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朝日印刷の評判と年収503万円|勤続14.3年でも口コミ2.73点の理由

コロ助

※本記事にはプロモーションを含みます。

この記事の結論

  • 年収:有報の平均年間給与は約503万円。454→471→503万円と3期連続で上昇
  • 定着:平均年齢37.4歳・平均勤続14.3年。23歳前後で入社しほぼ辞めない構造
  • 評判:OpenWork総合2.73。法令順守3.9だけ突出し、他はすべて2点台
  • 業績:4期連続増収でも経常益は3期連続減益。営業利益率は約3.6%

朝日印刷株式会社(証券コード3951・東証スタンダード市場)は、富山県富山市に本社を置く医薬品・化粧品向け「印刷包材」の専業メーカーです。錠剤の箱、ラベル・シール、医薬品の添付文書(能書)といった、薬機法とGMPの規制下にある包装資材をつくっています。転職・就職を検討して社名を検索すると、口コミサイトのページが上位に並びますが、そこに表示されるスコアは「平均勤続14.3年なのに総合評価2.73」という、一見すると矛盾した形をしています。この記事では、有価証券報告書・株主総会招集通知・決算短信・中期経営計画といった公式資料の実数と、口コミサイトの項目別スコアを突き合わせ、その矛盾がどこから生まれているのかを分解します。読み終えるころには、「自分がこの会社で長く働けるタイプかどうか」を、雰囲気ではなく数字で判断できる状態を目指します。

朝日印刷株式会社(3951)とは|同名企業との違いと事業の中身

最初に、検索でもっとも事故が起きやすい点を片づけます。「朝日印刷」という社名の会社は複数存在します。この記事が扱うのは、富山県富山市一番町1番1号 一番町スクエアビルに本社を置く、東証スタンダード市場上場の朝日印刷株式会社(証券コード3951・EDINETコードE00714)です。検索結果には「朝日印刷工業株式会社」の口コミページや、福井県勝山市の同名企業のサイトが混ざって表示されることがあります。実際のキーワード調査でも「朝日印刷工業株式会社 評判」という別会社向けの検索が月間30件規模で発生しており、口コミを読むときはページ内の所在地が「富山県」になっているかを必ず確認してください。朝日新聞社や、旧商号の朝日印刷紙器株式会社に由来する別法人とも関係はありません。

創業1872年・第110期の老舗が、なぜ医薬品の箱をつくっているのか

朝日印刷の起点は1872年(明治5年)創業の小澤活版所で、1946年5月に朝日印刷紙器株式会社として設立されました。2026年3月期が第110期にあたります。転機は1960年代前半で、「くすりの富山」という配置薬産業の集積地に立地していたことを活かし、医薬品向け包材で全国展開を進めました。つまり、地元産業の需要から生まれた専業化であり、一般的な商業印刷や出版印刷から医薬品分野へ横展開した会社とは成り立ちが異なります。チラシやカタログをつくる印刷会社ではなく、製薬メーカーの生産ラインの一部を担う会社という理解が、この企業を評価するうえでの出発点になります。

売上の約9割が印刷包材事業|3セグメントの構成

2026年3月期の連結売上高446億42百万円の内訳は、以下のとおりです(公式情報・決算短信および株主総会招集通知の事業報告による)。

セグメント売上高(2026年3月期)前期比従業員数
印刷包材事業399億95百万円(全体の約90%)△0.7%1,724名(前期比△94名)
包装システム販売事業41億47百万円+31.4%23名(+2名)
その他(人材派遣事業)4億99百万円△5.7%13名(+2名)
連結合計446億42百万円+1.6%1,760名(前期比△90名)

注目すべきは、主力の印刷包材事業が微減である一方、包装システム販売事業が前期比+31.4%と大きく伸びている点です。これは包装機械・包装ラインの企画提案と仕入販売を行う事業で、規模はまだ全体の1割弱ですが、成長率だけを見れば社内で突出しています。人員配置は印刷包材事業に圧倒的に偏っており(1,724名対23名)、伸びている領域と人が多い領域が一致していないことがわかります。推定情報としては、包装システム販売や後述するラベル事業のような成長領域では、今後、社内異動や中途採用による人員の振り向けが起きやすいと考えられます。

GMP規制下の印刷という特殊性が、働き方をどう変えるか

朝日印刷を理解するうえで最大のポイントは、扱う製品が「医薬品そのものの一部」として規制されることです。公式サイトの品質・技術ページによると、同社はパッケージを医薬品の一部と捉え、GMP(医薬品等の製造管理及び品質管理の基準)の考え方に基づく管理体制のもとで、誤表記・異物付着・加工不良の防止を工程管理で担保するとしています。これが実務上どういう意味を持つかを整理すると、次のようになります。

  • 仕様変更の自由度が低い:デザインや文言の変更には顧客である製薬会社側の承認手続きが必要で、現場判断で直すという発想が通りにくい
  • 記録と文書化が前提:工程・設備・作業環境・従業員教育まで文書化される運用が想定され、印刷オペレーターであっても記録業務の比重が高くなる
  • ミスの重さが違う:添付文書や表示の誤りは医薬品の回収リスクに直結するため、検査・照合の工程が厚く積まれる
  • 納期と品質の板挟みが起きやすい:規制対応の工数がかかる一方で製薬会社の生産計画に従うため、繁忙期の負荷が現場に集中しやすい

なお、バリデーションの具体的な実施内容、クリーンルームの規格、取得しているISO認証、全数検査の適用範囲といった詳細は、公式サイト上では個別に開示されていません。面接や工場見学の場で確認すべき項目としてメモしておくとよいでしょう。この「印刷会社でありながら製薬工場に近い管理環境」という性格は、後述する口コミスコアの偏りを読み解く鍵になります。

