日本興業(香川)の評判|年収553万円と積水樹脂23.7%の関係
※本記事にはプロモーションを含みます。
先に、いちばん間違えやすいところから書きます。**「日本興業」という社名の会社は複数あります。**この記事が扱うのは、香川県さぬき市に本社を置く証券コード5279の日本興業株式会社です。プレキャストコンクリート二次製品のメーカーで、東証スタンダードに上場しています。
そのうえで、ネット上でよく見る2つの説明を訂正しておきます。どちらも事実ではありません。
- 「日本興業ホールディングスがグループを統括している」→ 持株会社は存在しません
- 「鹿児島の日本興業と混同しないように」→ 鹿児島にあるのは、この会社の子会社です
理由は本文で書きます。
結論|5期で売上1.39倍、利益は約2倍。年収も9.6%上げている
| 評価項目 | 判定 | 根拠(第71期/2026年3月期) |
|---|---|---|
| 売上の伸び | ○ | 連結163億2,105万円。5期で+38.7% |
| 利益の伸び | ◎ | 連結経常利益8億2,290万円。5期で約2倍 |
| 年収水準 | △ | 提出会社の平均年間給与5,531千円 |
| 年収の伸び | ◎ | 前期比+9.6% |
| 人員 | ○ | 連結328名 → 431名(5期で+31%) |
| 財務の安全性 | ○ | 自己資本比率50.1% |
| 男性の育児休業取得率 | ◎ | 100.0% |
| 女性管理職比率 | △ | 7.7% |
向いている人:四国・香川で腰を据えて働きたい人。会社が伸びている局面に入りたい人。
慎重に考えたい人:年収の絶対額を重視する人。553万円は、利益が2倍になった会社としては控えめです。
この記事の調査条件
使ったのは有価証券報告書の原本だけです。
- 第71期(2026年3月期)有価証券報告書(2026年6月22日提出/EDINET書類管理番号 S100YFPM)……主要な経営指標等の推移(第67期以降の5期)、関係会社の状況、従業員の状況
- 同一性の確定:証券コード5279 / EDINETコード E01200 / 法人番号 3470001011236 / 本店 香川県さぬき市志度4614番地13
- 確認日:2026年9月6日
- 口コミサイトの推定年収は根拠に使っていません
判定の手順は従業員数が増えている理由を決算から探るにまとめています。

訂正①|持株会社は存在しません
有価証券報告書の【関係会社の状況】に記載されているのは、次の4社だけです。
| 会社名 | 住所 | 区分 | 議決権 | 事業内容 |
|---|---|---|---|---|
| ニッコーエクステリア株式会社 | 香川県さぬき市 | 連結子会社 | 所有100.0% | 建築資材の販売、造園工事の設計・施工 |
| 株式会社サンキャリー | 香川県さぬき市 | 連結子会社 | 所有100.0% | 貨物取扱、配送センターの管理運営、型枠製作・鉄筋加工品の製造販売 |
| 葉月工業株式会社 | 鹿児島県鹿児島市 | 連結子会社 | 所有100.0% | 法面保護工事業 |
| 積水樹脂株式会社 | 大阪市北区 | その他の関係会社 | 被所有23.7% | 合成樹脂と金属の複合製品の製造販売 |
**持株会社はありません。**日本興業株式会社そのものが事業会社であり、上場している当事者です。
**「日本興業ホールディングス株式会社」は実在しますが、東京都千代田区三番町の、まったくの別法人です。**さぬき市の日本興業とは資本関係がなく、有価証券報告書の提出者でもありません。求人やIRを調べるときに、この2社を同じグループとして扱うと判断を誤ります。
訂正②|鹿児島にあるのは、この会社の子会社です
「日本興業」で検索すると、鹿児島の企業情報が混ざることがあります。ただしさぬき市の日本興業と鹿児島は無関係ではありません。
上の表のとおり、連結子会社の葉月工業株式会社は鹿児島県鹿児島市にあります。法面(のりめん)保護工事を手がける会社で、2023年1月に株式の80%を取得、2024年2月に完全子会社化されました。
つまり「鹿児島の情報が出てきたら別会社だから読み飛ばす」という読み方は、**この会社に関しては誤りです。**確認すべきは地名ではなく、証券コード5279か、本店がさぬき市志度かどうかです。
