企業

清和中央ホールディングスの評判と年収|572万円は本社14名だけの数字

コロ助

※本記事にはプロモーションを含みます。

この記事の結論

  • 年収:有報の572万2千円は持株会社14名の数値。事業会社204名は非開示
  • 業績:2024年12月期は営業赤字、2025年12月期は営業4.00億円で黒字転換
  • 組織:西の清和鋼業と東の中央鋼材が売上ほぼ半々。入社先で仕事が変わる
  • 口コミ:OpenWorkはグループ計11件。評判より有報の数値で判断すべき企業

清和中央ホールディングス(証券コード7531・東証スタンダード)は、大阪市西区に本社を置く鋼材専門商社グループの純粋持株会社です。転職を検討して社名を検索すると、求人・年収サイトに「平均年収572万円」という数字が並びます。しかしこの572万2千円は、従業員14名の持株会社(本社機能)だけの平均であり、実際に鋼材を売る事業会社204名の給与水準は有価証券報告書に開示されていません。この記事では、第72期(2025年12月期)有価証券報告書の実額をもとに、「572万円は誰の数字か」「東西2社のどちらに入るかで何が変わるか」「2024年の営業赤字から2025年の黒字転換までに何が起きたか」を分解し、口コミがほとんど存在しない会社をどう評価すればよいかを整理します。

清和中央ホールディングスとは|証券コード7531・大阪の鋼材専門商社グループ

まず結論として、清和中央ホールディングスは自分では商売をしない会社です。グループの株式を保有して経営管理を行う純粋持株会社であり、鋼材の販売・加工・配送はすべて傘下の事業会社が担っています。転職先として検討する場合、「清和中央ホールディングスに入る」という表現は正確ではなく、実際には清和鋼業・中央鋼材といった事業会社のいずれかに所属することになります。この構造を最初に理解しておくと、以降の年収・仕事内容・勤務地の話が一本の線でつながります。

社名が似た別会社と混同しないための識別ポイント

「清和」「中央」という語はいずれもありふれた社名要素で、まったく資本関係のない同名・類似名の企業が国内に複数存在します。求人情報や企業口コミを見るときは、以下の3点で必ず対象企業を特定してください(公式情報)。

  • 証券コード7531/EDINETコードE02861。これが一致しなければ別法人です。
  • 本社は大阪市西区九条南3丁目1番20号(地下鉄中央線・阪神なんば線の九条駅から徒歩1分)。東京本社ではありません。
  • 業種は鉄鋼流通。東証33業種では「卸売業」に分類され、扱う商材は建設向けの鋼材・建材です。

特に注意したいのは、グループ内にも「清和鋼業」「清和サービス」といった似た社名の会社が並ぶことです。求人票の雇用主欄が持株会社なのか事業会社なのかで、配属・仕事内容・給与テーブルが変わる可能性があります(推定情報)。応募前に、募集主体がどの法人かを求人票で確認しておくと齟齬が起きにくくなります。

1954年の清和鋼業から2008年の持株会社化までの歩み

有価証券報告書の「沿革」によると、同社の起点は1954年3月31日に大阪で設立された清和鋼業です。その後、1996年12月に店頭登録、2004年12月にジャスダック上場を果たし、2007年に東京の中央鋼材を子会社化して東日本へ本格進出しました。2008年7月に純粋持株会社へ移行して現在の商号となり、2022年4月に東証の市場区分見直しでスタンダード市場へ、さらに2025年11月に札幌証券取引所本則市場へ重複上場しています(公式情報・第72期有価証券報告書の沿革および表紙の縦覧場所で確認)。

この年表から読み取れるのは、大阪の一社体制から、東西二拠点体制へ広げた会社だということです。創業から70年以上が経過し、上場市場も店頭登録から段階的に移ってきました。転職者の視点では、老舗の地場商社が持株会社という形で組織を整理してきた企業、という捉え方が実態に近いと考えられます。

何を売っている会社か──構造用鋼・建材と「現物・即納」

グループが扱う主力商品は、倉庫・工場・ビルなどの建設に使われる構造用鋼と建材です。単に鋼材を右から左へ流すのではなく、堺スチールセンターをはじめとする自社ストックヤードに在庫を持ち、切断・穴あけといった一次加工を施したうえで即納するのがグループの機能です。中央鋼材は栃木3拠点と宮城に鉄骨加工工場を構え、大型建築向けの鉄骨加工まで手がけています。