朝日印刷の公式データ一覧(有価証券報告書ベース)

本記事で扱う公式数値を一覧で確認できます。公式情報として整理していますが、最新の正確な数値は公式IRページで再確認してください。

項目内容
会社名朝日印刷株式会社(ASAHI PRINTING CO., LTD.)
上場区分東京証券取引所スタンダード市場(証券コード3951/業種分類「パルプ・紙」)
本社所在地富山県富山市一番町1番1号 一番町スクエアビル
設立/創業1946年5月22日設立(創業は1872年・明治5年)
代表者代表取締役社長執行役員 朝日重紀
資本金22億2,875万円
平均年間給与5,031千円(約503万円)/第110期・提出会社(単体)
平均年齢37.4歳(2026年3月31日現在・単体)
平均勤続年数14.3年(2026年3月31日現在・単体)
従業員数連結1,760名/提出会社単体1,111名(有期社員・パートの年間平均雇用人員は連結346名・単体137名で外数、派遣社員を除く)
売上高連結446億42百万円(2026年3月期・前期比+1.6%)
営業利益連結16億23百万円(同△21.8%)/経常利益18億97百万円(同△12.3%)
当期純利益親会社株主に帰属する当期純利益15億92百万円(同△6.6%)
設備投資額47億71百万円(うち生産設備21億28百万円)
女性管理職比率4.0%(第110期・単体)
男性育児休業取得率87.5%(第110期・単体)
離職率有価証券報告書では開示されていない
出典第110期(2026年3月期)有価証券報告書「従業員の状況」/第110回定時株主総会招集ご通知(2026年6月5日付)/2026年3月期決算短信/中期経営計画2030説明資料

数値の出典について、この記事では性質を分けて扱います。平均年齢37.4歳・平均勤続年数14.3年・従業員数(連結1,760名/単体1,111名)・セグメント別人員は、第110回定時株主総会招集ご通知の事業報告という一次資料で確認した数字です。一方、平均年間給与5,031千円については、2026年3月期の有価証券報告書PDF原本に直接あたることはできなかったため、有報のXBRLデータを機械的に取り込んだIRBANK、および「2026年3月期有価証券報告書から引用」と明記する企業研究サイトで確認しています。ただし、同じ出典に載る平均年齢・平均勤続年数・単体従業員数が一次資料と完全に一致していることから、給与額についても信頼性は高いと判断しました。円単位の端数のみが未確認という位置づけです。

朝日印刷の年収|有報503万円の中身と、口コミに出る給与の傾向

結論から言うと、朝日印刷の平均年間給与は約503万円(2026年3月期・単体)で、直近3期は明確な上昇トレンドにあります。ただしこの503万円が「誰の数字か」を取り違えると判断を誤るため、順を追って整理します。

平均年間給与は3期で454万円→503万円へ

有価証券報告書によると、提出会社(朝日印刷単体)の平均年間給与の推移は次のとおりです。

決算期平均年間給与前期比平均年齢平均勤続年数
2024年3月期(第108期)約454万円—36.5歳13.5年
2025年3月期(第109期)約471万円+17万円37.0歳14.0年
2026年3月期(第110期)約503万円+32万円(+6.6%)37.4歳14.3年

2期で約49万円、率にして約10.8%の上昇です。この間、平均年齢の上昇は0.9歳にとどまっているため、年齢構成の高齢化による自然増だけでは説明がつかない伸び方をしています。推定情報としては、物価上昇局面でのベースアップや賃金改定が反映された可能性が考えられますが、賃上げ率そのものは有価証券報告書では開示されていません。転職検討者にとって重要なのは、口コミサイトに残っている給与の書き込みの多くがこの上昇局面より前の在籍期間に基づいている可能性がある点です。「給与水準は高くない」という趣旨の投稿を読むときは、その投稿がいつの在籍者によるものかを合わせて見る必要があります。

もう一点、見落としやすい注意があります。有報の平均年間給与が対象とするのは提出会社(朝日印刷単体)の1,111名であり、連結1,760名の数字ではありません。差の約650名は、阪本印刷(大阪市北区)、協和カートン(富山市)、ニッポー(富山市上冨居)、朝日人材サービス(富山市)、およびマレーシアの3社といった子会社の従業員で、503万円には含まれていません。朝日印刷は純粋持株会社ではない事業会社なので、単体の給与水準は本社・富山工場の実態をほぼ反映していると考えてよい一方、グループ会社への応募を検討している場合はこの503万円がそのまま自分の相場になるとは限らないという前提で見てください。

口コミに現れる給与・賞与・住宅手当の傾向

口コミ傾向として、OpenWork・エン カイシャの評判・転職会議に共通して出てくる論点を整理します。いずれも個人の投稿であり、会社発表による裏付けはありません。

  • 待遇面の満足度は低め:OpenWorkの「待遇面の満足度」は2.4点で、8項目の中でも下位です。給与水準に対する不満は退職検討理由としても挙げられています
  • 住宅手当は手厚いという声:クチコミによれば、家賃の9割程度が補助されるという投稿が見られます。ただしこれは個人の投稿であり、対象条件・上限額・適用職種は公表されていないため、条件の詳細は必ず選考過程で確認してください
  • 残業代・休日出勤に関する言及:残業や休日出勤が多いという趣旨の投稿が、退職検討理由の上位に挙がっています
  • 人事評価の納得感:OpenWorkの「人事評価の適正感」は2.5点で、評価と処遇の連動に対する納得感が高いとは言いにくいスコアです

つまり「絶対水準が低いから不満」というより、評価の納得感と業務負荷に対する見合いへの不満が中心という読み方ができます。年収交渉の場では、提示額そのものだけでなく、賞与の算定方式、住宅関連手当の適用条件、時間外手当の運用(固定残業代の有無を含む)を分けて確認するのが現実的です。

求職者
求職者

503万円って、印刷業界の中では高いほうなんですか?