いちばん重要な資本関係は積水樹脂
転職先として見るなら、議決権の23.7%を積水樹脂株式会社が保有していることのほうが、はるかに実務的な意味を持ちます。
有報の関係内容欄には「業務提携、人材提携、資本提携」「当社製品の販売」「同社商品の仕入」「役員の兼任2名」と記載されています。販売・仕入・人材の3方向でつながっている相手です。
積水樹脂は東証プライム上場で、自身も有価証券報告書を提出しています(有報の注記に明記)。取引先の経営状況を確認できるという点で、これは調べやすい会社です。
業績|5期で売上1.39倍、経常利益は約2倍
連結の推移です。
| 決算期 | 売上高 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 | 従業員数 | 自己資本比率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2022年3月期(第67期) | 117億6,880万円 | 4億2,004万円 | 2億7,318万円 | 328名 | 52.0% |
| 2023年3月期(第68期) | 113億3,615万円 | 3億2,398万円 | 1億9,867万円 | 384名 | 48.0% |
| 2024年3月期(第69期) | 136億7,318万円 | 4億6,422万円 | 2億9,515万円 | 400名 | 49.0% |
| 2025年3月期(第70期) | 147億4,618万円 | 6億4,050万円 | 3億9,368万円 | 411名 | 48.8% |
| 2026年3月期(第71期) | 163億2,105万円 | 8億2,290万円 | 5億7,790万円 | 431名 | 50.1% |
**第68期(2023年3月期)にいったん減収減益していますが、そこから3期連続で伸びています。**経常利益は5期で約2倍、自己資本利益率(ROE)は3.9%から7.0%へ改善しました。
第71期の売上を事業別に見ると、従業員の配置から重心が分かります。
| セグメント | 連結従業員数 | 提出会社の従業員数 |
|---|---|---|
| 土木資材事業 | 258名 | 172名 |
| 景観資材事業 | 95名 | 95名 |
| エクステリア事業 | 25名 | 10名 |
| 全社(共通) | 53名 | 48名 |
| 合計 | 431名 | 325名 |
土木資材が最大の事業です。エクステリア事業は連結25名のうち10名が提出会社で、残りは子会社のニッコーエクステリアが担っています。
従業員の状況|年収553万1千円、前期比+9.6%
提出会社(日本興業単体)のデータです。
| 項目 | 2026年3月31日現在 |
|---|---|
| 従業員数 | 325名 |
| 平均年齢 | 43.9歳 |
| 平均勤続年数 | 11.6年 |
| 平均年間給与 | 5,531千円 |
| 平均年間給与の対前事業年度増減率 | +9.6% |
**+9.6%は大きい伸びです。**利益が2倍になった年に、給与も上げています。売上や利益が伸びても待遇に反映しない会社は珍しくないので、ここは評価できます。
有報には賞与の決め方も具体的に書かれています。基本給に加えて事業部門の業績評価と個人の人事考課に基づく係数を乗じて算定し、職位が上位になるほど事業部門評価の比率が高くなる設計だと明記されています。
開示義務項目|男性の育休取得率100%
女性活躍推進法などに基づき、会社が良く見せられない部分も含めて出さなければならない項目です。
| 指標(提出会社) | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 7.7% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 100.0% |
| 男女の賃金の差異(全労働者) | 82.6% |
**男性の育児休業取得率100.0%は、製造業として高い水準です。**一方、女性管理職比率7.7%は低い部類に入ります。
なお労働組合は結成されていません(グループ全体)。
転職先として見たときの判断材料
3つの数字の組み合わせ
