アウンコンサルティングの残業時間は開示がない|確認できたのは働き方の制度だけ
※本記事にはプロモーションを含みます。
「アウンコンサルティング 残業」と検索した人に、先に答えを書きます。残業時間の実績値は、有価証券報告書にも、会社の採用ページにも記載がありませんでした。編集部が2026年9月22日に、問いの形を変えて2回確認した結果です。
確認できたのは、会社が採用ページに書いている「全社員が原則リモートワークをしており」という一文と、「フルフレックス制度」の記載だけです。時間の数字はありません。
そして、この記事にはもう1つ、残業より先に知っておくべきことがあります。第28期(2026年5月期)の有価証券報告書に、継続企業の前提に関する記載があります。転職先として検討しているなら、そちらを先に読んでください。
結論|残業の数字は無い。先に読むべきは継続企業の前提に関する記載
| 確認項目 | 結果 | 根拠 |
|---|---|---|
| 月平均の残業時間 | 開示を確認できず | 有価証券報告書の抽出範囲・会社概要・採用ページのいずれにも記載なし |
| 働き方の制度 | 全社員が原則リモートワーク/フルフレックス制度 | 会社の採用ページ(2026年9月22日に編集部が2回確認) |
| 継続企業の前提 | 「重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在する」が「重要な不確実性は認められない」 | 第28期有価証券報告書14ページ目。会社の判断(逐語は本文) |
| 平均年間給与 | 4,444,030円 | 同報告書「従業員の状況」の提出会社の欄 |
| 従業員数 | 21人(提出会社) | 同。会社概要の「正社員のみ21名」と一致 |
| 5期の売上高 | △47.3% | 387,754千円→204,305千円(増減率は編集部の算出) |
| 5期の従業員数 | △20人(△48.8%) | 41人→21人(同) |
| 5期の損益 | 経常利益・当期純利益とも、5期のうち4期(第25〜28期)が赤字。黒字は第24期のみ | 有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」 |
| 自己資本比率 | 47.70% | 第28期。66.40%から18.7ポイント低下(編集部の算出) |
向いている人:リモートワーク前提の働き方を探している人。少人数の会社で裁量を持ちたい人。会社の状態を自分で読んだうえで判断できる人。
慎重に考えたい人:残業時間の実績値を見てから決めたい人。会社の規模が拡大していることを条件にしたい人。売上も従業員数も、5期でおよそ半分になっています。経常利益・当期純利益も5期のうち4期が赤字です。
この記事の調査条件
対策キーワードが「残業」であるのに対し、有価証券報告書に労働時間の開示はありません。そこで、会社が公表しているページを併用しています。どの数字がどこから来たのかを、毎回書き分けます。
- 主軸:第28期(2025年6月1日〜2026年5月31日)有価証券報告書。書類管理番号 S100YY3G、2026年8月24日提出、EDINETコード E05527
- 抽出箇所:同報告書36ページ目「第5 従業員の状況」の提出会社の状況、「主要な経営指標等の推移」の提出会社(単体)5期分、および14ページ目の継続企業の前提に関する記載
- 有価証券報告書の数値と記載は、編集部が2026年9月21日にEDINETから取得した原本(PDF)の該当ページから抽出しました
- 併用:アウンコンサルティング株式会社「会社概要」と「採用・求人情報」。編集部が2026年9月22日に、問いの形を変えてそれぞれ2回開き、記載が一致することを確認しています
- 決算期は5月です。有価証券報告書の提出は8月下旬
口コミの推定年収と、口コミに書かれた残業時間は、この記事の根拠にしていません。集計の方法も、回答者が何人いたのかも公表されていないためです。
この記事は、会社を投資の対象としては評価しません。当サイトは転職メディアであり、その分野の専門性も登録も持っていないためです。継続企業の前提に関する記載を扱うのも、投資判断のためではなく、働く場所として検討する人が知っておくべき事実だからです。
開示がない項目を面接の質問に変える手順は、開示がない項目を、面接の質問に変える手順にまとめています。

残業について、編集部が確認したことと、できなかったこと
順を追って書きます。
1つ目。有価証券報告書の「従業員の状況」に、残業時間の欄はありません。この欄に載るのは、従業員数・平均年齢・平均勤続年数・平均年間給与の4つです。労働時間は、この書類が載せる項目ではありません。