推定情報としてお答えすると、東証プライム上場の総合印刷大手(TOPPANホールディングス、共同印刷など)は規模も事業構成も異なり、一般に朝日印刷を上回る給与水準にあるとみられます。一方、地方に生産拠点を置く紙・パッケージ系の中堅上場企業としては、503万円は突出して低い水準ではありません。むしろ判断すべきは「今の水準」ではなく「伸び方」で、454→471→503万円という3期の推移は、同規模の紙・パッケージ企業と比べても速いペースです。この上昇が一過性なのか継続するのかは、後述する利益構造とあわせて見る必要があります。

職種別・年代別の推定レンジと、確認すべきポイント

職種別の年収は有価証券報告書では開示されていません。以下は平均503万円・平均年齢37.4歳という公式数値から逆算した推定情報であり、実際の提示額は経験・等級・勤務地により変動します。

区分推定レンジの目安見るべきポイント
20代(入社数年)350万〜430万円程度住宅関連手当が実質手取りに効くため、基本給だけで比較しない
30代(中堅・平均年齢帯)450万〜560万円程度平均503万円はこの層が中心。賞与の業績連動幅を確認
40代以上・管理職600万円前後〜女性管理職比率4.0%という数字が示す登用実態を面接で確認
営業職全社平均前後全国14営業所・4支店体制のため、勤務地変更の可能性を確認
製造・生産技術全社平均前後交替勤務の有無、深夜手当の設計、工場再編の影響範囲を確認

なお人的資本の開示として、男女の賃金差異は全労働者ベースで66.1%、正規雇用で68.5%、パート・有期で61.4%と公表されています(第110期・単体)。一方で男性の育児休業取得率は87.5%と高く、制度面の整備は進んでいるが、管理職への登用にはまだ差があるという構図が数字に出ています。女性管理職比率4.0%という水準は、キャリアパスを重視する応募者にとっては確認が必要な論点です。

平均勤続14.3年が示すもの|「23歳で入社してほぼ辞めない」会社

朝日印刷を数字で語るとき、平均年間給与よりも雄弁なのが平均勤続年数14.3年という値です。ここが、この会社を評価するうえでの最大の特徴になります。

平均年齢37.4歳から逆算すると、入社時の年齢は23歳前後

単純計算ですが、平均年齢37.4歳から平均勤続14.3年を引くと23.1歳になります。これは統計上の平均同士の引き算なので個々人の実態とは異なりますが、集団としての傾向を示すには十分な指標です。つまり朝日印刷は、新卒で入社した人が長く在籍し続けることで人員構成が成り立っている会社だと読めます。中途採用が主戦力の会社であれば、平均年齢が高いのに勤続年数が短いという形になりますが、朝日印刷はその逆です。

勤続年数の長期推移も一貫しています。

決算期平均勤続年数平均年齢逆算した入社時年齢
2014年3月期11.2年33.8歳22.6歳
2024年3月期13.5年36.5歳23.0歳
2025年3月期14.0年37.0歳23.0歳
2026年3月期14.3年37.4歳23.1歳

12年間で勤続年数が3.1年伸び、逆算した入社時年齢はほぼ22.6〜23.1歳で一定です。この安定性は偶然ではなく、採用と定着の構造が長期にわたって変わっていないことを示します。転職検討者の視点で言い換えると、次のようになります。

  • ポジティブに読むなら:極端な人の入れ替わりが起きていない職場で、業務知識やGMP対応のノウハウが社内に蓄積している。腰を据えて働きたい人には環境が合う
  • 慎重に読むなら:新卒プロパー中心の同質性が高い組織になりやすく、中途入社者が既存の人間関係やローカルルールに入り込むコストが相応にかかる可能性がある
  • キャリア形成の観点では:人が辞めない=ポストが空きにくいということでもあり、昇進スピードは緩やかになりやすい(推定情報)

「辞めないのに満足度は低い」というギャップをどう扱うか

ここで冒頭の矛盾に戻ります。勤続14.3年という定着の良さと、OpenWork総合2.73という低めの評価が同居しているのが朝日印刷です。一般に、この組み合わせが生じるパターンは限られます。推定情報として整理すると、(1)待遇や成長機会への不満はあるが、転職先の選択肢が限られる地域で安定を優先している、(2)雇用と勤務地の安定性という具体的なメリットが、不満を上回っている、(3)そもそも辞める理由になるほど深刻な不満ではなく、評価が辛口に付きやすい層が回答している、といった読み方が考えられます。

いずれにせよ、転職検討者にとっての実務的な結論はひとつです。「辞める人が少ない=満足度が高い」という等式は、この会社には当てはまらない。定着率の高さを安心材料として受け取るのではなく、次章で見るスコアの内訳を確認したうえで、自分が重視する項目がどこに位置しているかで判断してください。

OpenWork総合2.73点の「形」を読む|法令順守3.9だけが突出する理由

朝日印刷の口コミスコアは、平均点よりも項目別の凹凸の形にこそ情報があります。ここがこの記事でもっともお伝えしたい部分です。

8項目のうち、3点台は「法令順守意識」ただ1つ

口コミ傾向として、OpenWorkに掲載されている朝日印刷(印刷・富山県)の項目別スコアは以下のとおりです。総合評価2.73、口コミ288件、回答者55人という母数は、従業員1,100名規模の地方上場企業としては十分に多く、傾向を語るに足る水準です。

