでの間、下記の事項を重要な課題として取り組んでおります。ただし、当該重要事象等を解消するための対応策を実施していることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

この記載には、2つの異なる要素が含まれています。

1つ目。「継続的な営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナス」を理由に、「継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在」すると会社自身が記載しています。これは、当サイトが軽く扱ってよい記述ではありません。

2つ目。そのうえで会社は、「対応策を実施していることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断」しています。「疑義がある」ことと「重要な不確実性が認められる」ことは別であり、この会社は前者を認めたうえで、後者については「認められない」と会社自身が結論づけています。

当サイトは、この記載の範囲を超えて解釈しません。「危ない会社だ」と断定することも、「対応策があるから問題ない」と請け合うこともしません。開発投資が先行する事業段階にあり、収益がそれに追いついていないという事実と、会社がそれに対応する取り組みを行っているという事実を、同じ重さで扱います。

具体的な対応策の中身(重要な課題として取り組んでいる事項)は、本記事の抽出範囲(有価証券報告書29ページ目)には要約のみが含まれており、詳細な項目までは確認していません。気になる場合は、有価証券報告書の該当ページを直接確認することをおすすめします。

平均年間給与1,076万円|183人の平均であることの意味

有価証券報告書「従業員の状況」の提出会社の欄です。

項目 第16期(2026年3月期)
従業員数 183人
平均年齢 40.2歳
平均勤続年数 2.8年
平均年間給与 10,758,484円

この平均年間給与は、提出会社(単体)183人の平均です。10,758,484円という水準は、当サイトがこれまで確認してきた会社の中でも高い部類に入ります。宇宙開発という高度な専門性を要する事業の性質上、専門職・技術職を中心とした採用構成になっていることが、この水準に影響している可能性があります。ただし、これは編集部の推測であり、職種別の内訳は有価証券報告書からは確認できません。

平均勤続年数2.8年は短めです。設立から日が浅い、あるいは採用の急拡大が続いている会社に多い数字ですが、定着のしにくさを示すものかどうかは、この数字だけでは判別できません。

平均年間給与は賞与・基準外賃金を含みます。手取り額ではなく額面の数字です。口コミサイトに出ている推定の年収も、根拠には使っていません。集計方法が公表されていないためです。

5期の推移|純資産額が大きく上下している

「主要な経営指標等の推移」から、提出会社(単体)の5期分を出します。当期純利益の実額は、抽出データの不整合により本記事には掲載していません(前述の「調査条件」参照)。

期 第12期 第13期 第14期 第15期 第16期
決算年月 2022年3月 2023年3月 2024年3月 2025年3月 2026年3月
売上高 573,284 625,862 1,012,241 2,402,749 1,116,761
純資産額 8,654,986 2,469,100 10,353,444 4,474,925 9,937,007
総資産額 12,165,940 7,015,242 25,551,086 22,068,789 41,170,233
自己資本比率 71.09% 38.06% 40.52% 19.78% 23.87%
従業員数 121人 138人 147人 176人 183人

※単位は千円(自己資本比率・従業員数を除く)。

まず目を引くのが、純資産額と自己資本比率が5期で大きく上下していることです。純資産額は8,654,986千円→2,469,100千円(第13期、大きく減少)→10,353,444千円(第14期、大きく増加)→4,474,925千円(第15期、再び減少)→9,937,007千円(第16期、再び増加)という、上下を繰り返す動きです。

自己資本比率も同じ形で、71.09%から38.06%へ落ち、40.52%まで戻し、19.78%まで落ち、23.87%まで戻しています。単調に下がり続けているわけではなく、大きな増減を繰り返しているというのが正確な言い方です。

この動き方は、前述の継続企業の前提に関する記載にある「継続的な営業損失」と、資金調達(増資等)を繰り返していることの組み合わせとして起きている可能性が高いと編集部は考えます。損失で純資産が減り、その後の資金調達で純資産が積み増される、という周期です。ただし、これは編集部の読み方であり、有価証券報告書が個別の増資の内訳をこの表の中で説明しているわけではありません。個々の資金調達の時期・金額・方法は、本記事の抽出範囲では確認していません。