2つ目。会社の採用ページに「残業」「時間外」という語は出てきませんでした。編集部が2026年9月22日に、まず募集要項の各項目を尋ね、次に語の出現を尋ねる形で2回確認しています。どちらの問い方でも、この2語は出てきませんでした。
3つ目。会社概要ページにも記載はありません。こちらに載っているのは商号・設立・資本金・所在地・代表者・事業内容・従業員数・上場市場・関係会社です。
したがって、当サイトは「アウンコンサルティングの残業時間は月◯時間です」と書きません。推定値も書きません。
では、何が確認できたのか
採用ページから確認できたのは、時間の数字ではなく、働き方の枠組みです。2回の確認で一致した記載を、そのまま出します。
全社員が原則リモートワークをしており
(フルフレックス制度)業務に合わせて、1日の労働時間を柔軟に調整可能
(引用:アウンコンサルティング株式会社 採用・求人情報/2026年9月22日に編集部が確認)
この2つから言えることと、言えないことを分けます。
言えること。会社は、全社員が原則としてリモートワークであること、1日の労働時間を柔軟に調整できる制度があることを、自社の採用ページで公表しています。出社の頻度や、始業終業の時刻に縛られない働き方が制度として置かれている、というところまでは会社の記載から読めます。
言えないこと。フルフレックス制度があることは、労働時間が短いことを意味しません。始業終業の時刻を自分で決められる制度であって、総労働時間を減らす制度ではないからです。「残業が少ない」「残業がない」と読み替えないでください。
もう1つ言えないこと。現在このURLで公開している当サイトの記事は、タイトルに「残業撤廃」という言葉を使っていました。編集部が2026年9月22日に確認した範囲では、会社の採用ページにも会社概要にも「残業撤廃」という記載は見当たりませんでした。したがって、この記事ではその表現を使いません。
求人票なら、何が書かれているか
労働時間について、応募者が確実に見られる書類があります。求人票です。
求人票には、始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日に関する事項を明示する義務があります(職業安定法5条の3第1項、および同条4項の委任を受けた職業安定法施行規則4条の2第3項4号)。「所定労働時間を超える労働の有無」は法定の明示事項です。
つまり、残業があるかどうかは求人票に書かれているはずです。時間数までは明示事項に入っていませんが、有無は書かれます。そこを起点に面談で聞くのが、いちばん確実な経路です。
21人は持株会社の人数ではありません
ここで1つ、はっきりさせておきます。
有価証券報告書の平均年間給与が少人数の平均になっている会社では、その法人が持株会社で、実務は別のグループ会社が担っていることがあります。当サイトでも、そういう会社をいくつも扱ってきました。
アウンコンサルティングは、そうではありません。
会社概要ページの記載を出します。
| 項目 | 記載 |
|---|---|
| 商号 | アウンコンサルティング株式会社(AUN CONSULTING, Inc.) |
| 設立 | 1998年6月8日 |
| 資本金 | 100,000千円(資本準備金 538,774千円)※2026年5月末現在 |
| 所在地 | 〒100-0005 東京都千代田区丸の内二丁目2番1号 岸本ビルヂング6F |
| 代表者 | 信太 明(代表取締役CEO) |
| 事業内容 | グローバルマーケティング(国内・海外向けの販売促進・AI活用支援)/SEO、海外SEO、Web広告、AIO、AIシフト/メディアマーケティング(ミエルモ:火災保険・地震保険の申請サポート) |
| 従業員数 | 30名(正社員のみ21名)※2026年5月末現在 |
| 上場市場 | 東証スタンダード市場 |
| 証券コード | 2459 |
| 上場年月日 | 2005年11月9日 |
| 関係会社 | アウンフィリピン(APH)/アウングローバルマーケティング株式会社(ASG) |
注目してほしいのは従業員数の欄です。「30名(正社員のみ21名)※2026年5月末現在」。
有価証券報告書の第28期は2026年5月31日に終わっており、提出会社の従業員数は21人でした。会社概要の「正社員のみ21名(2026年5月末現在)」と、基準日も人数も一致します。
つまり、有価証券報告書の21人は「本社にいる管理部門の少人数」ではなく、この会社の正社員そのものです。そして事業内容には、SEO・海外SEO・Web広告・AIO・メディアマーケティングが並んでいます。実務を自分でやっている会社の数字だということです。