評価項目スコア読み取れること
法令順守意識3.98項目で唯一の3点台かつ突出。規制産業としての管理体制が体感されている
社員の相互尊重2.9人間関係は極端に悪いという評価にはなっていない
社員の士気2.6目標に向かう熱量への評価は高くない
風通しの良さ2.6意思決定や情報共有への評価は高くない
人事評価の適正感2.5評価と処遇の連動に納得感が得られにくい
待遇面の満足度2.4給与・賞与への不満が退職検討理由にも表れている
20代成長環境2.4若手が裁量を得て伸びる実感につながりにくい
人材の長期育成2.38項目で最低。育成投資への評価がもっとも低い

最高値3.9と最低値2.3の差は1.6ポイント。法令順守意識だけが1.0ポイント以上離れて突出し、残り7項目が2.3〜2.9の狭い帯に収まっているという、かなり特徴的な形です。多くの企業では複数項目が3点台に散らばるため、この一点突出型は珍しい部類に入ります。

この形は、GMP規制産業の働き方がそのまま出たものと読める

なぜこの形になるのか。推定情報としての解釈ですが、前章で見た事業の性格と重ねると筋が通ります。医薬品包材は、誤表記や異物混入が医薬品の回収につながる領域であり、決められた手順を守ること自体が製品品質そのものです。結果として、

  • 法令順守・手順順守は徹底される(=法令順守意識3.9)。これは会社の努力の成果であり、実際に働く人が体感しているポジティブな事実です
  • その裏返しとして、現場の裁量は小さくなる。手順を変えるには顧客承認が必要で、若手が「自分で考えて変えた」という成功体験を積みにくい(=20代成長環境2.4)
  • 評価も、手順遵守という「減点されないこと」が基準になりやすい。加点要素が見えにくいと、評価の納得感は下がりやすい(=人事評価の適正感2.5)
  • 育成投資も、まず規制対応教育が優先される。キャリア開発型の研修が相対的に薄く見える(=人材の長期育成2.3)

これは朝日印刷という個社の問題というより、規制産業の製造現場に共通して起きやすい構造と考えるほうが実態に近いでしょう。裏を返せば、「決められた品質基準を守り抜くこと自体に価値を感じられるか」が、この会社との相性を決める最大の分岐点になります。刺激的な裁量やスピード感を求める人ほど、このスコアの形はミスマッチのサインとして受け取るべきです。

残業24.9時間・有給消化率53.8%という働き方データ

働き方の実数も見ておきます。口コミ傾向として、OpenWorkに掲載されている月間残業時間は24.9時間、有給休暇消化率は53.8%です。月24.9時間は1日あたり約1.2時間で、製造業として突出して長い数字ではありません。一方、有給消化率53.8%は、取得しづらさを感じる人が一定数いる水準と言えます。ただし残業時間は職種・部署・繁忙期で大きく振れるため、平均値だけで判断するのは危険です。

他媒体の状況も併記します。転職会議には口コミ233件、エン カイシャの評判は総合3.1点(正社員39人回答)で口コミ218件、就活会議は14件が掲載されています。媒体によって総合スコアが2.73と3.1に分かれるのは、回答者の属性や評価軸の違いによるものと考えられます。複数媒体を横断して一貫しているのは、「安定している・地元で長く働ける・辞めない・住宅手当は手厚い」という肯定面と、「給与水準への不満・残業や休日出勤の負荷・評価と成長環境への不満」という否定面が同時に語られているという点です。この両面性は、どの媒体でもほぼ崩れていません。

朝日印刷の勤務地と、いま進んでいる拠点再編

朝日印刷に関する検索でもっとも多いのは、実は評判や年収ではなく勤務地に関するキーワードです。「富山工場」で月間520件規模、「本社」で260件規模の検索が発生しており、「富山南工場」「富山東工場」といった個別工場名でも検索されています。それだけ「どこで働くことになるのか」が具体的な関心事になっているということです。

製造機能は富山4工場+京都工場に集中

公式サイトによると、拠点構成は以下のとおりです(公式情報)。

区分拠点補足
本社富山県富山市一番町1番1号 一番町スクエアビル管理・経営機能
工場(富山)富山工場(富山市婦中町板倉492番地2)、富山第二工場、富山南工場、富山東工場富山工場が基幹工場。定時株主総会の会場でもある
工場(富山県外)京都工場(京都クリエイティブパーク)新製品・新技術のパイロットプラント的位置づけ
支店富山営業部、東京支店、大阪支店、名古屋支店、新宿支店営業拠点
営業所山形、滋賀、石川、熊本、奈良、静岡、兵庫(神戸)、栃木、群馬、岐阜、京都、三重、徳島、福岡神戸営業所は2026年9月28日付で大阪支店へ統合・閉鎖予定
国内子会社阪本印刷(大阪市北区・工場は大阪)、協和カートン(富山市)、ニッポー(富山市上冨居)、朝日人材サービス(富山市)ニッポーは2027年7月1日付で吸収合併予定
海外子会社Harleigh (Malaysia)、Shin-Nippon Industries(いずれもJOHOR)、Kinta Press & Packaging(PERAK)マレーシア3社