総資産額は、5期で大きく増えています。12,165,940千円から41,170,233千円へ、+29,004,293千円(+238.4%)です(編集部の算出)。事業規模そのものは拡大方向にあるとみられます。

売上高は、第15期(2,402,749千円)まで伸びたあと、第16期は1,116,761千円へ△53.5%の減少です。5期で最も高かった売上高が、直近期にほぼ半減していることになります(編集部の算出)。この減少の理由は、本記事が用いた資料からは特定できませんでした。月面探査ミッションのような大型プロジェクトは、契約や収益計上の時期によって年度ごとの売上高が大きく変動しうると一般的には考えられますが、この会社固有の要因までは確認していません。

ispaceの純資産額が5期で大きく上下していることと、総資産額が大幅に増加していることを示したグラフ

従業員数は5期連続で増加している

財務の変動が大きい一方、従業員数は5期を通じて一度も減っていません。121人→138人→147人→176人→183人と、5期で+62人(+51.2%)です(編集部の算出)。継続企業の前提に関する記載がある年度でも、採用そのものは継続して拡大しています。

これをどう読むかは、編集部の中でも判断が分かれます。「財務のリスクを開示しながらも人を増やし続けている」という見方もできますし、「事業拡大に必要な人材を確保し続けている」という見方もできます。当サイトは、どちらか一方の読み方を読者に押し付けません。事実として両方を提示します。

ispaceはどんな事業をしているか

会社概要によると、ispaceは月面輸送・月面データサービスの確立を目指す宇宙企業です(2026年9月22日に編集部が確認)。自社開発のランダー(着陸船)やローバー(探査車)を通じて、月面への輸送、月面探査、月面データの取得に取り組んでいます。東京都中央区に本社を置き、証券コードは9348です。

この事業は、開発投資が先行し、収益化までに長い時間を要する性質を持つと一般的に考えられます。前述の継続企業の前提に関する記載も、この事業段階を反映したものだと編集部は読んでいます。ただし、個別のミッションの成否や、今後の収益計画の詳細は、本記事の抽出範囲(従業員の状況・主要な経営指標等の推移・継続企業の前提に関する記載)には含まれておらず、確認していません。

有報にないもの|残業・離職率・職種別の年収

次の項目は、有価証券報告書の該当箇所を探しても記載が見当たりませんでした。

  • 月平均の残業時間
  • 離職率(3年以内離職率を含む)
  • 年次有給休暇の取得率
  • 職種別(エンジニア・研究開発職・管理部門等)の年収
  • 継続企業の前提に関する記載にある「重要な課題」の具体的な項目
  • 資金調達(増資等)の個別の時期・金額・方法

当サイトは、この6項目について推定値を書きません。根拠が確かめられないものを、有価証券報告書の実額と同じ顔で並べることはしません。初任給や実際の労働環境を正確に知りたい場合は、求人票または面談で確認してください。求人票には賃金の額を記載する義務があります(職業安定法5条の3第1項、および同条4項の委任を受けた職業安定法施行規則4条の2第3項5号)。

「資金調達の見通しを聞く」|継続企業の前提の記載がある会社を受けるとき

一人称で書きます。転職を10回経験してきた当事者として、財務にリスクの記載がある会社を受けるなら、私は年収の額より先に「資金調達の見通し」を聞きます。

具体的には「継続企業の前提に関する記載にある対応策は、現時点でどこまで進んでいますか。次の資金調達の予定はありますか」という質問です。この質問に、具体的な進捗や計画を説明できる会社かどうかで、応募の判断材料はまったく変わります。曖昧な回答しか得られない場合は、それ自体が1つの情報です。

継続企業の前提に関する記載があること自体を、一律に「悪い会社」と判断するべきではありません。開発投資が先行する事業段階にある会社では、珍しいことではありません。重要なのは、応募前にこの事実を知り、自分で納得したうえで判断することです。