この確認は、年収の読み方を変えます。持株会社の少人数の平均なら「グループで働く人の待遇ではない」と言わなければなりませんが、この会社の4,444,030円は、正社員21人が実際に受け取った金額の平均です。
ただし、30名と21名の差の9名がどういう雇用形態なのかは、会社概要の記載からは分かりません。「正社員のみ21名」と書かれているので正社員以外がいることは読めますが、その内訳は推測しません。
関係会社としてアウンフィリピン(APH)とアウングローバルマーケティング株式会社(ASG)が挙がっています。この2社の従業員数と待遇は、会社概要ページにも有価証券報告書の抽出範囲にも記載がありませんでした。
継続企業の前提について、書類に書かれていること
ここが、この記事でいちばん重要な部分です。残業や年収より先に読んでください。
第28期(2026年5月期)の有価証券報告書14ページ目に、継続企業の前提に関する記載があります。書類の文章をそのまま引用します。
おります。資金面につきましては、当連結会計年度末日現在において、当面の運転資金及び事業投資に必要な資金を確保しており、資金繰りに重要な懸念はないものと判断しております。以上により、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在するものの、重要な不確実性は認められないものと判断しております。
(引用:アウンコンサルティング株式会社 第28期有価証券報告書 14ページ目/2026年9月21日に編集部が原本から抽出)
この記載の背景を、本記事が確認できた範囲の数字と照らし合わせます。有価証券報告書の「主要な経営指標等の推移」によると、この会社は第25期から第28期まで4期連続で経常損失・当期純損失を計上しています(黒字は第24期のみ)。継続企業の前提に関する記載が、この4期連続の赤字と同じ書類に載っていることは、事実として指摘できます。ただし、疑義を生じさせる事象又は状況の具体的な説明(引用文より前の部分)は本記事の抽出範囲に含まれておらず、赤字がその「事象又は状況」そのものを指すと断定はしません。5期の推移の詳細は後述します。
この文章を、正確に読みます
2つのことが同時に書かれています。分けて読んでください。
1つ目。「継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在する」。会社自身が、そういう状況があると書いています。これは軽い記載ではありません。
2つ目。「重要な不確実性は認められないものと判断しております」。会社は、その状況を踏まえたうえで、重要な不確実性までは認められないと判断しています。
この2つは別のことです。「疑義を生じさせるような事象又は状況がある」ことと、「重要な不確実性が認められる」ことは、開示上の段階が違います。対応策を講じてもなお重要な不確実性が残る場合に、「継続企業の前提に関する注記」が付きます。アウンコンサルティングの書類には、「重要な不確実性は認められない」と書かれています。
そして、資金面についても書かれています。「当面の運転資金及び事業投資に必要な資金を確保しており、資金繰りに重要な懸念はないものと判断しております」。これも会社の判断として、同じ文章の中に並んでいます。
編集部が書かないこと
「経営危機」「倒産寸前」「危ない会社」といった言い換えを、当サイトはしません。書類に書かれている語をそのまま使います。上の引用が、開示されている全文のうち編集部が抽出した範囲です。
また、上の引用の範囲を超えて「どんな事象又は状況なのか」を説明することもしません。引用文は「おります。」から始まっており、その前に事象・状況の具体的な説明が書かれている可能性が高いのですが、編集部はその部分を抽出していません。確認していないことを、確認したかのように書きません。
転職を考えている人が、ここから何を持つか
この記載は、応募をやめる理由にも、気にしなくてよい理由にもなりません。判断材料の1つです。
そのうえで、編集部が重要だと考えるのは、この記載を知ったうえで面接に行けるかどうかです。有価証券報告書は誰でも無料で読める書類で、応募者が事前に確認できます。面接で「有価証券報告書に継続企業の前提に関する記載がありましたが、状況をどう見ていますか」と聞くことは、失礼な質問ではありません。会社が自分で公表している内容についての質問だからです。
答えの具体性が、そのまま判断材料になります。
5期の推移|売上も人数も、およそ半分になっている
提出会社(単体)の5期分です。