この「在庫+加工+物流」を自前で持つモデルは、鉄鋼流通業界では有力な差別化手段です。顧客である鉄工所や建設会社は、必要なサイズの鋼材を必要なタイミングで受け取りたいというニーズを持っており、在庫と加工設備を持つ商社はその窓口になれます。一方で、倉庫・加工設備・トラックを維持するコストは固定費として重くのしかかるため、売上規模が縮むと利益率が急速に悪化しやすい構造でもあります。後述する2024年12月期の営業赤字は、まさにこの構造が数字に出た局面といえます。

公式データ一覧|第72期(2025年12月期)有価証券報告書ベース

本記事で扱う公式数値を一覧で確認できます。公式情報として、最新の正確な数値は公式IRページで再確認してください。特に平均年間給与・平均年齢・平均勤続年数の3項目は提出会社(純粋持株会社)14名のみの数値である点に注意が必要です。

項目内容
商号清和中央ホールディングス株式会社(証券コード7531)
本社所在地大阪市西区九条南3丁目1番20号
設立1954年3月31日(2008年7月に純粋持株会社へ移行)
代表者代表取締役社長 阪上正章
上場市場東証スタンダード市場、札幌証券取引所本則市場(2025年11月重複上場)
平均年間給与572万2千円(提出会社=持株会社単体14名。事業会社の給与は有価証券報告書に開示されていない)
平均年齢42.3歳(提出会社単体14名ベース)
平均勤続年数17.4年(提出会社単体14名ベース)
従業員数連結218名〔臨時39名〕/提出会社14名〔臨時2名〕(2025年12月31日現在)
セグメント別人員西日本94名〔臨時9名〕/東日本110名〔臨時28名〕/その他14名〔臨時2名〕
売上高500億26百万円(2025年12月期連結・前期比2.8%減)
営業利益4億00百万円(営業利益率0.8%)。前期は営業損失99百万円
経常利益/純利益経常利益5億18百万円/親会社株主に帰属する当期純利益3億48百万円
財務指標総資産362億62百万円、純資産161億99百万円、自己資本比率44.1%、営業CF+19億09百万円
株式指標資本金7億67百万円、発行済3,945,100株、時価総額約51億円、PBR0.32倍、1株当たり純資産4,061円
労働組合労働組合はない旨が有価証券報告書に記載
出典第72期(2025年1月1日〜2025年12月31日)有価証券報告書/2026年3月25日提出・EDINETコードE02861

平均年収572万円は「誰の」年収か|持株会社14名という開示の構造

結論から書きます。有価証券報告書によると、清和中央ホールディングスの平均年間給与は572万2千円、平均年齢42.3歳、平均勤続年数17.4年です。ただしこれは提出会社=純粋持株会社の従業員14名を母集団とした数値であり、グループ全体218名の給与水準を示すものではありません。求人サイトや年収まとめサイトに載る「清和中央ホールディングスの平均年収572万円」を、そのまま入社後の目安として受け取ると判断を誤る可能性があります。

求職者
求職者

年収サイトに「平均年収572万円」と出ていました。これが入社後の水準と考えていいですか?

そう考えるのは自然ですが、この会社に関しては当てはめられません。理由は単純で、572万円を計算した14人の中に、鋼材を売る営業も、倉庫で働く人も、加工工場の技能者も含まれていないからです。14名は持株会社の経営管理・経理・総務といった本社機能であり、事業会社の現場とは職種構成も年齢構成も異なります。

提出会社14名と連結218名──約16倍の乖離が意味すること

連結従業員218名に対して提出会社は14名。人数比にして約16倍の乖離があります。上場企業の有価証券報告書「従業員の状況」では、提出会社の平均年間給与を記載することが求められており、連結子会社の給与水準は原則として記載義務がありません。持株会社の場合、開示される平均年収は本社スタッフのみを反映することになります。

持株会社であっても、従業員数が最も多い主要子会社の給与水準を任意に補足開示する企業はあります。しかし同社の第72期有価証券報告書には、子会社別の平均給与に関する記載はありません。つまり、グループの94%を占める事業会社204名の給与は、公開情報からは読み取れないということです。

これは同社に固有の問題というより、持株会社形態の開示制度上の特性です。ただし転職検討者にとっては実害があります。年収比較サイトは提出会社の数値を機械的に転載するため、「持株会社の本社14名の平均」が「その会社の平均年収」として一人歩きします。同じ卸売業でも、事業会社を直接雇用する形態の企業であれば、有報の平均年収は現場の実態に近い数値になります。持株会社かどうかで有報年収の読み方が変わるという点は、他社の求人を見るときにも応用できる視点です。