整理すると、製造で入社する場合、勤務地は実質的に富山市内(一部は京都・大阪)という構造です。富山4工場は同一市内圏にあるため、工場間の異動が発生しても生活拠点を大きく動かさずに済む可能性があります。これは、全国に工場が散在するメーカーと比べたときの明確な違いであり、「富山に住んで製造業で長く働きたい人」にとっては強い適合性を持ちます。前章で見た勤続14.3年という数字も、この勤務地構造と無関係ではないでしょう。

営業職は全国拠点に分散|転勤の可能性は必ず確認を

一方で営業は、4支店+14営業所という全国ネットワークに分散しています。口コミ傾向として、営業職は全国転勤があるという趣旨の投稿が見られますが、これは個人の投稿であり、会社としての転勤方針が公表されているわけではありません。応募時には、募集職種ごとの勤務地限定制度の有無、転勤の頻度と範囲、転居を伴う異動時の支援制度を、求人票と労働条件通知書で確認してください。「富山で腰を据える製造職」と「全国を担当する営業職」で、同じ会社でもキャリアの姿がまったく異なるのがこの会社の特徴です。

2026〜2027年に開示された組織・拠点の再編

直近1年で、求職者に直接関係する開示が複数出ています。いずれも公式情報(適時開示・招集通知)に基づく事実です。

  • 「工場再編推進室」の設置:常務取締役が工場再編推進室長を兼務しており、富山4工場体制の再編が進行中とされています
  • 子会社ニッポーの吸収合併:2026年7月21日開示。医薬品向け添付文書・ラベルを製造する完全子会社を、2027年7月1日付で吸収合併する予定です(簡易合併・略式合併)
  • 神戸営業所の統合・閉鎖:2026年8月7日開示。2026年9月28日付で大阪支店へ統合されます
  • 執行役員制度の導入:2026年6月に導入され、社長の肩書きが「代表取締役社長執行役員」に変更されました
  • 役員退職慰労金制度の廃止:2026年6月に廃止されています
  • 従業員数の推移:単体従業員は2020年3月期の1,188名をピークに2026年3月期は1,111名まで減少。連結でも前期比90名減となっています

これらはすべて会社が開示した事実であり、目的が人員削減であるといった解釈を示す資料は公表されていません。ただし転職検討者の立場では、事実として「拠点と組織が同時に動いている時期である」ことは踏まえておくべきです。推定情報として、面接で確認しておきたいのは次の3点です。(1)応募する職種・拠点が工場再編の対象範囲に含まれるか、(2)ニッポー吸収合併後の配属や職務内容の想定、(3)営業拠点統合が担当エリアに与える影響。いずれも聞きにくい質問ではなく、開示済みの事実に基づく確認なので、選考の場で率直に尋ねて問題ありません。

業績は4期連続増収でも経常益は3期連続減益|「売れているのに儲からない」構造

結論から言うと、朝日印刷の業績は売上が伸び続けているのに利益は縮んでいるという形をしています。これは待遇や設備投資、そして中期の雇用環境に直結する話なので、転職判断では避けて通れません。

売上403億→446億円、経常利益25.35億→18.97億円

決算短信によると、直近4期の推移は以下のとおりです(公式情報・連結)。

決算期売上高経常利益経常利益率(概算)
第107期(2023年3月期)403億02百万円25億35百万円約6.3%
第108期(2024年3月期)418億71百万円23億23百万円約5.5%
第109期(2025年3月期)439億45百万円21億65百万円約4.9%
第110期(2026年3月期)446億42百万円18億97百万円約4.2%

売上は4期で43億40百万円(+10.8%)増えた一方、経常利益は6億38百万円(△25.2%)減りました。売上が1割増えるあいだに、利益は4分の1が消えたという計算になります。2026年3月期の営業利益は16億23百万円(前期比△21.8%)で、営業利益率は約3.6%。当期純利益は15億92百万円(同△6.6%)で、直近4期はいずれも黒字であり、継続企業の前提に関する注記(GC注記)は付いていません。財務が危険な状態にあるという話ではなく、収益性が薄い状態が続いているという理解が正確です。

減益の理由|原材料高と、8年連続の薬価改定によるコスト圧力

2026年3月期の減益要因として会社が挙げているのは、原材料価格の高騰・物価高に加えて、印刷包材事業における海外(マレーシア)での受注減少です。さらに構造的な問題として、中期経営計画2030の説明資料は、原材料高と8年連続の薬価改定による製薬顧客からのコスト圧力を明記しています。これは会社自身が公表している認識なので、事実として扱ってよい内容です。

この構造を、転職検討者向けに噛み砕くと次のようになります。医薬品の公定価格である薬価が繰り返し引き下げられると、製薬会社は原価を圧縮せざるを得ず、包装資材の調達価格にも下押し圧力がかかります。一方で朝日印刷側は、紙・インキ・フィルムといった原材料の値上がりと、物流費・労務費・環境対応投資の増加を同時に受けています。入口(原材料)は上がり、出口(販売価格)は上げにくいという挟み撃ちが、営業利益率3.6%という数字の正体です。日本製紙連合会の内需見通しでも国内の紙・板紙需要は縮小基調が続いており、包装用紙の値上げも2022年以降ほぼ毎年続いています。業界全体として、数量ではなく値決めと採算管理で稼ぐ局面に入っていると言えます。

ただし、悲観一色で読むべきでもありません。売上が4期連続で伸びていること自体は、医薬品包材という需要が安定した領域で顧客基盤を維持できている証拠です。中期経営計画2030でも「販売価格の適正化」「不採算案件の是正」が明記されており、会社は課題を認識したうえで手を打とうとしている段階にあります。推定情報としては、この価格適正化が進むかどうかが、今後の賃金原資と設備投資余力を左右すると考えられます。