| 期 | 第24期 | 第25期 | 第26期 | 第27期 | 第28期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 決算年月 | 2022年5月 | 2023年5月 | 2024年5月 | 2025年5月 | 2026年5月 |
| 売上高 | 387,754 | 325,592 | 340,761 | 236,597 | 204,305 |
| 経常利益 | 22,318 | △48,713 | △28,520 | △125,941 | △54,221 |
| 当期純利益 | 32,731 | △112,561 | △68,520 | △130,380 | △45,614 |
| 純資産額 | 646,696 | 534,707 | 469,541 | 336,114 | 293,286 |
| 総資産額 | 974,692 | 887,543 | 888,219 | 721,608 | 615,071 |
| 自己資本比率 | 66.40% | 60.30% | 52.90% | 46.60% | 47.70% |
| 従業員数 | 41人 | 35人 | 32人 | 23人 | 21人 |
※単位は千円(自己資本比率・従業員数を除く)。提出会社(単体)の数字です。
売上と人員が、ほぼ同じ率で減っている
5期の変化を出します。
- 売上高:387,754 → 204,305(△183,449千円・△47.3%)
- 従業員数:41人 → 21人(△20人・△48.8%)
- 純資産額:646,696 → 293,286(△353,410千円・△54.6%)
- 総資産額:974,692 → 615,071(△359,621千円・△36.9%)
- 自己資本比率:66.40% → 47.70%(△18.7ポイント)
※増減額・増減率・増減ポイントはいずれも編集部の算出。
売上が47.3%減り、人が48.8%減りました。ほぼ同じ率です(いずれも編集部の算出)。
1人あたりの売上高を出すと、第24期が9,457千円、第28期が9,729千円です(いずれも編集部の算出)。5期で2.9%増えています(同)。会社の規模は半分になりましたが、1人あたりの売上はほぼ変わっていません。
これをどう読むかは、人によって分かれるところです。縮小しながら1人あたりの生産性を保った、とも読めますし、事業の規模そのものが縮んだ、とも読めます。どちらも同じ事実の別の面です。
転職を考えている人にとって重要なのは、41人だった会社が21人になっているという事実のほうです。一緒に働く人の数が半分になった職場に入る、ということになります。
5期のうち4期が赤字。純資産の減少はその累積でほぼ説明がつく
損益の行を見ます。経常利益・当期純利益とも、黒字は初年度の第24期だけです。第25期以降は4期連続で赤字が続いています。
- 経常利益:22,318(黒字) → △48,713 → △28,520 → △125,941 → △54,221(いずれも千円)
- 当期純利益:32,731(黒字) → △112,561 → △68,520 → △130,380 → △45,614(いずれも千円)
赤字の額は第27期(△125,941千円/△130,380千円)がもっとも大きく、第28期はそこから縮小しています。経常利益の赤字は125,941千円から54,221千円へ71,720千円(57.0%)縮小、当期純利益の赤字は130,380千円から45,614千円へ84,766千円(65.0%)縮小しています(いずれも編集部の算出)。赤字であることに変わりはありませんが、直近期は赤字幅が小さくなっている方向です。
5期の当期純利益を合計すると、△324,344千円の赤字になります(編集部の算出)。一方、純資産額は646,696千円から293,286千円へ353,410千円減っています(同)。純資産の減少額のうち、324,344千円(91.8%)はこの5期累計の赤字で説明がつきます。残る29,066千円については、本記事が用いた資料からは特定できませんでした。
自己資本比率は、第27期の46.60%が底で、第28期は47.70%へ0.9ポイント戻しています(編集部の算出)。5期で見れば18.7ポイントの低下です(同)。

平均年間給与4,444,030円は、正社員21人の平均
有価証券報告書の「従業員の状況」から、提出会社の欄をそのまま出します。
| 項目 | 第28期(2026年5月期) |
|---|---|
| 従業員数 | 21人 |
| 平均年齢 | 36.6歳 |
| 平均勤続年数 | 6.1年 |
| 平均年間給与 | 4,444,030円 |