平均年齢42.3歳・勤続17.4年から読める本社の人員構成

14名という母集団は小さいものの、平均年齢42.3歳・平均勤続17.4年という組み合わせからは一定の推測が可能です。勤続17.4年ということは、単純計算で24〜25歳前後に入社した人が中心層にいることになります。持株会社への移行が2008年7月であることを踏まえると、多くは事業会社から転籍・出向した長期在籍者と考えられます(推定情報)。

ここから読める実務的な示唆は2つです。第一に、本社機能は外部からの中途採用で頻繁に入れ替わるポジションではない可能性が高いこと。第二に、有価証券報告書に記載されたミッションステートメント「『ずーっと勤め続けてよかった』と思われる会社」という理念と、勤続17.4年という数値に矛盾がないことです。数値と理念が整合している企業は、少なくとも定着に関しては言行が一致していると評価できます。

事業会社の給与水準を転職前に確認する方法

公開情報から事業会社の年収が読めない以上、応募プロセスの中で自ら確認するしかありません。実務的には次の順序が有効です(推定情報を含む一般的な進め方です)。

  • 求人票の雇用主法人名を確認する(清和鋼業か、中央鋼材か、持株会社か)
  • 提示レンジが年俸か月給+賞与か、賞与が業績連動かを面接で確認する。同社は2024年12月期に営業赤字を出しており、賞与原資が市況に左右される可能性があります
  • 鉄骨加工・スチールセンターなど現場を持つ事業所では、手当・交替勤務の有無・残業実績を個別に確認する
  • 内定後は必ず労働条件通知書で基本給・固定残業代の内訳・昇給条件を書面確認する

なお、有価証券報告書に記載がある人的資本関連の情報として、同社は人的資本に関する指標・目標について「事業規模から策定していない」旨を明記しています(公式情報)。女性管理職比率や男性育休取得率といった数値目標が公開されていないため、この領域を重視する人は面接での確認事項が増えると考えられます。

東西二社体制|清和鋼業(西日本)と中央鋼材(東日本)で仕事は変わる

この会社を転職先として評価するうえで最も重要なのは、グループが東西でほぼ対等な二社体制になっているという事実です。有価証券報告書の関係会社の状況によると、連結子会社は清和鋼業(大阪・西日本の鋼材販売)、中央鋼材(東京都中央区・東日本の鋼材販売および鉄骨加工・不動産賃貸)、大宝鋼材、清和サービス(堺・鋼材の荷役保管)の4社です。報告セグメントは「西日本」「東日本」「その他(持株会社・不動産)」の3区分に分かれています。

セグメント別の売上と人員──ほぼ半々の東西バランス

2025年12月期のセグメント別実績は次の通りです(公式情報)。

区分売上高(2025年12月期)前期比従業員数
西日本(清和鋼業)250億32百万円8.8%減94名〔臨時9名〕
東日本(中央鋼材ほか)249億83百万円4.1%増110名〔臨時28名〕
その他(持株会社・不動産)8億32百万円—14名〔臨時2名〕
連結合計500億26百万円2.8%減218名〔臨時39名〕

子会社単体で見ると清和鋼業249億57百万円、中央鋼材249億82百万円と、売上規模はほぼ同じです。ただし同じ売上を、西日本は94名、東日本は110名で作っている点に差があります。東日本の人員が多く臨時雇用も28名と厚いのは、中央鋼材が鉄骨加工工場を運営しているためと考えられます(推定情報)。

2025年12月期は東西で明暗が分かれ、西日本が8.8%減収、東日本が4.1%増収でした。同じグループでも地域の建設需要と得意先構成によって業績の振れ方が異なることを示しており、転職先としては「グループの業績」ではなく「配属される事業会社の業績」を見る必要があります。

販売中心の西日本と、加工設備を持つ東日本

仕事内容の観点では、西日本の清和鋼業は大阪を拠点とした鋼材販売と、堺スチールセンター等での切断・穴あけ加工を軸としています。九州支店(北九州市若松)、岡山、和歌山にも拠点があり、西日本広域をカバーする体制です。一方、東日本の中央鋼材は東京都中央区に本社を置き、栃木県内3拠点と宮城県に鉄骨加工工場を展開しています。

ここから導かれる実務的な違いは明確です。西日本側は在庫・即納・地場の得意先との関係構築が中心となる商社型の営業が想定され、東日本側はそれに加えて鉄骨加工という製造機能のマネジメントが業務に入ってきます(推定情報)。工場を持つということは、稼働率管理・工程管理・安全管理といった論点が発生するということでもあります。「鋼材商社の営業をしたい」のか「加工現場に関わりたい」のかで、応募すべき事業会社は変わります。