よくある質問

ispaceの平均年収はいくらですか

第16期(2026年3月期)の有価証券報告書によると、提出会社(単体)の平均年間給与は10,758,484円です。従業員183人の平均で、平均年齢40.2歳・平均勤続年数2.8年の集団の数字です。賞与・基準外賃金を含みます。

ispaceには継続企業の前提に関する記載があるのですか

あります。有価証券報告書(29ページ目)に、継続的な営業損失・営業キャッシュ・フローのマイナスを理由として、「継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在」するという記載があります。ただし会社は、対応策を実施していることから「継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められない」とも判断しています。この2つは別の話であり、混同していません。

ispaceの将来性はどうですか

この記事では投資対象としての評価は行いません。「働く場所として続くか」という観点では、従業員数は5期連続で増加し、総資産額も大きく拡大しています。一方、継続企業の前提に関する記載があり、直近期の売上高は前期比△53.5%です。両方の事実を踏まえ、応募前に自分で有価証券報告書を確認することをおすすめします。

ispaceの残業時間や離職率はどれくらいですか

有価証券報告書に開示はありません。当サイトは推定値を書きません。求人票または面談で確認してください。

ispaceの純資産額が大きく上下しているのはなぜですか

本記事の抽出範囲では、個別の資金調達の内訳までは確認できていません。継続的な損失計上と、資金調達(増資等)を繰り返していることの組み合わせとして起きている可能性が高いと編集部は読んでいますが、これは編集部の解釈であり、有価証券報告書が個別に説明しているわけではありません。

ispaceの平均勤続年数が短いのはなぜですか

本記事の抽出範囲では、確定的な理由を特定できませんでした。2.8年という数字は、設立から日が浅いことや、採用の拡大が続いていることが影響している可能性がありますが、推測にとどめます。

まとめ

  • 平均年間給与は10,758,484円(提出会社=単体183人の平均、平均年齢40.2歳・平均勤続年数2.8年)
  • 有価証券報告書に「継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在」という記載がある(理由:継続的な営業損失・営業キャッシュ・フローのマイナス)
  • 会社は対応策を実施していることから「継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められない」と判断している。「疑義がある」ことと「不確実性が認められない」ことは別の話
  • 純資産額は5期で大きく上下(8,654,986千円→2,469,100千円→10,353,444千円→4,474,925千円→9,937,007千円)。継続的な損失計上と資金調達の繰り返しと整合的(編集部の解釈)
  • 総資産額は5期で+238.4%と大幅増加
  • 従業員数は5期で+51.2%、一度も減らずに増加
  • 直近期の売上高は前期比△53.5%。理由は本記事の抽出範囲では特定できず
  • 残業時間・離職率・職種別年収・資金調達の個別内訳は開示がない
  • この記事の検証は投資対象としての評価ではなく、働く場所としての事実確認

年収は高い水準ですが、財務にリスクの記載がある会社です。応募前に、必ず有価証券報告書の該当箇所を自分で読み、面談で資金調達の見通しを確認することをおすすめします。その前に、まず自分の市場価値を測っておいてください。

同じように純資産額の変動が大きい成長企業の例は、自己資本比率が5期で大きく下がった広告テック企業の記事でも確認しています。会社の数字を確かめる編集部の基本的な考え方は、赤字が続く会社の数字を、どの順で確かめるかにまとめています。

※本記事の数値・記述は、2026年9月21日に取得した第16期有価証券報告書と、2026年9月22日に確認した会社の公表情報に基づきます。最新の情報は必ず公式のIR資料と採用情報でご確認ください。
※法令に関する記述は一般的な情報です。個別の労働条件の適否については、労働基準監督署・都道府県労働局・社会保険労務士などの専門家・公的機関にご確認ください。

どのサービスを使えばいいか決められないとき

このサイトはアフィリエイトで収益を得ています。読者がサービスに登録すると当サイトに報酬が発生します。だからこそ、登録を急かすことはしませんし、どの記事にも「登録しなくていい人」を書いています。

自分の状況だとどのサービスが合うのか判断がつかない場合は、無料の相談を受け付けています。相談内容をうかがったうえで、条件に合いそうな転職サービスをご案内します。

登録や応募を急かすことはしません。 「いま動かないほうがいい」と考えた場合はそう伝えます。

→ 無料転職相談はこちら

※当サイトは職業紹介事業者ではありません。求人の紹介・あっせんは行わず、転職サービスのご案内までを行います。


参考・出典

著者紹介
コロ助
コロ助
企業と転職サービスを、有価証券報告書などの一次情報から読んでいます。
著者紹介
記事URLをコピーしました