上で見たとおり、この21人は会社概要の「正社員のみ21名(2026年5月末現在)」と一致します。持株会社の管理部門ではなく、事業を回している正社員の平均です。
有価証券報告書の注記によると、平均年間給与には賞与と基準外賃金が含まれます。つまり、残業代が出ている分はこの444万円の中に入っています。基本給が444万円あるという意味ではありません。
平均年齢36.6歳から平均勤続年数6.1年を引くと30.5歳になります(差の算出は編集部)。平均どうしの差なので個々の入社年齢を表すものではありませんが、中途で入った人が中心の集団だと読めます。会社概要の設立は1998年6月8日で、28年ある会社です。
母数が21人であることを忘れないでください。年収の高い1人が入退社するだけで、平均は十数万円動きます。この数字を、従業員数千人規模の会社の平均と横並びで比べないでください。
当サイトが以前このURLで公開していた記事には、別の数値が載っていました。平均年間給与を「約463万円(4,632,836円・単体)」、平均年齢を37.3歳、平均勤続年数を7.4年としていたものです。第28期の有価証券報告書が2026年8月24日に提出され、現在の開示と異なる状態になっていたため、今回の書き直しで更新しています(→本記事末尾の訂正履歴)。
みなし残業の有無も、関係会社2社の待遇も見当たらない
答えられないものを、はっきり書きます。次の項目は、本記事が確認した資料のどこにも記載がありませんでした。
- 月平均の残業時間(この記事の対策キーワードそのもの)
- みなし残業・固定残業代の有無と時間数
- 離職率(3年以内離職率を含む)
- 年次有給休暇の取得率
- 初任給の額
- 年齢別・職種別・役職別の年収
- 賞与だけの金額と、その算定方法
- 退職金の支給額と算定式
- 関係会社2社(アウンフィリピン・アウングローバルマーケティング)の従業員数と待遇
- 正社員以外の9名の雇用形態
当サイトは、この10項目について推定値を書きません。確認できなかったことと、存在しないことは別です。会社が別の場所で公表している可能性は残ります。
なお、「継続企業の前提に関する注記」については、本記事は14ページ目の記載を引用したところまでです。注記そのものの有無と、事象・状況の具体的な説明は、抽出範囲に含まれていません。引用した文章の範囲を超えて読まないでください。
疑義の記載を読んだとき、私が応募者ならすること
私はSEOやWeb広告の領域で働いてきましたが、この会社で働いたことはありません。その前提で、採用する側として面接をしてきた立場から書きます。
有価証券報告書に継続企業の前提に関する記載を見つけたとき、私なら応募を取り下げません。読んだうえで面接に行きます。
理由は2つあります。
1つは、書類が「重要な不確実性は認められない」と書いているからです。疑義を生じさせる事象又は状況があることと、重要な不確実性が認められることは、開示の段階が違います。前者だけで会社を切ると、判断が粗くなります。
もう1つは、面接で聞ける材料が手に入ったからです。会社が自分で公表している内容について質問するのは、失礼になりません。むしろ、読んできたことが伝わります。
聞き方としては、「有価証券報告書に継続企業の前提に関する記載がありました。書類には資金繰りに重要な懸念はないと書かれていましたが、いま社内ではどう位置づけていますか」が一番情報量があると考えています。答えが具体的なら、会社は状況を把握しています。答えが曖昧なら、それも判断材料です。
そのうえで、残業については別に聞いてください。書類にも採用ページにも数字がない以上、聞くしかありません。求人票に「所定労働時間を超える労働の有無」が書かれているはずなので(職業安定法施行規則4条の2第3項4号)、まずそこを確認し、「有」なら実際の月平均を聞くという順序が効きます。
リモートワークとフルフレックスがある会社では、残業の実感が人によって大きく分かれます。通勤がない分だけ楽になる人もいれば、区切りがなくなる人もいます。制度の名前だけで判断せず、実際の運用を聞いてください。
継続企業の前提の記載を、応募判断にどう組み込むか
すすめられる人
- リモートワーク前提の働き方を探している人。会社は採用ページで「全社員が原則リモートワークをしており」と記載しています
- 少人数の会社で裁量を持ちたい人。正社員21名(2026年5月末現在)の規模です
- SEO・海外SEO・Web広告の領域で経験を積みたい人。会社概要の事業内容にこれらが並んでいます
- 会社の状態を自分で読んだうえで判断できる人。 継続企業の前提に関する記載を踏まえて面接に行ける人、という意味です