鉄骨加工に固有のリスクは有報にも明記されている

第72期有価証券報告書の「事業等のリスク」には、価格競争の激化、鉄鋼市況の変動、取引先の信用リスク、人材確保の困難さと並んで、大型鉄骨加工案件の採算割れ・工事遅延リスクが挙げられています(公式情報)。大型鉄骨案件は受注から納入まで期間が長く、その間に鋼材価格や労務費が動けば当初の見積もりが崩れます。実際、2024年12月期の営業赤字の要因のひとつとして、東日本の鉄骨加工の採算悪化が有価証券報告書に記載されています。

これは加工事業を持つ会社に共通する構造で、同社固有の欠点というわけではありません。ただし転職者としては、「東日本=加工がある分だけ収益の振れ幅が大きい」という前提を持って面接に臨むと、案件管理体制や見積もりプロセスについて踏み込んだ質問ができます。

業績推移で見る清和中央HD|2024年12月期の営業赤字と2025年12月期の黒字転換

この会社の業績を1期だけ見ても実像はつかめません。有価証券報告書および決算開示によると、直近5期の売上高・営業利益は次のように推移しています。決算期は12月期です(3月期ではない点に注意してください)。

決算期売上高(連結)営業利益(連結)営業利益率
2021年12月期454億円15.8億円約3.5%
2022年12月期576億円9.3億円約1.6%
2023年12月期626億円3.0億円約0.5%
2024年12月期515億円営業損失99百万円—
2025年12月期500億26百万円4億00百万円0.8%

売上のピークと利益のピークがずれている

この表で最も注目すべきは、売上高のピーク(2023年12月期626億円)と営業利益のピーク(2021年12月期15.8億円)が2年ずれていることです。売上が454億円から626億円へ38%伸びる過程で、営業利益は15.8億円から3.0億円へ81%減っています。

鉄鋼流通ではしばしば起きる現象です。鋼材価格が上昇する局面では、在庫として保有していた鋼材の評価が上がり、売上金額も膨らみます。しかし仕入価格の上昇を販売価格に転嫁しきれなければ、売上が増えても利幅は薄くなります。逆に価格が下落する局面では、高値で仕入れた在庫を安く売ることになり、採算が一気に悪化します。同社の2022年から2024年にかけての推移は、この「価格変動に挟まれた流通業」の典型的な軌跡と読めます(推定情報を含む解釈です)。

2024年12月期の赤字要因と、2025年12月期の黒字転換

2024年12月期は営業損失99百万円、親会社株主に帰属する当期純損失1億01百万円と、営業・最終ともに赤字でした。有価証券報告書に記載された要因は、鋼材価格の下落、建築需要の低迷、東日本における鉄骨加工の採算悪化です(公式情報)。

翌2025年12月期は売上こそ2.8%減の500億26百万円と縮みましたが、営業利益4億00百万円、経常利益5億18百万円、純利益3億48百万円で黒字に転換しました。売上を落としながら利益を戻したという点が重要です。数量を追うのではなく採算重視の販売に切り替えた結果と読むのが自然で、これは鉄鋼流通業界全体が「量から質」へ軸足を移している流れとも一致します(推定情報)。

ただし営業利益率0.8%という水準は、絶対値として厚いとはいえません。売上500億円規模で営業利益4億円ということは、売上の1%弱の変動が損益を左右するという意味です。実際、直前期はその1%を割り込んで赤字になりました。転職判断としては、「黒字転換したから安心」ではなく「利益のバッファが薄い事業構造である」という理解が実態に近いと考えられます。

2026年12月期の計画と第2四半期の進捗

2026年12月期の会社計画は営業利益4億40百万円・経常利益5億40百万円で、前期並みからやや増益の想定です。第2四半期の経常利益は2億54百万円(前年同期比16.0%増)と進捗しています(公式情報・決算開示ベース)。急拡大を狙う計画ではなく、黒字水準の定着を図る計画と読めます。

財務面では、総資産362億62百万円に対し純資産161億99百万円、自己資本比率44.1%。営業キャッシュ・フローは+19億09百万円で、営業利益4億円を大きく上回っています。これは売上減少に伴って運転資本(売上債権・棚卸資産)が縮小し、資金が回収されたためと考えられます(推定情報)。手元資金の面では急迫した状況ではないと読めますが、キャッシュ・フローの改善が減収由来である点は割り引いて見る必要があります。

資本構成とガバナンス|上位11者で74.58%という株主の顔ぶれ

清和中央ホールディングスは、親会社を持たない独立系企業です。ただし株主構成は分散型ではなく、有価証券報告書の大株主の状況によると上位11者で発行済株式の74.58%を占めています(公式情報)。