年収↑(+9.6%)・従業員数↑(連結328→431名、5期で+31%)。数字の組み合わせで状態を判定する表の判定表でいう成長局面にあたります。待遇を削って人を増やしているわけではありません。
平均勤続年数11.6年・平均年齢43.9歳という水準は、中途で入っても浮きにくい構成です。
事業を選べるなら選んだほうがいい
土木資材258名・景観資材95名・エクステリア25名と、規模がまったく違います。求人票がどのセグメントのものかは確認する価値があります。
勤務地
本社と主要拠点は香川県さぬき市です。連結子会社の葉月工業は鹿児島市にあります。
よくある質問
日本興業の平均年収はいくらですか
有価証券報告書の「従業員の状況」に記載された提出会社の平均年間給与は、2026年3月期で5,531千円(約553万円)です。賞与および基準外賃金を含みます。この数字に含まれるのは日本興業単体の325名で、連結子会社3社の従業員は含まれません。
日本興業ホールディングスの子会社ですか
**違います。**日本興業株式会社(香川県さぬき市・証券コード5279)に持株会社は存在しません。有価証券報告書の【関係会社の状況】に記載があるのは連結子会社3社と、その他の関係会社の積水樹脂株式会社だけです。日本興業ホールディングス株式会社は東京都千代田区の別法人で、資本関係はありません。
鹿児島の日本興業とは別の会社ですか
「鹿児島だから別会社」とは限りません。この会社の連結子会社である葉月工業株式会社が鹿児島市にあります(法面保護工事業、2024年2月に完全子会社化)。会社を特定するときは地名ではなく、証券コード5279、または本店が香川県さぬき市志度4614番地13かどうかで確認してください。
残業時間や離職率はわかりますか
**有価証券報告書に残業時間・離職率の開示はありません。**当サイトでは推定値を掲載していません。わかるのは平均勤続年数が11.6年であること、男性の育児休業取得率が100.0%であることです。
将来性はありますか
有報には中期経営計画「Nikko Revolution Towards 2033」の記載があります。直近5期は売上+38.7%・経常利益約2倍で推移しており、2025年度はキャリア採用22名、外国籍従業員10名という記載もあります。ただし公共工事の動向に影響を受ける事業構成である点は押さえておく必要があります。
まとめ
- この記事が扱うのは香川県さぬき市の日本興業株式会社(証券コード5279 / EDINET E01200)
- 持株会社は存在しない。「日本興業ホールディングス」は東京都千代田区の無関係な別法人
- 鹿児島にあるのは、この会社の連結子会社「葉月工業」。地名で別会社と判断しない
- 実務上いちばん重要な資本関係は、積水樹脂が議決権の23.7%を保有していること(業務提携・人材提携・資本提携)
- 連結売上は5期で117億6,880万円→163億2,105万円(+38.7%)、経常利益は約2倍
- 提出会社の平均年間給与は5,531千円、前期比+9.6%
- 連結従業員は328名→431名(5期で+31%)
- 男性の育児休業取得率100.0%。女性管理職比率は7.7%
- 労働組合は結成されていない
**利益が2倍になった年に給与を9.6%上げている会社です。**年収の絶対額はまだ高くありませんが、伸びている局面に入りたいなら条件は合います。
※本記事の数値は2026年9月6日時点で公開されている有価証券報告書に基づきます。最新の情報は必ず公式のIR資料でご確認ください。
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参考・出典
- 日本興業株式会社 第71期(2026年3月期)有価証券報告書(2026年6月22日提出/EDINET書類管理番号 S100YFPM):https://disclosure2dl.edinet-fsa.go.jp/searchdocument/pdf/S100YFPM.pdf
- 金融庁 EDINET(有価証券報告書等の電子開示システム):https://disclosure2.edinet-fsa.go.jp/
- 日本興業株式会社 会社概要(本店所在地が有報と一致することを2026年9月6日に確認):https://www.nihon-kogyo.co.jp/company/index.html