設備投資47億円・借入金131億円という財務の姿

2026年3月期の設備投資額は47億71百万円(うち生産設備21億28百万円)で、営業利益16億23百万円を大きく上回る規模です。期末の借入金残高は131億53百万円で、前期末比20億21百万円減少しています。主要借入先は北陸銀行67億17百万円、三菱UFJ銀行30億円、富山第一銀行20億円で、地元金融機関との関係が資金調達の中心にあることがわかります。

また、株式面ではPBRが約0.52倍と1倍割れの状態が続いています。株主構成は筆頭株主の株式会社サンワールドが10.18%、朝日印刷持株会7.69%、印刷機械大手の株式会社小森コーポレーションが5.90%、公益財団法人朝日国際教育財団3.19%、朝日印刷従業員持株会3.09%、前代表取締役会長の朝日重剛氏3.06%と続き、親会社を持たない独立系で、創業家と関係先による安定株主構成になっています。買収や資本再編によって働く環境が急変するリスクは、相対的に小さい構造と言えます。

中期経営計画2030から見る将来性|KGIを売上からROEへ切り替えた意味

朝日印刷は2026年5月に、長期ビジョン「ASAHI2035」と「中期経営計画2030」を策定しました。転職検討者にとって重要なのは、この計画で経営目標の物差しそのものが変わった点です。

売上目標を降ろし、ROE8%・営業利益率8%を掲げた

前中計「AX2024」は売上420億円・ROE6%という目標を掲げていました。新しい中期経営計画2030では、売上高をKGI(最重要目標)から外し、2031年3月期にROE8%・営業利益率8%を達成するという設定に切り替えています。現状の営業利益率3.6%から8%へは2倍以上の引き上げであり、相当に踏み込んだ目標です。

これが働く側に意味するところを推定情報として整理すると、次のようになります。売上を追う経営から採算を追う経営に切り替わるということは、「受注量を伸ばした人」より「採算を改善した人」が評価される方向へ、評価軸が動く可能性があるということです。営業職であれば値決め交渉と採算管理の力量、製造・生産技術であれば歩留まり改善と省人化の実績が、これまで以上に問われる展開が想定されます。前述の「人事評価の適正感2.5」というスコアが今後どう動くかは、この評価軸の転換が現場に浸透するかどうかにかかっているとも言えます。

成長領域は「ラベル」「包装システム販売」「ASEAN」の3つ

中期経営計画2030が成長戦略に据えているのは、以下の3領域です。

  • ラベル事業:2026年3月期の26億円から、2030年度に40億円へ拡大する目標。粘着ラベルやシュリンクラベルは、医薬品以外の分野にも展開余地があります
  • 包装システム販売事業:前期比+31.4%と社内で最速の成長率。包装機械・包装ラインの企画提案という、印刷とは異なるソリューション型の仕事です
  • 海外(ASEAN)事業:マレーシア3社を軸とした展開。ただし2026年3月期はマレーシアの受注減が減益要因になっており、立て直しが前提になります

キャリアの観点では、この3領域が「社内で人が足りなくなる可能性が高い場所」と言い換えられます。とくに包装システム販売事業は従業員23名という小所帯で+31.4%成長しており、推定情報ですが人員の増強や社内異動が起きやすい領域と考えられます。中期経営計画は「人的資本の強化を経営における最重要テーマ」と明記し、内部異動の活性化と人材ポートフォリオの変革を掲げているため、この方針が実際に運用されるかどうかは面接で確認する価値があります。

環境対応投資も継続|SBT認定取得を目指す段階

環境面では、2025年度にSBTi(Science Based Targets initiative)へコミットメントレターを提出し、2027年度までのSBT認定取得、2030年度にScope1,2を42%削減・Scope3を25%削減(2023年度比)という目標を掲げ、2026年5月にはオフサイトPPA(電力購入契約)の締結も開示しました。短期的にはコスト要因ですが、製薬会社という顧客のサプライチェーン基準を満たし続けるうえでは必要条件になりつつあります。株主還元ではDOEと累進配当を導入しており、予想配当利回りは約4.21%(2026年8月時点)です。

朝日印刷と同業・近接企業の比較

転職先の選択肢として実際に並びやすい企業と比較します。年収の具体額は各社の有価証券報告書で確認すべき数値のため、ここでは事業の軸とキャリアの性格で整理します。年収水準に関する記述は推定情報を含みます。

企業名主戦場規模・上場区分朝日印刷との違い比較のポイント
朝日印刷(3951)医薬品・化粧品向け印刷包材連結1,760名・売上446億円/東証スタンダード—GMP規制下の専業。富山中心の勤務地と長期定着型の人員構成
フジシールインターナショナル(7864)シュリンクラベル・ソフトパウチ東証プライムラベル専業大手。海外比率が高い朝日印刷が成長領域に据えるラベル事業の直接的な比較先
リンテック(7966)粘着ラベル・機能性フィルム東証プライム素材メーカー寄り。電子部品向けなど用途が広いラベル・粘着分野で技術志向のキャリアを積みたい場合の比較先
共同印刷(7914)軟包装・紙器・情報系を持つ総合印刷東証プライム事業ポートフォリオが分散包装以外にも異動余地がある環境を求める場合の比較先
TOPPANホールディングス(7911)パッケージ・情報・エレクトロニクス東証プライム・業界最大手規模が桁違いで、給与水準も一般に上回るとみられる規模とブランドを重視するなら比較対象。ただし選考難度も上がる