  • 資産管理会社ワイエムピー 15.47%、エスケー興産 14.64%、代表取締役社長 11.00%、専務取締役 8.16%(創業家関連で合計約49%)
  • 大和製罐 9.60%
  • 取引先関係:エムエム建材 3.30%、コンドーテック 1.53%、フルサト工業 1.53%

創業家関連で約49%を保有し、社長は1989年から在任しています。同族経営でありオーナーシップが安定しているという事実は、両面から評価できます。ポジティブに見れば、短期的な株主圧力に振り回されず長期的な経営判断がしやすく、雇用方針も安定しやすい構造です。ネガティブに見れば、経営陣の交代や外部からの経営改革が起きにくく、社内の意思決定が特定の層に集中しやすいという指摘も成り立ちます(推定情報)。

ガバナンス指標としては、有価証券報告書に記載された役員9名が全員男性(女性役員0%)であること、人的資本に関する指標・目標を「事業規模から策定していない」としていることが事実として確認できます。また、政策保有株式としてフルサト・マルカホールディングス、コンドーテック、大阪製鐵、合同製鐵などを保有しており、取引先との相互保有的な関係がうかがえます。株式指標はPBR0.32倍、1株当たり純資産4,061円、時価総額約51億円で、純資産に対して株価が低く評価されている状態です。

なお、第72期有価証券報告書に訴訟・行政処分に関する記載はありません。Web上でも該当する事案は把握していません。ただし「記載がない」ことと「存在しない」ことは同義ではないため、断定的な評価は避けます。

働き方・社風の手がかり|勤続17.4年・労働組合なし・口コミ11件

この会社の評判を調べようとすると、多くの人が壁に突き当たります。口コミがほとんど存在しないからです。この事実自体が、転職判断における重要な情報になります。

口コミが極端に少ない会社をどう評価するか

主要な口コミサイトの掲載状況は次の通りです(口コミ傾向/2026年9月時点の検索結果ベース)。

  • OpenWork:清和中央ホールディングス 0件、清和鋼業 0件、中央鋼材 11件(総合評価2.96、年収情報2件)
  • 転職会議・エン カイシャの評判:該当する企業ページを把握していません

グループ全体で11件という件数は、統計的な傾向を語るには少なすぎます。総合評価2.96という数字も、11件の平均であれば数人の投稿で大きく動く水準です。したがってこの会社について「口コミ評価が高い/低い」と語ること自体が適切ではないと考えられます。

では口コミが少ない理由は何か。従業員218名という規模、BtoBで一般消費者との接点がないこと、離職者が少なければ投稿母数も増えないことなどが考えられます(推定情報)。ネガティブな評判が隠されているのではなく、そもそも投稿する母集団が小さいと見るのが妥当です。この場合、判断材料は有価証券報告書の定量データと、面接での直接確認に絞られます。

企業理念と勤続17.4年の整合性

有価証券報告書に記載されたミッションステートメントは「『ずーっと勤め続けてよかった』と思われる会社」です。この理念に対し、提出会社14名の平均勤続年数は17.4年。母集団は小さいものの、理念と実績が矛盾していないことは確認できます(公式情報)。

一方で、労働組合はない旨が有価証券報告書に記載されています。これは事実であって良し悪しの評価ではありませんが、労働条件の交渉窓口が組織化されていないことを意味します。従業員218名規模の企業では珍しいことではありません。処遇や勤務条件について、入社前に個別に確認しておく重要性は相対的に高まると考えられます(推定情報)。

採用の入口と勤務地

公式採用サイトによると、同社グループは通年採用を行い、業界経験者のキャリア採用を明記しています。また基幹システムの再構築を進めている旨も公表されています。勤務地は西日本側が大阪本社(九条駅徒歩1分)を中心に九州支店(北九州市若松)・岡山・和歌山、東日本側が東京都中央区と栃木3拠点・宮城です。

全国展開の総合商社と比べれば拠点数は限られており、転勤の可能性がある範囲が読みやすいのは特徴です。ただし東西二社体制であるため、事業会社をまたいだ異動があるのかどうかは求人票からは読み取れません。地域を固定して働きたい人は、この点を面接で確認しておくと安心です。

鉄鋼流通業界の中での立ち位置と将来性

清和中央ホールディングスの将来性を評価するには、業界の構造変化を前提に置く必要があります。売上500億円・従業員218名という規模は、鉄鋼商社の中では中堅未満の位置づけです。業界大手が広域化・M&Aを進めるなかで、地域と機能に特化した中堅がどう生き残るかというテーマの上に、この会社は立っています。