先に確認が要る人
- 残業時間の実績値を見てから決めたい人。 有価証券報告書にも採用ページにも記載がありません。求人票と面談で確認してください
- 「残業撤廃」という言葉を根拠にしている人。 編集部が確認した範囲では、会社の公表ページにその記載は見当たりませんでした
- 会社の規模が拡大していることを条件にしたい人。売上は5期で△47.3%、従業員数は△48.8%です(編集部の算出)
- 業績が黒字で安定している会社を選びたい人。経常利益・当期純利益は5期のうち4期(第25〜28期)が赤字で、黒字は第24期のみです。ただし赤字額は直近2期で縮小しています
- 継続企業の前提に関する記載を許容できない人。第28期の有価証券報告書に記載があります。その事実を知らずに入社するより、知って判断するほうが確実です
- 年収の水準を重視する人。平均年間給与は4,444,030円で、21人の平均です
編集部の結論です。「残業」を調べに来た人への答えは、「開示がなく、編集部は確認できなかった」です。推定値で埋めることはしません。確認できたのは、原則リモートワークとフルフレックス制度という働き方の枠組みだけです。
そのうえで、この記事で伝えたいことは残業ではありません。第28期の有価証券報告書に継続企業の前提に関する記載があることです。書類は「重要な不確実性は認められない」「資金繰りに重要な懸念はない」とも書いています。危機として煽ることも、無いことにすることも、どちらもしません。
売上と人員が5期でおよそ半分になり、経常利益・当期純利益は5期のうち4期(第25〜28期)が赤字です(黒字は第24期のみ)。ただし赤字額は第27期をピークに直近2期で縮小しており、1人あたりの売上はほぼ変わっていません(編集部の算出)。これらをすべて並べたうえで、判断してください。
その前に、まず自分の市場価値を測っておくことをおすすめします。提示された額が高いのか低いのかは、相場を知らないと判断できません。
よくある質問
アウンコンサルティングの残業時間はどれくらいですか
編集部が確認した範囲では、開示が見つかりませんでした。有価証券報告書の「従業員の状況」に労働時間の欄はなく、会社概要ページと採用ページにも「残業」「時間外」という語は出てきませんでした(2026年9月22日に問いの形を変えて2回確認)。当サイトは推定値を書きません。求人票には「所定労働時間を超える労働の有無」を明示する義務があるため(職業安定法5条の3第1項、同条4項の委任を受けた同法施行規則4条の2第3項4号)、まずそこを確認してください。
アウンコンサルティングはリモートワークですか
会社の採用ページには「全社員が原則リモートワークをしており」と記載されています(2026年9月22日に編集部が確認)。あわせて「フルフレックス制度」があり、「業務に合わせて、1日の労働時間を柔軟に調整可能」と書かれています。ただし、フルフレックス制度は始業終業の時刻を柔軟にする制度であって、総労働時間を減らす制度ではありません。残業の有無とは別の話として読んでください。
アウンコンサルティングは経営が危ないのですか
当サイトはそういう言い換えをしません。第28期(2026年5月期)の有価証券報告書14ページ目には、「継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在するものの、重要な不確実性は認められないものと判断しております」と書かれています。同じ文章の中で「当面の運転資金及び事業投資に必要な資金を確保しており、資金繰りに重要な懸念はないものと判断しております」とも述べられています。どちらも会社の判断です。書類の記載を、そのまま読んでください。
アウンコンサルティングの平均年収はいくらですか
第28期(2026年5月期)の有価証券報告書によると、提出会社の平均年間給与は4,444,030円です。平均年齢36.6歳、平均勤続年数6.1年の従業員21人の平均で、賞与と基準外賃金を含みます。会社概要の「30名(正社員のみ21名)※2026年5月末現在」の正社員21名と一致します。母数が21人なので、1人の入退社で平均が大きく動くことに注意してください。
アウンコンサルティングは持株会社ですか
違います。会社概要ページの事業内容には、グローバルマーケティング、SEO・海外SEO・Web広告・AIO、メディアマーケティング(ミエルモ)が並んでおり、実務を自社で行う会社です。従業員数の記載も「30名(正社員のみ21名)」で、有価証券報告書の提出会社21人と一致しました。関係会社としてアウンフィリピン(APH)とアウングローバルマーケティング株式会社(ASG)が挙がっていますが、この2社の従業員数と待遇は開示を確認できませんでした。