この表から読み取れる朝日印刷の位置づけは明確です。規模でも給与水準でもプライム上場の大手には及ばない一方、「医薬品包材の専業」という一点においては代替の効きにくいポジションを持っているということです。総合印刷会社に入れば包装以外の事業へ異動する可能性がありますが、朝日印刷では売上の約90%が印刷包材事業であるため、この領域の専門性を一貫して深められるという特徴があります。逆に言えば、事業ポートフォリオの分散による安全網は薄く、医薬品業界の動向がそのまま経営に直結します。

業界外へのキャリアの持ち運びという観点では、GMP・薬機法対応の品質管理経験、包装設計の知見、粉粒体や医薬品の荷姿に関する理解は、製薬・化粧品・食品メーカーの資材調達部門や包装設計部門、あるいは検査自動化・省人化設備を扱うメーカーでも通用しやすい領域です。推定情報ですが、「印刷会社での経験」ではなく「規制産業の品質管理経験」として語れるかどうかが、その後の市場価値を分けると考えられます。

コンプライアンス面で確認できた事実と、確認できなかった事実

印刷業界を検討している方から、業界で過去に起きた事案との関係を心配する声があります。ここは事実だけを書きます。

2022年3月3日に公正取引委員会が認定した、日本年金機構のねんきん定期便に関するデータプリント業務の入札談合事件(対象26社)について、朝日印刷は対象事業者に含まれていません。日本年金機構が公表した競争参加資格停止業者一覧(令和4年3月31日付)のPDFに記載された26社の社名を実データで照合し、朝日印刷が含まれていないことを確認しました。同社の事業領域は官公庁向けのデータプリントではなく医薬品包材であり、そもそも当該入札に関与する立場になかったとみられます。なお、他社の社名についてはこの記事では列挙しません。

そのほか、朝日印刷株式会社(3951)に関する行政処分、独占禁止法違反、重大な労働災害、製品回収、係争中の訴訟については、公正取引委員会の公表資料・報道・適時開示のいずれからも該当する事実を見つけられませんでした。2026年8月時点でTOB・MBO・非公開化に関する適時開示もなく、むしろ自己株式取得を継続実施している状況です。PBRは1倍割れが続いていますが、上場維持基準への不適合に関する開示は出ていません。コンプライアンス面で特筆すべき懸念材料は見当たらないというのが、公開情報に基づく現時点の整理です。前述したOpenWorkの「法令順守意識3.9」というスコアとも整合しています。

朝日印刷への転職が向いている人・向いていない人

ここまでの公式情報・口コミ傾向をふまえ、適性を整理します(推定情報を含みます)。スコアの低い項目を「悪い会社の証拠」と読むのではなく、自分が何を重視するかとの相性として見てください。

向いている人向いていない人
富山県内で腰を据えて製造業のキャリアを築きたい人。製造機能が富山市内に集中しており、生活拠点を動かさずに働ける可能性が高い裁量の大きい仕事や、自分の判断で仕組みを変える経験を早期に求める人。GMP規制下では手順変更に顧客承認が必要になる
決められた品質基準を守り抜くこと自体に価値を感じられる人。法令順守意識3.9という評価はこの姿勢の裏返し成果に応じた昇給・昇進のスピードを最優先する人。人事評価の適正感2.5・勤続14.3年という構造ではポストが空きにくい
医薬品という需要が安定した市場で、長期的に同じ専門性を深めたい人幅広い事業を経験して社内でキャリアチェンジしたい人。売上の約90%が印刷包材事業に集中している
採算改善や価格交渉に強みがある人。中計2030でROE・営業利益率がKGIになり、この能力の評価余地が広がっている高い給与水準を最優先する人。平均503万円は上昇傾向だが、プライム上場の大手を上回る水準ではないとみられる
成長領域(ラベル・包装システム販売・ASEAN)で自分の経験を活かしたい人。人員が薄く、貢献余地が大きい組織や拠点の変化が少ない環境を望む人。工場再編・子会社合併・営業所統合が同時進行している

朝日印刷に関するよくある質問

朝日印刷への転職・就職を検討する人からよく挙がる疑問に、公式情報と口コミ傾向を分けて回答します。

朝日印刷の平均年収はいくらですか

有価証券報告書によると、2026年3月期(第110期)の平均年間給与は5,031千円(約503万円)です。これは提出会社(朝日印刷単体・従業員1,111名)の数値で、連結1,760名のうち子会社所属の約650名は含まれません。推移は2024年3月期454万円→2025年3月期471万円→2026年3月期503万円と3期連続で上昇しています。なお、この給与額は有報のXBRLデータを取り込んだIRBANK等の二次経路で確認した数値であり、同じ出典に載る平均年齢・平均勤続年数・単体従業員数は株主総会招集通知(一次資料)と完全に一致しています。

朝日印刷の離職率は公表されていますか

離職率そのものは有価証券報告書では開示されていません。ただし代替指標として、平均勤続年数14.3年・平均年齢37.4歳という公式数値があります。この2つから逆算すると入社時年齢は23.1歳となり、新卒入社者が長期にわたって在籍する構造であることが読み取れます。勤続年数は2014年3月期の11.2年から一貫して伸びており、人の入れ替わりが激しい状態にはないと考えられます(推定情報)。

朝日印刷の勤務地はどこになりますか

本社は富山県富山市一番町で、工場は富山工場(基幹工場)・富山第二工場・富山南工場・富山東工場の4拠点が富山市内にあり、ほかに京都工場があります。営業拠点は富山営業部・東京・大阪・名古屋・新宿の5支店と、山形・滋賀・石川・熊本・奈良・静岡・兵庫(神戸)・栃木・群馬・岐阜・京都・三重・徳島・福岡の14営業所です。神戸営業所は2026年9月28日付で大阪支店へ統合・閉鎖される予定が開示されています。製造職は富山中心、営業職は全国分散という構造です。