国内鋼材需要の構造的縮小と「量から質」への転換

日本の粗鋼生産は2010年代の1億トン超から近年は8,000万トン台前半まで縮小しました。人口減少、製造業の海外移転、建設業の人手不足による工事遅延が重なり、国内鋼材内需は構造的に減少傾向にあります。高炉メーカーは減産と価格重視の販売姿勢に転じており、流通側は数量を追うモデルから、加工・在庫・物流の付加価値で利幅を確保するモデルへの移行を迫られています。

この文脈で見ると、同社の2025年12月期の「減収増益」は業界の流れと整合的です。売上を2.8%落としながら営業利益を赤字から4億円へ戻したのは、量より採算を優先した結果と解釈できます(推定情報)。堺スチールセンターでの切断・穴あけ加工や、中央鋼材の鉄骨加工工場は、まさに「質」で稼ぐための資産です。

建設投資の高止まりと工事単価インフレ

建築工事単価は資材・労務費の上昇を背景に上がり続けており、都市再開発、半導体工場、データセンター、物流施設といった大型案件は堅調です。一方で着工件数自体は労務不足と資材高で伸び悩み、「金額は増えても数量は増えにくい」状態が続いています。同社の主力である倉庫・工場・ビル向け構造用鋼は、この物流施設・生産設備投資の恩恵を受けやすい分野です。

ただし恩恵の受け方には地域差があります。2025年12月期に東日本が4.1%増収、西日本が8.8%減収と分かれたのは、地域ごとの案件量の差が現れた可能性があります(推定情報)。全国均等に需要があるわけではないという点は、勤務地を選ぶうえでも意識しておきたいところです。

物流2024年問題・脱炭素と、独立系中堅という選択

2024年4月のドライバー時間外労働上限規制に続き、2026年施行の改正物流効率化法で荷待ち時間削減や積載効率向上が求められています。自社トラック・倉庫を持つ在庫即納型の商社ほど、人件費・燃料費・車両更新コストの上昇を直接受けます。同時に、他社が運べない状況では自前物流が競争優位にもなります。物流企画・倉庫運営・配車管理といった職種の重要性が業界全体で高まっているのは、この会社にも当てはまる話です。

また、高炉メーカーの電炉転換やグリーンスチールの本格化により、流通側にはトレーサビリティ管理や環境対応品の取り扱いという新しい役割が生まれつつあります。従業員218名の企業でこうした新領域にどこまで人を割けるかは未知数ですが、逆に言えば少人数ゆえに新しい役割を任される機会は生まれやすいとも考えられます(推定情報)。

鉄鋼流通業界では後継者不足を背景にした流通統合が続いており、独立系の中堅がグループ化されるケースも見られます。同社は創業家関連で約49%を保有する安定株主構造にあり、外部からの資本異動が起きにくい形です。この安定性を「長く働ける環境」と見るか「変化が起きにくい環境」と見るかは、応募者の志向によって評価が分かれます。

卸売業10社比較|清和中央HDの数字はどこに位置するか

同じ東証33業種「卸売業」に属する企業10社を、直近の公表数値で並べます。公式情報(各社有価証券報告書・決算開示)にもとづきますが、決算期が5種類に分かれているため、単純な横並び比較には注意が必要です。

企業名(コード)対象決算期売上高営業利益(利益率)有報平均年収従業員数・特記
清和中央HD(7531)2025年12月期連結500.26億円(2.8%減)4.00億円(0.8%)572.2万円連結218名/提出会社14名(持株会社・事業会社給与は非開示)
丸文(7537)2026年3月期連結2,134.25億円(1.2%増)77.63億円(3.6%)787.4万円連結1,193名/2期連続営業減益、経常は為替差損で35.5%減
高速(7504)2026年3月期連結1,241.91億円(7.1%増)48.65億円(3.9%)603.3万円連結1,147名/11期連続最高売上・有利子負債ゼロ
たけびし(7510)2026年3月期連結1,098.62億円(8.8%増)40.8億円(3.7%)790.9万円連結858名/三菱電機が14.6%保有
リックス(7525)2026年3月期連結558.27億円35.38億円(6.3%)772.6万円連結805名/平均年齢37.4歳と若め
扶桑電通(7505)2025年9月期単体546.84億円(16.9%増)34.28億円(6.3%)744.0万円1,005名/平均勤続20.7年/2026年7月に不正アクセスを自主公表
西川計測(7500)2025年6月期452.20億円(16.8%増・非連結)44.33億円(9.8%)1,088万円403名/10社中最高年収/2026年6月期有報は未提出
ムサシ(7521)2026年3月期連結405.86億円(8.5%増)46.77億円(11.5%)680.9万円連結544名/選挙年で利益率最高、翌期予想は大幅減益
日新商事(7490)2026年3月期連結394.26億円(1.0%増)営業損失1.85億円590.8万円連結366名/MBOにより2026年10月9日に上場廃止予定
ティムコ(7501)2025年11月期32.19億円(0.2%増)営業損失0.98億円516.1万円71名〔臨時104名〕/上場維持基準の流通株式比率を下回る見込み