アウンコンサルティングの従業員数は減っているのですか
はい。有価証券報告書の提出会社の従業員数は、第24期の41人から第28期の21人へ20人減りました(△48.8%。増減率は編集部の算出)。同じ期間に売上高も387,754千円から204,305千円へ△47.3%(同)。売上と人員がほぼ同じ率で減っています。一方で1人あたりの売上高は9,457千円から9,729千円へ+2.9%(同)とほぼ横ばいです。
アウンコンサルティングは赤字ですか
5期のうち4期(第25〜28期)が赤字です。黒字だったのは初年度の第24期のみで、経常利益22,318千円・当期純利益32,731千円でした。第28期は経常利益△54,221千円、当期純利益△45,614千円の赤字です。ただし赤字の額は第27期(経常利益△125,941千円・当期純利益△130,380千円)と比べると、それぞれ57.0%・65.0%縮小しています(増減率は編集部の算出)。第28期に有価証券報告書に記載された継続企業の前提に関する記載は、この4期連続の赤字と同じ書類に載っています(詳細は本文参照)。
アウンコンサルティングの離職率は公表されていますか
本記事が用いた資料には記載がありませんでした。有価証券報告書の抽出範囲にも、会社概要ページにも、採用ページにもありません。当サイトは推定値を書きません。分かるのは、提出会社21人の平均勤続年数が6.1年であることまでです。母数が21人なので、この数字から会社全体の定着度を推し量ることはできません。
まとめ
- 残業時間の実績値は、有価証券報告書にも会社概要にも採用ページにも記載がなかった(2026年9月22日に問いの形を変えて2回確認)
- 確認できたのは「全社員が原則リモートワークをしており」「フルフレックス制度」という採用ページの記載だけ
- フルフレックス制度は、総労働時間を減らす制度ではない。「残業が少ない」と読み替えない
- 現在公開中の当サイトの記事が使っていた「残業撤廃」という表現は、会社の公表ページで確認できなかったため使っていない
- 第28期の有価証券報告書14ページ目に、継続企業の前提に関する記載がある。「重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在する」が「重要な不確実性は認められない」と会社が判断している
- 同じ文章に「当面の運転資金及び事業投資に必要な資金を確保しており、資金繰りに重要な懸念はない」という会社の判断も書かれている
- 平均年間給与4,444,030円は、提出会社の従業員21人の平均(平均年齢36.6歳・平均勤続年数6.1年)
- この21人は会社概要の「正社員のみ21名(2026年5月末現在)」と一致した。持株会社の管理部門の人数ではない
- 5期で売上高△47.3%、従業員数△20人(△48.8%)(増減率は編集部の算出)
- 1人あたり売上高は9,457千円→9,729千円(+2.9%。同)。規模は半分、1人あたりはほぼ横ばい
- 経常利益・当期純利益は5期のうち4期(第25〜28期)が赤字。黒字は第24期のみ。ただし赤字額は第27期から第28期にかけて57.0%・65.0%縮小している(同)
- 5期の当期純利益の合計は△324,344千円の赤字で、純資産の減少353,410千円のうち91.8%はこの累積赤字で説明がつく(いずれも同)。残る29,066千円の理由は特定できていない
- 継続企業の前提に関する記載(有価証券報告書14ページ目)は、この4期連続の赤字と同じ書類に載っている。疑義を生じさせる事象・状況の具体的な説明は抽出範囲外のため、赤字がその内容そのものかは断定していない
- 自己資本比率は66.40%→47.70%(△18.7ポイント。同)。第27期の46.60%が底
- 残業・離職率・有給取得率・初任給・関係会社の待遇は、いずれも編集部が確認した範囲では見つからなかった
この会社に応募するなら、残業を聞く前に、継続企業の前提に関する記載を読んでから面接に行ってください。会社が自分で公表している内容なので、質問しても失礼になりません。その前に、まず自分の市場価値を測っておいてください。
※本記事の数値と引用は、2026年9月21日に取得した第28期有価証券報告書と、2026年9月22日に確認した会社の公表ページに基づきます。最新の情報は必ず公式のIR資料と採用情報でご確認ください。
※法令に関する記述は一般的な情報です。個別の労働条件の適否については、労働基準監督署・都道府県労働局・社会保険労務士などの専門家・公的機関にご確認ください。