富山4工場の再編は、応募にどう影響しますか

朝日印刷は常務取締役が「工場再編推進室長」を兼務しており、富山4工場体制の再編が進行中とされています。加えて、子会社ニッポーの吸収合併(2027年7月1日予定)、神戸営業所の大阪支店への統合(2026年9月28日付)も開示されています。これらは会社が公表した事実ですが、具体的な再編内容や人員配置への影響は開示されていません。推定情報として、応募する職種・拠点が再編の対象範囲に含まれるかは、選考の場で直接確認することをおすすめします。開示済みの事実に基づく質問なので、聞いても差し支えありません。

朝日印刷の将来性はどう評価すればよいですか

売上は4期連続で増収(403億→446億円)である一方、経常利益は3期連続で減益(25.35億→18.97億円)、営業利益率は約3.6%です。会社は原材料高と8年連続の薬価改定による製薬顧客からのコスト圧力を中期経営計画2030で明記しており、この構造の是正が最大の課題です。同計画ではKGIを売上からROE8%・営業利益率8%へ切り替え、ラベル事業・包装システム販売事業・ASEAN事業を成長領域に据えています。直近4期はいずれも黒字でGC注記もなく、財務の安全性が問われる状況ではありませんが、収益性の改善が実現するかどうかが将来性の分岐点になると考えられます(推定情報)。

朝日印刷への転職判断まとめ

編集部の見解として総括すると、朝日印刷は「安定と引き換えに、変化と加速を求めにくい会社」という評価が実態に近いと考えられます。医薬品包材という需要の落ちにくい市場で売上を伸ばし続け、平均勤続14.3年という定着構造を持ち、コンプライアンス面でも懸念材料が見当たらない。一方で、営業利益率3.6%という収益性の薄さ、待遇・成長環境・育成に対する口コミ評価の低さ、そして拠点・組織の再編が同時進行しているという事実も並んでいます。この両面のどちらを重く見るかは、応募者が転職で何を解決したいかによって変わります。以下、判断軸ごとに整理します。

判断軸評価
年収水準平均503万円(単体)。3期で+49万円と上昇トレンドは明確だが、プライム上場の大手を上回る水準ではないとみられる(推定情報)
雇用の安定性直近4期は黒字でGC注記なし。親会社を持たない独立系で、創業家・持株会中心の安定株主構成
定着のしやすさ平均勤続14.3年・入社時年齢23.1歳(逆算)。長期在籍が前提の人員構成
働き方月間残業24.9時間・有給消化率53.8%(口コミ傾向)。残業は突出して長くないが、取得しやすさには課題を感じる声がある
成長環境20代成長環境2.4・人材の長期育成2.3(口コミ傾向)。規制産業ゆえ裁量が小さくなりやすい構造
コンプライアンス法令順守意識3.9(口コミ傾向)。ねんきん定期便談合の対象26社に含まれず、行政処分・訴訟も見当たらない
収益性・将来性4期連続増収も3期連続経常減益、営業利益率3.6%。中計2030でROE8%・営業利益率8%への転換を宣言した段階
勤務地製造は富山市内に集中、営業は全国4支店・14営業所。職種で大きく異なるため求人票での確認が必須
変化への耐性工場再編推進室の設置、子会社ニッポーの吸収合併(2027年7月予定)、神戸営業所統合(2026年9月)が同時進行

最終的な判断は、求人票と労働条件通知書、そして面接で得た情報を合わせて行ってください。とくに勤務地の範囲・転勤の可能性・工場再編の対象範囲・賞与と手当の算定方式の4点は、公開情報だけでは確定できない領域です。

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本記事の出典・参考情報

本記事で参照した一次情報・口コミ情報の出典は以下の通りです。最新の正確な数値は各リンク先で確認してください。

公式情報源

このほか、第110回定時株主総会招集ご通知(2026年6月5日付)、2026年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)、中期経営計画2030説明資料、完全子会社の吸収合併に関するお知らせ(2026年7月21日)、営業拠点の統合に関するお知らせ(2026年8月7日)、日本年金機構「競争参加資格停止業者一覧」(令和4年3月31日)を参照しています。平均年間給与については、有価証券報告書のXBRLデータを取り込んだIRBANKおよび企業研究サイトを経由して確認しました。

口コミ・評判の参照元

免責事項:本記事の数値・評価は公式情報・口コミ集計・市場推定の3分類で示しており、口コミ傾向や推定情報は断定ではなく傾向・可能性として表現しています。最終判断は読者自身で公式IRおよび内定時の労働条件通知書で確認してください。

この記事の編集方針・情報の確認について

この記事は、公式公開情報(有価証券報告書・IR資料・株主総会招集通知)、求人情報、口コミ傾向をそれぞれ分けて整理し、転職・就職判断に役立つよう編集しています。年収・平均年齢・平均勤続年数・従業員数などの中核データは有価証券報告書「従業員の状況」および株主総会招集通知の事業報告を一次情報として確認し、口コミ・推定情報とは明確に区別しています。同名の別会社(朝日印刷工業株式会社、福井県勝山市の同名企業など)との混同を避けるため、本記事の対象は証券コード3951・富山県富山市の朝日印刷株式会社に限定しています。記載内容は最終更新時点の公開情報にもとづきます。最新の正確な数値は各公式IRページでご確認ください。

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コロ助
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企業と転職サービスを、有価証券報告書などの一次情報から読んでいます。
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