この表を読むうえでの注記です。

  • 決算期が5種類あります。西川計測は6月期(最新は2025年6月期で、2026年6月期の有報は未提出)、ティムコは11月期、扶桑電通は9月期、清和中央HDは12月期、残る6社は3月期です。景気局面の切り取り時点が異なるため、増減率の単純比較はできません。
  • 日新商事はMBOにより2026年10月9日に上場廃止予定です。現在形で「上場企業」と記述することはできません。
  • ティムコは流通株式比率25%という上場維持基準を下回る見込みですが、結果は確定していません。上場廃止と断定できる段階ではありません。
  • 営業利益率はムサシの11.5%(選挙需要のある期)や西川計測の9.8%から、清和中央HDの0.8%、赤字の2社まで大きな幅があります。ムサシは選挙サイクルで極端に振れるため、単年の数字で優劣を判断できません。
  • 有報平均年収は西川計測1,088万円とティムコ516.1万円で約2.1倍の開きがあります。西川計測は技術系が約8割で長期勤続、ティムコは店舗販売職の多くが臨時雇用で有報平均に含まれないなど、数値の背景がそれぞれ異なります。
  • 純利益と営業利益がねじれている企業もあります。日新商事は営業赤字ながら売却益で純利益が大幅増、丸文は営業黒字ながら為替差損で経常が35.5%減。本業の稼ぐ力と特殊要因は分けて読む必要があります。
  • 10社のうち純粋持株会社は清和中央HDのみです。提出会社14名と連結218名の乖離は他9社には見られない特徴で、有報平均年収572.2万円をそのまま他社と比較することはできません。

この比較から言えるのは、清和中央HDは10社の中で売上規模は中位、営業利益率は最下位圏という位置づけだということです。ただし赤字の2社に対しては黒字転換を果たしており、直近の方向性としては改善局面にあります。年収についても、比較可能な数値が本社14名分しかないため、そもそも同じ土俵に乗せられないというのが正確な理解です。

清和中央ホールディングスに関するよくある質問(FAQ)

検索サジェストに実際に現れている疑問に絞って回答します。需要のない質問を数合わせで並べることはしていません。

清和中央ホールディングスの評判はどうですか?

評判を語れるだけの口コミ母数がない、というのが実情です(口コミ傾向)。OpenWorkでは持株会社と清和鋼業が0件、中央鋼材が11件で総合評価2.96。転職会議やエン カイシャの評判では該当ページを把握していません。件数が一桁台から十件台では統計的な傾向とはいえないため、有価証券報告書の定量データ(平均勤続17.4年、労働組合なし、直近5期の業績推移、同族色の強い株主構成)を判断材料にすることをおすすめします。

清和中央ホールディングスの平均年収572万円は入社後の目安になりますか?

目安にはなりません。有価証券報告書によると572万2千円は提出会社=純粋持株会社の従業員14名の平均であり、鋼材販売や加工を担う事業会社204名の給与水準は有価証券報告書に開示されていません。応募先が清和鋼業なのか中央鋼材なのか持株会社なのかを求人票で確認し、提示レンジと賞与の算定方法を選考過程で個別に確認してください。

採用は行っていますか。どんな人を求めていますか?

公式採用サイトによると通年採用を行っており、業界経験者のキャリア採用を明記しています。従業員218名規模で拠点も限られるため、募集は職種・拠点単位の少数採用になる可能性があります(推定情報)。鉄鋼・建材の流通経験、鉄骨加工や工程管理の経験、物流・在庫管理の経験は、同社の事業構造から見て評価されやすい領域と考えられます。

上場や株価に関する動きはありますか?