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訂正履歴
- 2026年9月22日|(平均年間給与・平均年齢・平均勤続年数):「平均年間給与は約463万円(4,632,836円・単体)」「平均年齢は37.3歳(単体)、平均勤続年数は7.4年(単体)」としていましたが、現在の開示と異なる数値でした。第28期(2026年5月期)の有価証券報告書に記載された実額(平均年間給与4,444,030円/平均年齢36.6歳/平均勤続年数6.1年/従業員数21人)に改めました。理由:第28期の有価証券報告書が2026年8月24日に提出され、掲載していた数値が最新の開示と食い違う状態になっていました。
- 2026年9月22日|(年収の目安):「若手・実務担当層で概ね350万〜450万円程度、中堅・リーダー層で450万〜600万円程度」という年収の目安を掲載していましたが、根拠を確認できない推定値でした。削除しました。理由:階層別の年収は有価証券報告書に開示がなく、会社の公表ページにも記載がありません。当サイトは推定値を掲載しません。
- 2026年9月22日|(残業):記事のタイトルと本文で「残業撤廃」を会社の実像として掲げていましたが、編集部が2026年9月22日に会社の会社概要ページと採用ページを確認した範囲では、この記載を確認できませんでした。「残業時間の開示は確認できなかった」という記述に改め、確認できた『全社員が原則リモートワークをしており』『フルフレックス制度』の記載のみを掲載しています。理由:会社の公表資料で裏を取れない表現を、会社の実態として掲げていました。
- 2026年9月22日|(5期の経常利益・当期純利益):「経常利益も当期純利益も、5期すべて黒字です。赤字の期はありません」「5期の当期純利益の合計は389,806千円」としていましたが誤りでした。「経常利益・当期純利益とも、5期のうち4期(第25〜28期)が赤字で、黒字は第24期のみ。5期の当期純利益の合計は△324,344千円の赤字」に改めました。理由:根拠データの抽出処理が、有価証券報告書の「△」と数字の間の空白に対応しておらず、赤字を黒字として配っていました。この会社は第28期有価証券報告書に「継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在する」との記載があり、実際に4期連続で赤字だったという事実は、この記載と関わりうる重要な情報でした。訂正前の記事は「5期とも黒字」としていたため、この結びつきが読者に伝わらない状態になっていました。結論表・本文複数箇所・まとめ・FAQを是正しました。
参考・出典
- アウンコンサルティング株式会社 第28期(2025年6月1日〜2026年5月31日)有価証券報告書(2026年8月24日提出/EDINET書類管理番号 S100YY3G/EDINETコード E05527)。本記事が用いたのは36ページ目「第5 従業員の状況」、「主要な経営指標等の推移」(提出会社)、および14ページ目の継続企業の前提に関する記載:https://disclosure2dl.edinet-fsa.go.jp/searchdocument/pdf/S100YY3G.pdf
- アウンコンサルティング株式会社「会社概要」(2026年9月22日に編集部が確認。商号・設立・資本金・所在地・代表者・事業内容・従業員数・上場市場・証券コード・上場年月日・関係会社の出典):https://www.auncon.co.jp/company/corporate/
- アウンコンサルティング株式会社「採用・求人情報」(2026年9月22日に編集部が確認。「全社員が原則リモートワークをしており」「フルフレックス制度」の出典。「残業」「時間外」の語が無いことの確認もこのページ):https://www.auncon.co.jp/saiyou/
- 金融庁 EDINET(有価証券報告書等の電子開示システム):https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/
- e-Gov法令検索 職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)5条の3:https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000141
- e-Gov法令検索 職業安定法施行規則(昭和二十二年労働省令第十二号)4条の2第3項:https://laws.e-gov.go.jp/law/322M40002000012