東証スタンダード市場に上場しており、2025年11月に札幌証券取引所本則市場へ重複上場しています(公式情報・有価証券報告書の沿革および縦覧場所で確認)。株式指標は時価総額約51億円、PBR0.32倍、1株当たり純資産4,061円で、純資産に対して株価が低く評価されている状態です。上場廃止や非公開化につながる動きは把握していません。

転職前に確認したい5つのポイントと編集部の見解

ここまでの公式データと業界文脈を、転職判断に使える形に整理します。この会社は情報が少ないぶん、確認すべき論点を絞れば判断しやすい会社でもあります。

判断軸確認すべきこと・評価
雇用主はどの法人か持株会社(14名)/清和鋼業(西日本94名)/中央鋼材ほか(東日本110名)で仕事も給与テーブルも異なる可能性。求人票の法人名を必ず確認
年収の実額有報の572.2万円は本社14名の数値。事業会社の水準は非開示のため、提示レンジ・賞与算定方法・固定残業代の内訳を書面で確認
業績の安定性2024年12月期は営業赤字、2025年12月期は営業利益率0.8%で黒字転換。利益のバッファが薄く、市況で損益が振れやすい構造
働き方・処遇労働組合なし、人的資本の指標・目標は「事業規模から策定していない」と有報に明記。勤続17.4年(本社)は定着面の実績
勤務地とキャリア大阪本社/東京・栃木・宮城/九州・岡山・和歌山。全国転勤型ではないが、事業会社をまたぐ異動の有無は要確認

編集部の見解として、この会社は「有名企業ランキングで選ぶ人」より「事業構造を理解したうえで長く働く場所を選ぶ人」に向いていると考えられます。創業から70年、同族色の強い安定株主構造、勤続17.4年、企業理念に掲げる「ずーっと勤め続けてよかった」という言葉。これらは一貫して定着と継続を志向する会社像を示しています。鋼材という需要の読みやすい商材を、限られた拠点で、決まった顧客に届ける仕事です。

一方で、率直に書いておくべき点もあります。営業利益率0.8%という薄い利幅、直前期の営業赤字、そして従業員の94%を占める事業会社の給与が公開情報から読めないという透明性の課題です。人的資本指標を策定していない旨が有報に明記されていることもあり、処遇やキャリアの見通しを外形的に確認する手段は限られます。急成長やスピード昇進、体系化された人事制度を求める人にとっては、期待とのずれが生じる可能性があります(推定情報)。

総合すると、情報が少ないこと自体を織り込んだうえで、面接で自ら情報を取りに行ける人に適した企業と考えられます。逆に、口コミや年収サイトの数字だけで判断しようとすると、この会社に限っては誤った像を持ったまま応募することになります。まずは応募先の法人を特定し、配属予定拠点の業績と業務内容を具体的に聞く。この2点を押さえるだけで、判断の精度は大きく上がるはずです。

どのサービスを使えばいいか決められないとき

このサイトはアフィリエイトで収益を得ています。読者がサービスに登録すると当サイトに報酬が発生します。

自分の状況だとどのサービスが合うのか判断がつかない場合は、無料の相談を受け付けています。相談内容をうかがったうえで、条件に合いそうな転職サービスをご案内します。

登録や応募を急かすことはしません。 「いま動かないほうがいい」と考えた場合はそう伝えます。

→ 無料転職相談はこちら

※当サイトは職業紹介事業者ではありません。求人の紹介・あっせんは行わず、転職サービスのご案内までを行います。

本記事の出典・参考情報

本記事で参照した一次情報・口コミ情報の出典は以下の通りです。最新の正確な数値は各リンク先で確認してください。給与・従業員データは第72期(2025年12月期)有価証券報告書「従業員の状況」を主たる出典としています。

公式情報源

口コミ・評判の参照元

免責事項:本記事の数値・評価は公式情報・口コミ集計・市場推定の3分類で示しており、口コミ傾向や推定情報は断定ではなく傾向・可能性として表現しています。最終判断は読者自身で公式IRおよび内定時の労働条件通知書で確認してください。

この記事の編集方針・情報の確認について

この記事は、公式公開情報(有価証券報告書・IR資料)、求人情報、口コミ傾向をそれぞれ分けて整理し、転職・就職判断に役立つよう編集しています。年収・平均年齢・平均勤続年数・従業員数などの中核データは第72期有価証券報告書「従業員の状況」を一次情報として参照し、口コミ・推定情報とは明確に区別しています。なお本記事の給与データは有価証券報告書の記載内容にもとづく転記であり、独自入手した非公開情報ではありません。記載内容は最終更新時点の公開情報にもとづきます。最新の正確な数値は各公式IRページでご確認ください。

著者紹介
コロ助
コロ助
企業と転職サービスを、有価証券報告書などの一次情報から読んでいます。
著者紹介
記事URLをコピーしました